2012年 11月 14日
群緑の時雨 3
この頃、漫画や本を読んだはいいが感想を書いてない、書くのが遅い。発売を楽しみにして、じっくりと読んだのに、この作品もいつ出たんだっけ…(あれ
群緑の時雨 3
柳沼 行/メディアファクトリー・フラッパーコミックス/2012
15歳になった霖太郎たち。霖太郎と府介は城に呼ばれ、家老から式桜(しきさ)国の城へ向かうように命じられる。霖太郎たちの暮らす士々国(ししこく)は、式桜と戦をしていたが、5年前に士々が勝ったはずだった。しかし、実はまだ戦いは終わってはいなかった。式桜の残った当主と家臣たちは湖の真ん中にある城に逃げ込み、城へ通じる橋を破壊。現在でも篭城しているという。しかも、船で城へ向かおうとすると、光とともに巨大な水柱が立ち、多くの武士が犠牲になった。一国一城の令が下り、式桜の城を何としてでも落とさねばならなくなった。先に式桜へと向かった第一陣は全滅、第二陣からの連絡も無い。霖太郎と府介たちは第三陣として、式桜の城へ向かうことに。そんな中、江戸へ行ったはずの伊都が帰ってきていて、話も既に聞いており、ついてくることに。式桜への道の途中、霖太郎たちが出会ったのは…
2巻の最後のあらすじも書いておきました。2巻の感想でも書きましたが、ここから、1巻の冒頭のあのシーンへと繋がっていくのですね。
15歳になり、すっかり凛々しくなった霖太郎と府介。しかし、2人は別の道を歩んでいる。霖太郎は立派な武士になろうと剣術の鍛錬を怠らず、腕も上達してきている。一方府介は、剣術よりも学問に興味がある。そして、式桜に向かうことになっても、霖太郎はためらいも無いが、府介は曇った表情を。式桜への旅の道中も、何かを隠しているような府介。かつて、伊都と剣術で勝負すると約束したことを覚えているかと迫る伊都。覚えている、武士に二言は無いと言うが…伊都の言うとおり「心の中を見せない」。府介の言動が気になるも、隙がない、まさに「心の中を見せない」のでますます気になってしまいます。一体何を考えて、何をしようとしているのだろう…。
15歳になった伊都、美人になりました。可愛い。でも、相変わらずのおてんば。事あるごとに勘解由さんを叩くのも相変わらずです。と言うことは、江戸でもずっと剣術の鍛錬をしてきたのだろう。江戸で、良家のお嬢さんとして、しかも姉たちのように嫁に行くことを家族に望まれているのに。伊都のことだから、家族の目を盗んで、自分だけの場所を見つけて鍛錬していたのであろう。剣術への考え方は、ますます厳しくなっている伊都ですが、それも鍛錬の結果なのだろう。
さて、霖太郎は、第二陣の一郎太と再会。かつて、霖太郎の父が戦で背中を切られて死んだことを罵っていた武士の一人。その一郎太との会話が、また柳沼先生らしい…。旅の途中の斬られた士々の先陣の武士たち、最後に出てきたある者の冷酷な告白、殺陣のシーンもあり、柳沼先生もこんなシーンを描くのか!(表現の幅が広がったと思うと嬉しい)と思ったのですが、その後は柳沼先生の「物語」だなぁと、哀しいけどじわりと来ました。
府介の言動も謎ですが、式桜の城も謎です。ミステリーです。5年も篭城、光の柱、そして式桜の武士たちが言う城にあるもの、城の存在…。4巻でいよいよ城に乗り込むか、どうなるか。楽しみです。
・2巻:群緑の時雨 2
群緑の時雨 3
柳沼 行/メディアファクトリー・フラッパーコミックス/2012
15歳になった霖太郎たち。霖太郎と府介は城に呼ばれ、家老から式桜(しきさ)国の城へ向かうように命じられる。霖太郎たちの暮らす士々国(ししこく)は、式桜と戦をしていたが、5年前に士々が勝ったはずだった。しかし、実はまだ戦いは終わってはいなかった。式桜の残った当主と家臣たちは湖の真ん中にある城に逃げ込み、城へ通じる橋を破壊。現在でも篭城しているという。しかも、船で城へ向かおうとすると、光とともに巨大な水柱が立ち、多くの武士が犠牲になった。一国一城の令が下り、式桜の城を何としてでも落とさねばならなくなった。先に式桜へと向かった第一陣は全滅、第二陣からの連絡も無い。霖太郎と府介たちは第三陣として、式桜の城へ向かうことに。そんな中、江戸へ行ったはずの伊都が帰ってきていて、話も既に聞いており、ついてくることに。式桜への道の途中、霖太郎たちが出会ったのは…
2巻の最後のあらすじも書いておきました。2巻の感想でも書きましたが、ここから、1巻の冒頭のあのシーンへと繋がっていくのですね。
15歳になり、すっかり凛々しくなった霖太郎と府介。しかし、2人は別の道を歩んでいる。霖太郎は立派な武士になろうと剣術の鍛錬を怠らず、腕も上達してきている。一方府介は、剣術よりも学問に興味がある。そして、式桜に向かうことになっても、霖太郎はためらいも無いが、府介は曇った表情を。式桜への旅の道中も、何かを隠しているような府介。かつて、伊都と剣術で勝負すると約束したことを覚えているかと迫る伊都。覚えている、武士に二言は無いと言うが…伊都の言うとおり「心の中を見せない」。府介の言動が気になるも、隙がない、まさに「心の中を見せない」のでますます気になってしまいます。一体何を考えて、何をしようとしているのだろう…。
15歳になった伊都、美人になりました。可愛い。でも、相変わらずのおてんば。事あるごとに勘解由さんを叩くのも相変わらずです。と言うことは、江戸でもずっと剣術の鍛錬をしてきたのだろう。江戸で、良家のお嬢さんとして、しかも姉たちのように嫁に行くことを家族に望まれているのに。伊都のことだから、家族の目を盗んで、自分だけの場所を見つけて鍛錬していたのであろう。剣術への考え方は、ますます厳しくなっている伊都ですが、それも鍛錬の結果なのだろう。
さて、霖太郎は、第二陣の一郎太と再会。かつて、霖太郎の父が戦で背中を切られて死んだことを罵っていた武士の一人。その一郎太との会話が、また柳沼先生らしい…。旅の途中の斬られた士々の先陣の武士たち、最後に出てきたある者の冷酷な告白、殺陣のシーンもあり、柳沼先生もこんなシーンを描くのか!(表現の幅が広がったと思うと嬉しい)と思ったのですが、その後は柳沼先生の「物語」だなぁと、哀しいけどじわりと来ました。
府介の言動も謎ですが、式桜の城も謎です。ミステリーです。5年も篭城、光の柱、そして式桜の武士たちが言う城にあるもの、城の存在…。4巻でいよいよ城に乗り込むか、どうなるか。楽しみです。
・2巻:群緑の時雨 2
by halca-kaukana057
| 2012-11-14 23:27
| 本・読書