音楽の楽しみ方 ありがとう「N響アワー」

 この春は、NHK教育でのお別れ・卒業が多過ぎます。こども番組でもですが、日曜夜のお楽しみだった「N響アワー」も、32年の歴史(1980年4月スタート)に幕を閉じます。「芸術劇場」が終わってしまって数年。地上波クラシック音楽番組といえば、「N響アワー」だった。それが…なんてこと…。

NHK:N響アワー
 ↑このHPもそのうち無くなるのかな…。寂しい!
ウィキペディア:N響アワー

 という私ですが、「N響アワー」を観始めたのは、大人になってクラシック音楽に興味を持ち、聴くようになってから。司会は池辺晋一郎先生。壇ふみさんとのコンビの時代は、残念ながら観た時期には入っていませんでした。最終回で池辺先生と壇ふみさんの楽しいトークを観て、もっと早く観るんだった…!と何度思ったことか。さらに、18日・最終回の前の回でも、昔の映像が続々と。芥川也寸志さんが司会だった頃の映像まで出てきた。昔は、サヴァリッシュ先生がピアノを弾いて楽曲についてレクチャーするコーナーも合ったらしい。それ、もっと観たかった!やっぱり、もっと早く観てればよかった…。

 クラシックを聴き始めた頃は、名曲と呼ばれる楽曲でもどこが魅力なのかわからないこともあった。それを、池辺先生も現司会の西村朗先生も、作曲家の視点から真面目に、でもわかり易く親しみ易く解説してくれる。楽曲の魅力をにこやかに、愛情溢れる口調で話しているのが印象的だった。そして、演奏。1時間の番組なので、長い曲は何楽章だけということもあったけど、これで興味をもって全曲聴いてみた曲もある。好きな作曲家、楽曲、指揮者・ソリストも増えてきて、観続けるほどに楽しみになっていった。

 クラシック音楽の番組だから、難しそう、堅そう…という印象もあったが、池辺先生の時は得意のダジャレで毎回笑ったり、脱力したり、反応に困ったりw最終回、池辺先生のダジャレセレクションがあって嬉しかったwそうそう、「N響アワー」は池辺先生のダジャレも楽しむ番組なんだよ、とw(間違って…ないよね) 西村先生になってからも、最後の音楽解説談義「今宵もカプリッチョ」が面白く、興味深かった。今年度から無くなったのが、残念で残念で…。あと、夏はこどもたちと楽しめる「ほっとコンサート」や、夏の特別編が合ってこれも楽しみだった。西村先生が故郷・大阪の街をぶらりと歩く回は笑えました。たこ焼き屋さんでたこ焼きを食べて、熱いとパニックに。周りに人だかりができていたが、あの中にこれがNHK教育のクラシック音楽番組の収録だと気づいていた人はいたのだろうか…w
 ちなみに、「カプリッチョ」は本も出ているよ!

NHK N響アワー クラシック・トーク 西村朗の今宵もカプリッチョ

西村朗 / ヤマハミュージックメディア



 そんなこんなで観てきた「N響アワー」。最終回の最後を飾るのは、スヴェトラーノフ指揮のチャイコフスキー交響曲第5番。じっと演奏を聴き、観入っていた。カメラワークがいいな…と思ったが、いや、そうじゃないと思った。演奏がいい。スヴェトラーノフも、N響の団員さんたちも、とてもいい表情をして指揮・演奏をしている。渾身の演奏…ちょっと違う。ありきたりの表現だけど、皆がひとつになって「音楽している」。一体感。調和していて、ゆがみやずれが見当たらない。ぐいぐいと惹き込まれる演奏だった。黙って、魅入っていた。
 その後、チャイコフスキーの5番を聴きたいと思って部屋の中を探したが、何と、無い。4番、6番「悲愴」はあるのに、5番が抜けている!?まずは図書館で借りてくる。最終回でさえ、また全曲聴いてみたい楽曲に出会えた。なんと嬉しいことだろう。でも、これが最後なのか…。

 番組に宛てられたメッセージの中に、「地方在住者が、オーケストラの演奏に触れることのできる番組」というものがあった。全く同感だと思った。私の地域でも、オーケストラのコンサートがあるのは年に何回か。3回ぐらいあればまともなほうだ。私にとっても、「N響アワー」はオーケストラの演奏に触れることのできる番組だった。CDもあるけど、コンサートの映像は、指揮者・演奏者の表情が伝わってきていい。ホールの雰囲気・空気感も。NHKホールとサントリーホールでは雰囲気が違うな、とか。「N響アワー」が終わってしまったことで、地上波でオーケストラの演奏に触れることのできる番組が…。なんてことだ。

 最終回の最後で、池辺先生がこんなことを仰っていた。
「音楽の楽しみ方を知るって事はね、命を輝かせるって事だと思うんですよね。自分の毎日を艶やかにするために是非、音楽で楽しんでいただきたいと思います。」

 池辺先生、いいこと言う!堅物で難しいと思われがちなクラシック音楽。でも、音楽であることには変わりない。ポップスの作曲だって、クラシックで使われてきた和音や音の進行、リズムがあってこそのもの。バッハやモーツァルト、ベートーヴェンなどの楽曲の中にあるエッセンスが、今に通じている(勿論、西洋クラシックが全て、とは限らない。世界各地の民族音楽も忘れちゃいけない)。そんな音楽の技、魅力、深み、トリビアなどをどう楽しむか。教えてくれたこの番組に、心から感謝したいです。

 「N響アワー」が終わるのは寂しい。でも、新しい番組になろうとも、音楽は無くならない。引き続き、音楽の魅力を伝え一緒にたのしむ…軽いノリだけじゃない、番組を望みます。N響にこだわらず、オーケストラは勿論、器楽曲からオペラ、バレエまで幅広く、というのはちょっと期待。音楽の海…宇宙は広い、深い。その広さ、深さを、様々な角度からたのしみたい。時に真面目に、時にユーモアも交えて。でも、メインはあくまで音楽。トークの方が長い、だったりしたら…どうしよう。新番組「ららら♪クラシック」、まずは1回観てみます。とりあえず、NHKのあの白いピアノが出てくるんだな…(これは私にとって複雑である)
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by halca-kaukana057 | 2012-03-29 22:20 | 音楽


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