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春の明と暗、あたたかさと冷たさ シベリウス:弦楽オーケストラのための即興曲

 どんな季節でも聴いているのですが、冬から春にかけては特にシベリウスが聴きたくなります。春の訪れと第3楽章の白鳥のエピソードから、「交響曲第5番」や、タイトルからストレートに「即興曲”春の歌”」op.17など。ピアノ曲でも色々あるなぁ。

 そんな中から、今回は、「弦楽オーケストラのための即興曲」を。
NML・ナクソス・ミュージック・ライブラリー:シベリウス:小管弦楽のための作品集(フィンランディア・シンフォニエッタ/指揮:ペッカ・ヘラスヴォ)

Jean Sibelius: Impromptu für Streichorchester

 こちらは別の指揮・オケによるもの。

 「6つの即興曲Op.5 第5番, 第6番(弦楽オーケストラ編)」とも表記されます。以前私もピアノで演奏したピアノ曲「即興曲」op.5の第6番と、その前の第5番の、シベリウス自身による弦楽オーケストラ編曲です。
 第5番は、ピアノの原曲では、アルベジオの連続が吹雪いたり舞う雪の様子を描いたような曲。きらきらと繊細で、暗くもある美しい曲です。
Kristiina Junttu; Jean Sibelius Impromptu Op.5, No.5
舘野泉 Izumi Tateno, シベリウス Sibelius / 即興曲 Impromptu
・私の6番の演奏:Satellite HALCA:シベリウス:即興曲op.5-6

 このop.5の第5番と、第6番を繋げて演奏しています(基本的に5-6-5という構成ですが、5-6で終わっているものも)。弦楽になると、ピアノによる原曲とはまた異なる、やわらかさやあたたかさが出ます。5番はピアノだと激しい感じでも演奏できるのですが、弦楽になると内省的な暗さが出ます。この暗さが冬を思わせ、そして6番のホ長調の明るいメロディーはまさに春。でも、6番は後半でホ短調に転調。再び暗いメロディーへ。この明と暗が、暖かくなったり再び寒くなったり、春の嵐になったりする今の季節(私の地域では)に合うなぁと思います。

 シベリウスの小品をもっと聴きたいと思っています。探せば沢山出てくる。シベリウスの小品は、「愛らしい」ということばがピッタリなんです。
by halca-kaukana057 | 2013-04-05 22:24 | 音楽

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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