2011年 10月 10日
映画「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス版)を観てきた
10月1日から公開が始まった映画「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス・監督:堤幸彦、主演:竹内結子、西田敏行)を観てきました。
◇映画「はやぶさ/HAYABUSA」公式サイト
↑ジャンプすると予告動画が自動再生されるので、音にご注意ください
パンフレットとチラシ。ISAS・相模原キャンパスに行った時に買った日本固体ロケットの歴史マグカップ&宇宙機手ぬぐいと一緒に。
まだ公開中なので、あまりネタバレしないように書きます。
私の観ての感想は、「はやぶさ」という探査機と、探査機とともに年月を生きた人々の物語、といえばいいかなぁ。探査機そのものにも、人間ドラマの面にも、作品に感情移入しつつ、自分の”その時”も振り返りながら観ました。「はやぶさ」が開発されていた頃、「星の王子様に会いに行きませんかキャンペーン」(ターゲットマーカーに、私と私の家族を含めた88万人の名前が刻まれ、今も小惑星イトカワの上にあります)に応募した時のこと、打ち上げの頃…そして帰還のあの日…と、自分自身と「はやぶさ」の関わりと、私自身「はやぶさ」が開発・運用されていた年月の中でどう生きてきたか、自分自身の変化を思いました。
「はやぶさ」が開発され、打ち上げ、運用、帰還までの長い年月の中で、作品の中の登場人物たちはそれぞれの人生のヒトコマを生き続ける。嬉しいことも、悲しいこともある。いいことも、悪いこともある。どうしようもない現実を突きつけられることもある。過去を振り返ることもある。挑戦もする、変化もする。成長もする。まっすぐには進めずに、壁にぶち当たったり立ち止まることもある。
それでも、進む。「はやぶさ」とともに。
観ていて、スケールの大きな世界初の偉業の宇宙探査プロジェクトの全ての物語とも感じたのですが、それ以上に、探査機「はやぶさ」のため、夢や目標(「はやぶさ」での目標・個々人の目標)のために悩みもがきながら今を生きる人たちの懸命な姿の方が脳裏に焼き付いています。探査機も、けなげで懸命です。
人工衛星・探査機の開発や運用は、応援はしているし身近に感じることもあるけど、やっぱり私にとっては雲の上のような存在と感じてしまいます。でも、誰か人がいて、「はやぶさ」という探査機も存在したのだなぁと感じました。この「人」というのは、勿論運用チームやプロジェクトに関わった全ての人々のことですが、応援しているファンも含みます。探査機「はやぶさ」は、人工衛星・探査機・宇宙開発・宇宙科学プロジェクトが科学者・技術者だけのものではないと教えてくれた探査機だったと、再認識しました。
面白かったです。
私は、宇宙ファン・「はやぶさ」ファンじゃない人に、寧ろオススメしたいです。
専門用語もバンバン出てきますが、人間ドラマに重点を置いて観ることも出来るので、そんなに気にしなくてもいいかと思います。勿論、探査機「はやぶさ」プロジェクトそのものの物語としても楽しめます。本で読んだり、講演会で聞いたささやかなエピソードがあちらこちらにちりばめられていて、「これは!!w」とニヤニヤしてしまいましたwあらゆる意味で、再現率の高さに驚きました。
あと、twitterの宇宙ファンの間で話題になっていたのですが、「エンドロールは左側に注目」と。注目しました。これは…!!感激しました。堤監督、ブラボー!!と言いたいです!
このエンドロールを観て、ひとりでも多くの人が宇宙科学プロジェクトのこれまでとこれからに興味を持って欲しいな、と思いました。全ては、繋がってきたんだ、と。
映画は、ISAS・宇宙科学研究所相模原キャンパスで撮影されました。8月に行ったのですが、行ったところが何度も出てきて嬉しくなりました。映画を観て興味を持った方でお近くの方は、是非足を運んでみてくださいね。遠くの方も、機会があれば是非どうぞ!
・私の行ってみたレポ:緑の中に、宇宙科学の最前線 JAXA・宇宙科学研究所 相模原キャンパスに行ってきた
あと、この20世紀フォックス版の原案となった「はやぶさ君の冒険日誌」。以前も書きましたが、ネットでダウンロードも出来ますし、書籍化もされてます。
私の行った映画館では、売ってませんでした。売ればいいのに…。はやぶさ君下敷きとかはありました。
「はやぶさ君の冒険日誌」は、JAXA公式「はやぶさ」帰還特設サイトでダウンロードできます。また、映画の中でも出てきたエピソードの元が「関係者からのメッセージ」にあるので、読み返しています。
◇はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン
◇はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン:関係者からのメッセージ
JAXA公式の「はやぶさ物語 祈り」、プラネタリウムで上映され、その後映画館でも上映された「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」と、これまでも探査機「はやぶさ」をテーマにした映像作品がありました。どちらも大好きな作品です。特に「祈り」は音楽も含めて、私がますます探査機「はやぶさ」に興味を持つきっかけとなった作品です。そしてこの20世紀フォックスによる「はやぶさ/HAYABUSA」。人間ドラマとしての切り口もいいなと思いました。
しかし…、まだ終わらんよ!来年2月11日には、東映版「はやぶさ 遥かなる帰還」(監督:瀧本智行、主演:渡辺謙)、来年3月10日には、松竹版「おかえり、はやぶさ」(監督:本木克英、主演:藤原竜也、杏、三浦友和)と2作品も。なんだこりゃぁ…!
◇映画「はやぶさ 遥かなる帰還」公式サイト
◇「おかえり、はやぶさ」オフィシャルサイト←予告が自動再生されます。
ちなみに、上映前の予告で、東映版の予告が流れて驚きましたw渡辺謙さんがプロマネ役なのですが…ビックリしました。この20世紀フォックス版のプロマネ役・佐野史郎さんがあまりにも似過ぎでしたが、渡辺謙さんも本気の模様です…。
東映版のチラシもあったので、もらってきました。表はいつもの渡辺謙さんですが…。
これ以上書くと、ネタバレするのでこの辺にしておきます。DVD・ブルーレイが出たら、もう一度ゆっくりじっくり観たいです。今回とは違うことを感じる、思うかもしれない。
最後に、JAXAによる、堤監督へのインタビューを紹介します。
◇JAXA:インタビュー:堤幸彦 「はやぶさ」を成功へと導いた 真実の人間ドラマを見てほしい
カメラチームのリーダー・坂上さん(高嶋政宏さん)を助演にしたのがよかったなぁと感じました。
あと、「JAXA's」40号に、的川泰宣先生と、的川先生がモデルの役を演じる西田敏行さんの対談が載っています。こちらもどうぞ。
◇JAXA:機関紙 JAXA's
PDFで読めます。JAXA事業所、科学館などで配布もしていますし、配送サービスもやってます。パンフレットで宣伝があってニヤリとしましたw
ネタバレしないように…と思って書いたのに、どうしてこんなに長くなったんだろう…?
◇映画「はやぶさ/HAYABUSA」公式サイト
↑ジャンプすると予告動画が自動再生されるので、音にご注意ください
パンフレットとチラシ。ISAS・相模原キャンパスに行った時に買った日本固体ロケットの歴史マグカップ&宇宙機手ぬぐいと一緒に。
まだ公開中なので、あまりネタバレしないように書きます。
私の観ての感想は、「はやぶさ」という探査機と、探査機とともに年月を生きた人々の物語、といえばいいかなぁ。探査機そのものにも、人間ドラマの面にも、作品に感情移入しつつ、自分の”その時”も振り返りながら観ました。「はやぶさ」が開発されていた頃、「星の王子様に会いに行きませんかキャンペーン」(ターゲットマーカーに、私と私の家族を含めた88万人の名前が刻まれ、今も小惑星イトカワの上にあります)に応募した時のこと、打ち上げの頃…そして帰還のあの日…と、自分自身と「はやぶさ」の関わりと、私自身「はやぶさ」が開発・運用されていた年月の中でどう生きてきたか、自分自身の変化を思いました。
「はやぶさ」が開発され、打ち上げ、運用、帰還までの長い年月の中で、作品の中の登場人物たちはそれぞれの人生のヒトコマを生き続ける。嬉しいことも、悲しいこともある。いいことも、悪いこともある。どうしようもない現実を突きつけられることもある。過去を振り返ることもある。挑戦もする、変化もする。成長もする。まっすぐには進めずに、壁にぶち当たったり立ち止まることもある。
それでも、進む。「はやぶさ」とともに。
観ていて、スケールの大きな世界初の偉業の宇宙探査プロジェクトの全ての物語とも感じたのですが、それ以上に、探査機「はやぶさ」のため、夢や目標(「はやぶさ」での目標・個々人の目標)のために悩みもがきながら今を生きる人たちの懸命な姿の方が脳裏に焼き付いています。探査機も、けなげで懸命です。
人工衛星・探査機の開発や運用は、応援はしているし身近に感じることもあるけど、やっぱり私にとっては雲の上のような存在と感じてしまいます。でも、誰か人がいて、「はやぶさ」という探査機も存在したのだなぁと感じました。この「人」というのは、勿論運用チームやプロジェクトに関わった全ての人々のことですが、応援しているファンも含みます。探査機「はやぶさ」は、人工衛星・探査機・宇宙開発・宇宙科学プロジェクトが科学者・技術者だけのものではないと教えてくれた探査機だったと、再認識しました。
面白かったです。
私は、宇宙ファン・「はやぶさ」ファンじゃない人に、寧ろオススメしたいです。
専門用語もバンバン出てきますが、人間ドラマに重点を置いて観ることも出来るので、そんなに気にしなくてもいいかと思います。勿論、探査機「はやぶさ」プロジェクトそのものの物語としても楽しめます。本で読んだり、講演会で聞いたささやかなエピソードがあちらこちらにちりばめられていて、「これは!!w」とニヤニヤしてしまいましたwあらゆる意味で、再現率の高さに驚きました。
あと、twitterの宇宙ファンの間で話題になっていたのですが、「エンドロールは左側に注目」と。注目しました。これは…!!感激しました。堤監督、ブラボー!!と言いたいです!
このエンドロールを観て、ひとりでも多くの人が宇宙科学プロジェクトのこれまでとこれからに興味を持って欲しいな、と思いました。全ては、繋がってきたんだ、と。
映画は、ISAS・宇宙科学研究所相模原キャンパスで撮影されました。8月に行ったのですが、行ったところが何度も出てきて嬉しくなりました。映画を観て興味を持った方でお近くの方は、是非足を運んでみてくださいね。遠くの方も、機会があれば是非どうぞ!
・私の行ってみたレポ:緑の中に、宇宙科学の最前線 JAXA・宇宙科学研究所 相模原キャンパスに行ってきた
あと、この20世紀フォックス版の原案となった「はやぶさ君の冒険日誌」。以前も書きましたが、ネットでダウンロードも出来ますし、書籍化もされてます。
私の行った映画館では、売ってませんでした。売ればいいのに…。はやぶさ君下敷きとかはありました。
「はやぶさ君の冒険日誌」は、JAXA公式「はやぶさ」帰還特設サイトでダウンロードできます。また、映画の中でも出てきたエピソードの元が「関係者からのメッセージ」にあるので、読み返しています。
◇はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン
◇はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン:関係者からのメッセージ
JAXA公式の「はやぶさ物語 祈り」、プラネタリウムで上映され、その後映画館でも上映された「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」と、これまでも探査機「はやぶさ」をテーマにした映像作品がありました。どちらも大好きな作品です。特に「祈り」は音楽も含めて、私がますます探査機「はやぶさ」に興味を持つきっかけとなった作品です。そしてこの20世紀フォックスによる「はやぶさ/HAYABUSA」。人間ドラマとしての切り口もいいなと思いました。
しかし…、まだ終わらんよ!来年2月11日には、東映版「はやぶさ 遥かなる帰還」(監督:瀧本智行、主演:渡辺謙)、来年3月10日には、松竹版「おかえり、はやぶさ」(監督:本木克英、主演:藤原竜也、杏、三浦友和)と2作品も。なんだこりゃぁ…!
◇映画「はやぶさ 遥かなる帰還」公式サイト
◇「おかえり、はやぶさ」オフィシャルサイト←予告が自動再生されます。
ちなみに、上映前の予告で、東映版の予告が流れて驚きましたw渡辺謙さんがプロマネ役なのですが…ビックリしました。この20世紀フォックス版のプロマネ役・佐野史郎さんがあまりにも似過ぎでしたが、渡辺謙さんも本気の模様です…。
東映版のチラシもあったので、もらってきました。表はいつもの渡辺謙さんですが…。
これ以上書くと、ネタバレするのでこの辺にしておきます。DVD・ブルーレイが出たら、もう一度ゆっくりじっくり観たいです。今回とは違うことを感じる、思うかもしれない。
最後に、JAXAによる、堤監督へのインタビューを紹介します。
◇JAXA:インタビュー:堤幸彦 「はやぶさ」を成功へと導いた 真実の人間ドラマを見てほしい
カメラチームのリーダー・坂上さん(高嶋政宏さん)を助演にしたのがよかったなぁと感じました。
あと、「JAXA's」40号に、的川泰宣先生と、的川先生がモデルの役を演じる西田敏行さんの対談が載っています。こちらもどうぞ。
◇JAXA:機関紙 JAXA's
PDFで読めます。JAXA事業所、科学館などで配布もしていますし、配送サービスもやってます。パンフレットで宣伝があってニヤリとしましたw
ネタバレしないように…と思って書いたのに、どうしてこんなに長くなったんだろう…?
by halca-kaukana057
| 2011-10-10 23:12
| 宇宙・天文