2006年 11月 23日
牧場の少女カトリ 6
「牧場の少女カトリ」感想の続き。DVD6巻。
【第22話:春を待ちながら】
ペッカが兄のいるクウセラ屋敷に向かう日がやって来た。牧場でペッカと別れるカトリ。カトリはペッカの後ろ姿を見て、母と別れたあの日のことを思い出し一人泣く。
フィンランドに冬がやって来た。雪も降り出した。長い冬がやってきたのだ。牧場での仕事がなくなるので、カトリはグニンラおばあさんに教えてもらいながら糸紡ぎを学ぶ。なかなか筋がいいとグニンラおばあさんは誉める。外から帰ってきたテームはグニンラおばあさんのお話をせがむ。グニンラおばあさんはたくさんのお話を知っていて、また語るのが上手いのだ。家の中で過ごすことが多い冬には、グニンラおばあさんのような人が必要なのだ。
夜、グニンラおばあさんはある家畜番の少女の話をはじめる。
<感想箇条書き>
・冬のフィンランド。葉を落とした白樺が美しい。
・ペッカとカトリの別れのシーン。それほど深刻な別れではないが、カトリには母との思い出がある。
・外から帰ってきたテームが一言。「熱いコーヒーをくれ」。さすがコーヒー消費量世界一のフィンランド。以前麦を刈るシーンでもウッラがハンナに「皆に熱いコーヒーを出して」と言っていた。昔からフィンランド人はコーヒー大好きなのか。
・夜、家の中で作業をする屋敷の皆。そこへ現れた小人…トントゥだ!そのトントゥの気配に気づき、首をかしげるテーム。表情がいい。
・グニンラおばあさんのお話…フィンランド版「鶴の恩返し」?
・美しくなった家畜番の少女が「ルパン三世・カリオストロの城」のお姫様に似ている。
・娘と王子様のシーンはフィンランドというよりドイツっぽい。
【第23話:熊と牛はどちらが強いか】
羊の毛が染めあがった。カトリはシロの毛糸を受け取り感激する。カトリは織物もマスターしていた。
グニンラおばあさんの話もそろそろ尽きてきた夜、アベルが吠えている。不審に思ったテームとビヒトリが見回りに行くと、なんと熊の足跡が牛小屋のそばにあった。心配になってウスコとカトリも見に行くが、そこでテームは熊と遭遇する。急いで家の中に非難する。熊はすでに冬眠から覚めたようだ。
日が出ている時間が長くなり、だんだん雪も解けフィンランドに遅い春がやって来た。グニンラおばあさんもライッコラ屋敷を去ることになる。カトリは涙を流しおばあさんに別れを告げる。そのグニンラおばあさんが帰る途中、熊を森の中で見かける。ライッコラ屋敷の近所でも熊が牛を襲った。危険なのでカトリが牛を牧場へ連れて行くことは出来ない。もしこのまま熊が出続ければ、家畜番はカトリのような子どもではなく大人を雇わなければならない。カトリは不安になる。
一週間して熊が見かけられなくなると、カトリは牛を牧場へ連れてゆくことを許された。だが、昼食後別の屋敷の家畜番が牛たちを急いで連れて帰るところに出くわした。熊が出たので屋敷に帰ることにしたのだ。カトリも急いで牛を連れて帰るが、その途中で熊に遭う。熊に追いかけられるカトリ。
<感想箇条書き>
・冬のシーンが短すぎませんか。冬はすることがあまり無いので見せ場が無いからだろうが、冬のフィンランドこそ見ものなのに。
・でも北国の春は良い。
・熊のおかげで仕事を辞めさせられる危機に直面したカトリ。どうなるんだ。
・熊に襲われるシーン。とにかく恐ろしい。そこへ熊に体当たりした牛のクロ。BGMはやっぱり「フィンランディア」闘争のテーマ。フィンランドはこんな力強く、美しく、ドラマティックな音楽を第2の国家に出来て幸せだ。
【第24話:出会いと別れ】
熊に襲われたカトリを助けた牛のクロ。頭突きで熊を殺してしまった。クロは少し傷を負っただけで無事だった。カトリはクロに感謝する。
熊に襲われたことで、牛の放牧は大人が付くことになった。カトリの仕事がなくなったのだ。考えたカトリは祖父の所に帰って相談してくることに決めた。それはライッコラ屋敷を辞めるのと同じだった。テームは他の屋敷でもカトリが雇われやすいように、職業証明書を書いてくれた。勤勉なカトリの仕事振りと人間性を褒め称えるものだった。ウッラはカトリに大切なハンカチを餞別として渡し、別れを嘆く。羊のシロはテームが買い取った。
帰途、カトリは偶然ペッカに遭う。カトリの話を聞いて、ペッカはクウセラ屋敷に来ないかと誘う。クウセラ屋敷の主人はドイツに戦争に行っているため、ペッカの兄が全て任されているのだそうだ。すぐ来ないかとペッカに誘われるが、断って後で訪ねることにすると言い、ペッカと別れる。
途中の村のいじめっ子を恐れて、カトリは全速力で村を駆け抜ける。しかし転んでしまったカトリは村にいたエミリアに傷を見てもらう。エミリアは看護婦で、途中までカトリ道をと共にする。エミリアの話を聞いたカトリは、エミリアのようになりたいと憧れを抱く。
<感想箇条書き>
・クロ強すぎる。カトリに一番可愛がられていたから、その愛情に応えたのだろうか。
・カトリとライッコラ家の別れ。皆いい人だったなぁ。特にテームが。
・いじめっこはカトリにとってトラウマのようだ。
・エミリアさん素敵。今後まだ何らかの形で出てきそうだ。
・エミリアさん曰く「ヘルシンキには女性の医者が何人もいる」20世紀初頭での話。さすが真の男女平等を実現した北欧諸国。
【第25話:島での出来事】
家に帰って来たカトリ。祖父母はたいそう驚き喜んだ。カトリは母と別れた道を見て、母のことを思い出す。ドイツに行った母の消息はつかめていないままだ。母に会いたいとカトリは涙を流す。
翌日、カトリは牛を放牧しながら再び働きに出ることを決めた。その頃、祖父は畑で胸を病んでいた。カトリが稼いできたお金を使って医者に行けば良いというが、祖父はきかない。やはり祖父母のためにもカトリは働きに出ることを決めた。ペッカが働くクウセラ屋敷に行くことを決めたのだ。
学校から帰ってきてからマルティはカトリを訪ねる。カトリが釣りをしたいというので、二人はボートをこいで湖に出る。魚が釣れた後、かつて2人が雨宿りをするために上陸した島に行く。島には煙が見える。不審に思った2人がその煙を目指して歩くと、なんとあのハンナと泥棒がいたのだった。
<感想箇条書き>
・老いてゆく祖父母を見るとやりきれなくなる。
・父に頼んでカトリを学校に通わせようと言うマルティ。カトリはそれを断る。人に養ってもらいたくは無いと。たくましい。
・そんなカトリも釣りだけは苦手なのでした。
・またハンナか。懲りない奴だ。
by halca-kaukana057
| 2006-11-23 21:47
| フィンランド・Suomi/北欧