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地上で食べる宇宙食まつり 宇宙日本食羊羹続編

 三沢航空科学館でお土産に買ってきた宇宙食3つ。タイプの全く異なる3種です。一体どんな味がするのか、地上の食べ物とどう違うのか。食べてみなきゃわからない。と言うことで食べてみます。

 第1弾はヤマザキから出ている「宇宙日本食YOHKAN」。この羊羹は「宇宙日本食羊羹を食べてみた」の記事で書いたとおり食べたことがありますが、この時購入したのは一般のスーパー・コンビニで売ってるパッケージが箱のもの。しかし、科学館などでは実際に宇宙に持っていく時と同じ袋に入った正式パッケージ版が販売されているのです。本物の宇宙食のパッケージには、どんな秘密があるんだろう?

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これがその正式パッケージ版。確かに宇宙食に見えます。ちなみに、6月に行ったJAXAタウンミーティングin青森の会場でも、宇宙日本食展示コーナーがあって羊羹も展示されていました。
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販売用ラベルもない、いたってシンプルなパッケージ。
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ラベルを拡大。「You can eat as it is.」=そのまま食べることが出来ます。

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販売用ラベル拡大。「この袋は、宇宙ステーションで使用の際、簡単に破裂したり、開封出来ない様に作られており、宇宙飛行士は開封する際、はさみを使用します。」と書いてある。NASA TVなどを観ているとこの宇宙食ようかんに限らず宇宙飛行士たちははさみを使って袋を開けていたが、それにはこういう理由もあったんだ。

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はさみを使って開けました。外包装はとても薄い。中には羊羹がそのまま…ではなく、箱入り版と同じ個包装が。

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中身は以前食べた羊羹と一緒です。味も一緒。

 さて、このパッケージの何が違うのか。ヤマザキの宇宙日本食YOHKAN公式サイトを見てみると、パッケージについて詳しく書いてあります。「宇宙日本食基準に適合する材質で羊かん包材を構成(4層)しました。」と。宇宙日本食基準…?JAXAの宇宙日本食のページを見てみよう。「宇宙日本食認証基準」のPDFを読むと、包装の大きさなども決まっているようだ。だから小さな羊羹なのに、こんな大きな包装が使われていたのか。素材もアルミニウムと指定があったり、認証されるために穴を開ける試験や落下試験もあるらしい。かなり厳しい。宇宙で食品関係のトラブルや食中毒があっても、すぐには帰還できない。宇宙飛行士の体調が悪くなっても、病院なんて勿論無い。そういう緊急事態のための訓練もしてあるが、そういう危険性はないのが一番。宇宙でも地上と同じ羊羹が食べられるのはいいことだけど、そのためにはクリアしなければいけない壁がいくつもある。これはNASAが決めた基準なのでかつてのロシア(ソ連)の宇宙船や宇宙ステーション「ミール」ではまた違う基準があったのだろうけど、宇宙での食は地上のものとまだまだかけ離れたところにあるのかなと思いました。

 一般発売されていた箱入り宇宙羊羹は100円台でしたが、正式パッケージ版は300円台でした。パッケージの分、値段が上がっています。

 羊羹の回はここまで。続きます。
by halca-kaukana057 | 2008-08-26 22:38 | 宇宙・天文

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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