どちらが本当?どちらが嘘?ワトソンの冒険 人形劇「シャーロックホームズ」第12話

 お正月でもNHK人形劇「シャーロックホームズ」は平常運用、平常放送です。再び前後編「バスカーヴィル君と犬の冒険」(前編)。原作は「バスカヴィル家の犬」ともうひとつ、「踊る人形」(「帰還」収録)です。

 221Bに依頼人が。ディーラー寮のヘンリー・バスカーヴィル。裏山でモンスタードッグを見た、と。巨大で、目は赤く光り、巨大な口と牙、全身が青白い炎に包まれていた。この世のものとは思えない!と熱弁するも…ワトソンは聞いているが、ホームズは聞いていない。校舎の壁に書いてあった暗号を解くのに夢中になっている。ホームズの横にはアガサ。暗号解読はレストレードに頼まれた、と。ホームズ、一見すると落書きのようだが、ある一定のルールに従って書かれている。暗号をひとつ解読。その一方で、バスカーヴィルのモンスタードッグの話は、青く光る犬なんて存在しない、幻だとバッサリ。でも、バスカーヴィルは自分だけが見たのではない、もうひとり目撃者が…メアリー・モースタン。何故夜遅くメアリーも裏山に?バスカーヴィル曰く、デートをしていた、メアリーは僕の彼女だ、と。…メアリーに片想いしているワトソン、大ショック!!!
 ここで、メアリーが2年ということが判明しました。しかし、メアリーとバスカーヴィル…そんな設定、勿論原作(正典)にはありません!ジョナサン・スモールはどうした!?メアリー…一体どういうこと!?私もショックです…!!!

 ホームズは暗号解読に付きっきりなので、ワトソンが一人でバスカーヴィルの依頼を受けることに。ワトソン曰く、ホームズは意外と不器用、2つのことを同時にできないタイプ、と。そして、事件の半分は僕が解決しているようなものだから…ワトソン、話を盛ってる…。バスカーヴィルの部屋で話を聞くワトソン。メアリーとの馴れ初めを聞く。バスカーヴィルもメアリーに一目惚れ、初めてのデートだったのに…。恐竜の化石が見つかったと噂の場所にメアリーが行ってみたいと言ったので、2人でハイキングへ。帰り、すっかり暗くなってしまい、霧もでている。そこへ、例のモンスタードッグが。しかし、バスカーヴィルは大の犬嫌いで、メアリーを置いて逃げてしまった。メアリーを置いて逃げたことを非難するワトソン。でも、バスカーヴィルにとっては本当に怖かったのだ、と。
 バスカーヴィルが犬嫌いになった回想話が、かわいいイラストのアニメで描かれる。ホームズの推理の演出、ベインズの推理の演出とも違う、ユーモラスな演出。バスカーヴィルも、どこか間の抜けた、ネチネチした話し方の粘着質気質。ワトソンが振り回され気味。そのワトソンも話を盛る…依頼人を安心させようとして、気を張っているのだろうか。
 あと、バスカーヴィルの制服ですが、ベルトがチェーンだった。お金持ち、というよりは、ハードロック歌手みたいw

 では、メアリーの証言も聞いてみよう、とワトソン、メアリーに再会。メアリーにも、最近は僕一人で事件を解決することも多いんですよ、とまた話を盛る…。メアリーと会った中庭の壁にもあの暗号が。ワトソン、バスカーヴィルの証言をメアリーに間違いないか確認。メアリー「刑事さんみたい」と、ワトソンも「かっこよかった?」メアリー「ちょっと」…何だかいい雰囲気。メアリーの証言を聞こうとしたが、現場を見に行ったほうが早い、大丈夫、僕が付いている、と裏山へ。
 メアリーに確認しながら現場検証。そこに落ちていたのは、剛毛の動物の毛。そこへ、アーチャー寮の制服を着た男子生徒が。ジャック・ステイプルトン、メアリーの幼馴染で、恐竜の化石にとても詳しい。化石を探して発掘をしている。ワトソンの顔を見て、ユニークな顔をしている、頭蓋骨はどうなっているんだろう?と不思議な質問を。ここでも下膨れと言われてしまうワトソン。またですか!!ステイプルトンにもモンスタードッグの話をすると、聞いたことがある…この山には底なし沼があって、魔犬が住んでいるという…。僕は信じられない。でも、危ないから沼には近づかないほうがいい、と真剣に話す。
 ステイプルトン、話し方がとても奇妙な男子生徒です。変に笑いを抑えながら話したりもする。しかし、「沼には近づかないほうがいい」の部分は静かに、落ち着いて。何だろう…。
 メアリーがステイプルトンにワトソンを紹介する際、「ジョンでいいよ」と何度もファーストネームで呼ばせようとしたのには笑いました。メアリーと何とか距離を狭めたいワトソン。でも、今回も空回り…?

 ワトソン、再びメアリーに質問し、モンスタードッグはやはりバスカーヴィルの妄想だった、と。犬にトラウマがあった。メアリーも見たのに?それは好きな人の言った事は無条件に信じてしまうから。そして、そんなあなたを置いて逃げ出すような男らしくない奴のどこが好きなんですか?と。メアリーは、付き合っていないと否定。彼氏もいない、と。一安心するワトソンだが、メアリー、沈んだ声で「もうこの件には関わらないで欲しい。これ以上は聞かないで、首を突っ込まないで」と。いつになく強い口調のメアリー。一体何があったのだろう…?

 この時、ワトソンが、メアリーにホームズばりに言ったこの言葉
あり得ないことを全て除外していくとね、最後に残ったものがどんなにあり得ないことであったとしても、それが真実なんだよ

 これは、「緑柱石の宝冠」(「冒険」)のホームズの台詞
ありえないことを取り除くと、残ったものがどんなにありそうもないことでも、それが真実である
(Once you eliminate the impossible, whatever remains, no matter how improbable, must be the truth.)

 に由来していますね。ホームズの推理のモットーです。ちなみに、これに似た言葉は、「ブルース・パーティントン設計書」(「最後の挨拶」)、「白面の兵士」(「事件簿」)でも出てきます。

 再びバスカーヴィルに会って、メアリーの証言を話すも、バスカーヴィルはメアリーは僕の彼女だ、と言う。明日、またあの場所にデートに行くつもりだ、とも。その時、バスカーヴィルは靴下がない、と探している。

 221Bに戻ったワトソン。ホームズは暗号解読に集中。アガサもまだいる。バスカーヴィルとメアリーの、付き合っている・付き合っていないの証言が食い違うことに関して、「嘘をつく理由を持っている方が嘘をついている」、と。モンスタードッグがバスカーヴィルの妄想だ、というワトソンの推理に対しても、2人が同時に同じ妄想を見たというのは厳しい。それに、ワトソンが拾ってきた動物の毛が、青白く光っている…!!明日、バスカーヴィルがまた裏山に行くなら、ワトソンも一緒に行けばいい。ホームズは暗号のことでレストレードに会うので行けない。でも、動物のことならシャーマンがいる。シャーマンはイヌ語も話せる。
 ということで、シャーマンと一緒に裏山へ。シャーマンがどんな犬か、犬種を推理するも、情報不足。ワトソンを「使えない人だ」とバッサリ。山の向こうには人影が。誰だろうと気になるワトソン。そこへ、歌いながらやって来たバスカーヴィルとメアリー。霧も出てきて…本当にモンスタードッグが現れた!!やっぱり逃げるバスカーヴィル、立ち向かうワトソン、イヌ語で話し掛けるシャーマン…しかし、そのモンスタードッグの言葉がわからない…!?シャーマンのイヌ語が通じない、通訳出来ない。これは…犬、なのか…?
 歌いながらやって来るバスカーヴィルの歌声が、無駄にいい声でしたwトレジャーズに入れるんじゃないか?w

 さて、今回前編はワトソン回と言ってもいい回でした。色々な要素が出てきました。食い違う証言、どちらが嘘か、本当か。「嘘をつく理由」を持っているのはどちらか。また、メアリーが「この件には関わらないで欲しい」と強い口調で話したのが気になります。現場に行くシーンでも、メアリーはためらっていた。そんなメアリーの心の動きを捉えて欲しい、ワトソンに。ワトソンなら出来る…と思いたいのですが…。ひとりの捜査、推理、空回りしてしまっている…がんばれワトソン!そんなワトソンも話を盛って、嘘をついていた。ホームズがいなくても、ワトソンひとりでも依頼人には、そしてメアリーに頼りになると思わせなきゃ。これがワトソンの「嘘をつく理由」ですね。
 シャーマンがイヌ語が話せる、という設定が活きる回でもありました。原作にない展開が面白いです。

 一方のホームズは、暗号解読に熱中。「踊る人形」の暗号、私は解読できました。「踊る人形」を読めば、きっと読めます。是非チャレンジを!

 「シャーロッQ!」は、ヘンリーに届いた脅迫文からの問題。どれもありそうな選択肢でした。ホームズの観察眼と知識、本当にさすがです。

 以前メアリーのイラストを描いた時、髪型はショートカットで描いたのですが、正しくは短めのボブでしたね。ということで、また描いた。
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 似てないなぁ…。うーん…。しかし、メアリー、もてますね。ジョナサン・スモールは校外の人間だったからダメだったのか?

 イラストもうひとつ。人形劇からちょっと外れます。
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 1854年1月6日はホームズのお誕生日(と推測されています。あくまで一説で、公式設定ではありません。が、シャーロキアンたちの研究で、ほぼ有力となっています)。お誕生日おめでとうございます。人形劇ではなく、正典の挿絵を意識して描いてみた。無謀でした…。
 ちなみに、ワトソンの誕生日は、1852年7月7日、8月7日、9月18日…とはっきりしていません。海外では7月7日、日本では8月7日がよく出てくる。生まれ年も1842年の説も。こっちの方が謎だ!
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by halca-kaukana057 | 2015-01-06 22:35 | Eテレ・NHK教育テレビ


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