カテゴリ:宇宙・天文( 531 )

今日の火星・土星・アンタレス&望遠鏡越しの土星

 今夜はきれいに晴れています。6月になったのに寒く、低い気温のせいか、空がいつもより澄んでいます。今日は天体望遠鏡を出しても大丈夫。星見です!

 まず、今日の2016年限定夏の三角。火星・土星・アンタレス。
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 火星がさそり座から遠ざかって、三角形が細くなっている感じです。最接近を過ぎても、火星は南東の空にひときわ明るく赤く輝いています。街中でも目立つと思います。

 では、望遠鏡を出して見てみよう。今日こそ出番です。まず火星。私の口径8cmの屈折望遠鏡では、小さな火星は倍率を上げてもほぼ赤い点にしか見えません。極にある氷の白は確認できません。黒いところがうっすらとわかる…かも…?ぐらいの程度。隣の惑星でも、小さな火星はこれだけしか見えないのだなぁ。

 次、土星へ。土星は離れていますが、大きな惑星なので火星よりもはっきり見えます。土星といえば環。はっきり見えました。低倍率でもよくわかります。
 天体望遠鏡の接眼レンズにコンパクトデジカメを近づけて、撮ってみました。
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 ぼやけてますが、環っかがわかりますよね?私の機材ではこれが限界です。こんな感じに見えてます。環の傾きは毎年変わりますが、今年の傾き具合が一番好きです。お近くで天文観望会があったら、是非見てみてくださいね。私もまた見ます。

 南東の空だけ書きましたが、西の空、しし座には木星も位置しています。望遠鏡を向けると縞模様が確認できますよ。この夏は惑星観望にぴったりです。
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by halca-kaukana057 | 2016-06-02 23:06 | 宇宙・天文

雨上がりの空に再接近の火星

 今日は地球と火星の距離が近くなる日。火星まで7528万kmです。巷では変な造語が出来てしまっているらしく…無視します。
 今日は雨の予報で、日没後も雨が降っていたので見られないだろうと思っていたのですが、火星が南東の空に見える時間には雨は上がり、雲間に火星を見られました!
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 赤く、ひときわ明るく輝いています。2016年限定夏の大三角、土星、アンタレスは雲の中です。

 せっかくなので、天体望遠鏡で見てみようと思い、組み立て、火星を視野に導入しようとしていたのですが…ここで火星は雲に隠れてしまいました…。残念。前にも書きましたが、火星はこの夏、さそり座に位置して赤く輝いているので、今日だけではありません。晴れた日にまた挑戦しよう。火星は地球のお隣の惑星ですが、小さいので、口径5~8cm程度の望遠鏡では、図鑑などで見る模様を見るのはなかなか難しいです。遠いのに、木星は縞模様を確認できる、土星は環がわかるのに。それだけこの2つの惑星は大きいのだなと思います。

火星最接近 - 本番は2年後?
 国立天文台の縣秀彦先生による記事です。火星最接近の際、かつては様々なパニックも起こった歴史や、火星探査についても書かれています。火星では探査ローバー「キュリオシティ」が探査を続けています。金星を見て金星探査機「あかつき」を思うように、火星を見て「キュリオシティ」他の探査機を思うのもいいですね。

 そんな今日はホルストの組曲「惑星」の第1曲「火星」を手当たり次第聴いています。
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by halca-kaukana057 | 2016-05-31 23:09 | 宇宙・天文

久々のISS&今日の火星・土星

 国際宇宙ステーション(ISS)の可視パスの時期がやって来ました。今日は快晴。コースも日本縦断コース。期待できます。

 南西の空から昇ってきたISS。しし座の獅子の大鎌、木星の間を通り抜けます。
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 この後、天頂に近いところを通っていきました。とても明るい、ぴっかぴかでした。

 北東の空へ。
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 北東の空には、こと座とその一等星・ベガ(織姫星)が既に見え始めています。夏の大三角の星ですが、今の時期からもう見え始めています。

 今日は長い可視パスでした。このISSに、来月、いよいよ大西卓也宇宙飛行士が向かいます。
NHK:大西卓哉さんが最終試験に合格 宇宙長期滞在へ
 名物(?)ソユーズの最終試験にも合格しました。まもなくです。

 南東の空には、火星、土星、さそり座のアンタレスが見えています。2016年限定の夏の小三角、と天文ファンの間では呼ばれているようです。
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 今日はこんな位置関係です。火星、土星は毎日位置が変わるので、この三角形は毎日形が変わります。
・先日の記事と見比べると:接近中の火星と土星&満月(5月22日)
 満月があるので他の星が見えないのですが、三角が伸びているような。これからでも、31日の最接近後も観察可能です。
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by halca-kaukana057 | 2016-05-28 22:34 | 宇宙・天文

接近中の火星と土星&満月

 今年は、今の季節から夏にかけて南の空が面白いです。何と言っても地球と接近している火星。
アストロアーツ:【特集】火星を見よう(2016年)

 地球と火星の公転軌道は楕円形で、横に並ぶ接近でも遠い時もあれば近い時もあります。今年は中接近。5月31日の最接近時、地球と火星の距離は7530万km.さそり座の位置し、「火星に対抗するもの」の意味を持つ一等星・アンタレスの近くで赤く明るく輝いています。アンタレスと火星の勝負、是非見てみてくださいね。

 火星の近く、へびつかい座の足元には、土星が位置しています。口径5~8cm程度の天体望遠鏡で、土星の環も確認できます。火星も図鑑に載っているほどはっきりは見え難いとは思いますが、赤い姿を確認できると思います。観望会などで見てみてくださいね。

 今日は満月。月はさそり座に位置しています。月、火星、土星、アンタレスの共演が見られました。
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 火星の赤さがはっきりわかります。月明かりで見づらいですが、土星、アンタレスも確認できます。

 火星と土星の位置は毎日少しずつ変わります。アンタレスも含めてこの3つの星で、今年はもうひとつの夏の三角形が見られます。毎日どう形が変化するか、観測するのも面白いです。
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by halca-kaukana057 | 2016-05-22 22:28 | 宇宙・天文

春の獅子とISS

 国際宇宙ステーション・ISSの可視パスはいつぶりだ…?と自分でもわからなくなるぐらい、久しぶりのISS可視パスです。冬の間は雪雲でほとんど観られませんでした。

 今日の可視パスの撮影。30秒間の撮影です。
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 しし座をたどってみてね。
 しし座を通過している(画像右から左に飛行)ISSです。とても明るく、こんなにはっきりとISSを見たのは久しぶりです。もう少しシャッターを早く切っていれば、クエスチョンマークを反転させた獅子の大鎌を貫くISSの軌跡が撮影できたのですが…惜しい。それでもいい写りです。

 獅子の足元には木星がいます。天体望遠鏡を向ければ、ガリレオ衛星に、縞模様も確認できます。この時間、オリオン座他冬の星座は西に傾いています。明日から4月。当地は桜はまだですが、星空も春です。


 宇宙関係では、先月打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ」が厳しい状態にさらされています。情報がもう少しまとまって、私もそれを処理できる状態(要するに体調不良)になったら書こうと思います。心配です。まずは通信が回復しますように。

 あと、金星探査機「あかつき」は順調に観測準備を進め、既にミニマムサクセス達成です。機体やカメラの状態も正常、本当によかったと思っています。
sorae.jp:金星探査機「あかつき」5年越しの完全復活、観測成果を発表
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by halca-kaukana057 | 2016-03-31 21:39 | 宇宙・天文

「ジオスペース探査衛星(ERG衛星)」とヴァン・アレン帯を旅しようキャンペーン実施中

 最近JAXAの衛星の名付け親キャンペーンも無く(「はやぶさ2」の向かう小惑星の名前を募集していたけど、難しくて何も思いつかなかった)、何か面白そうなイベントはないかなと思っていたら、ありました。

JAXA:ISAS:ERG衛星にあなたの応援メッセージを載せよう!

 地球を360度ドーナツ状に地球の磁場にとらえられた陽子・電子からなる放射線帯を「ヴァン・アレン帯」と呼んでいます。二層構造になっていて、内側の層は赤道上高度2000~5000km、外側の層は10000~20000kmに広がっています。ヴァン・アレン帯の高エネルギー粒子は、人工衛星の搭載機器に障害を起こし、観測はきわめて難しいものでした。ヴァン・アレン帯があることはわかっていても、そのメカニズム、中身はよくわからないままです。
 そのヴァン・アレン帯を探査する「ジオスペース探査衛星(ERG:エルグ衛星)」が、2016年度中にイプシロンロケットで打ち上げられます。26年もの長い間、オーロラ観測をしてきた衛星「あけぼの」の後継機です。
◇詳しくは:ファン!ファン!JAXA:「あけぼの」のバトンを受け継ぐ探査機「ERG」

 この「ERG衛星」に、名前とメッセージを載せて一緒にヴァン・アレン帯の探査をしよう!というキャンペーンを開催中です。名前とメッセージはバランスウェイトに刻印され、衛星に取り付けられます。日本語・全角50文字、アルファベット・半角100文字まで。不思議なヴァン・アレン帯を、応援メッセージをつけて名前が宇宙飛行する…なかなかないチャンスです。

 締め切りは4月25日まで!お早めにどうぞ!
(明日3月17日に、サーバーメンテナンスのため、応募フォームが止まります。)
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by halca-kaukana057 | 2016-03-16 21:41 | 宇宙・天文

3月9日は部分日食

 曇りばっかりで、最近星見できていません。星分欠乏中です。

 明後日9日は新月。インドネシア方面では皆既日食があります。日本では部分日食です。あまり食が深くない、天候もいまいちなので、あまり期待していません(正直)。でも、久しぶりの日食なので、メモはしておきます。

アストロアーツ:【特集】2016年3月9日 部分日食
国立天文台:2016年3月9日 日本全国で部分食

 食は南の方から始まります。那覇なら朝9時半には欠け始めますが、札幌だと10時半ごろ欠け始めます。食の最大の時間も異なります。お住まいの地域の食の始まり、最大、終わりの時間をチェックしておいてください。どのくらい欠けるかも、南北で異なります。那覇だと太陽の面積の22%、東京で15%、札幌だと5%しか欠けません。

 部分日食を観察する上で、一番大事なのが安全面。以前の日食でも注意がありましたが、太陽を直接見ることは、たとえ数秒だけでもとても危険です。
 
必ず、日食観察用メガネを使ってください。
使っていても、長時間見続けるのは目に大きな負担をかけます。

 安全で面白い観察方法は、ピンホール観察法。厚紙などに小さな穴を開け、その穴を通った太陽の光の影がどう写るか。前回2012年の日食でも色々なもので試しました。ざる、小さな穴の開いたクラッカーやスナック菓子、穴あきお玉、などなど…。ポテトチップの筒状の入れ物を使って、ピンホール観察筒を作る方法もあります。過去記事に詳しく書いてあるのでどうぞ。
【5.21 日食】金環日食・部分日食資料まとめ&ピンホール観察法いろいろ

 平日の昼間なので、観測のための時間が取れない人も多いと思います…。もし食の間に手が空いて、晴れていたら、外に出て日食メガネなどで観察してみてくださいね。曇りでも、雲越しに欠けた太陽が見えるかもしれません。曇りでも太陽を直接見るのは危険です!
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by halca-kaukana057 | 2016-03-07 23:06 | 宇宙・天文

X線天文観測と日本のロケットの将来を見つめて H2A30号機&「ひとみ」(ASTRO-H)打ち上げ

 打ち上げから数日経ってしまい、今頃記事を書くのも何ですが…心身不調で資料見ながら文章書くような状態じゃなかったのです…。

 17日、H2Aロケット30号機が打ち上げられました。搭載していたのは、新しいX線天文観測衛星ASTRO-H。軌道投入後、「ひとみ」という愛称がつきました。

JAXA:X線天文衛星(ASTRO-H)の太陽電池パドル展開及び衛星の名称について
 太陽電池バドルも展開、衛星は正常に動作しています。打ち上げも、安定のオンタイム打ち上げ。夕空にロケットが飛んでゆく、とてもきれいな打ち上げでした。H2Aももう30号機。成功率は96.7%.日本のロケットがここまで成長するとは、本当に嬉しいです。(このことに関しては後ほど書きます)

 「ひとみ」と名づけられたのですが、命名の理由がJAXAのサイトにありました。
・「ひとみ」(ASTRO-H)が「熱い宇宙の中を観るひとみ」であること。
・画竜点睛(竜を画いてひとみを点ず)の故事において、ひとみを描きこんだ途端に、竜が天に昇ったことから示されるように、物事の最も肝要なところという意味に使われる。「ひとみ」(ASTRO-H) は、X線天文学において、物事を知るのに最も肝要なミッションになってほしいという願いが込められている。
・瞳は、眼の中で光を吸い込む部分でもある。ブラックホールは「宇宙の瞳」であるともいえる。「ひとみ」で「宇宙の瞳」を観測する。

 X線天文学の要としての役割、そしてブラックホールを「宇宙の瞳」と表現するとは。最初聞いた時は、これまでのX線天文衛星の名前とは随分雰囲気が変わったなぁ、と。それから、運用中の超小型衛星PRISMも「ひとみ」と同じ名前で、被って大丈夫?と思っていましたが、上のリンクにあるとおり、JAXAはPRISM側から了承を得ているそうです。でも紛らわしいな…。仙台市科学館の1.3m望遠鏡も「ひとみ」という名前で…天文観測関係にはつけやすい愛称ですね。

 さて、「ひとみ」(ASTRO-H)はどんな衛星なのか。どんな天文観測をするのか。JAXAがX線天文学や、「ひとみ」の技術・性能・これまでの衛星との違いについて詳しく解説していました。
ファン!ファン!JAXA:X線天文学の歴史とX線天文衛星
 まずはX線天文学とは、その歴史と、これまでのX線天文衛星について。可視光との違い。これまでの日本のX線天文衛星のそれぞれの特徴はおさらいにちょうどいいです。

ファン!ファン!JAXA:“熱い”宇宙? ~ASTRO-Hが観る天体~
 そもそも、X線って何?X線で観測するとどう有利なの?X線でどんな天体を観測するの?素朴な疑問も大歓迎。X線は高いエネルギーを持ち、ガスや塵で覆われていてもX線は通り抜ける。それを観測するのがX線天文衛星。

ファン!ファン!JAXA:衛星全体が望遠鏡?! ここがスゴイ!ひとみ [その1]
ファン!ファン!JAXA:超精密にエネルギーを測るSXS ここがスゴイ!ひとみ [その2]
ファン!ファン!JAXA:「すざく」の10~100倍暗い天体が観測できる検出器 ここがスゴイ!ひとみ [その3]
ファン!ファン!JAXA:4種類・計6台の観測装置で同時に見る!ここがスゴイ!ひとみ [その4]
ファン!ファン!JAXA:ASTRO-Hはどうやって天体を探るのか?~ASTRO-Hの特長
 「ひとみ」の性能、観測機器がどのようにX線を観測するのか、4回+αに分けて詳しく解説しています。X線だけではなく、さらにエネルギーの高いガンマ線も観測します。X線用望遠鏡は薄いアルミ板の反射鏡を同心円に多数並べて層にした構造になっています。バウムクーヘンみたい、とよく言われます。「ひとみ」打ち上げ成功祈願、応援、打ち上げ成功を祝って、宇宙ファンがバウムクーヘンを食べたとか…?w「はやぶさ」応援に某栄養ドリンクが出てきますが、「ひとみ」応援はバウムクーヘンですね。
 X線と言っても、その波長を細かく分け、それぞれに合った検出器を「ひとみ」は搭載しています。従来のX線天文衛星よりも、より高度に、より高精度に観測することができます。「ひとみ」はJAXA(ISAS)の天文観測衛星の中でも一番大きな衛星なんです。

 先代の「すざく」(ASTRO-E2)よりも格段に進化した「ひとみ」。その"瞳"でどんな宇宙を見せてくれるのか、どんな発見があるのか楽しみです。

sorae.jp:天文学は役に立つ?X線天文衛星と科学の関係
 こんな記事もあります。天文学の発展は、物理学の発展。JAXAの記事にも記載されていましたが、ガンマ線を捉える技術は医療分野で応用されようとしています。普段何気なく使っている技術にも、物理学の進歩なしでは実現できなかったものが沢山あります。天文学は決して遠い宇宙のものだけではない。そう思うと嬉しくなります。

 さて、話を変えてもうひとつ。H2Aロケットは30号機。区切りの数字、号数です。もう30機も飛んだのか…初期は失敗もあり、厳しい時もありました。ロケットだけでなく、衛星にもトラブルが起き、宇宙開発への風当たりの冷たい時期を思うと、今の安定のオンタイム打ち上げ成功…よくここまで来たと思います。官民、打ち上げに携わる全ての人々の努力が今の安定の打ち上げをつくっていると思うと、何度も感謝の言葉を伝えたくなります。
 日本のロケットが、30号機まで続いた例は今までありません。10号機まで続くことすらありませんでした。ようやく、日本のロケット技術・運用が安定してきたと言えます。
マイナビニュース:H-IIAロケット30号機現地取材 - 日本の宇宙開発にとっては未踏の「30号機」、次世代のH3にどう繋げるか
NHK:天体観測衛星「アストロH」 打ち上げ成功
For M:1900億円の新型ロケットはなぜ必要なのか? ~「H3」プロジェクトの最前線~
 天候不良以外で打ち上げ延期がなく、時間通りに、予定された軌道へ正確に打ち上げる。射場の種子島宇宙センターも「世界で一番美しいロケット射場」と呼ばれています。でも、H2Aに課題がなくなったわけではありません。他のロケットに比べると、まだコストが高い。前回の29号機でカナダの通信衛星を商業打ち上げしましたが、その時は衛星がロケットから分離した後に軌道修正が少なくて済む=衛星の負担を減らし寿命を延ばすように、ロケットを「高度化」、ロケットの仕事を増やし、衛星にやさしいロケットであることをアピールしました。
 また、H2Aが順調なのはいいが、ロケット開発の技術がこのままでは失われてしまう。H2Aを開発した技術者たちが高齢化、退職し、若い技術者にその技術や経験が引き継がれない危険性が。そこで、コストダウンし、より高性能な「H3」を開発する。もう動き始めています。H2AとH3の「引き継ぎ」期間も検討されています。H2AをすぐにH3に切り替えるわけにはいかない。H3がすぐに安定した打ち上げができるとは限らない。宇宙開発は順調だからといって、それに甘んじてはいけない。新しい技術を求めていかないと、今の技術も枯れてしまう…。厳しい世界ではあります。でも、そうやって、よりよいロケットが生まれてほしい。そう思います。

 天文観測衛星と、日本のロケットのこれからを思う打ち上げでした。

 ちなみに、今回のうちあげでは、関東方面からH2Aが見えたという報告が多数寄せられています。東に打ち上げたので、天候も味方して、見やすい条件になったようです。いいなぁ。
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by halca-kaukana057 | 2016-02-20 23:13 | 宇宙・天文

重力波天文学が始まる

 報道から数日経ってしまいましたが、これを書かないわけにはいかない。

国立天文台:LIGOによる重力波の直接検出について
アストロアーツ:アインシュタインの予測から100年、重力波を直接検出
ナショナルジオグラフィック 日本版:重力波、世紀の発見をもたらした壮大な物語 ノーベル賞級発見の手法と意義、天文学の新たな広がりを詳しく解説

東京大学宇宙線研究所:【コメント】LIGO-Virgoの重力波発見に関するKAGRAグループからのコメント
 ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生が計画代表をされています。梶田先生の先輩・恩師である故・戸塚洋二先生も喜んでいらっしゃるに違いない…。

 何か大きな発表があるとあり、もしかして重力波を観測したのでは?と噂されていたはちらりと耳にしたのですが、本当でした。マジでした。驚いた。こんなに早く重力波を観測できたなんて!!もっと先のことだろうと予想してました…。

 「重力波」とは、アインシュタインの一般相対性理論で予測された「時空のゆがみの伝播」。質量を持った物質が存在・運動すると時空にゆがみができ、光の速さで広がっていく。ブラックホールや超新星爆発、中性子星の連星の合体などから発生すると考えられてきたが、直接の観測例は無かった。
 アメリカの重力波観測所「LIGO(ライゴ)」で、昨年、約13億年前に起こったブラックホールの合体によって放出された重力波を観測。人類初の観測例となりました。

 100年も前に発表されたアインシュタインの一般相対性理論が、実際の宇宙での光の動き、天体の動き、時空で本当に有効だったことが証明されました。計算と理論だけで、遠く広い宇宙での目に見えない重力と時空の関係について、計算と理論だけで予測していた。本当に凄い。

 重力波を観測することは今後の天文学の課題とされてきました。今回の観測はアメリカの「LIGO」だけでしたが、ヨーロッパや、日本でも「KAGRA(かぐら)」がこれから稼動・観測を始めます。今回は1つの観測所だけだったので、そのブラックホールの詳しい方向を調べることはできませんでした。これが、複数の観測所で観測できれば、詳しい方向、位置を特定できます。重力波の観測はこれから、今スタートしたばかりなのです。そんな瞬間に立ち会えた…感激です。

 これまで、人類は様々な方法を使って宇宙を観測してきました。可視光の天体望遠鏡。X線、赤外線、紫外線、電波などの様々な波長。さらに、望遠鏡や観測装置を宇宙に打ち上げ、空気が邪魔をしない、より鮮明で精密な観測を目指してきました。でも、それらの波長を使っても、観測できないものがありました。ブラックホールはX線や電波で観測はしていましたが、説明しきれないものがありました。ところが、重力波は、ブラックホールから直接発せられたもの。重力波の観測で、これまで説明できなかったものが説明できるようになりましたし、ブラックホールのことがより詳しくわかるようになりました。重力波を観測することは、新たな天文観測のはじまりです。望遠鏡には見えませんが、重力波観測装置は、「宇宙のさざ波」を観測する望遠鏡です。その装置も有効であることも証明されました。もう一気に沢山のことが証明され、スタートしました。興奮せずにはいられません!!

 この発表があった日、2月12日は、日本の電波天文衛星「はるか」(MUSES-B)が打ち上げられた日でした。電波望遠鏡のパラボラアンテナは、組み合わせるとその距離分の直径の仮想の電波望遠鏡で観測しているのと同じデータを得ることができます(「干渉計」といいます)。地球上の電波望遠鏡を組み合わせても、宇宙は広く、電波を発する天体は遠い。精度が足りない…。そこで考え出されたのが、電波望遠鏡を宇宙に飛ばして、地球よりも大きな干渉計をつくろう!という壮大な計画でした。その技術を実証するため「はるか」は打ち上げられ、地球上の電波望遠鏡と一緒に、電波を発するブラックホールなどの天体を観測し、実際に出来ると証明しました。スペースVLBI、「VSOP」のはじまり、新しい天文観測の方法がスタートしました。しかし、本番となる「はるか」の後継機(ASTRO-G)は、目標とする精度を達成できるアンテナをつくることができず、予算も足りず、計画中止になってしまいました。現在はロシアの「スペクトルR」・「ラジオアストロン」計画で進められています。

 また、X線では、新しい日本のX線天文衛星「ASTRO-H」が水曜に打ち上げ予定。本当はこの12日だったのですが、天候不良で延期になりました(重力波検出で大騒ぎになっている時に打ち上げられていたら正直追いきれない…延期でよかったとちょっと思っています…)。X線天文学は日本のお家芸。重力波を観測できるようになりましたが、電波観測やX線観測も宇宙の謎を解くために重要な手段です。

 そして始まった「重力波天文学」。「宇宙のさざ波」は「観る」、というより「聴く」という言葉が合うでしょうか。時空がゆがんで、それが波のように伝わってくる。それをキャッチすれば、大元の天体のことがわかる。考えただけでワクワクします。重力波を観測することで、また新しい謎も出てくると思います。教科書も図鑑も一気に書き変わる。それがたまらなくワクワクします。

129. 重力波検出の意義と今後の進展(2016/2/12)
 今回の観測がどういうものなのか、わかりやすく解説しているサイトがありました(でもちょっと難しいです。2,3回読んでみてください)。「太陽質量」という単位がある。初めて知りました。質量が大きいものほど観測されやすいが、地上では地震などの「ノイズ」があり影響を受けてしまうので、あまり巨大過ぎると検出できない、というのがまた面白い。
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by halca-kaukana057 | 2016-02-15 22:27 | 宇宙・天文

ひたすら可愛い ミッフィー切手&特印

 今月も気になる切手と特印があるので郵便局へ。今日発行。
日本郵便:グリーティング切手「ミッフィー」の発行

 「ミッフィー」(うさこちゃん)の切手!日本郵便さん、ストレートです…KOです…。
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 切手と特印。切手はうさこちゃん型。特印は絵本から、お手紙を書くうさこちゃんのシーンですね。

 以前行った「ミッフィー展」(青森県立美術館)で、ディック・ブルーナ氏の原画や初期のうさこちゃん「ファースト・ミッフィー」を観てミッフィーの世界に愛着を持ちました。切手でも、絵本のワンシーンを切り取り、そのまま「ミッフィー」切手としても可愛い。また、うさこちゃんの絵本のどのシーンか思い出したり、うさこちゃんの様々な表情に触れることも出来る。
 でも、一言で言うなら、「可愛い」。この一言。うさこちゃんの愛らしさは世界共通です。

・「ミッフィー」展の記事:愛おしい日常を愛らしいシンプルな絵で 「誕生60周年記念 ミッフィー」展
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by halca-kaukana057 | 2016-02-12 22:31 | 宇宙・天文


好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)

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