2009年読んで印象に残った本まとめ

 N響の第九も観終わり、今年も残すところ1時間。紅白でのスーザン・ボイルさんの歌声にため息が出ました(第九も第4楽章でしたが、録画しているから…と紅白に移動。総合と教育でぶつけないでください、NHKさん…)。ステージで堂々と、のびのびと美しい声を響かせる。さぞ嬉しかっただろうなぁと思いながら聴いていました。

 さて、今年も読んで印象に残った本をまとめながら、今年を振り返りたいと思います。ランキングではないので、順不同です。

日日是好日 「お茶が」教えてくれた15のしあわせ
 お茶(茶道)を通して、何かを学ぶこと、成長すること、生きること。そして作法の中にある自由とは何かについて考えた本。読んで、同感と思うところがいくつもある、不思議な体験をした本でした。
 自分の成長や変化には、なかなか気付かないことが多い。進展がなく滞ったままで、自分はダメだ…と思う。でも、「何か」は自分の見えないところで積み重なり続けている。今年はそんなことが多かった。先ほど書いたようにピアノでもそうだったし、体調面でも、夏から秋にかけてすぐれない日が続き(今だから書きますが)自分でも苦しい思いをしていた。悪い間は「いつになったら良くなるんだろう」と不安になることが多かったが、少しずつ少しずつ、本当にゆっくりと良くなっていった。今は元気です。元気に大晦日を迎えることが出来て本当によかった。
 そして、この本で感じた「作法の中にある自由」。作法(作法だけでなく様々な決まり)とは、行動も心も縛るものではなく、行動をある程度制限することで心を開放し、余裕を作るものなのかもしれない。苦境に陥った時に読み返したい1冊です。(ピアノで壁にぶつかった時、読めば良かった…)

樅ノ木は残った
 山本周五郎の長編小説。全3巻にわたる、長い物語です。そのため、読むのをためらっていたのですが、読んでよかった。この長さは、物語のスケールそのものだ。
 原田甲斐というひとりの男が何を成し遂げようとしていたのか、何を大切にしていて、何を守りたかったのか。周囲の評価や状況に惑わされず、苦しい状態になっても、大切にしているもの、守りたいものを貫き通す強さ。孤独に耐える辛さと重さ。私は原田甲斐のような立場になった時に、何があっても自分の意思を曲げずにいられるだろうか。そう考えてしまう作品でした。
 原田甲斐の生き方の一方で、新八の生き方には希望を感じます。新八のように生きれたらと思う。

国際宇宙ステーションとはなにか
 世界天文年だった今年。宇宙・天文分野では様々なニュースがありました。その中でも大きかったものの一つが、若田光一宇宙飛行士のISS長期滞在。「きぼう」の完成。ISSから届く若田さんのブログの内容や動画にはいつもワクワクさせられました。特に宇宙おもしろ実験の動画は面白かった。あと、宇宙日本食の紹介動画も。「味噌カツ」と連呼していたフィンク司令官と、若田さんの楽しそうな笑い声が印象的でした。…宇宙食味噌カツ、作ろうよ。

 ちょっとずれますが、今年の宇宙天文界は本当に充実していた。まず7.22日食。自分の目で部分日食を観たことも印象に残っていますが、多くの人が街角から、世界のあちこちから、日食を見ようと空を見上げた。この様子を特集番組やニュース番組で見ると、目頭が熱くなります。あの日、その場にはいなかったけれども同じ時間に空を見上げていた人が、こんなに沢山いたんだ、と。本当に嬉しかったです。
 宇宙開発分野では、日本人宇宙飛行士候補5期生誕生(しかもそれをNHKスペシャルで取材していたこと)、「かぐや」のミッションコンプリート、H2B&HTVの打ち上げ~大気圏再突入まで大成功、「はやぶさ」の危機とまさかのウルトラCで復活あたりが印象に残っています。個人的には、土井隆雄さんの宇宙飛行士引退、国連宇宙部への転身も。引退を明言した日本人飛行士は土井さんが初めて。引退記者会見での清々しい笑顔が印象に残っています。
 天文分野では流星群もラッシュでした。あと、超新星ハンター板垣公一さんが次々と超新星を発見し続けていること。「また板垣か」…来年も期待しています。

数学ガール フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理
 今年は、数学に興味を持った年でもありました。「数学ガール」のコミック版を読んだのがそのきっかけ。原作「数学ガール」も読み、難しかったけれどもその魅力に気づいた。数式は理解できないところも多いけれど、諦めずに読んでよかったと本当に思う。第2作の方が好きなので、こちらを挙げました。
 そしてその関連で読んだS.シンの「フェルマーの最終定理」。この本でさらに深めることが出来ました。数学史も面白い!来年は、数学ガール第3作を読みます。

ふたつのスピカ 16
 今年のベスト漫画と言ったらこれしかない。「ふたつのスピカ」最終巻。この作品に出会えて、読み続けてきて本当によかったと思えるエンディングでした。夢は、ただ叶えるものではない。その夢への過程の中で得た仲間やその仲間と共有した時間、苦悩や挫折、哀しみ、切なさ、そして喜び、希望。それらを経て夢に向かって成長することが大事なのかもしれないと感じました。

モモ
 大人になって読む児童文学。昨年はドリトル先生シリーズでしたが、今年は「モモ」。これも大人になってから何度でも読んでいい作品だと思います。むしろ、忙しいと連呼している大人にこそ(自分も含めて)。

カレワラ物語 フィンランドの神々
 「カレワラ」のいい本が出ました。岩波文庫の完訳復刊も嬉しかったけど、この物語版もよかった。世界にはこんな面白い叙事詩・伝承・神話もあるんだよと後世に伝えてゆける。この著者で、「カレワラ」日本語訳で知られる小泉保先生が、先日亡くなられました。最後に素晴らしい本を残してくださって、どうもありがとうございます。

フィンランド 森の精霊と旅をする
 フィンランド関係本をもう一冊。フィンランドの森、自然と、それに対する人々の考え方が味わえた本。人とともに歩み、また畏れられてきた木々や森。フィンランド文化・歴史・民俗の更なる一面を垣間見ることが出来ました。フィンランドに行って、この本の空気を味わいたいなぁ。


 以上、雑談付き今年の本まとめでした。来年も、本をじっくり楽しめる年でありますように。それでは皆様、良いお年を!当ブログを読んでくださった皆様、ありがとうございました。
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by halca-kaukana057 | 2009-12-31 23:41 | 本・読書


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