2011年読んで印象に残った本まとめ+α

 2011年も残すところあと少しとなりました。今、教育テレビ(Eテレ)N響の第九を観ています。N響の第九で、大晦日、今年も終わるのだな、新しい年が来るのだなと実感します。
(ところが、BSプレミアムで「コズミックフロント スペシャル」が被るので、第九の録画はできず。なんてこった!!)

 そんなこんなで、今年私が読んだ本で今年を振り返りたいと思います。順番は日付順。

絶対帰還。
(クリストファー・ジョーンズ:著/河野純治:訳/光文社/2008)
 宇宙関係の本は今年も沢山読んだのですが、その中からこれを。選ぶのに困りました。
 国際宇宙ステーション・ISS滞在中の宇宙飛行士たちが、スペースシャトル・コロンビア事故のため迎えの予定のシャトルがいつ飛行するか未定な状況になり、いつ帰還できるのか…という危機を描いたノンフィクション。読み応えのあるノンフィクションでした。
 今年の宇宙関係の話題は、この本に関連して有人飛行関連では、スペースシャトル引退、古川聡宇宙飛行士のISS長期滞在。シャトル引退は、ひとつの時代が終わったと共に、私にとって最も身近な宇宙船であるシャトルの飛行をもう見られなくなることにじわじわとショックを感じました。古川さんの長期滞在は、医学分野の実験に注目。そしていつもあの古川スマイルに和んでばかりでしたw ISS関連では「こうのとり」(HTV)2号機の飛行もお見事でした。
 また、去年から引き続き「はやぶさ」(MUSES-C)の話題は尽きず。私もカプセル展示を観に行きました。本当にきれいな、7年も、しかも波乱の旅を続けてきた宇宙機のカプセルとは思えない程。宇宙科学研究所(ISAS)相模原キャンパスにも行きましたし、映画も「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」,「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス)と2本。来年は東映と松竹の2本が。小惑星イトカワのサンプルの分析と、「はやぶさ2」の今後も気になるので、まだまだ目が離せません。
 人工衛星では、陸域観測衛星「だいち」(ALOS)の運用終了がショックでした。しかも、大震災後、宇宙からその被害の状況を観測している真っ最中に…。大震災後、「いぶき」や「きずな」・「きく8号」など人工衛星による観測・被災地支援も。管制している筑波宇宙センターも被災しているのに。辛い状況の中で、宇宙からも支援があるのだと思うと心強くなりました。
 天文では、最近の話題ですが、12月10日の皆既月食ですね。冬の星座たちと赤銅色の月の共演は見事としか言いようがありません。来年は金環日食だ…!


若いってすばらしい -夢は両手にいっぱい 宮川泰の音楽物語
(宮川 泰/産経新聞出版/2007)
 今年、このブログで頻出した名前は、多分アキラさん・宮川彬良さんだと思います。NHK教育「クインテット」本放送終了した…結果がこれだよ!
 すいません、心の叫びでしたw彬良さんのお父様で昭和の大作曲家・宮川泰さんの自伝的エッセイ。ひたすら爆笑、お腹を抱えて笑って読みました。こんなに笑える面白い本は、初めて読みましたw
 と、同時に、音楽のたのしみ、音楽で伝えられることって何だろう?と考えた本でもありました。私自身、今年は自分で演奏するよりも、聴くほうが多い年でした。演奏することも聴くことも「音楽に触れる」ことには変わりはない。では、その音楽のたのしみって何だろう?
 今後、私はどう音楽と向き合い、触れて、付き合っていくのだろう?楽しみでもあり、不安も感じます。不安を感じる時は、宮川さん親子の明るくワクワクする音楽で、清々しくいきたいと思いつつ。


海炭市叙景
(佐藤 泰志/小学館・小学館文庫/2010)
ペンキや
(梨木香歩:作/出久根 育:絵/理論社/2002)
僕は、そして僕たちはどう生きるか
(梨木香歩/理論社/2011)
 以上、「生きる」ことについて考えた本3作品。「海炭市叙景」ではどこかにあるような、「生きること」そのものを。「ペンキや」では、「生きてゆく過程」を。「僕は~」では、様々な問題を抱えつつも「自分自身と、誰かと、生きること」を。どれも印象深い作品です。
 特に梨木香歩さんの「ペンキや」の、「ユトリロの白」の言葉・表現がとても印象に残っています。私自身、「ユトリロの白」が意味するものを、「生きること」だと考えてきたので、それを表す言葉に出会えて嬉しいです。「僕は~」は、最後まで読まないとわからない。最後まで読んで、最後の言葉で、「ああ、救われた」と思った。この作品の言葉たち、そこに込められたものは、私にとって大切なものになると思う。本の中だけでなく、生きる上で。
 「海炭市叙景」は、佐藤泰志さんという作家に出会えてよかったと感じています。小学館文庫から、他の作品も出ているので読みたいと思っているところです。


 大震災がおこったのが3月。あっという間に12月、年越しになってしまった。大震災だけでなく、今年は私個人にとって、「あって当たり前だと思っていたものを失う」年でした。失ってみて、初めてそれがどれだけ大事だったか、助けられ支えられていたかを感じました。自分の年齢・置かれている立場も。立ち位置を再確認し、このままではいられないことも実感。とにかく波乱の連続でした。
 そんな中で、誰かの厚意や、直接見ることはできないけど確かに存在している誰かの努力・苦労に感謝することも多い年でした。辛い時だからこそ、これまで見えなかったものが見えるのかもしれません。ネオンの明かりで夜でも空が明るいのが、ネオンが消えて満天の星空が見えたように。

 来年も、今抱えている波乱・不安をまだ抱え続けるかと思います。でも、光が見えてくることを祈りつつ、進むばかりです。

 今年もお世話になりました。それでは、よいお年をお迎えくださいませ。
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by halca-kaukana057 | 2011-12-31 22:42 | 本・読書


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