<   2007年 01月 ( 20 )   > この月の画像一覧

著作権保護期間延長に反対します



 少し前からこのバナーをサイドバーに貼り付けていたのだが、今日はこの説明をしようと思います。

 現在、著作権保護期間は日本では著作権者の死後50年間と決まっているが、これを70年に延長しようという動きがある。この著作権保護期間延長に対して、反対する署名をしようというのがこのバナーの意図です。このサイトで署名を集め、5月に国会へ提出する予定です。もし、この記事を見ている方で保護期間延長反対に同意される方は、是非署名に参加してください。リンク先で署名用の用紙と送付用の封筒をダウンロードすることが出来ます。それに署名をして、封筒のあて先へ郵送してください。詳しくはバナーリンク先で。


 まず、著作権保護期間について少し説明をします。文学や漫画、音楽、映画やドラマ・アニメなどの映像作品、絵画などの創作物には著作者が著作権を持つ権利があり、たとえお金儲けが目的でなくともその著作権者に無断で第三者に向けてその作品を鑑賞できるようにすることは禁止されています。非営利目的であれ著作権で守られた作品を鑑賞できるようにするためには、その著作権者の許可を得ないとなりません。簡単に言うと、著作者に対して使用料を払うことになります。

 しかし、著作者が死んで50年が経つ(※注1)と、その作品の著作権は消滅し、許可を得なくても自由に利用、鑑賞、第三者に向けて発表することが出来ます。例えば、著作権が切れた文学作品をネット上で自由に読めるようにする「青空文庫」や、個人によるクラシック音楽の演奏をHPで発表できるのは、この著作権保護期間が切れたために出来ること。ここで著作権保護期間が大きな問題となります。現在は50年である保護期間が70年になるとどうなるのか。自由に利用できるようになるための開始年月が、今よりも20年も長くなってしまいます。作品が著作権に守られていることによって、著作権者ならびにその家族にとっては収入を保証することが出来るが、反対に文化の発展や表現の自由を奪うものでもあるのです。

 著作権保護期間が終了すると、例えば海外文学作品の日本語訳が何種類も出版されたり、楽譜の出版が増えたりなどその作品をより気軽に、身近に利用することが出来ます。また、著名な作家でもあまり知られていなかった作品が出回るようになるメリットもあります。


 私自身この著作権保護期間延長に対してどう考えているか。私はピアノを独学で今練習しているのですが、著作権を「壁」と感じたことがあります。師もおらず師でなくとも聞いてくれる第三者もいない私にとって、ネット上で演奏を発表することは、度胸試しでもあり客観的に指摘していただける場でもあります。ところが、著作権がまだ切れていない作品だとそれが出来ない。著作権なんて無視、クソ食らえ!と発表してしまうほどの度胸も無く、とりあえず切れた作品をちまちまと発表し続けています。

 著作権を無視することはあくまで違法行為なので良くは思いませんが、「著作権の壁」をぶち壊してでも利用することにメリットもあるのではないかと思うこともあります。例えばYouTubeやGoogle Videoのような動画投稿サイト。アニメなどのテレビ番組が連日のように投稿され、テレビ局はそれを取り締まるのにかなり苦労している。その一方で、YouTubeで日本の番組を観た海外の人が、日本に面白い番組があるとその動画をブログなどで紹介する。そこからさらに多くの人がその番組を知り、文化としてどんどん世界に広まってゆく。そこで得られた反響が日本に戻ってきて製作者に伝われば、その番組はもっと面白くなるんじゃないかと。

 だからこそ、私は著作権保護期間延長が文化の発展の障壁になると考え、反対するのです。50年でも壁なのに、さらに延ばしたらその作品が文化・社会に与えるメリットはどんどんしぼんでいってしまう。ネット上で氾濫しているから厳しくするのも一つの考えかと思いますが、厳しくしたってこの流れは止まらないと思う。それよりも新しい時代の著作権のあり方を探った方が、著作者とっても利用する側にとってもいい方向に進むのではないかと思うのです。


 著作権に関して参考になるリンクは、私のはてなブックマーク「Mielenkiintoinen!」copyrightタグで随時情報収集中です。また、動画投稿サイトが文化の発展に寄与した例は子供だけじゃない!海外でも注目された「ピタゴラスイッチ」 / デジタルARENAを読んで考えました。すいません、例によって教育テレビネタで…。


(※注1)
 この50年の計算が実はちょっとややこしい。今年没後50年を迎えるシベリウスを例に挙げると、シベリウスが死去したのは1957年9月20日。それから50年後は2007年9月20日だが、著作権法により著作権保護期間が終了するのは2008年1月1日0:00.つまり、没後50年でもまだ保護期間は続いており、完全に自由に使えるようになるは来年1月1日から。
 さらに、「戦時加算」と言う例外もあって、日本が第二次世界大戦中に連合国側(戦勝国)の著作権を乱用したペナルティとして、連合国側の作品は10年程度保護期間を延長しなければならない場合もあります。ああややこしい。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-29 21:13 | 興味を持ったものいろいろ

バロック音楽が分からない

 みなみさんのリクエストで、ペツォールト(J.S.バッハの作と言われていたが、実際はペツォールトのもの)の「メヌエット ト長調 BWV,Anh114」を録音しました。「クインテット」では4拍子に編曲された「ラヴァーズコンチェルト」として演奏されています。


ピアノ名曲120選 初級編
/音楽之友社








楽譜は音楽の友社「ピアノ名曲120選初級編」のものを使いました。また、オマケでキーボードを使ってハープシコード風、オルガン風のバージョンも録音。


 録音は録音置き場ブログへどうぞ。
ペツォールト (伝 J.S.バッハ):メヌエット ト長調 BWV Anh.II/114





 
 弾いてみて感じたのは、バロック音楽をどう弾いていいのか分からないこと。私はこれまでロマン派編重でやってきたわけだが、バロック音楽は曲想がはっきりしておらず、楽譜の装飾符の指示も楽譜によって大きく異なる。演奏者によっても異なる。だから、その曲が何を表しているのか分からず、どう弾いたらいいのかも分からない。この録音も、これでいいのかと思っている。もっとスタッカートを効かせた方がいいのかとか。今回はレガート気味に弾いてみた。旋律の流れを重視したかったから。バロックを弾くには、独学じゃ無理なんだろうと思っている。対位法を勉強するしかないのか・・・?(大学時代にとった楽典の授業では、さすがに対位法はやらなかった。音楽専門ではなかったので)

 あと、この曲はト短調のメヌエットと対になっており、楽譜の解説によるとト長調を弾いた後続けてト短調を弾き、また続けてト長調に戻ると書いてあった。ト短調はもう少し練習することにして、今度はその解説どおりに弾いてみようと思います。

ペツォールトに関する解説はウィキペディアでどうぞ。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-28 21:31 | 奏でること・うたうこと

[クインテット] 枯葉と舞う曲の謎

 「クインテット」でずっと不思議に思っていることがある。それはミニアニメ(アイキャッチ)の曲名が分からないこと、だ。

 番組の間に、四季の森のミニアニメが登場する。春は花が咲き、夏はセミが飛び、秋は枯葉、冬は雪の数秒のアニメ。その四季のアニメの中の、秋の曲だけがどうしても分からなかった。リストの「ラ・カンパネラ」(パガニーニによる大練習曲,第3曲,嬰ト短調,S.141-3)のように聴こえるけれども何か違う。番組ではフルートで演奏されているせいもあるかもしれないが、どうも違う。それでずっと悩んでいた(悩むほどのものか…)。

 ところが今日、NHK「名曲アルバム」を観ていたら聞き覚えのあるメロディーが。そう、例の謎の枯葉の曲じゃないか!! 曲名は?作曲者は?と見続け最後に表示されたのはパガニーニ作曲「ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調op.7」より第3楽章。この第3楽章は「鐘のロンド」とも呼ばれている。リストはこのロンドを主題に、「ラ・カンパネッラ(鐘)」と表題の付く曲を5曲も作曲したのだそうだ。だから、リストの「ラ・カンパネラ」かな?と感じたのか。あースッキリした。

 ということで、四季の森ミニアニメの曲は以下の通り

○春:メンデルスゾーン作曲「春の歌」(「無言歌集」第5巻op.62-6)
              ヴィヴァルディ「四季」より「春」第1楽章もあったはず

○夏:ヴィヴァルディ作曲「四季」より「夏」第2楽章(「ヴァイオリン協奏曲《和声と創意への試み》」op.8 第2番ト短調)

○秋:パガニーニ作曲「ヴァイオリン協奏曲第2番 ロ短調 op.7」より第3楽章

○冬:ヴィヴァルディ作曲「四季」より「冬」第3楽章(「ヴァイオリン協奏曲《和声と創意への試み》」op.8 第4番へ短調)
   ドビュッシー「子供の領分」より第4曲「雪は踊っている」



 しかし、冬にはもう一つ違うバージョンがある。ピアノでちらちらと、まさに雪が降るような曲なのだがこれも曲名不明。まだ調査続行らしいです…。
【追記】
 冬のもう一曲はドビュッシー「子供の領分」より第4曲「雪は踊っている」でした。追記しておきます。

<参考サイト>
「パガニーニによる超絶技巧の世界」
パガニーニの曲の解説やMIDI、パガニーニに影響を受けた作曲家について解説されています。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-27 21:08 | Eテレ・NHK教育テレビ

別れを見送る女

 「問題山積みシューマン」で、ブルグミュラー「別れ」のイラストを描きたいと言っていた私。ブルグカップはもう終わったが、まだまだ描いてみようと思います。出来たのがこれ↓

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今回はペンタブを使いました。下書きは鉛筆とペンで、スキャンしてペンタブで色塗り。ペンタブの色塗りって結構楽しい。絵は、中間部の長調の部分をイメージした絵になってしまった(ちゃんと考えてなかった)。背景をもう少し暗めにすればよかったかな。何となく「牧場の少女カトリ」でロッタ奥様が戦場に向かう旦那様を見送るシーンもイメージ。詳しくは7巻感想にて。人物は全然違いますが。

 次の「甘い嘆き」も描きたい絵が大体決まっている。その前に練習しないと。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-24 22:19 | イラスト・落描き

宇宙へのパスポート3

宇宙へのパスポート(3) 宇宙開発現場取材日記
笹本 祐一・松浦晋也/朝日ソノラマ/2006


 「ARIEL」や「星のパイロット」シリーズで知られるSF作家・笹本祐一と宇宙作家クラブの仲間たちが世界中のロケット打ち上げを観に行く「宇宙へのパスポート」も第3弾が既に出ていた。これまでのシリーズも本当に面白かった。H-2・8号機からH-2Aシリーズ、M-5シリーズ、果てはスペースシャトルにアリアン5…と世界中の代表的なロケットはだいたい網羅してあるため、ロケット観測旅行ガイドブックとしても重宝しているようだ(私もこれをお供に種子島に行きたいです、心から)。日本のロケットのみを取材した第2弾とは打って変わって、第3弾は宇宙開発ジャーナリスト・松浦晋也と共に再び世界各地を駆け巡ります。


 第3弾で取材したのはヨーロッパ宇宙局(ESA)の「アリアン4(実際はローマ数字)」、ロシアの民間ロケット「ユーロコット」、NASAのスペースシャトル・ディスカバリー号(STS-114,野口聡一さんが搭乗)、そして日本・JAXAの「H-2A」7号機に「M-5」6号機、さらにはロケット打ち上げではないが小惑星探査機「はやぶさ」の小惑星イトカワへの着陸を相模原で取材したのと、結構ボリュームあり。だが、ロケット打ち上げはそうそうスケジュールどおりに進むものではない。天候に左右されたり、最終チェックでエラーが出たりでスケジュールは大きく変化する。いつもそれに合わせて取材できるとは限らない。この巻でも延期で打ち上げに立ち会えなかった回がある。だからこそ、打ち上げに立ち会うことが出来、天を切り裂く光と轟音を目の当たりにした時の興奮は忘れられないだろうし、病み付きにもなるんだと思う。

 旅の楽しみはロケットだけではない。世界各地の博物館・科学館を観たり、美味しいものを食べたり(どちらかと言うと食べ物に悩まされることの方が多いらしい…)、珍道中もまた楽しい。ロケット打ち上げのスケジュールに左右されてしまうため、臨機応変な対応を求められるがそれはロケット打ち上げと同じぐらい困難な任務になってしまったりもする。印象的なのはユーロコット取材でモスクワを訪れた時、旧ソ連のロケット技術者コロリョフの自宅を訪れた場面。ロシア語はさっぱり分からないが、コロリョフ夫人が案内してくれた家の中に神がかったものを読んでいる側も感じることが出来る。

 この本を読んでいて思うのは、宇宙開発の現場にはニュースにはならないけどとても興味深いものが詰まっているということ。ロケット技術者たちの人間くさい一面や、宇宙を夢見る野心や憧れもそうだし、予算や政治のために紆余曲折をたどってきた歴史とか。そして何より現場の臨場感が感じられる。私は宇宙に限らず、何でも「現場」を見るのが好きだ。工場やエンジニアや職人の作業の様子などは何時間見ていても飽きない。子どもの頃は社会見学が大好きだった。宇宙なんてまさに雲の上の話のようだが、こんな人間の息遣いを感じるテクノロジーがある現場がこの地球上に、さらに日本にもあると思うとちょっとでもいいから見に行きたいと思ってしまう。一般人はなかなか立ち入ることの出来ない宇宙開発の現場を取材したこのシリーズを、私はとても貴重なモノだと感じる。


 ところで、航空宇宙関係の本なのに75・76ページで突然楽器の話が出てくるのだが…。笹本さんは、実は高校時代ブラスバンドでフルートとピアノを担当していたのだそうだ。パリの楽器博物館を覗いたのだそうだが、いやはや驚いた。笹本さんが楽器にも詳しかっただなんて。




「宇宙へのパスポート ロケット打ち上げ取材日記1999-2001」
 こちらが第1弾。H-2シリーズ最後の打ち上げとなった8号機、若田光一さんが搭乗したスペースシャトル・ディスカバリー号STS-92、アリアン5を取材。「まんがサイエンス」シリーズや「なつのロケット」で知られる漫画家・あさりよしとお氏のイラストがかわいい。


「宇宙へのパスポート2 M-5&H-2Aロケット取材日記」
 これは第2弾。日本のロケットばかりを取材してあるため、種子島&内之浦ロケット観測ガイドにもなる。旧ISAS内之浦の管制室の古臭さに驚いた。それでも数多くの人工衛星を打ち上げているわけだから凄い。また、種子島もそうだけど地元の人の協力体制も面白かった。


 ところで以前笹本さんのSF宇宙小説「星のパイロット」を読んでとても面白いと思っていたのだが、続編をなかなか入手できずにいた。しかし、先日古本屋で第2弾から第4弾まで見つけ、即入手してきた。今後読むのがとても楽しみ。でも第1作のあらすじがうろ覚え…。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-20 20:52 | 本・読書

NHKシベリウスウィーク

 日曜の「N響アワー」から、月~金まで(水除く)のNHK-FM「ベスト・オブ・クラシック」まで今週はたっぷり丸ごとシベリウス特集。没後50年の記念年の初めから盛りだくさん。結構結構(スコアさん風に)。

「N響アワー」はメモリアル・イヤーを迎えるシベリウスとグリーグを中心に北欧特集。シベリウスは「フィンランディア」(シャルル・デュトワ指揮)と「カレリア組曲」より第3曲:行進曲風に(サカリ・オラモ指揮)。ストレートに定番。グリーグも「ペール・ギュント」第2組曲(広上淳一指揮)。ど真ん中です。しかし、シベリウスとは話題がずれますがフィンランド現代の作曲家・ラウタヴァーラの「ブック・オブ・ヴィジョンズ」より第4曲:運命の物語(ウラディミール・アシュケナージ指揮)も登場。これまで聴いたことは無かったけどラウタヴァーラはずっと気になっていた作曲家。まさかN響アワーで聴けるとは。現代音楽自体あまり聴かないのだけど、結構いい。ラウタヴァーラも今後聴いてみる。スウェーデンの民謡の合唱もキレイだった。北欧(バルト3国含む)の合唱は奥が深そうだ。


 シベリウスに話を戻して、FM「ベスト・オブ・クラシック」の方。オラモ指揮フィンランド放送交響楽団のシベリウス特集。以前オラモはバーミンガム市交響楽団との交響曲全集を紹介したけれども、フィンランド放送響とのもいい。弦がつややか。2,3,6番,「タピオラ」が特に。オラモが元々このフィンランド放送響のコンマスだったことも影響しているのかな?何故か6番第1楽章冒頭では、満天の星を見ている気分になった。「タピオラ」の途切れることの無い緊張感も凄かった。「フィンランディア」はNHK音楽祭2005のと同じく、最後の最後、極限まで弱音にしてそこから一気に盛り上がって終わる部分がたまらん。「悲しきワルツ」の踊りの部分と死神が出てくる部分の対比も魅力的。5番3楽章はちょっと残念な部分もあったけど、あのゆったりとしたホルンはまさにアイノラの上を飛んでいった16羽の白鳥そのもの。


 「聞き逃した!」「興味なかったけど聴いてみたくなった」方、フィンランド放送響ネットアーカイブでも聴けるのでご安心を。こちらからどうぞ(今回放送された録音とは違うものもありますが)。また2月に来日公演があるので、お近くの方は是非どうぞ。詳細はチケットぴあ:東芝グランドコンサート2007にて。


 秋からのコンサートでもシベリウスはプログラムに組まれやすいと思うけど、今年1年の間にじわじわとシベリウスの魅力にはまる人が一人でも増えることを期待して。そうだ、例のBISシベリウス箱の感想もそろそろ書こう。あれは買いです。BISの回し者でも何でもありませんが、心からオススメします。

<過去関連記事>
「さらに フィンランド人指揮者でシベリウス」
バーミンガム市響との全集感想。今度はフィンランド放送響との全集を是非。
「NHK音楽祭2005」
一昨年来日した時の演奏をNHK教育で観ての感想。あの「フィンランディア」は、一度聴いたら病み付きになってしまいました。
「BISのシベ箱が物凄い件」
 そのBISのシベリウス箱「The Essential Sibelius」の紹介。簡単に感想を書くと交響詩「木の精」op.15がツボ。無伴奏合唱曲も見事。シベリウスとは異なるが、フィンランドの合唱に関しては「合唱大国・フィンランドを堪能する」をご覧下さい。




 最後に、「N響アワー」名物(?)池辺晋一郎先生の、北欧特集の回のダジャレ。フィンランドからいい指揮者が次々と出ていることに関して、
フィンランドの首都はヘルシンキですが、指揮者は増える新規
………。


Trackback for:
「SPOTLIGHT:サカリ・オラモという指揮者 N響アワーにて」
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by halca-kaukana057 | 2007-01-19 22:54 | 音楽

幸せのクラリネット

 今朝の「クインテット・プチ」のコンサート曲は「トルコ行進曲」(モーツァルト)。この曲のクラリネットパートを聴くと、いつも幸せな気分になれる。「クラリネット・ポルカ」も同じく。クラリネットって、なんて幸せな音が出る楽器なんだと、にんまりしてしまう。

 もし、ピアノ以外の楽器を弾く機会があるのなら、私はクラリネットかヴィオラを弾きたいとずっと思っている。中~低音域の楽器がもともと好きなのだが、クラリネットに関してはどう考えてもフラットさんの影響が大きい。ヒゲ面のでっぷり中年で、片耳ピアスに低音の声なのにオネエ言葉。魚を盗んだ猫に対してぶち切れて追いかける一方で、カボチャの馬車や白馬の王子様、サンタクロースを夢見るロマンチストで、後輩に楽譜を汚されたり棚を頭の上に落とされたりと不運な目に遭いやすいどうしようもないフラットさん。でも、あのクラリネットの朗らかで柔らかい、優しい音はそんなどうしようもないフラットさんを一瞬にして「イイ男」にしてしまっている。フラットさんのクラリネットを聴くたびに、クラリネットの魅力にどんどんはまっていってしまっている。


 オーケストラでのクラリネットは、同じ木管楽器ならフルートやオーボエの陰に隠れてちょっと目立たない。でも、ここぞという時にはあの魅力的な音を伸び伸びと出してくれる。クラリネット協奏曲もモーツァルトのだけじゃなくていくつもあるし、吹奏楽や室内楽では存在感が大きい。ジャズだってこなしてしまう。明るい音色だけじゃなく、ブラームスのクラリネット五重奏曲のような暗い音色も得意。フラットさんが歌う「友だちはクラリネット」では、そんなクラリネットのオールラウンドな活躍ぶりを堂々と語っている。

 人を幸せな気持ちにすることの出来る音色。それはクラリネットだけじゃなく、他の楽器でも出来る。だが、あののんびりと温かい音色に、やっぱりクラリネットっていいな~と思ってしまう。


*****

 そうそう、クインテット新DVDが3月23日に発売されます。
「クインテット ゆかいな5人の音楽家:なに!これ!」
オリジナル曲とドラマ中心。観た事のない新作(発売までに放送されるのだろう)も。
「クインテット ゆかいな5人の音楽家:収穫祭」
こちらはコンサートとアリアさんの「楽器の話」中心。「スティリアの女・帰途」に「金婚式」、「鉄道メドレー」も入ってる。楽器の話もクラリネット、マンドリン、ハープの3本。これは楽しみだ。

Trackback for:
「クインテット大好き!:「クインテット」新DVD、3月23日発売!」
 今回もジャケットは宗誠二郎さんのイラストなのですが、本当に可愛い。個展情報も。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-19 21:38 | Eテレ・NHK教育テレビ

今だけは、現実を忘れたい

 頻繁に、現実を忘れたいと思う時がある。仕事でやってしまった失敗や悩んでいること。指摘されたミスやその時感じた情けなさ。仲が良くない・気の合わない人とも顔を合わせなきゃいけないこと。少ない給料をどう使って、いくら貯金するか。親の老後のこと。日常で感じた憤りや悲しみ。表現したくてもうまく言葉にならず、行き場を失った感情。考えれば考えるほどストレスが溜まっていく。考えたくない。逃げ出したい。


 そんな時、私は様々なモノに手を伸ばす。音楽やピアノ、本や教育テレビの番組など、このブログで書いてきたモノたちに。本屋やCD店、楽譜売り場をうろうろしたり、田んぼと畑しかないような道をぼーっと歩いたりもする。そして、現実のことなんてすっかりさっぱり忘れて没頭する。気が済むまで、心から堪能するまで。何かに没頭しているこの瞬間だけは、現実を忘れたい。現実逃避なんて…と感じることもあるけど、必要な現実逃避だってある、と今は思う。24時間365日現実に付き合っているのはしんどい。現実を生きるために、少しの間だけそこから逃げ、忘れてしまうのだ。


 今思えば、私は何かにハマっていない時は無かった。小学生の頃はアニメばかり観ていたし、中学生の頃は今のように図書館に行くことも無く漫画ばっかり読んでいた。高校から大学にかけては宇宙と教育テレビ。大学在学中・大学卒業のあたりからクラシックにピアノ。とにかく何かに没頭していた。勉強も受験も、煩わしい人間関係も忘れてそのモノと没頭できる瞬間を楽しんでいた。

 何かに没頭できることは、幸せなことなんじゃないかと最近思うようになった。何かに没頭できる余裕がある幸せが。私は多分、余裕が無くても何かにハマらないと生きていけないんじゃないかと思うけれども。


 そんな訳で今日も全て忘れて何かに没頭している。この時間がもっと続けば…、現実に戻れなくなったらそれはそれで困る。そこが複雑。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-17 22:08 | 日常/考えたこと

ヘボピアノ弾きにスタインウェイ?

 結論から言いますと、先日スタインウェイのフルコンサートグランドを弾いてきました!ホールのグランドピアノを年に何回か一般公開しているらしく、それに参加してみたのです。しかも1時間1000円。素晴らしい。

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ピカピカのピアノ。
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うおおおお。「STEINWAY & SONS」の文字!!
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中にもロゴ入り。
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椅子の上に色々置いていますが…。

 さて、弾いてみよう。…音がコロコロ転がって、スーっと響いていく。ホールの構造もあるんだろうけど、弾いていてとても気持ちよかった。慣れないピアノのせいか、いつもは弾けるところをミスタッチ連発もしたけれども。ホールで一人黙々とピアノを弾く経験なんてめったにないと思う。しかもフルコンサートグランドなんて。

 ホールで録音もしてくれたので、以下その録音。

●「見知らぬ国々」(シューマン)シューマン:見知らぬ国々のページで(第2回録音がこれ)

●「別れ」(ブルグミュラー)ブルグ25:別れのページで

 まさに豚に真珠、馬子に衣装、猫に小判、ヘボピアノ弾きにスタインウェイな演奏。「別れ」なんて速さをコントロールできてないし。完全に舞い上がっております。

 家に帰ってきてから、我が家のピアノ(ヤマハのアップライト。但し15年は調律していない)を弾いてみた。なんてしょんぼりな音…。でも、これがちょうど良いのかな。身の丈に合っているような。でも、調律したら少しは改善するかも。今年は車検もある。フィンランド貯金の前に車検&調律貯金の必要がありそうだ。

 ちなみに、前回の録音はこれ。
問題山積みシューマン
「見知らぬ国々」に関してはまたしばらく練習して再録音しよう。ブルクミュラーは「甘い嘆き」に進もう。この曲、聴けば聴くほど好きになる。それと、「メヌエット」(「アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア小品集」の一番有名なアレ)も今月中に録音します。バロックものは指遣いが難しく感じます。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-17 17:57 | 奏でること・うたうこと

牧場の少女カトリ 9

 「牧場の少女カトリ」感想続き。今日は第9巻。どうなるクウセラの旦那様。




【第34話:ヘルシンキ行き】
 戦地で重傷を負ってヘルシンキの病院に収容された旦那様の所へ向かうため、ロッタはヘルシンキに行くために準備をする。カトリも結婚式の最中だがビリヤミに事情を説明し、馬車を出してくれるように頼む。しかし、今から駅へ行っても汽車はもうないそうで、明日にならないと出発できないのだそうだ。奥様は仕方なく一晩待つことにする。クラウスは家に置いていく予定だったが、クラウスも行くときかないので、カトリも連れてクラウスの面倒を見てもらうことにした。翌朝早く、ロッタ・クラウス・カトリはペッカの馬車で駅へ向かう。
 サロの駅から汽車に乗り、ヘルシンキに着いた3人は病院を目指す。初めての都会にカトリもクラウスも驚いてばかり。病院に着いてロッタは夫がいる病室に入るのだが…。

<第34話感想>
・だからまたサウナの手桶で酒を飲んでいる人が…。恐るべしスオミの男。
・結婚式どころではなくなってしまった奥様。ビリヤミ&アリーナも早めに式をお開きにします。
・父のことを知らずに、アベルと踊る(アベルを無理やり躍らせる)クラウス。
・馬車で駅に向かう途中、カトリは自分がタンペレ生まれであることを言う。カトリも都会生まれだったことに落胆するペッカ。とても寂しそう。
・その駅へ向かう道、湖を横切るまっすぐな道。なんと美しい。
・ヘルシンキ到着。あのヘルシンキ中央駅です。このヘルシンキ中央駅は、エリエル・サーリネンの設計で1910年から1914年の間に建設されたもの。この回は1916年秋。建設されて間もないヘルシンキ中央駅です。
・都会に驚くカトリとクラウス。全てが物珍しくて興味津々。
・病室で待っていたのは、既に亡くなられた旦那様。泣きながらクラウスを抱きしめる奥様。なんてこった…。



【第35話:父と娘】
 奥様が病院に到着する前に、クウセラ大尉は亡くなられた。遺体はヘルシンキの軍人墓地に埋葬された。墓の前で哀しむ奥様の一方で、クラウスは父が死んだことを理解できない。教会の中で待っていたカトリとクラウスと共に帰ろうとした時、ロッタは倒れてしまう。
 ホテルで休むロッタを心配して、カトリは医師を呼んでくる。しばらく休養をとった方が良いとロッタも判断したが、もって来たお金がなくなってきた。屋敷のお金をあるだけ持ってきてしまったので、トゥルクの銀行にしかロッタのお金は無い。そこで、父の友人がヘルシンキで会社を経営しているので、そこへ行ってお金を貸して欲しいと頼みにカトリに手紙を託す。
 カトリはロッタの父の友人が経営する会社に行くのだが…。

<第35話感想>
・カルロ死す。
・父の痛々しい姿を見せたくないと、ロッタはクラウスに父と対面させなかった。確かに、小さな子どもには厳しすぎる。
・父の死を理解できないクラウス。切ない。カトリも幼い頃に父を亡くしたから、きっとクラウスの気持ちが分かるのだろう。
・医師を呼んで欲しいとホテルのカウンター係さんに頼むカトリ。カウンター係さんもすぐカトリの名前を覚えてしまう。ラッキーガールここでも発動。
・お医者様は「クーシ先生」。クーシ=kuusi=フィンランド語で「樅の木」の意。
・港にある父の友人の会社へ向かうカトリ。トラムに乗ってる。この時代にもトラムはあったのか。
・そのトラムを降りたのが元老院広場前。今と同じだ!
・父と娘の再会。邪魔しないようにカトリはクラウスとカウンターへ。カウンター係さんとすっかり仲良し。初めて見る電灯にびっくり。
・サロの駅へ戻ってきた。出迎えるアベルにキス!
・帰りの馬車の途中、雪が降ってきた。また冬がやってきました。糸つむぎも始まりました。
・カトリのヘルシンキ話が好評。グニンラおばあさん2世。



【第36話:奥様の決意】
 冬がやってきた。ペッカがそりを作ってくれ、クラウスは早くそり遊びをしたいとウズウズする。一方カトリは奥様と刺繍をしていたが、奥様は今後のことを話そうとする。しかし、そり遊びに行こうとクラウスがやってきたため、話は中断。カトリはクラウスと共に外へ出る。
 カトリはペッカ、クラウスとそりで遊ぶが、どこか元気がない。さっきの奥様の話が気になって仕方ないのだ。算数の勉強をしていても、奥様のことが気になって集中できない。
 翌日、奥様はカトリに今後のことを話す。この屋敷をビリヤミ夫妻に貸し、奥様はトゥルクに戻るのだそうだ。奥様はカトリもトゥルクに連れて行き、そこで学校にも通わせると言う。学校に行けると喜ぶカトリ。ビリヤミ夫妻も屋敷を借りることに承諾する。そのことをカトリはペッカに話すが、ペッカにとってはカトリと別れることを意味し、正直喜ぶことが出来なかった…。

<第36話感想>
・楽しいそりすべり。転んだカトリはドッキリを仕掛けます。
・仲の良い新婚さん。微笑ましい。
・算数の勉強をするカトリを理解できないヘンリッカとペッカ。カトリはペッカに穴の開いた樽に水を入れる算数の問題を出すが、ペッカは樽を直す方が賢いやり方だろと反論。確かに、ペッカのやり方のほうが説得力がある。
・アベル柄の刺繍、可愛い。
・学校に行けると聞いて、うわの空のカトリ。もうダメだ(笑)
・カトリと別れることを知って落ち込むペッカ。カトリをそりに乗せ、延々とひき続ける。
・カトリがペッカにこう言う。
私はもう会えないと思った人に、何度か会ったことがある。もう二度と会いたくない人にも会ったことがあるけど。
それに対してペッカ
「生きていれば、また会えるってことか」

・でも、ペッカが辛すぎます。



【第37話:迷子のアベル】
 フィンランドに春が来て、奥様とクラウスがトゥルクへ発つ日が来た。カトリは一度おじいさんの家に帰ってからトゥルクへ向かう。屋敷ではビリヤミが主人になって、新しい生活が始まる。
 カトリはトゥルクへアベルを連れて行くかどうかで迷っていた。トゥルクのような都会では、アベルは幸せに暮らせないのではないかと考える。そこで、カトリがトゥルクにいる間はペッカがアベルの面倒を見ることにした。カトリはアベルを屋敷において、ペッカの馬車でおじいさんの家に出発しようとするが、アベルはどこまでもついて来てしまう…。

<第37話感想>
・だからフィンランドの冬のシーンが短すぎると今回も感じるのですが。
・別れはつらいが、ビリヤミは旦那様、アリーナは奥様になるのが嬉しい。
・カトリと別れるのは辛いが、汽車を使えばそんなに遠くないと判断。元気を取り戻す。文明は人をつなぎ、心もつなぐのです。
・ペッカ「屋敷の主人が変わった」。新しい日々の始まりです。
・ビリヤミ、「旦那様」と呼ばれて喜ぶ。そうだろうそうだろう。
・アリーナも「奥様」と呼ばれて夢心地。屋敷の主人になるのは、雇い人にとって最高の夢なんだね。
・カトリのためにお弁当を作るヘンリッカ。具がいっぱいの、とても美味しそうなサンドイッチ。ヘンリッカさんは料理がうまい。
・そのサンドイッチの味見に夢中になるアリーナとヘンリッカ。人の弁当食って…!ビリヤミも呆れ顔。
・帰途途中、ライッコラ屋敷に寄る。赤ちゃん誕生。
・テームさんはもう出てこないのですかそうですか。
・ウッラさんの幸せとは、お屋敷の奥様として生きること。カトリは幸せが何なのか分からなくなる。確かに、幸せって何だろう?
・アベル、カトリを追って迷子。どこへ行くアベル。
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by halca-kaukana057 | 2007-01-16 21:46 | フィンランド・Suomi/北欧


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