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Proms(プロムス)2016 私選リスト その3 [8月後半のその1]

 2ヶ月にわたるプロムスも折り返し。という私は追いつけてません…。どんどん溜まる。聴きたいものを厳選しようとしても、なかなか難しいのが困ったものです。こちらはこれから涼しくなるはずなので、音楽をゆっくり聴く時間も増えるはず…。2ヶ月も毎日演奏会を開いていられるのは、夏のロンドンが涼しいからだろうか…?

 8月後半のプロムス公演私選紹介の前に、面白い試みを。プロムスの公演の一部を、3Dサウンドで収録し公開しています。
Proms in Binaural Sound
 いつまで公開しているかわからないのでお早めに!最初は少なかったのですがその後増えたと思ったら、また減ってしまいました。エルガーのチェロ協奏曲がなくなってしまったのが残念…。
 聴いてみて、通常の録音とは何か違うな、とは感じました。音の距離感や透明感、弾力のようなものを感じました。ロイヤルアルバートホール内ではこんな風に聴こえるのかな、と…。拍手の音も違うと感じました。ヘッドホンで聴いてみてください。

 では、8月後半の私選リストです。8月後半は多いぞ…選ぶのに困りました。なので、2つに分けます。8h月後半その1です。

Prom 40(8/15): Britten Sinfonia and Thomas Adès
・ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 op.93
・フランシスコ・コール:Four Iberian Miniatures(ロンドン初演)
・トーマス・アデス:Lieux retrouvés(管弦楽版、イギリス初演)
・プロコフィエフ:交響曲第1番 ニ短調 op.25「古典交響曲」
 オーガスティン・ハデリッヒ(Vn)
 スティーヴン・イッサーリス(Vc)
 トーマス・アデス:指揮、ブリテン・シンフォニエッタ
/チェロのイッサーリスが登場です。演奏するのは、指揮のトーマス・アデスの作品。チェロ協奏曲になっているそうです。最初にはベートーヴェン8番、最後にはプロコフィエフの古典交響曲。

Prom 41(8/16): The Hallé – Mahler’s Das Lied von der Erde
・ベルリオーズ:序曲「リア王」op.4
・コリン・マシューズ:Berceuse for Dresden(ロンドン初演)
・マーラー:大地の歌
 レオナード・エルシェンブロイヒ(Vc)
 アリス・クート(メゾソプラノ)、グレゴリー・クンデ(テノール)
 サー・マーク・エルダー:指揮、ハレ管弦楽団
/今年のプロムスはシェイクスピア没後400年特集。ベルリオーズからは「リア王」こうしてまとめて聴いていると、もっとシェイクスピアを読まねばならんな…と思います。チェロ協奏曲は「冥王星」でお馴染みコリン・マシューズの作品。メインはマーラー「大地の歌」。マーラー後期作品はまだ親しめている作品が少ないのですが、その少ない親しんでいる作品が「大地の歌」。メゾソプラノ(コントラルト)が活躍する作品、じっくり聴きたいです。

Prom 42(8/16): The Sixteen sing Bach and Pärt
・J.S.バッハ:モテット 来たれ、イエス、来たれ BWV229
・アルヴォ・ペルト:今こそ主よ、僕を去らせたまわん(Nunc dimittis)
・J.S.バッハ:モテット 主に向かって新しき歌をうたえ BWV 225
・ペルト:トリオディオン Triodion
・J.S.バッハ:モテット イエス、わが喜び BWV 227
 ハリー・クリストファーズ:指揮、ザ・シックスティーン
/アカペラ合唱の回です。イギリスの合唱団The Sixteenが歌うのはバッハとエストニアの現代作曲家・アルヴォ・ペルト。ペルトは宗教合唱曲も多く作曲しています。

Prom 45(8/19): Janáček: The Makropulos Affair
・ヤナーチェク:歌劇「マクロプロス事件」
 カリタ・マッティラ(ソプラノ)
 アレス・ブリッシェン(テノール)、グスタフ・ベラチェク(バスバリトン)、ヤン・ヴァチク(テノール)、エヴァ・ステルポヴァ(ソプラノ)、スヴァトプラク・セム(バリトン)、アレス・ヴォラチェク(テノール)、ヤン・イェツェク(テノール)、イルジ・クレツカー(バリトン)、イヴォナ・スクヴァロヴァ(コントラルト)、ヤナ・フロコヴァ・ワリンゲローヴァ(コントラルト)
 BBCシンガーズ(男声合唱)、イルジ・ビエロフラーヴェク:指揮、BBC交響楽団
 イルジ・クレツカー(舞台技術)
/ヤナーチェクのオペラをコンサート形式で。チェコ語での上演です。主演はフィンランドのソプラノ・カリタ・マッティラ。他のキャストはチェコ人歌手、指揮もチェコ出身でBBC響前首席指揮者のビエロフラーヴェク。このペラそのものはどんな物語か全く知らないのですが、ビエロフラーヴェクさんは昨年チェコ・フィルとの来日公演の録画を観ていいなと思ったし、マッティラさんの歌は好きなので、聴いてみようと思います。

Prom 46(8/20): Mahler’s Rückert-Lieder and Mozart’s Mass in C minor
・ジェラール・グリゼイ:Dérives(イギリス初演)
・マーラー:リュッケルト歌曲集
・モーツァルト:ミサ曲 ハ短調 K427
 ターニャ・アリアーヌ・バウムガルトナー(メゾソプラノ)
 ルイーゼ・アルダー、キャロリン・サンプソン(ソプラノ)、ベンジャミン・ハレット(テノール)、マシュー・ローズ(バス)
 BBCシンフォニーコーラス、イラン・ヴォルコフ:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団
/お目当てはマーラーの「リュッケルト歌曲集」。マーラー続きますね。モーツァルトのミサ曲と一緒に、声楽をたっぷり楽しめる公演です。

Prom 47(8/21): Ulster Orchestra and Rafael Payare
・ピアーズ・ヘラウェル:Wild Flow(世界初演)
・ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ短調 Hob VIIb:1
・チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 op.64
 ナレク・アフナジャリャン(Vc)
 ラファエル・パヤーレ:指揮、アルスター管弦楽団
/指揮のパヤーレはベネズエラ出身。今年のプロムスは、リオデジャネイロオリンピックもあって、南米の音楽家・オーケストラも続々登場します。このプログラムも幅が広い。

Prom 48(8/21): Matthias Pintscher and Mendelssohn
・マティアス・ピンチャー:Reflections on Narcissus
・メンデルスゾーン:真夏の夜の夢
 アリサ・ワイラースタイン(Vc)
 キャサリン・ブロデリック(ソプラノ)、クララ・モーリッツ(メゾソプラノ)
 マーク・ベントン、アレックス・ハッセル、Simon Manyonda、シニード・マシューズ、サム・スワン、ミッチェル・テリー(俳優)
 フィンチリー児童合唱団、マティアス・ピンチャー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団
/前半のピンチャー自作自演はチェロ協奏曲。アリサ・ワイラースタインの登場です。後半はシェイクスピアと言えばやっぱりこの作品、メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」!全曲演奏版です。俳優さんたちは語りを担当します。この機会に全曲演奏を聴こう。

Proms Chamber Music 6(8/22): Louis Lortie
・ロッシーニ(リスト:編):音楽の夜会 ヴェネツィアの競艇、踊り
・プーランク:ナポリ FP 40
・フォーレ:舟歌 第5番嬰へ短調op.66、第7番ニ短調op.90
・リスト:ヴェネツィアとナポリ S162
 ルイ・ロイティ(ピアノ)
/プロムス室内楽。ピアノ回です。イタリアのヴェネツィアとナポリをイメージした作品が並んでいます。

Prom 50(8/23): Tchaikovsky, Rachmaninov and Prokofiev
・チャイコフスキー:幻想序曲「ハムレット」op.67
・ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 イ短調 op.43
・プロコフィエフ:交響曲第3番 ハ短調op.44
 スティーヴン・ハフ(ピアノ)
 アレクサンドル・ヴェデルニコフ:指揮、BBC交響楽団
/チャイコフスキーのシェイクスピア作品、今度は「ハムレット」です。この演奏会のお目当てはスティーヴン・ハフのピアノのラフマニノフ「パガニーニの~」。ハフさんのピアノはとても好きです。そして、ラフマニノフのこの作品も大好きな曲。ラフマニノフのピアノ協奏曲の中で一番好きかもしれない。2番や3番も好きですが。今年のプロムスはプロコフィエフも多いですね。というより、ロシア作曲家作品が多い?

 8月後半その2に続きます!

【過去記事】
・7月編Proms(プロムス)2016 私選リスト その1 [7月]
Proms(プロムス)2016 私選リスト その2 [8月前半]
by halca-kaukana057 | 2016-08-25 23:11 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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