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池田綾子:こころたび/心のふるさと

 年末年始、帰省していた方もいらっしゃると思います。今日から仕事始め。故郷から離れて日常に戻った人も少なくないと思いますが…それに逆行するような歌を。

 BSプレミアム「にっぽん縦断 こころ旅」。俳優の火野正平さんが自転車で、視聴者からの思い出の場所にまつわるお手紙をもとに、自転車でその場所に向かう番組。火野さんのマイペースさ、自転車からならではの風景、お手紙に綴られた思い出。普通の紀行番組とは異なる雰囲気の旅に、つい見入ってしまいます。

 この番組の主題歌「こころたび」を歌うのが、池田綾子さん。 NHK教育アニメ「電脳コイル」の主題歌「プリズム」「空の欠片」以来、とても好きな歌手さんです。アルバムについても何度か記事を書いてきました。その「こころたび」と、挿入曲の新曲「心のふるさと」を含むCDがこれ。

NHK-BSプレミアム「にっぽん縦断こころ旅」ソングコレクション

池田綾子/火野正平/ SMD itaku (music)


 「こころたび」は、「こころ旅」サントラCD第1弾と、アルバムバージョンが池田さんのアルバム「この時の中で」にも収録されています。「この時の中で」もいいアルバムです。今回は「心のふるさと」も聴きたかったのでこちらを。あと、このCDには歌無しカラオケバージョンも入ってます。

 故郷には、物理的な場所と心に残る思い出の精神的な場所があると思う。出身地は具体的な地名を挙げるけれども、思い入れは人それぞれだと思う。生まれた場所ではあるけれどもすぐ引越して記憶が無いとか、あまりいい日々を過ごせず苦い思い出ばかりがあってあまり思い出したくないとか、市町村合併で地名が変わってしまったというのも少なくないと思う。その一方で、精神的な故郷は、もっと細かく、繊細。人生の一時期を過ごした町、事あるごとに通ったその人にしかわからない特定の場所、行ったのは一度だけだけど強烈な経験をして記憶にこびりついている場所、何気なく訪れたら景色に惹かれた場所、旅先でハプニングが起きたけどその土地の人に助けてもらい人のあたたかさに触れた場所…本当に様々だと思う。ひとつとも限らない。日本、世界のあちこちにあると思う。

 そんな精神的な故郷を歌っているのが「こころたび」「心のふるさと」。「こころたび」は流れるような弦と池田さんの澄んだ伸びやかな声が、明るい曲に乗って、聴いていると旅に出たくなる。実際、旅先で聴くとこれからどんな出会いがあるんだろうとワクワクする。思い出のあの場所、一度は行ってみたい憧れの場所へ行きたくもなる。
「思い出す度にに笑顔になれる」
という歌詞が、過去のものでもあるし未来のものにも思える。
 一方の「心のふるさと」。こちらはギターのシンプルな伴奏に、静かに語るような歌。過去を思い出し、懐かしさを誘う。静かだけれども、暗くは無い。ゆらめくような、ほのかな明るさ。夕暮れの中、家路を行く雰囲気。
「私はここで待っている 遠く疲れたその時 思い出して」
自分が故郷に向かうだけじゃない、誰かを故郷で待っている視点でも歌われる。とてもやさしい歌です。

 帰省の時だけじゃない、心が帰る(還る)場所。そんな気持ちになりながら聴いています。火野正平さんの歌も収録。こちらもいいですよ。

 池田綾子さんの歌と言えば、これが気になっています。
NHK:松山放送局:NHK四国4局キャンペーン 四国遍路1200:題字・テーマ音楽
 このテーマ「時の旅人」を池田さんが歌っています。歌詞も掲載されており、四国以外からでも上記サイトで聴けます。NHKでのお仕事が本当に多い池田さん。これを収録したCDが早く出ないかなぁ。

 さらに、これも
山梨県立科学館プラネタリウム番組:きみが住む星
 山梨県立科学館のオリジナルプラネタリウム番組の音楽を、池田さんが担当しています。これも気になる。池田さんの活躍は幅広いです。
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by halca-kaukana057 | 2015-01-05 22:31 | 音楽

こんなクラシックコンサート観たことない! 「Proms(プロムス)」ラストナイトコンサート2014

 先日、NHKBSプレミアムで放送されていた「BBC Proms(プロムス)ラスト・ナイト・コンサート」を録画で観ました。イギリスで、7月中旬から9月中旬まで開催される、世界最大級の音楽祭。その最終日の夜、最後のコンサートが「ラスト・ナイト・コンサート」。演奏はBBC交響楽団。指揮は、主席指揮者のサカリ・オラモ。フィンランド人指揮者のオラモは、シベリウス作品を中心に聴いてきて、特に好きな指揮者のひとり。オラモ目当てに録画してみたら、とんでもないコンサートだった。

NHK:プレミアムシアター:プロムス2014 ラスト・ナイト・コンサート

 このプロムス・ラスト・ナイト・コンサート。普通のクラシックコンサートと随分違う。会場のロンドンのロイヤル・アルバート・ホールは、とても大きなホール。照明や大型スクリーンもある。観客は、曲の合間に国旗を振っている。前半はまだおとなしめなのですが、後半になると、風船を飛ばし、クラッカーを鳴らし、お祭り状態。指揮台もいつの間にか、クラッカーのカラーテープや国旗でデコレーションされている。何だこれ!?
 会場はこのロイヤル・アルバート・ホールだけではない。ロンドンのハイド・パーク、北アイルランドのベルファスト、スコットランドのグラスゴー、ウェールズのスウォンジーには野外会場が設けられている。ロックフェスか何かですか!?
 しかも、オラモはユニオン・ジャック柄のベスト!?蝶ネクタイもユニオン・ジャックカラー。楽団員さんや合唱団員さんにも、国旗カラーの蝶ネクタイの人がいる。何が始まるんです…!?

 前半は、イギリス人作曲家のアーノルドやウォルトン、イギリスもの以外でも、ショーソンや今年生誕150年のリヒャルト・シュトラウスも。
 後半は、ハチャトゥリアン「剣の舞」で勢いよく始まり、黒人霊歌「ジェリコの戦い」やミュージカル「ショウ・ボート」から「オール・マン・リバー」とバラエティに富んでいる。ヴァイオリンの超絶技巧にワクワクするラヴェル「ツィガーヌ」も。ヴァイオリンはジャニーヌ・ヤンセン。そのアンコール。ヤンセンがヴァイオリンをそっと鳴らすと、ヴァイオリンの音が聴こえる。舞台袖には、ヴァイオリンを持ったオラモが。ヤンセンとオラモで、メキシコ民謡「ラ・クカラチャ」ヴァイオリン二重奏!オラモは、元フィンランド放送交響楽団のコンサートマスター。オラモのヴァイオリンを初めて聴きました。息ぴったり、ユーモアも交えて楽しい演奏。
Traditional, arr. Aleksey Igudesman: La Cucaracha - BBC Proms 2014
 ↑「ラ・クカラチャ」公式動画が上がってますので、是非。

 さらに、今年公開50年という「メリー・ポピンズ」メドレー。演奏の前に、オラモが挨拶とMCをして、歌も会場の皆さんも一緒に。「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」は勿論歌えましたよ!(日本語訳詞で)
Mary Poppins - Medley - BBC Proms 2014

 その後が、イギリス万歳な曲が続きます。「ルール・ブリタニア」、エルガー「威風堂々」第1番(Land of Hope and Glory)、ヒューバート・パリーの「エルサレム」、そしてブリテン編曲のイギリス国歌。最後は演奏なしで「Auld Lang Syne(蛍の光)」。会場の観客も一緒に歌います。私も一緒に歌ってしまった。盛り上がりが凄い!「ルール・ブリタニア」は、ソロはバリトンのロデリック・ウィリアムズ。深く堂々とした歌声がかっこいい。「威風堂々」第1番の歌詞つきは初めて聴きました。これも熱くなる歌詞。イギリス万歳な曲が続くのですが、何故か不思議な一体感がある。振られている国旗はユニオンジャック、もしくはイギリス各地域の旗とは限らない。オラモの故郷のフィンランド国旗、ヤンセンの故郷のオランダ国旗。日本人もいるのか日の丸も。世界各国の国旗が振られている。世界はひとつ、のこの不思議な一体感。演奏中に各会場を中継するのもいい。その指揮をオラモがしていることに、とても感激しました。
 指揮者のスピーチも恒例なのだそうですが、オラモのフィンランド人ジョークに笑いましたwさっきまでノリノリで指揮してたじゃないですか!wそして、あのユニオンジャック柄ベストには、粋な仕掛けがありました…!テレビの前で大喝采でしたw
Elgar: Pomp and Circumstance - BBC Proms 2014

 会場内は動画撮影もOKらしく、動画もいくつかありました。
BBC Last Night of the Proms 2014 Rule Britannia, Land of Hope etc Highlights Royal Albert Hall
 クライマックスの部分を。これは燃えます。盛り上がります。

LAST NIGHT OF THE PROMS LONDON 2014 4K ULTRA HD
 観客総立ち。熱気がすごい。クラシックコンサートとは思えない。

Proms In The Park - London - 2014 - The Last Night Of The Proms !
 ハイド・パークの会場の様子を。昼間はクラシック以外も演奏されます。ピクニックみたい。ラスト・ナイト・コンサートの盛り上がりは野外でも変わりません。

 プロムスは、1895年、クラシックコンサートをもっと気軽に、気楽に楽しめるようにと始まりました。ロバート・ニューマンが企画し、指揮者のヘンリー・ウッドがプロムスを広めました。100年以上もの歴史と伝統のあるコンサートなのに、気楽に、お祭り気分で楽しめる。凄い、素晴らしいです。
 ラスト・ナイト・コンサート以外のプロムスのコンサートも、イギリス国外のオーケストラも参加し、多彩な音楽を楽しめます。会場に行けなくても、ネットラジオで生中継があります。これまで、時差の関係などで、気にはなっていたけれども聴かずにいた。来年はプロムスをもっと楽しみたいです。

 ちなみに、来年はシベリウス生誕150年。今年、リヒャルト・シュトラウスもやったなら、シベリウスもやりますよね。しかも指揮がオラモなら尚更。BBC響とオラモのコンビはまだ続きますし。イギリスは元々シベリウス好きでもある。これは期待します!

・サカリ・オラモ関係過去記事
NHK音楽祭2005
 オラモのことを知ったのは、このNHK音楽祭2005でフィンランド放送響と来日した時。もう10年近く経つのか。
さらに フィンランド人指揮者でシベリウス
 バーミンガム市交響楽団とのシベリウス全集。愛聴盤です。オラモ、2回目のシベ全やらないかなぁ。
 この頃はもっとスマートだったのに、オラモ…いつの間に恰幅よくなっちゃって…。来年50歳なのか。まだ若いというべきか、もう50になるのかというべきか…。
 ちなみに、若い頃のオラモに似たトランペット奏者さんがいて、気になってましたw

・2016年のラストナイト感想記事はこちら:一緒に音楽を楽しもう Proms(プロムス)2016 ラスト・ナイト・コンサート
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by halca-kaukana057 | 2014-12-18 23:42 | 音楽

金管がうたう「歴史的情景」 シベリウス生誕149年に

 今日12月8日はシベリウスのお誕生日。1865年。今年で149年。来年はいよいよ生誕150年です。シベリウスは私にとって、最も(と言ってもいい)親しみ深い作曲家。7曲(プラス「クレルヴォ交響曲」)の交響曲、ヴァイオリン協奏曲、管弦楽曲や劇音楽。室内楽や合唱、ヴァイオリンやピアノ曲は交響曲とはまた違った面が伺えて、どんどん聴きたくなる。でも、シベリウスも結構多作で、まだまだ知らない曲、聴いたことのない曲があります。CDは持っているのに聴いてない曲も。今日はそんなCD持ってるのに、今まであまり聴いてこなかった作品を。

 シベリウスの作品で有名な作品と言えば?と聞かれたら、多くの人は交響詩「フィンランディア」op.26と答えると思います。フィンランドの作曲家・シベリウス。ロシアの統治下にあるフィンランドの独立を願って書かれたという、力強く、美しい作品。中間部の「フィンランディア讃歌」は合唱曲にもなり、フィンランド第二の国歌として親しまれています。フィンランド語で歌えるようになるんだ、いつかきっと。

 その「フィンランディア」は元々、「愛国記念劇」という歴史劇の音楽の7曲目から生まれたもの。元々の題名は「フィンランドは目覚める」というタイトルでした。その「愛国記念劇」の曲も残ってはいるのですが、あまり演奏されない。ただ、シベリウスは「フィンランディア」発表後、「愛国記念劇」の中から3曲を選んで編曲し再発表。それが、この記事で取り上げる組曲「歴史的情景」第1番op.25.

 3曲にはそれぞれタイトルが付いていて、第1曲「序曲風に(All'Overtura)」、第2曲「情景(Scena)」、第3曲「祝祭(Festivo)」。どれも聴いていてとても楽しい。「フィンランディア」よりも牧歌的。聴いていると、シベリウスは金管楽器を使うのがうまいなと思う。弦楽器も木管楽器もだけれども、ここぞというところで金管が出てくる。時には高らかに歌うように、時には厳かに、時には勇ましく。第2曲「情景」は木管で静かに始まるけど、この曲も金管がポイント。ファンファーレのように登場する。第3曲「祝祭」は明るく朗らかに、リズミカル。「祝祭」と言っても、どんちゃん騒ぎのお祭りにならないところはシベリウスらしい。「アンダンテ・フェスティーヴォ(邦題:祝祭アンダンテ)」にも通じてゆくのかな。カスタネットとタンバリンが出てくるのが面白い。シベリウスがカスタネットを使うのは珍しいんじゃないのか?

 シベリウス作品は交響曲第4番、第6番、第7番のような幽玄で独特の暗さも、澄んだ弦も魅力的。でも、こんな明るいシベリウス作品もある。お誕生日お祝いにはちょうどいい、と聴いています。こんないい曲があったんだなぁ。しかも、「フィンランディア」と元は同じだったとは。
 ちなみに、私が聴いたのは、ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ響。

 この「歴史的情景」、演奏会用の第2番もあるそうで。そちらも聴いてみたい。
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by halca-kaukana057 | 2014-12-08 23:49 | 音楽

地域の楽団を応援して伸ばす

 音楽、演奏会について、最近思ったことを。

 先日の「題名のない音楽会」は、2週に渡っての大阪市音楽団特集。この春、大阪市から独立し(3年間は市から独立のための補助は受けています)、以前から共演してきた宮川彬良さんを音楽監督に迎え、新しいスタートを切りました。
 2012年には、東京公演に行って生の演奏を聴いてくることができました。また、独立に関して、以前このブログで記事を書き言及しました。
・2012年東京公演・コンサートレポ:その1(第1部) / その2(第2部) / その3(アンコール・終演後・感想雑感)
 
↓独立とその支援に対しての私の意見記事
大阪市音楽団存続問題と「文化の空白」+存続支援運動に対して思うこと
大阪市音楽団存続問題に思うこと 続編
吹奏楽の強み 続々・大阪市音楽団存続問題に思うこと
 ↑この記事以後、静観し記事は書いていませんが、応援はしていました。

 「題名」では第1週は「出直しまっせ!」とタイトルに入れるほどの攻めの姿勢。勿論演奏は素晴らしかった。第2週は「市音の4つのS」と題して、市音の魅力を演奏で伝える形に。第1週では音楽監督である宮川彬良さんの指揮・編曲でしたが、第2週では指揮は吹奏楽ではお馴染みの丸谷明夫先生の指揮で、地元大阪の吹奏楽の名門校・淀川工科高校吹奏楽部との共演。最後は、髙谷光信さん指揮で、吹奏楽の名曲「指輪物語」(デ・メイ作曲)を。幅広く市音の魅力と精力的な活動が伝わってくる番組内容と、演奏で楽しみました。
 ここで、第2週で紹介されたのが、市音は地域に根ざした演奏活動を積極的にしていること。以前も書きましたが、無料・ワンコインコンサートや、学校での演奏会、吹奏楽部への指導などをしている。淀高も市音の指導で、力をつけてきた。淀高と市音の共演は圧巻でした。曲もカーペンターズの名曲のメドレーでとても楽しかった。

 もうひとつ、先日日曜のNHKEテレ「クラシック音楽館」。twitterでの実況も楽しく盛り上がるので、毎週楽しみにしています。いつもはNHK交響楽団の定期公演なのですが、先日日曜の放送は九州交響楽団の定期演奏会より。九州交響楽団は、九州で唯一のプロオーケストラ。しかし、先述した市音もそうですし、他の地域のプロオケもですが、財政難、演奏会に訪れる人が少なく苦しい状況…。それでも、九州響はボランティアスタッフや地域の人々の支援・応援で、地域に根ざした演奏活動をしてきた。今回、「クラシック音楽館」で全国放送されることをとても喜んでいるそうです。
 プログラムは、シューマンのピアノ協奏曲に、ブルックナーの交響曲第1番。ブルックナーの1番…あまり演奏されない曲です。お客さんを呼び込むなら、有名曲の方が呼びやすい。でも、こちらも攻めの姿勢の九州響。私はまだブルックナーはあまり親しめていないのですが、4番や9番は好きですし、重厚なオーケストラの音色、ブルックナーらしい荘厳さは1番からあったのだなぁ、と楽しめました。ちなみに、ブルックナーは交響曲0番も作曲しています…まだ聴いたことはありません…。

 この2つの番組を観て聴いて思ったのが、地域にプロの楽団があるのが羨ましい、と。もし住んでいる地域にプロの楽団があるならば、一度演奏会に足を運んで、その演奏を聴いてみて欲しい。もし気に入ったら、贔屓にして聴きに行く、定期会員になるなどして、応援してあげて欲しい、と。

 以前、市音存続問題について記事を書いた時に、もし無くなったら「文化の空白地帯」が生まれる、と書いた。クラシックなんて、吹奏楽なんて別に聴かないし、関係ないと思う人も少なくないと思う。でも、見えないところで、地域の芸術文化活動を支えている。学校や福祉施設などでの演奏会、音楽系の部活での指導。その地域での式典での演奏…知らないところで、実は耳にしていたことも少なくないかもしれない。

 先日、私も自分の地域のアマチュア楽団の演奏会に行ってきた。数年前から毎年行っている。普段馴染みのない曲も多く取り上げてくれて、こんな楽しい曲があるんだ、と演奏で教えてもらえる。アマチュアなので、仕事や学業などの合間に練習をしている。でも、毎年演奏会を開いて、地域の学校や施設に演奏会にも出かけている。演奏活動はプロと変わりない。演奏している姿が楽しそうで、また来年も来よう、と演奏会終了後に思う。毎年のように。何か気がついたことがあればアンケート用紙に書く。アマチュアでもレベルアップして欲しい。もっと音楽に惹き込んでくれる演奏を聴きたい。聴衆、ファンの存在が、その楽団を成長させると私は思う。マイナーな曲に挑戦する九州響のように。

 もう一度書きます。もし住んでいる地域にプロの楽団(オーケストラ、吹奏楽、オペラ団体)があるなら、一度演奏会に足を運んでみて欲しい。クラシックや吹奏楽曲なんて敷居が高そう…と思っても、親しみやすい有名曲を集めた親しみやすい演奏会もあるので、チェックしてみてください。そして、聴いてみて、気に入ったら、出来る範囲で構わないので聴いて応援してあげてください。コンサートを聴きにいくのが、一番の応援です。
 プロだけじゃなく、アマチュアでも同じです。

 また、団員さんやソリストさん、オペラ団体なら歌手で、気に入った演奏家がいたら、有名無名に関わらず応援してあげてください。あまり有名じゃない人、若手なら尚更、特に。有名な人、「○○コンクール優勝」などで特に売り出されている人は目立ちますが、有名じゃない、脇役でも「この人の演奏、いいな、好きだな!」と感じたらまた聴きに行ってみてください。感想はアンケートに書いたり、ブログやツイッター、FBなどでどんどん書いていいと思います。本人や関係者に読まれたら恥ずかしい…いえ、喜ぶと思います。たとえ厳しい意見だったとしても。

 楽団も、演奏家も、伸びてゆく過程を聞き続けてゆけたら…それはとても幸せなことだと思います。

 地域に根ざした楽団は、その地域にとっての財産だと思っています。
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by halca-kaukana057 | 2014-11-26 22:17 | 音楽

フォーレを聴こう その4 フォーレの月の歌

 昨日11月4日はガブリエル・フォーレの御命日。1924年、今年没後90年です。フォーレシリーズが止まっていたので、昨日何か書こうと思ったのですが、聴いただけで終わってしまった…。

 今夜は、当地は快晴で月がきれいに見えている。今日は閏九月十三日で、珍しいもので「後の十三夜」とも呼ばれている。いつの間にか、何やら大げさなカタカナ語名称をつけられているのを見て、何だこれ…とも感じています(その名称については書きません触れません。普及させたくない。検索避けでもあります)
・「後の十三夜」について以前言及した記事:今年の秋はお月見三昧
↓閏九月十三日の月については、以下2サイトが詳しくわかりやすく、私の言いたいことを書いています。
アストロアーツ:11月5日は今年2度目の十三夜?
自然環境情報ひろば 丸の内さえずり館:知恵ブクロウ 天文編:月を頼りに暦は巡る

 暦と月の話はここまでにして、月がとてもきれいなので、月を眺めながら聴きたいフォーレの歌曲を今回は選んで書いてみます。フォーレは歌曲も沢山作曲しました。フォーレが活躍した近代フランスには、フランス文学を代表する詩人たちが次々と美しい詩を発表し、作曲家たちは曲をつけました。

 まず、フォーレの歌曲で月の歌と言えばこれ。「月の光(Clair de Lune)」op.46-2.詩はポール・ヴェルレーヌ。「月の光」というと、ドビュッシーのピアノ曲(「ベルガマスク組曲」より第3曲)が有名ですが、ヴェルレーヌのこの詩に影響を受けて書いたと言われています。
 物憂げなピアノの前奏が30秒ほど奏でられた後、ゆったりとした歌が。詩も、月の光の中の物憂げで儚い人々の様子を描いている。詩も曲も派手さはなくさらりとしている。人々や景色の内のかなしさが、月の光でぼんやりと浮き上がっているような詩と曲。派手でもない、濃くも無い。だからこそ、何度でも聴きたくなります。
Fauré: Clair de lune - Régine Crespin, 1966

 次は、歌曲集「優しい歌」op.61より第3曲「白い月影は森を照らし(La lune blanche luit dans les bois)」(「白い月(La lune blanche)」).これもヴェルレーヌの詩。こちらは愛の歌。白い月が森を照らす中、愛する人と一緒にいる。月が照らす森や池の情景、月の光の描写と、愛する人への想いを、言葉は少ないけれども美しく表現している。詩の中の
Rêvons,c'est l'heure. /夢見よう、今この時

C'est l'heure exquise! /今こそ至福の時!

 今しかない時間を歌う、この箇所が特に気に入っています。
Gabriel Fauré - La bonne chanson - Charles Panzéra
 この第3曲。https://www.youtube.com/watch?v=fuP-vrNP-do

 最後に、フォーレ最後の歌曲集「幻想の水平線」op.118より第3曲「ディアーヌよ、セレネよ(月の女神、セレネよ)(Diane,Séléné)」.詩はジャン・ド・ラ・ヴィルド・ミルモン。「幻想の水平線」は海と船をテーマにした歌曲集。ディアーヌ(ダイアナ)も、セレネ(セレーネ)も月の女神。日本の月探査機「かぐや」のコードネームも「SELENE」でした。月が照らす海は、静かなピアノから、凪いでいるとみえる。月も静かに輝いている。人間は疲れ、心は騒ぎ…月の静けさはそんな下界をあざ笑っているように見えるけれども、その静けさに憧れる。静かなピアノ伴奏と、語るように静かに歌う様が気に入っています。
 この曲は、何だか今日そのもののようだ。人間は何だかんだと騒ぐけれども、月はただ静かにそこで輝いているだけ。私もその静けさに憧れます。
Gabriel Fauré -- L'horizon chimérique, op.118 -- Camille Maurane
 この第3曲。

 フランス語はほとんど読めません。発音も難しい。でも、フォーレの歌曲を聴くようになって、美しいなと感じるようになりました。詩も儚さや静けさをさりげなく表現している。儚いものの美しさ…日本の美的感覚に通じるものがあるのだろうか。詳しくないのでよくわからないけれど、ゆったりと夜に聴きたいフォーレの歌曲です。
 「優しい歌」と「幻想の水平線」は歌曲集そのものも気に入ってるので、今度は歌曲集として取り上げてみたいです。

【過去記事】
・第1回:フォーレを聴こう その1「シシリエンヌ」
・第2回:フォーレを聴こう その2「ラシーヌ雅歌」
・第3回:フォーレを聴こう その3「ドリー組曲」
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by halca-kaukana057 | 2014-11-05 22:48 | 音楽

観て、聴いて楽しい「ピーターとおおかみ」

 日曜の夜はNHK教育(Eテレ)「クラシック音楽館」を観ます。実質「N響アワー」の復活・後継番組。最近では観ながらツイッターで実況しています(なので日曜夜はうるさいです…すみません)。

 先日の放送は「N響ほっとコンサート」。夏休み、親子で楽しめる毎年恒例の企画。子ども達にも親しみやすい、大人も楽しい、音楽の授業で聴いた懐かしい作品が目白押し。その今年の「ほっとコンサート」の目玉が、プロコフィエフ「ピーターとおおかみ」。子どものためのオーケストラ入門曲として知られています。

 少年・ピーター(ヴァイオリンはじめ弦楽器)は、おじいさん(ファゴット)と森で暮らしている。小鳥(フルート)、あひる(オーボエ)、ねこ(クラリネット)、狩人(ティンパニ・打楽器)、そしておおかみ(ホルン)…オーケストラの各楽器がそれぞれの登場キャラクタを演じ、物語の朗読とともに演奏されます。

 今回のN響では、朗読はフリーアナウンサーの小林麻耶さん。そして、飯面雅子さんのサンドアートをステージのスクリーンに映して、物語の絵を砂で描きます。これが凄かった。音楽と朗読に合わせて、すらすらさらさらと物語の情景を砂で描いてゆく。勿論下絵もない。しかも、最初に描いていた絵を変化させて、次のシーンを描いてゆく。その儚さと美しさ。すっかり見惚れてしまいました。小林さんの朗読も、表情豊かでとても聴きやすかった。演奏も楽しく、ドラマティック。おおかみのホルンの音色がおどろおどろして怖い。ホルンと言えば、牧歌的なのんびりとした音を出す楽器(でも演奏は難しい、とても繊細)というイメージがあるのに、こんな不気味な音も出せるのか!と驚きながら聴いていました。あひるに待ち受けている運命。そして、おおかみとピーターの知恵比べ。放送では演奏とサンドアートを2分割画面で同時に見せていたのですが、サンドアートだけじっくり観たい、もしくは演奏だけでも観たい。マルチアングルでどちらの映像もじっくり観られるようにDVD化してくれませんかねN響さん?そのくらい素晴らしい演奏・演出でした。

 これを観ていて、その前にBSプレミアム「プレミアムシアター」でも「ピーターとおおかみ」をやっていて、録画をしたのを思い出しました。少し観て、途中までだったので全部観ました。
 こちらはダニエレ・ガッティ指揮フランス国立管弦楽団。以前、サン=サーンス「動物の謝肉祭」でも、演奏風景とアニメ演出、ドラマを見事に融合させた作品を放送していたのですが、またしてもフランスはやってくれました。
 今回も、オーケストラとアニメ演出、ドラマを見事に融合させています。アニメはアルファベットや音楽記号の文字を使って、小鳥やあひるなどの登場キャラクタ、森やピーターとおじいさんの家などを表現。これがとてもお洒落で洗練されている。さすがフランス。ピーターはピーター役の男の子がいて、ヴァイオリンを弾きつつ演じる。各キャラクタを演じる楽器の奏者たちも所々アニメの中に入って演奏する。実写とアニメ、物語が融合して、落ち着いた朗読(フランス語。日本語字幕が出ます)が物語を進める。こちらも素敵だった。

 朗読や演出で、様々な表現・演出ができる「ピーターとおおかみ」。同時期に2作品を見比べて、観て聴いて楽しい音楽だなと実感しました。各楽器への愛着・親しみも沸く。こういう様々な演出・アレンジのしがいのある作品は楽しいですね。とても好きです。
 音楽を聴く時は、CDなどで主に音だけ聴いていることが多い。でも、「クラシック音楽館」のように演奏風景を観られるテレビ放送やコンサートでも、音だけではわからなかった、指揮者や演奏者の表情も観られるし、この部分ではこの楽器が活躍しているという発見もある。その他にも、「ピーターとおおかみ」のように視覚でも楽しめる音楽作品もある。音楽の楽しみ方がまた増えました。

 そういえば、オペラも視覚、観ても楽しめる音楽ですね。音楽・歌と演劇の融合。演出も多様、同じ演目でも演出や出演者が異なれば、ガラリと雰囲気が変わる。オペラの魅力ですね。

・以前観たフランスの「動物の謝肉祭」:聴く、観る、読む、楽しむ音楽 「動物の謝肉祭」
 チョン・ミョンフン指揮フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団のメンバーによる演奏でした。
 「フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団」と「フランス国立管弦楽団」…似ていますが全く別のオーケストラです。運営しているのはどちらもラジオ・フランス。
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by halca-kaukana057 | 2014-09-23 22:39 | 音楽

シベリウスの”心の歌”

 今日9月20日はシベリウスの御命日。日本ではお彼岸の入り。フィンランド・ヤルヴェンパーのシベリウスの家「アイノラ」にあるシベリウスのお墓にお墓参りに行けたらなぁ…と毎年思います。

 今日はがっつりシベリウスを聴こうと聴いたのですが、記事に書くのは歌曲。今年はオペラ・声楽強化中ということで、シベリウスでも声楽もの、歌曲で行きます。シベリウスはオペラは書いたけれども、とてもマイナーでまずほとんど知られていないらしい。私もよく知らない。

シベリウス:歌曲集 第2集

ハンヌ・ユルム(テノール)/ヨウニ・ソメロ(ピアノ)/ Naxos



 選んだのがこのCD.このCDを聴くきっかけになったのが、あの「フィンランディア讃歌」がテノールソロで歌われていること。「フィンランディア讃歌」は普通は合唱です。私も合唱しか聴いたことがなかった。それが、テノールだけで。ユルムさんの深く、力強く、朗々とした声がとてもダイナミック。ピアノ伴奏も迫力あり、歌に入ると静かに寄り添う。テノールだけの「フィンランディア讃歌」もいいな。いつかは「フィンランディア讃歌」を原語:フィンランド語で歌いたいと思っているのですが、こういうやり方もあるんだなとも思いながら聴いています。ただ、楽譜が無い…日本語訳付きの日本版楽譜が、合唱版ですら見つからない…。メロディー譜は持っているのだが、伴奏もついている楽譜がない…。これはどうしたことか…。

 このCD,とても面白いです。第1集はスウェーデン語での歌曲が中心なのですが、この第2集はフィンランド語の歌曲中心。しかも、歌曲だけでなく、先ほどの「フィンランディア讃歌」他、劇付随音楽「クリスティアン2世」op.27の「蜘蛛の歌」、「ペレアスとメリザンド」の「3人の盲目の姉妹」、「クレルヴォ交響曲」の「クレルヴォの嘆き」といった通常なら声楽付き管弦楽で演奏される曲が、ピアノ伴奏で歌曲のように演奏される。伴奏がピアノでシンプルになり、歌の魅力がより引き立つ。「クリスティアン2世」の「蜘蛛の歌」は元々のオーケストラでの演奏も好きなのですが、ピアノ伴奏でもとても好きです。「クレルヴォの嘆き」もより力強くドラマティックに。人間の声、歌の表現の豊かさを感じます。

 そしてこのCD,フィンランド語の歌曲が収められている…と書きましたが、マイナーな、マニアックな、珍しい曲ばかり。世界初録音の曲もいくつかあるから凄い。残念なことに、このCDには歌詞がついていない。なので、何と歌っているのかさっぱりわからないのだが、曲の雰囲気と歌う声の調子で味わえればそれでいい、とも思う。「おばあさんの誕生日の歌」JS136、という歌もある。穏やかな、ゆったりとした、優しい明るさの歌。長い人生を優しく祝福しているのだろう。
 一方で、しっとりとした曲も多い。「朝露にぬれて」JS9a、「歌いつぶした声」op.18-1、「カリオの教会の鐘」op.65-2など。歌詞はわからないのに、曲と歌声が心を打つ。「歌いつぶした声」op.18-1は、「失われた声(毀れた声)」とも訳され、カンテレ伴奏で歌い継がれてきたフィンランドの民族音楽・カンテレンタル。特に気に入っているのが「わが心の歌」op.18-6.

 歌詞がわからないと思っていたが、検索したら出てきた。とてもわかりやすい訳です。
シベリウス男声合唱曲について:Sortunut ääni(毀れた声)
シベリウス男声合唱曲について:Sydämeni laulu(わが心の歌)

 どちらもかなしみを歌った歌だった。「わが心の歌」は、亡き子を偲ぶ歌。シベリウスの葬儀でも演奏された曲なのだそうだ。歌詞の中身を知らなかったのに、御命日にぴったりな曲を選んでしまった。かなしみであふれる心の奥底から、静かに語るように歌われる歌。バリトンならもっと落ち着いた、暗さも表現されるだろうが、テノールならではのやさしさ、やわらかさもいい。亡き子を偲ぶ歌なら、女声でも歌われてもいいと思う。

 シベリウスの作品は交響曲・管弦楽曲が著名ですが、歌曲やピアノ曲も数多く、管弦楽とはまた違った面が伺える。歌曲・合唱曲もまたいいなぁ。しかし、CDもだが、楽譜が無い…。日本では著作権保護期間も過ぎたのだから、もっと出版されてもいいのに。出版されれば、アマチュアも演奏するだろうに…フィンランド語の発音・発声を教えられる先生が少ないか…。
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by halca-kaukana057 | 2014-09-20 22:37 | 音楽

「シンフォニック・マンボNo.5」を聴き比べてみた

 宮川彬良さんの代表作(?)「シンフォニック・マンボNo.5」.ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」第1楽章と、ペレス・プラード「マンボNo.5」をまさかのミックス。大阪フィル・ポップスコンサートの時代から演奏され続け、現在では新日本フィル「コンチェルタンテⅡ」の目玉楽曲に。以前、千葉少年少女オーケストラ演奏で「題名のない音楽会」でも放送され、動画サイトを通じて南米で話題になっている…など、密かに(?)注目されている作品です。アキラさんの編曲センス、遊び心満載。でもオケの魅力も満載。

 これまで、大阪フィル演奏のCDが出ていたのですが、先日、新日本フィル演奏のも発売されました。

アキラさんの大発見オーケストラ!!

宮川彬良/大阪フィルハーモニー交響楽団/Columbia Music Entertainment,inc.


 ↑こちらが大阪フィル盤

コンチェルタンテII マンボver.

宮川彬良/新日本フィルハーモニー交響楽団/フォンテック


 ↑こちらが新しい新日本フィル盤

 「シンフォニック・マンボNo.5」の2度目の録音。ということで、聴き比べてみた。

 まず、大阪フィル盤。中盤での「ジャジャジャジャーン!!」が物凄く力強い。全力フォルテッシモ。全体的に流れるよう、流暢で、ゆったりと踊るよう。弦の表情が豊か、聴かせるなぁと感じました。最初は重く、徐々に軽やか、滑らかに。打楽器、特にティンパニもアクセントを強く、力強い。

 新日本フィル盤。大阪フィルと比べると、キレがある。若干速め。管楽器がメリハリのある音を出している。踊るよう。金管が特にノリがいい気がする。1分45秒ぐらいで、ピッコロ(フルート?)の下降フレーズがはっきりと聞き取れる。大阪フィル盤ではそんなにはっきりとは聞こえなった。
 そして、大阪フィル盤にはなかった歌も入ってます。これは歌ってるところ観たいぞw

 この種の楽曲が複数録音されることはあまりないと思ったので聴き比べてみました。両方の録音を交互に聴いていると、とにかく楽しくなりますwどうやったらあの「運命」第1楽章とマンボNo.5が融合するんだよwとわかっていてもツッコまずにはいられない。とにかく聴いて楽しむ。演奏している方も楽しいだろうなぁ。「コンチェルタンテⅡ」ではもっとはっちゃけているらしいので、いつか生演奏、コンサートに行って聴けたらなぁ。

 ちなみに、「どれみふぁワンダーランド」にはじまり、「題名のない音楽会」で完成(?)した、「運命」第1楽章の歌詞。聴いていると、この歌詞も脳内で再生されます。「運命」第1楽章を聴くたびに、脳内で自動的に再生されてしまって困っていますw「クインテット」でスコアさん(故・斎藤晴彦さん)が「ドイツじーん!ド・イ・ツ・じーん!!」と歌っていたのも覚えていて、もうどうしたらいいのだろうか…。

交響曲第5番「運命」第1楽章(作詞:宮川彬良)
 ↑その放送での歌詞書き起こし。


 ちなみに、新日本フィルの新CDは、彬良さんの舞台音楽を組曲化・オーケストラ編曲した「音楽劇『ハムレット』より5つの主題」も聴かせます。シリアスでドラマティックな6曲…聴けば聴くほど様々な想いがこみ上げてきます。これはまた別記事で書ければ書きます。これ以上の言葉にできるかどうかわからない。音楽そのものを聴き、味わう、自分の中で反芻する。胸の中にしまっておく。そんな音楽があってもいいのかな、と。

 「サンダーバード」のテーマはとにかくカッコイイ。以前、「ショータイム」で聴いた時、これはカッコイイ!!と感激した演奏なのですが、CDに収録されて嬉しい。これでいつでも聴ける!!
・「ショータイム」第5回で放送、その感想:その想いをミュージカルで代弁します 「宮川彬良のショータイム」第4・5・6回感想まとめ
 ↑映像もかっこよかったんだよなぁ~。
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by halca-kaukana057 | 2014-09-05 22:43 | 音楽

オペラ(声楽)事始・番外編その2 声楽コンサートで気軽に楽しもう

 オペラ・声楽集中強化、ゆっくりと進めています。近頃はバロックオペラや、宗教曲、歌曲の方をよく聴くかなぁ…。

 そんな中、お手頃な声楽コンサートがあるので行ってきました。お手軽と書きましたが、本格的です。出演者が凄い。

<出演>
 鮫島有美子(ソプラノ)
 多田羅迪夫(バリトン)
 鈴木准(テノール)
 山岸茂人(ピアノ)

 鮫島有美子さん…!多田羅迪夫さん…!鈴木准さんも躍進中のテナー。なんですかこの豪華メンバー…。会場も室内楽やピアノソロ、器楽曲向きの中規模のホール。前回は大ホールでオペラでしたが、今回は中規模ホールで身近に楽しめる。いいですねぇ。

 タイトルはオペラと書きましたが、オペラの歌・アリアは少なく、歌曲中心。でもオペラでも活躍している声楽家のコンサートということで…。前半が日本歌曲、後半は海外作品にまとまっていました。

 さぁ開演。出演者がステージに出てくるのを拍手準備して待っていたら…なにやら花を運んできた。おいおい、舞台セッティングは開場前にやっておきなさいよ…と思ったら、正装してるしドレス着てるし…出演者でした…なんだこの登場の仕方は!?こんな登場の仕方は初めてです、見たことないw
 ちなみに、前半では多々良さんは和装。かっこよかった。

 歌は勿論惹きこまれました。ソプラノ、テノール、バリトン、ソロで歌っても、三重唱しても、人間の声ってこんなに響くんだ…と実感。声だけじゃない、身体そのものが楽器になる。聞き入るとともに、表情や体の使い方をじっと観ていました。
 特に印象的だったのが、鮫島さんは「浜辺の歌」…今の季節に合いますね。澄んだソプラノとピアノ伴奏に海を思います。サティ「ジュ・トゥ・ヴ」は振り付きで、色っぽく。まさにフランス・パリの大人の女性のイメージ。リチャード・ロジャース「サウンド・オブ・ミュージック」より「サウンド・オブ・ミュージック」「エーデルワイス」も澄んだソプラノの魅力満載でした。
 多田羅さんは滝廉太郎「荒城の月」…和装なのでますます雰囲気出てる。シューベルト「鱒」は、聴いてて感激しました。CDでも、フィッシャー=ディースカウ他様々な歌手で聴きました。釣りをする簡単な振り付きで、明るく深く、陽気でちょっとずる賢い釣り人の様を歌うその声。この歌を生で、しかも多田羅さんの歌で聴けたのに感激。
 鈴木さんは大中恩「悲しくなった時は」。詩は寺山修司。この曲は中田喜直作曲の方がメジャーらしい(歌をもう一度思い出そうと思って検索してみても、中田喜直版しか出てこない…)寺山修司の詩もすごく好みで、歌ものびやか。大中恩版をもう一度聴きたい。中田喜直作曲の作品もありました。「鳩笛の歌」。この2曲は初めて聴いたのですが、日本歌曲もいいなぁと思いました。あと、バーンスタイン「ウェスト・サイド・ストーリー」より「マリア」。「ウェスト・サイド~」はやっぱりいいなぁ。

 歌そのものも楽しんだのですが、お話と演出も楽しかった。メインMCを多田羅さんが担当。バリトン声が落ち着きます。ロジャー・クイルター「真紅のバラ」では、鮫島さんが歌った後、多田羅さん、鈴木さんが最初にステージに運んできた花から赤いバラの花をとって、鮫島さんに差し出す演出も。鮫島さん、鈴木さんのを受け取り、鈴木さんと腕を組んでステージ袖へ…残された多田羅さん…。ズィーチンスキー「ウィーンわが夢の街」ではダンスも披露。歌の背景や歌詞、鮫島さんのオーストリア暮らしのエピソードやらなにやら…お話もとても楽しく、客席からは笑いが絶えませんでしたw

 声楽コンサートでは伴奏に徹しひたすらピアノを弾くピアニスト…。そんなピアノの山岸さんにもスポットライトを。ショパン「ノクターン」第8番変ニ長調のソロが。ショパンのノクターンは全曲聴いた事が無く8番は初めて聴いたのですが、キラキラきれい。端正だけど、だんだん盛り上がってきて情熱的なところも見える、素敵な演奏でした。

 アンコールは会場の皆と一緒に「ふるさと」。この歌は私、思い入れがたくさんあるのでじわりと来ます。せっかくなので少し本気出して歌ってきました。

 歌もお話も演出も楽しいコンサートでした。クオリティの高い歌を、気楽に楽しめるプログラムでした。声楽は楽しいなぁ。ひたすらピアノを弾き続けていた山岸さん、お疲れ様です…。

 ひとつ思ったのが、客層が高かったこと。年配の方ばかりで、若い人が少ない。いないわけではない。私と同年代ぐらいの人もいたし、小中学生の子ども連れのお母さんもいた。制服姿の高校生もいた。でも、大方年齢層が高い…。若い人がクラシックに興味が無い…先日のオペラ「カルメン」では若い人も結構いた。興味が無いわけではないだろう、多分。プログラムとしてはどの年齢でも楽しめる内容のはず…うーん…そこが残念でした。アンケートに書くのを忘れたので、ここに書きます。中の人(主催者)が見てくれたらいいのですが…。

 鮫島さんのCDも買ってきてしまいました(サイン会は無し)。

千の風になって~新しい日本の抒情歌

鮫島有美子 / 日本コロムビア


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 編曲・ピアノ演奏が宮川彬良さん、という点が決め手でしたw

【オペラ強化年・これまでの歩み】
オペラ事始 その1 オムニバスから始めてみる
オペラ事始 その2 ビゼー「カルメン」(ハイライト)
オペラ事始・番外編 オペラ歌手が本気で歌のたのしみを伝える声楽アンサンブル
オペラ事始 その3 序曲・前奏曲は楽しい水先案内人
オペラ事始 その4 生のオペラを観に行こう
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by halca-kaukana057 | 2014-08-01 23:35 | 音楽

フォーレを聴こう その3「ドリー組曲」

 夏になると、フランスもののピアノ曲が聴きたくなります。ということで、ガブリエル・フォーレ作品を聴こうシリーズ、第3回は「ドリー組曲」op.56

 子どもの頃、ピアノを習っていた時、先生と連弾することが時々ありました。連弾だと、いつもは自分ひとりだけの演奏が音が厚く豪華になって聴こえ、またひとりでプリモ(生徒はメロディーメインの簡単なプリモをやる)を練習、レッスンで演奏した後、先生のセコンド(大体伴奏)もつけると音がこんなに変わるんだ!という発見。更に誰かと一緒に演奏する楽しさもあり、好きでした。連弾曲は大体楽しく軽快な曲が多かったので、そんな楽しさもあります。

 ピアノ連弾というと、そんな子どもの時のピアノレッスンのイメージが強く、プロのピアニストが弾くものとは思っていなかった。ところが、この「ドリー組曲」は連弾曲。2台ピアノではなく連弾。連弾にこんな作品があるんだ…と思いながら聴いています。

 フォーレが親しくしていた銀行家の娘(のちにドビュッシーの妻になる)のお嬢さんの誕生日お祝いに毎年1曲ずつ作曲され、タイトルも小さな女の子を思わせるような可愛いタイトルがついている。曲そのものも愛らしい。第1曲「子守歌」を聴いて、あれ?と思った。聴いたことがある。ああ、NHK・Eテレのアイキャッチのあの曲か!「Eテレ」とコールされる数秒のアイキャッチ。何種類がありますが、この「子守歌」の冒頭が使われています。この曲だったのか。

 全6曲、どの曲も軽快で愛らしい。第3曲「ドリーの庭」、第5曲「やさしさ」の穏やかさ、優雅さ。フォーレの他のピアノ作品…後に書くかもしれませんが、夜想曲集などに通じるものがある。第6曲「スペイン風の踊り」の音の重なり、厚み、和音の響きとスピード感がとても気に入っています。これは連弾だからこそできる響き。ちなみに、アルフレッド・コルトーはピアノソロに編曲し、更に、管弦楽版もあるらしい。
Gabriel Fauré - Dolly Suite

 オーケストラ版もまたきれいだなぁ。

【過去記事】
・第1回:フォーレを聴こう その1「シシリエンヌ」
・第2回:フォーレを聴こう その2「ラシーヌ雅歌」
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by halca-kaukana057 | 2014-07-28 22:26 | 音楽


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