2013年 06月 29日
プラハの街と森より プラハ放送交響楽団日本ツアー
なかなかプロのオーケストラ(管弦楽)のコンサートに行く機会が無い、行ける範囲でコンサートそのものがない…のですが、久しぶりに行ってきました。現在日本ツアー中のプラハ放送交響楽団。海外オケを聴くのは初めてです。海外オケを日本で、行ける範囲で聴けるのは嬉しいです。
【プログラム】
・スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 より 第2曲「モルダウ」
・ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67 "運命"
・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 op95 「新世界より」
オンドレイ・レナルト指揮/プラハ放送交響楽団
席は後ろの方でしたが(大体いつも後ろの気がする…)、オケ全体を見渡せ、音もよく響いて届いたので問題なし。ホールに入って、最初に舞台を見たら、椅子の数が少ない。編成は小さめでした。トランペットは2本。弦セクションもそんなに人数は多くない。大丈夫なのかなと驚きましたが、問題ない。小さい編成でもホールいっぱいに豊かに音が響いていました。
プラハ放送響の演奏を聴くのは初めてです。CDでも聴いたことが無い。チェコのオーケストラと言えばチェコ・フィル。大好きなオケのひとつです。チェコの音楽そのものが好きで、プログラムも「モルダウ」に「新世界より」とお国ものが。プラハ放送響もきっと本場の演奏なんだろうと楽しみにしていました。
まずはスメタナ「モルダウ」。大好きな曲です。初めて通して聴いたのは中学の時、音楽の授業で。モルダウ川(ヴルダヴァ川)の流れと川のほとりの風景を描く音楽は、すぐに好きになりました。
今回の演奏も、どの楽器も繊細かつ、きりっとしていて、雄大でもある。色彩豊かな演奏でした。この曲は、ヴィオラ泣かせの曲とも言われます。ヴァイオリンやチェロが主題のメロディーを奏でるのに対して、ヴィオラは複雑な伴奏を延々としなくてはならない。大変です。でも、この伴奏が無いと主題のメロディーが生きてこない。ヴィオラは無くてはならないパート・楽器だと痛感。金管パートの音もよかったなぁ。ホルンがいい味出してました。
聴きながら、演奏している団員の皆さんは、普段はプラハでモルダウ川の流れを見て、モルダウ川と共に暮らしているのだろうと思いました。今演奏している「モルダウ」は、団員さんたちが普段見ているモルダウ川の姿なのかもしれない、と。スメタナの時代も、激動の歴史の時代も、そして今も。スメタナの時代の前も。流れ続けているモルダウ川。プラハ放送響の演奏が、今のプラハのモルダウ川の姿を描いているように聴こえました。音楽って凄い。
続けてベートーヴェン5番「運命」。「ジャジャジャジャーン」も比較的軽めの、さらりとした演奏でした。3・4楽章は続けて演奏されるこの曲ですが、今回は全楽章続けて演奏していました。この曲でも、ホルンが印象的。あまり音を伸ばさないところにおっ、と思いました。そして、先ほどの「モルダウ」とメンバーはほぼ同じはずなのに、弦の響きが違う感じになっていて、驚きました。「モルダウ」は自然な感じだったのが、「運命」は厚みがある。人数が増えたわけでもないのに。指揮者も同じ。厚みはあるけど、重さはそれほどでもない。不思議です。2楽章のフルートをはじめとする木管の歌がきれいで、聞き惚れました。第4楽章は堂々と。この曲もヴィオラが伴奏でも時にメロディーでも大活躍ですね。
休憩を挟んで、ドヴォルザーク9番「新世界より」。お国ものです。これまた大好きな曲。なんといっても第2楽章のイングリッシュホルン(コールアングレ)ソロ。木管パートがとにかくきれい。ドヴォルザークの音楽は、次から次へと魅力的なメロディーが出てきて、全部が聴きどころ。伴奏もいいなと思うところばかり。
プラハからやってきた団員さんたちは、この曲を演奏しながら、日本からプラハを思っているのかもしれない。ドヴォルザークがアメリカから、チェコを思ってこの曲を書いたように。
全体的にきりっと引き締まっていて、鮮やかでつややかな演奏でした。軽さと厚みをうまく切り替えている。「新世界より」の第4楽章の金管は大迫力で。トランペット2本でもあんな音が出るとは驚いた。編成が小さめだから、小回りが利く(?)のかもしれない。
アンコールは、ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第15番。ぐいぐいと勢いのある、迫力満点の演奏でした。弦楽器がちょっと楽しそうです。
このプラハ放送響日本ツアーではプログラムがいくつかあるのですが、堤剛さんのドヴォルザーク・チェロ協奏曲のところも。それ聴きたかった…!ブーニンのショパン・ピアノ協奏曲第2番のところも…。でも、私が聴いたのもよかったですよ。定番曲は何回聴いても面白い。
◇プラハ放送交響楽団公式サイト
チェコ語です。英語のページもあります。チェコ語は難しい…。
そういえば、ホールに着いた時開場までまだ時間があったのですが、団員さんらしき方々がホールから出てきたりしていました。チェコ語で挨拶しようかと思ったが、チェコ語の挨拶は知らなかった…。
◇Wikitravel:チェコ語会話集
発音も難しい…まず読めない…。
・過去関連記事:そんなヴィオラが大好きです スメタナ編
「モルダウ」のヴィオラがいかに大変か…。
【プログラム】
・スメタナ:連作交響詩「わが祖国」 より 第2曲「モルダウ」
・ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67 "運命"
・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 op95 「新世界より」
オンドレイ・レナルト指揮/プラハ放送交響楽団
席は後ろの方でしたが(大体いつも後ろの気がする…)、オケ全体を見渡せ、音もよく響いて届いたので問題なし。ホールに入って、最初に舞台を見たら、椅子の数が少ない。編成は小さめでした。トランペットは2本。弦セクションもそんなに人数は多くない。大丈夫なのかなと驚きましたが、問題ない。小さい編成でもホールいっぱいに豊かに音が響いていました。
プラハ放送響の演奏を聴くのは初めてです。CDでも聴いたことが無い。チェコのオーケストラと言えばチェコ・フィル。大好きなオケのひとつです。チェコの音楽そのものが好きで、プログラムも「モルダウ」に「新世界より」とお国ものが。プラハ放送響もきっと本場の演奏なんだろうと楽しみにしていました。
まずはスメタナ「モルダウ」。大好きな曲です。初めて通して聴いたのは中学の時、音楽の授業で。モルダウ川(ヴルダヴァ川)の流れと川のほとりの風景を描く音楽は、すぐに好きになりました。
今回の演奏も、どの楽器も繊細かつ、きりっとしていて、雄大でもある。色彩豊かな演奏でした。この曲は、ヴィオラ泣かせの曲とも言われます。ヴァイオリンやチェロが主題のメロディーを奏でるのに対して、ヴィオラは複雑な伴奏を延々としなくてはならない。大変です。でも、この伴奏が無いと主題のメロディーが生きてこない。ヴィオラは無くてはならないパート・楽器だと痛感。金管パートの音もよかったなぁ。ホルンがいい味出してました。
聴きながら、演奏している団員の皆さんは、普段はプラハでモルダウ川の流れを見て、モルダウ川と共に暮らしているのだろうと思いました。今演奏している「モルダウ」は、団員さんたちが普段見ているモルダウ川の姿なのかもしれない、と。スメタナの時代も、激動の歴史の時代も、そして今も。スメタナの時代の前も。流れ続けているモルダウ川。プラハ放送響の演奏が、今のプラハのモルダウ川の姿を描いているように聴こえました。音楽って凄い。
続けてベートーヴェン5番「運命」。「ジャジャジャジャーン」も比較的軽めの、さらりとした演奏でした。3・4楽章は続けて演奏されるこの曲ですが、今回は全楽章続けて演奏していました。この曲でも、ホルンが印象的。あまり音を伸ばさないところにおっ、と思いました。そして、先ほどの「モルダウ」とメンバーはほぼ同じはずなのに、弦の響きが違う感じになっていて、驚きました。「モルダウ」は自然な感じだったのが、「運命」は厚みがある。人数が増えたわけでもないのに。指揮者も同じ。厚みはあるけど、重さはそれほどでもない。不思議です。2楽章のフルートをはじめとする木管の歌がきれいで、聞き惚れました。第4楽章は堂々と。この曲もヴィオラが伴奏でも時にメロディーでも大活躍ですね。
休憩を挟んで、ドヴォルザーク9番「新世界より」。お国ものです。これまた大好きな曲。なんといっても第2楽章のイングリッシュホルン(コールアングレ)ソロ。木管パートがとにかくきれい。ドヴォルザークの音楽は、次から次へと魅力的なメロディーが出てきて、全部が聴きどころ。伴奏もいいなと思うところばかり。
プラハからやってきた団員さんたちは、この曲を演奏しながら、日本からプラハを思っているのかもしれない。ドヴォルザークがアメリカから、チェコを思ってこの曲を書いたように。
全体的にきりっと引き締まっていて、鮮やかでつややかな演奏でした。軽さと厚みをうまく切り替えている。「新世界より」の第4楽章の金管は大迫力で。トランペット2本でもあんな音が出るとは驚いた。編成が小さめだから、小回りが利く(?)のかもしれない。
アンコールは、ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第15番。ぐいぐいと勢いのある、迫力満点の演奏でした。弦楽器がちょっと楽しそうです。
このプラハ放送響日本ツアーではプログラムがいくつかあるのですが、堤剛さんのドヴォルザーク・チェロ協奏曲のところも。それ聴きたかった…!ブーニンのショパン・ピアノ協奏曲第2番のところも…。でも、私が聴いたのもよかったですよ。定番曲は何回聴いても面白い。
◇プラハ放送交響楽団公式サイト
チェコ語です。英語のページもあります。チェコ語は難しい…。
そういえば、ホールに着いた時開場までまだ時間があったのですが、団員さんらしき方々がホールから出てきたりしていました。チェコ語で挨拶しようかと思ったが、チェコ語の挨拶は知らなかった…。
◇Wikitravel:チェコ語会話集
発音も難しい…まず読めない…。
・過去関連記事:そんなヴィオラが大好きです スメタナ編
「モルダウ」のヴィオラがいかに大変か…。
by halca-kaukana057
| 2013-06-29 23:08
| 音楽