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ラハティ シベリウス音楽祭2017 演奏会動画まとめ

 毎年恒例のフィンランド ラハティ シベリウス音楽祭(Lahti International Sibelius Festival 2017)。ラハティのシベリウスホールにて、8月30日から9月3日まで開催されました。今年は、フィンランド独立100年記念ということで、ラハティ交響楽団(ディーマ・スロボデニューク:指揮)だけでなく、ゲストオーケストラに、サントゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団も招待されました。
 ラハティ響の演奏会動画を公開しているサイトで、ようやく全公演揃ったので、まとめます。動画へのリンクを貼っておきます。


【1日目】
 ・男声合唱集
 ・6つの歌 op.18 (6 laulua)
  失われた声 (Sortunut ääni)
  ようこそ 月よ (Terve kuu)
  船の旅 (Venematka)
  島では燃えている (Saarella palaa)
  森の男の歌 (Metsämiehen laulu)
  私の心の歌 (Sydämeni laulu)

 ・恋するもの (Rakastava) JS160a
 ・異郷にあるわが兄弟たち (Veljeni vierailla mailla) JS217
  / パシ・ヒョッキ:指揮、YL男声合唱団

 ・クッレルヴォ (Kullervo) op.7
  / ヨハンナ・ルサネン=カルタノ(ソプラノ)、ヴィッレ・ルサネン(バリトン)、YL男声合唱団
   ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団
 1日目は、まず、オーケストラはなく、YL男声合唱団によるアカペラの男声合唱から。シベリウスの合唱曲の中でも有名な「6つの歌」、前半4曲はカンテレンタルの歌です。「恋する者(ラカスタヴァ)」は管弦楽曲でも有名ですが、合唱曲も大好きです。「異郷にあるわが兄弟たち」(1904年作曲)は「追放者の歌」とも呼ばれているそうです。離れていた祖国に戻って来た男が、まだ異郷の地に残っている仲間(兄弟)のことを思って歌う歌。異郷の地とはロシアのことでしょうか。フィンランドが独立する前、ロシアに支配されていた厳しい時代を歌っています。
 そのあとで、「クレルヴォ」。1日目から「クレルヴォ」です。「カレワラ」の悲劇の英雄・クッレルヴォの物語を題材にしたこの曲。カンテレンタルに基づく「6つの歌」と一緒に聴くと、フィンランドのルーツに触れるような気がします。歌男声合唱は引き続きYL男声合唱団。独唱は「クレルヴォ」ではお馴染みのルサネンきょうだい。


【2日目】
 ・大洋の女神(波の娘) (The Oceanides)op.73

 ・歌曲集
  ・Jubal op. 35-1
  ・トンボ (En slända) op.17-5
  ・秋の夕べ (Höstkväll) op.38-1

 ・ルオンノタール (Luonnotar) op.70

 ・レンミンカイネン組曲 (Lemminkäinen) (四つの伝説) op.22
  / アヌ・コムシ(ソプラノ)、ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ響
 2日目は、まず「大洋の女神」。その次に、ソプラノソロの歌曲の管弦楽伴奏と、「ルオンノタール」。歌うのは、2015年のシベリウス音楽祭でも「ルオンノタール」のソロを歌っていたアヌ・コムシさん。歌曲の「Jubal」の和訳がわからないのですが、歌詞の和訳を見るとこれは固有名詞なのかな?歌曲3曲はスウェーデン語の歌詞。「ルオンノタール」は「カレワラ」からの歌詞です。
 「大洋の女神」と「ルオンノタール」は、曲調も題材も全く異なりますが、女神をテーマにしているので混同してしまいそうになるかも。
 後半は「レンミンカイネン組曲」。一般的には、第1曲:レンミンカイネンと島の乙女たち、第2曲:トゥオネラの白鳥、第3曲:トゥオネラのレンミンカイネン、第4曲:レンミンカイネンの帰郷、となるのですが、今回は第2曲と第3曲が入れ替わっています。この順番での演奏も時々あります。


【3日目】
 ・木の精 (The Wood-Nymph / Skogsrået /Metsänhaltijatar)op.15 , エン・サガ op.9
 ・交響曲第5番 変ホ長調 op.82
  /サントゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団
 この秋から、エーテボリ交響楽団は、フィンランド出身のロウヴァリさんを首席指揮者に迎えました。ロウヴァリさんは、今年タンペレ・フィルと来日もしましたね。3日目はこの船出したばかりのコンビの演奏です。
 「木の精」と「エン・サガ」は、なんと続けて演奏されます。どういうこと?ぜひ聴いてみてください。びっくりです。驚きです。ロウヴァリさんは指揮が独特ですが、客席側ではなく、オーケストラ側から見ると、ここはこういう指示なんだなと納得できてしまうので、こちらも驚きです。


【4日目】
 ・報道の日 祝賀演奏会のための音楽 JS137
  1.前奏曲、2.ヴァイナモイネンの歌、3.フィン人の洗礼、4.トゥルク城のヨハン公、5.30年戦争、6.大いなる敵意、7.フィンランドは目覚める
 ・交響曲第2番 ニ長調 op.43
  /ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団
 音楽祭を締めくくる4日目。後に「歴史的情景」第1組曲と、「フィンランディア」の原型になる、「報道の日 祝賀演奏会のための音楽」が演奏されました。まさに、フィンランド独立100年のシベリウス音楽祭で演奏されてほしい曲です。最後は2番。アンコールでは「フィンランディア」が恒例なのですが、「フィンランドは目覚める」を演奏したためか、今年のアンコールではなかったそうです。

 今年も盛りだくさんのシベリウス音楽祭です。まだ動画を全部視聴出来てないので、これから楽しみます。

・昨年のシベリウス音楽祭:ラハティ シベリウス音楽祭2016 まとめ
by halca-kaukana057 | 2017-11-09 23:03 | 音楽

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