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やっぱり フィンランド人指揮者でシベリウス

 
今回はパーヴォ・ベルグルンド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団の交響曲全集。(Warner classics/FINLANDIA)。交響曲全7曲の純粋な交響曲全集です。

 今まで取り上げてきた指揮者のシベリウスも好きだけれど、私にとってこの全集の演奏は“原点”だと感じる。と言うのは、この全集が私が初めて聴いたシベリウスの音楽だったから。「シベリウスの交響曲(特に後期交響曲)がいい」と聞いてどんなものかと図書館でCDを探したらちょうどこの全集があった。指揮者もオーケストラも知らなかったけれども、全曲一気に聴けるならいいやと思って借りたのがこのCD。しかも、どれから聴こうかと考えた時に、聴き易そうなものがいいと思って演奏時間が一番短い第7番から聴いた。なんていい加減…。でも、それまで交響曲と言えばベートーヴェンやブラームス等の重厚で難解なものを想像していた私にとって、シベリウスの7番は新鮮だった。静かで、音が澄んでいる。こういう交響曲もあるんだと感じた。その後に聴いた2番も、冒頭の弦楽器のささやきの美しさにやられてしまった。5番もいい。第3楽章の白鳥のエピソードも好きだ。このエピソードを知って以来、白鳥を見かけるとこの曲を思い出してしまっている。

 最初に聴いた演奏だからか、その後他の指揮者・オケの演奏を聴く時にはこのベルグルンドのものと比べてしまっている。4番はもうちょっと暗めのほうが好きだとか、6番はもっと軽快な方が好きだとも感じるけれども、やっぱりベルグルンドはいいなぁと思う。私にとっては和む演奏なんです。余計な装飾が無くシンプルで、どこまでも透明なところに惹かれる。(こうやって書くと、何だかカイ・フランクのデザインしたグラスみたい)

 ベルグルンドにとってこれは3度目のシベリウス交響曲全集。一度目のボーンマス交響楽団、二度目のヘルシンキ・フィルの全集もあって、また違う響きがするそうだ。是非聴いてみたい。

 ちなみに、来年はシベリウス没後50年。(50年前にはまだ生きていたと思うと、シベリウスは本当に長生きだったんだと思う) きっとフィンランドではあちこちのオーケストラが気合入れて演奏するに違いない。さらにグリーグ没後100年でもある。北欧クラシック好きにはたまりません。ああ、フィンランド…行きたい。

 そんなこんなでこのシリーズはここで一区切り。また違うCDを見つけたら書くかもしれません。
by halca-kaukana057 | 2006-05-24 20:56 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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