2010年 11月 18日
「あかつき」の大一番 金星到着は12月7日
「はやぶさ」のミッション・フル・コンプリート!!の感激がまだ続いていますが、すごいのは「はやぶさ」だけじゃありません。金星探査機「あかつき(PLANET-C)」も、いよいよ金星へ到着、金星の周回軌道に載る日が12月7日に決定しました。
◇JAXA:あかつき特設サイト
◇ITmedia News:「あかつき」金星周回軌道に12月7日朝、投入
「あかつき」twitterによりますと、現在「あかつき」は軌道投入リハーサルも行っており、毎日臼田宇宙空間観測所(愛称:うすださん)の直径64mの大きなパラボラアンテナを使って交信しています。
「あかつき」が金星周回軌道に載る際に使うのが、「セラミックスラスタ」。ブレーキをかけるためのエンジンで、このセラミックスラスタを噴射し、減速。そして金星の重力にちょうどよい速さでつかまえてもらう。この減速の加減で、速度が速すぎても遅すぎても金星周回軌道には載れない。しかも、「あかつき」の打ち上げ時重量のほぼ半分を減速用の燃料が占めており(!!)、噴射による減速のチャンスはたったの1回。「はやぶさ」の地球大気圏再突入と同じように、やり直しが効かない。これは厳しい。しかし、金星周回軌道に載って、「あかつき」の本当のミッション・金星の気象観測が始まる。この山場・大一番を乗り越えてこそ、スタートラインに立てる。過去には火星探査機「のぞみ」の悔いもある…。難しいけれども、乗り越えて欲しい!成功祈願!!
で、この「セラミックスラスタ」が凄いものらしい。
◇JAXA:金星探査機「あかつき」の軌道制御の実施結果について
◇アストロアーツ:「あかつき」、セラミックスラスターによる軌道制御を成功、世界初
このセラミックスラスタは「軌道投入用500N級セラミックスラスター」という名称。「500N」は「500ニュートン」。「ニュートン(N)」は「1kgの質量を持つ物体に1m毎秒毎秒の加速度を生じさせる力」のことで、探査機の推進力を表しています。500Nは地球上で50kgの物体にかかる重力にほぼ等しい、とのこと。ニュートンという単位について、初めて知りました。なるほど…。
さて、このセラミックスラスタ、何がすごいのかというと、セラミックで出来ている=耐熱性に優れている。これまでのスラスタは合金製。スラスタの仕組みにも2種類あって、水薬と触媒分解して高温・高圧のガスを発生させる「一液式スラスター」と、燃料と酸化剤を合わせて燃焼させて高温の燃焼ガスを発生させる「二液式スラスター」があり、「二液式スラスター」の方が高性能。しかし、燃焼ガスが非常に高温になるので、それに耐えられる材料が必要。しかし、合金は耐熱温度が低い。そこで、耐熱性に優れたセラミックを使って「二液式スラスター」を作り、「あかつき」に搭載。7月に世界初の軌道制御に成功しました。これは凄い!
ちなみに、リハーサルの日・11月12日には、こんなツイートが。
噴射中に地球から見て金星の裏側に入ってしまう…これは本当に難しそうだ。さらに、交信のタイムラグもある。軌道のチェックにも時間がかかる。それでも、これまで数々の宇宙機を運用してきたノウハウが生きて、無事「あかつき」が金星に会えますように。
「あかつき」について、この企画がわかりやすいです。
◇きんせいちゃんがあかつきくんに突撃インタビュー!「あかつき」Q&A
「あかつきくん」に「きんせいちゃん」が色々とインタビューしてます。Q&Aその1からどうぞ。1問目からぶっ飛ばしていますw
「はやぶさ」も、まだイトカワ由来の物質が見つかりそうとの報道が。目が離せません。そういえば、帰還お祝いイラストを描こうかなと思って、描かずにずるずると…。おつかいできた記念祝福イラストこそ、描こう、かな…。「はやぶさ」の形、難しいんだよぉ!
◇JAXA:あかつき特設サイト
◇ITmedia News:「あかつき」金星周回軌道に12月7日朝、投入
「あかつき」twitterによりますと、現在「あかつき」は軌道投入リハーサルも行っており、毎日臼田宇宙空間観測所(愛称:うすださん)の直径64mの大きなパラボラアンテナを使って交信しています。
「あかつき」が金星周回軌道に載る際に使うのが、「セラミックスラスタ」。ブレーキをかけるためのエンジンで、このセラミックスラスタを噴射し、減速。そして金星の重力にちょうどよい速さでつかまえてもらう。この減速の加減で、速度が速すぎても遅すぎても金星周回軌道には載れない。しかも、「あかつき」の打ち上げ時重量のほぼ半分を減速用の燃料が占めており(!!)、噴射による減速のチャンスはたったの1回。「はやぶさ」の地球大気圏再突入と同じように、やり直しが効かない。これは厳しい。しかし、金星周回軌道に載って、「あかつき」の本当のミッション・金星の気象観測が始まる。この山場・大一番を乗り越えてこそ、スタートラインに立てる。過去には火星探査機「のぞみ」の悔いもある…。難しいけれども、乗り越えて欲しい!成功祈願!!
で、この「セラミックスラスタ」が凄いものらしい。
◇JAXA:金星探査機「あかつき」の軌道制御の実施結果について
◇アストロアーツ:「あかつき」、セラミックスラスターによる軌道制御を成功、世界初
このセラミックスラスタは「軌道投入用500N級セラミックスラスター」という名称。「500N」は「500ニュートン」。「ニュートン(N)」は「1kgの質量を持つ物体に1m毎秒毎秒の加速度を生じさせる力」のことで、探査機の推進力を表しています。500Nは地球上で50kgの物体にかかる重力にほぼ等しい、とのこと。ニュートンという単位について、初めて知りました。なるほど…。
さて、このセラミックスラスタ、何がすごいのかというと、セラミックで出来ている=耐熱性に優れている。これまでのスラスタは合金製。スラスタの仕組みにも2種類あって、水薬と触媒分解して高温・高圧のガスを発生させる「一液式スラスター」と、燃料と酸化剤を合わせて燃焼させて高温の燃焼ガスを発生させる「二液式スラスター」があり、「二液式スラスター」の方が高性能。しかし、燃焼ガスが非常に高温になるので、それに耐えられる材料が必要。しかし、合金は耐熱温度が低い。そこで、耐熱性に優れたセラミックを使って「二液式スラスター」を作り、「あかつき」に搭載。7月に世界初の軌道制御に成功しました。これは凄い!
ちなみに、リハーサルの日・11月12日には、こんなツイートが。
・今日は1時間ずらして練習してるから、そろそろ噴射の時間だよー。うっかり噴いちゃったりしたら大変なことになるから、今日は真似だけ!!それでもどきどきするー。
posted at 09:57:31
・本番だと、僕、噴射中に地球から見てきんせいちゃんの向こう側に隠れちゃうんだって!ちゃんと噴けたかどうか地上の人に見てもらえるまで、噴射始めてから30分くらいかかるみたい。
posted at 10:26:49
・きんせいちゃんの向こう側を通り抜けたら、まずは僕が元気かどうかを地上の人たちがチェックしてくれるよ。 どんな軌道に入ったかは、僕がいろんな情報を送って、地上の人たちにいっぱい計算してもらってからやっとわかるんだって。
posted at 10:33:13
・@ikaroskun ありがとう!! 20分もかからないくらいでまた地球が見えるようになるんだけど、エンジン噴射してるときにお話し出来ないのは緊張しちゃいそう。
posted at 13:07:02
噴射中に地球から見て金星の裏側に入ってしまう…これは本当に難しそうだ。さらに、交信のタイムラグもある。軌道のチェックにも時間がかかる。それでも、これまで数々の宇宙機を運用してきたノウハウが生きて、無事「あかつき」が金星に会えますように。
「あかつき」について、この企画がわかりやすいです。
◇きんせいちゃんがあかつきくんに突撃インタビュー!「あかつき」Q&A
「あかつきくん」に「きんせいちゃん」が色々とインタビューしてます。Q&Aその1からどうぞ。1問目からぶっ飛ばしていますw
「はやぶさ」も、まだイトカワ由来の物質が見つかりそうとの報道が。目が離せません。そういえば、帰還お祝いイラストを描こうかなと思って、描かずにずるずると…。おつかいできた記念祝福イラストこそ、描こう、かな…。「はやぶさ」の形、難しいんだよぉ!
by halca-kaukana057
| 2010-11-18 23:13
| 宇宙・天文