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コミック版「味楽る!ミミカ」1

 2年目も暴走中のNHK教育食育アニメ「味楽る!ミミカ」。なんとコミック版が出版されました。漫画誌「ぷっちぐみ」に掲載されたいくつかのストーリーと共に、テレビで放送されたストーリーをコミカライズしたものらしいです。

味楽る!ミミカ 1 (1)
春日あかね/小学館・てんとう虫コミックススペシャル/2007


 ストーリーはテレビで放送されたものと全く同じ。ミミカ自体、紙芝居アニメのため漫画になってもあまり違和感が無い…と言うよりも、何も変わらない、気がする。でも、こうやって漫画で見てみるとミミカって少女マンガだったんだなぁ…と思う。絵とか、ストーリー展開とか。子どもの頃読んでた「りぼん」や「なかよし」の漫画を思い出した。

 テレビで観るとあまり気がつかないのだが、漫画で見ると絵がとても丁寧に描かれてあると感じた。テレビ版でもキャラクターデザインを務めている作者・春日あかねさんの話によると、ミミカの企画自体が謎で、春日さん自身もよくわからないまま始まってしまった…らしい。放送がスタートした当時は視聴者も混乱していたのは今となってはいい思い出だが、その裏で製作スタッフも視聴者以上に混乱していたのか。しかし、混乱後に人気急上昇したことを考えると、NHKはとてもいい挑戦をしたんじゃないかと思う。

 1巻ではたまご料理(ウ・フ・アラネージュ・イチゴソース、ゆで卵、スペシャルたまごかけごはん)、プリプリ丼、おとうふアイスまでを収録。料理の写真が巻末にちょこんと載っているけど、レシピも載せてほしかった。もしかして今後レシピ本が発売されるとか?買います買います。

 で、7月にはいよいよDVDも出るとのこと。
味楽る!ミミカ 味のマル1
この他6巻まで。さらに、まとめてDVD-BOX「ミラクルBOX」も。どうするよ…。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-31 21:32 | 本・読書

ベーゼン先生に説教される。

 以前スタインウェイのフルコンサートグランドを弾いてきたヘボピアノ弾き。今度の相手は…かのベーゼンドルファー。そう、世界3大ピアノブランド(スタインウェイ、べヒシュタイン、ベーゼンドルファー)のひとつであるベーゼンドルファー。しかもフルコンサートグランドピアノ。自分、本当に大丈夫なのか?

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ステージに置かれたベーゼン様。

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「Bösendorfer」のロゴが…!!

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これ、弾くの?…私が?

 以前のスタインウェイと比べて、高音が出しやすい。コロコロと転がってとても気持ちいい。ホールの音の広がりも申し分なし。鍵盤も軽めで弾きやすい。低音をズドーン!と響かせるのはちょっと難しいかなと感じた。

 今回もホールで録音してくれたので、以下録音を。本当はもっと色々弾いたのだが、ミスタッチがひどく公開不能の曲もあり。

グルリット:小さなロマンスver.2 ベーゼンドルファー使用の録音です。

ブルグミュラー:小さな嘆き 第3回録音です。


 そして、もう1曲、かの「エリーゼのために」も録音した。エリーゼは数年前に練習して弾けるようになったが、そのまま放置。この日のために、少し前から練習を再開していたのだ。

ベートーヴェン:エリーゼのために


 演奏して録音を聴いて愕然とした。何も表現できていない。何を表現したかったのかわからない。ベートーヴェンのテレーゼへの叶わぬ想いか、私自身の不安か。自分自身の演奏から、何も伝わってこない。ただ音符をなぞっただけだ。
 私はベーゼンドルファーに舞い上がって、夢中で演奏していた。それと同時に、冷静さを見失っていた。そして見抜かれてしまったのだ。いいピアノを弾けるのだから、エリーゼでも弾いてみようか。そんな安易な考えは、全てお見通しだった。ただ弾ききればいいってもんじゃない。ベーゼンドルファーに説教されてしまった。
「お前が俺を弾こうだなんて、1万年早いわ。出直して来い!!」

 ベーゼンドルファーのフルコンなんてまた弾けるかどうかわからない。だから、弾けたこと自体はいい経験になった。そして、このエリーゼも、意外な説教も。

 私自身は、「小さな嘆き」はこれまでで一番弾けた!と手ごたえを感じているのですが…。この曲の後半部分、両手で和音スタッカートの所は音がまっすぐに伸びて、弾いている私自身がびっくりしてしまった。あの響きは、今でも耳に残っている(録音で再現できたか…微妙)。

 最後に最近の練習状況を。ブルグ「おしゃべり」は順調に仕上げ中。後半の左手ド連打が難関です。脱力がポイントかな?シベリウス「即興曲op.5-6」はゆっくり両手で。左手が…きつい。単純な伴奏だと思っていたのに…さすがはシベリウス大先生。
 ところで、シベリウスの練習状況を録音で公開したいのだが、まだ著作権保護期間中なので通常の公開は出来ない模様。プレイヤーズ王国を使うかどうか検討中。SNSってのと、専用プレーヤーをダウンロードしないと聴けないってのが不便。どうするか。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-30 22:58 | 奏でること・うたうこと

つぶろぐ始めました

 もうお気付きの方いると思われますが、エキサイトの新サービス「エキサイトつぶろぐ」を始めました。サイドバーにあるのがそれです。

 最近、ミニブログと言うものが流行っているらしいです。代表的なのがtwitter。twitterにも興味があったのですが、エキサイトでも始まったのでエキサイト版にしてみました。独り言を言ったり、ブログ・HP更新情報なんかをつぶやいてゆくつもりです。

 ということで、今日のつぶやきの通り、HPが更新されています。良かったら見てね。以上。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-29 23:00 | information

ベルばらKids

 「ベルサイユのばら」に32年ぶりの新作誕生。でも、ちょっと違います。キャラは皆3頭身。4コマ漫画でギャグ調。でも「ベルばら」なんです。

ベルばらKids
池田理代子/朝日新聞社/2006

 朝日新聞の土曜別刷り「be」で連載中のこの漫画。一目見て「可愛い!」と思ってしまった。私は「ベルばら」原作の世代ではない。それに、あのキラキラ眼の絵がちょっと苦手でずっと敬遠してきた。でもこれなら抵抗なく読める。「ベルばら」のオスカルやアンドレ、マリー・アントワネットもルイ16世も皆3頭身。4コマなのに、原作「ベルばら」の世界はちゃんと再現。しかも私のような原作を知らない人にもわかりやすく、原作の内容や舞台となったフランス革命あたりのフランス史の解説コラムまで付いている。とても親切。

 これを読んでいると、フランス史の面白さに目覚めてしまう。歴史のうんちくだけじゃなく、現代的な話題も盛り込んでいるからわかりやすい。ルイ16世は現代日本で言うとアキバ系のオタクだとか、大赤字のフランス財政を立て直そうと意外な人が出てきたり…。さらに、フェルゼンはスウェーデン人というのも興味深い。原作を知らないがゆえ、フェルゼンのこともはじめて知った。フランスとスウェーデンの意外な関係に、今さらながら驚いている。

 音楽史との関連も興味深い。マリー・アントワネットと関わりがあったモーツァルトも登場(勿論3頭身)。オスカルは得意のヴァイオリンでモーツァルトを演奏し、アントワネットも作曲していた。さらに、実際は関わりは無かったのだがベートーヴェンも特別出演(やっぱり3頭身で)。貴族に愛された古典派の音楽から、豊かな感情表現と共に民衆へと広まってゆくロマン派への以降の様子をこんな可愛い4コママンガで読めるとは嬉しい。

 今度は原作も読んでみようかな。アニメも合ったはず。2巻発売が待ち遠しい作品です。公式サイトは→ベルばらKidsぷらざ

 ちなみに、単行本が出ているという情報元であるココさんのブログにトラックバックさせていただきました。
「クインテット大好き!:ベルサイユのばら」
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by halca-kaukana057 | 2007-05-28 22:34 | 本・読書

仲良くなれない理由

 ちょっと最近思うことがあって、昔のことを思い出した。まずはそんな昔話を。

 高校に入学した時のことだ。同じクラスですぐに話をした人が2人いて、しばらくの間は仲良くしていた。話も合うし、性格も似ていた。高校で初めて出来た友達だ。しかし、だんだん私がその2人との間に入れなくなった。 その2人が同じ部活に入り、私とよりも趣味や好きなものも似ているという理由もあったからだろう。 私はその2人の輪に入れず、かと言って他の友達を探すにしても時既に遅し、女子の仲良しグループはもう決まってしまっていた。

仲間はずれにされたのか?
2人は私のことが嫌いになったのか?

 私はその2人に話しかけ続けた。辛かったが、ひとりぼっちになる方が怖かったし、何かちょっとした誤解や行き違いがあるだけだろうと思ったから、それを解こうとして。 けど、それは無駄な努力だった。2人との仲は何も変わらなかった。進級し、クラスも別々になってからはその2人とは全く関わらなくなった。


*****

 私は時々、仲良くなりたいのになれない人に出会う。趣味や好きなものなど共通点が見つかると仲良くなりたいと思う。それで話しかけて近づこうとするのだが、「仲良く」はなれない。その人との関係に、どこかよそよそしさを感じてしまい、不安になる。不安なんだけど、仲良くなりたい。そんな感情に支配される。


趣味が同じだからといって仲良くなれるとは限らない(はてな匿名ダイアリー)
「べにぢょのらぶこーる:諦めたらそこでコミュニケーション終了ですよ」

 この上の2つを読んで、その高校時代のことと、仲良くなりたいのになれない人たちのことを思い出した。どっちも全くその通りだと思う。趣味が同じでも、意見が合わない、相性が合わないで仲良くなれない人は一杯いる。 そして、趣味が同じでコミュニケーションをとろうと思っているのに、誤解があったり行き違いが合ったりなど対話が上手く行かないことだけで「この人とは相性が合わない」とばっさり切り捨ててしまうこともある。

 仲良くなりたいのに仲良くなれなかったのは、この辺に理由があるような気がする。 ただ単に相性が悪いだけなのか、何らかの誤解・行き違いがあるだけでそれを諦めてしまっているのか。 趣味や好きなもの、意見や性格が似ているからこそ仲良くなれないのかもしれない。ライバルとして意識してしまう。自分自身の悪いところまで似ているから、自分の嫌な部分を見ているような気分になる。意見が似ている、つまり同じだから話が発展しないのかもしれない。

 どんな人とでも仲良くなれる、というのは有り得ない。対立する人、相性の悪い人がいるからこそ、意見の合う人、相性のいい人がいる。だからこそ仲の良い人たちのことは大切にしようと思う。でも、時々仲良くない人とも付き合ってみようかと思うことがある。違う意見も聞きたい、反論を通して自分の意見を考え直したい。自分と似た意見を持っていそうだと思って近づいたら、正反対の意見を持っていたと気が付く時もある。そういう人たちに対して、私はどのくらい距離を取ったらいいのか分からない。


 今も、仲良くなりたいのになれない人は沢山いる。無駄だと思いつつも話しかけてしまうジレンマ。私がしているのは無駄な努力なのか、何なのか。もう諦めてバッサリ切るべきなのか、続ける方がいいのか。 答えは出ない。今私に出来ることは、今仲の良い人たちとの関係を大切にすること、これだけだ。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-28 21:58 | 日常/考えたこと

今期のNHK教育アニメがオモシロイ

 4月からのNHK教育で放送されているアニメがいつも以上に面白い。「プチプチアニメ」のようなミニアニメ以外は普段はそれほど観ないのだが、どれも個性的で見続けてしまっている。ということで、「やさいのようせい」「風の少女エミリー」「電脳コイル」今週の感想。


【やさいのようせい N.Y.SALAD】
 1話から再放送が先週からスタート。今度こそは逃すかと録画しています。このアニメ、原田知世さんのナレーション以外は言葉という言葉が無い。それなのに、芽キャベツ他キャラクターたちはみな表情豊かで、感情もストレートに伝わってくる。妖精たちの動きも申し分ないし、たった5分の中に物語がぎゅっと詰まっていて5分でもお腹一杯。本当にいい作品。
 木曜放送の第4話「水あそび」、前髪に悩むレタスが可愛い。それから、観れば観るほどガーリックが可愛くてたまりません。こういう奴って、本当に憎めない。
 アニメ制作に関して詳しくはこちらをどうぞ。本当に詳しいです。


【風の少女エミリー】
 第8話「お母さんの部屋」。エミリーの亡き母・ジュリエットの部屋を見たいエミリーだが、エリザベスおばさんは鍵をかけてしまっている。ジュリエットはマレー家の反対を押し切ってエミリーの父と結婚。エリザベスのジュリエットに対する複雑な想い、エミリーの母への想い。その辺の感情がちゃんと人間ドラマになってる。
 ジュリエットと虹の思い出、そしてエミリーが見た虹と、ジュリエットが虹にかけた願いのシーンでは…朝から涙腺が緩んでしまった。出勤前なのに!そのシーンも印象的だけど、テディを彼の母が迎えに来るのを、エミリーとイルゼが静かに見送っているシーンも印象的。イルゼもエミリーと同じく、母を亡くした者同士。通じるものはあるのだろう。

 で、本編の余韻を味わっているのに、次番組は「ニャンちゅうワールド放送局」。以前、アニメ版「ふたつのスピカ」をNHK教育で深夜に放送していた時、その次番組が「ハッチポッチステーション」だったのと似てる。「スピカ」の本編とエンディングで感動しているのに、空気読まないグッチさん…。
 しかも今日の「世界の国からオハローニャ」はフィンランドだった件。朝から何なんですか!いや、フィンランドのアニメには和みましたが。


【電脳コイル】
 ようやく物語の大筋がわかってきた。いやはや、近未来の話なのに懐かしい感じがする絵がいい。勇子(イサコ)がどういう人物かも見えてきた。とりあえず用語が未だに良く分からん。これは見続けていくしかないか。あと、エンディング曲がいい。
 はてなグループにあるまとめサイトハテナ電脳コイルを読めば、解説にはなります。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-26 22:43 | Eテレ・NHK教育テレビ

音を見て、響きを感じる

 先日、コンサートに行ってきました。恥ずかしながら、人生初のプロオーケストラのコンサート。今まで行きたいと思うコンサートは結構あったのですが、上京出来なかったとか、都合が合わなかったとか、チケットが高かったとか…。言い訳している場合じゃない。感想を。

 まず、プログラムと指揮者・オケは以下。

モーツァルト:セレナード第13番ト長調K.525 第1楽章<アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク>
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 op.16 
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調op.95<新世界より>
ピアノ:菊池洋子、指揮:本名徹次、日本フィルハーモニー交響楽団

 どれもよく知っているし、大好きな曲ばかり。初コンサートとは言え、気楽に楽しめました。でも、生の音は違う。馴染んでいるはずの曲が、全く別のものに聞こえる。モーツァルトのセレナードの冒頭からぶっ飛んでしまった。いつもは弦だけの響きが、とても繊細で深い。弦楽だけの小さな編成なのに、何故こんな音が迫って来るんだ?ヴァイオリンの高音からコントラバスの重低音まで、ピアニッシモからフォルテッシモまで、スピーカもマイクも無いのにホールいっぱいに響く響く。オーケストラの楽器って凄い。言い訳してないで、もっと前からコンサートに行ってればよかったと感じた。

 曲が終わって、ステージの脇にあるグランドピアノが中央に運ばれてきた。グリーグのピアノ協奏曲だ。待ってました。これのために、ピアノの手元が見える中央左よりの席を取ったんだ(2階席なので細かい部分までは見えなかったが、手の動きははっきりと見て取れた)。ピアノはスタインウェイ。もしかして、以前私が弾いたあのスタインウェイのフルコンかな?(その時とホールは別だが、スタインウェイが何台もあるような町ではありません、わが町は)

 グリーグのピアノ協奏曲と言えば、あの冒頭。ティンパニ「ドロドロドロドロ…」→ピアノ「ちゃん!!!チャチャチャン、チャチャチャン、ちゃちゃちゃん…」うまく行くんだろうか、ドキドキした。この曲、演奏しているところを見ながら聴いているとピアノの鍵盤の全域を使っているんだってことがよくわかる。低音から高音へ跳躍するところでも、よく音を外さないなぁ…なんて見ていたり。ピアノの響きも、ホールいっぱいに広がって、満ちてゆく感じ。第2楽章、ゆったりとしたメロディーでそう感じた。第3楽章のノルウェーの舞曲のような主題も、音が身体に響いて突き動かしてくる。CDでは味わえない感覚。演奏後は手が痛くなるまで拍手してた。ピアノの菊池さん、ロングヘアが素敵なきれいなお姉さん。今日はピアノのアンコールは無いのか、残念。グリーグの抒情小品集なんて弾いて欲しかった。

 休憩中、ステージではコントラバスさんたちが打ち合わせ中。談笑したりして楽しそう。一方、同じステージ上からコールアングレの音色が。ああそうか、ドヴォ9だからか。コールアングレのお姉さん、開演前もステージで音を調整していた。そのくらいソロって大変なんだ。コールアングレの活躍がますます楽しみになった。

 そしてドヴォ9.編成も今までで一番大きなものに。いつもはどの楽器がどの部分を弾いているのかあまり気にしていなかったけど、眼で見て取れるって凄い。楽器から楽器へ主題を受け渡してゆく様子がわかりやすい。第2ヴァイオリンやヴィオラがどんな伴奏をしているのかや、トロンボーン3人のそれぞれの動き。第4楽章でヴィオラが主題を弾いていたこと。第4楽章ラストにはテューバは参加していないこと。そして指揮者の動き。CDじゃ全然わからなかった。「百聞は一見にしかず」、全くそのとおりだ。

 この曲はとにかく管がいい。金管も、木管も。あの、コールアングレも。第2楽章のソロ部分、きれいに決めてくれました。コールアングレ、そしてオーボエの音って、どこまでも澄んでいて遠くまでよく通る。「クインテット」の「楽器の話」で、オーボエは宇宙から聞こえる風の音なんてやってたけど、生で聴くとそれがよくわかる。第3・4楽章の金管全力バズーカもたまらない。勿論、ティンパニも。この曲も手が痛くなるまで拍手拍手。本名さんも、日フィルの皆さんもとても満足そうな顔。演奏後の音楽家の表情は見ていていいなと思う。とても満足そうな、楽しそうな笑顔で。

 アンコールは弦楽合奏で「ふるさと」。「うさぎ追いしかの山~」のあれ。これまた心揺さぶる。

 ちょっと気になったことは、演奏中、観客の咳が多かった。これはマナーが悪いだけなのか、このくらいは許容範囲、我慢するものなのか(ドヴォ9では曲に集中して咳のことなんて気にしていられなくなってたけど)。ただ、観客を見ていると色々面白い。私の席のそばの、お母さんと来ていた小学生の女の子が曲に合わせて小さく指で指揮真似をしていたのは可愛かった。いい曲を聴くと身体が自然に動く、わかるわかる。親と一緒の小学生の子どもや、学校帰りの制服姿の高校生も多かった。ピアノや吹奏楽とかやってる子たちかな?そして、きっと若い頃はレコードを聞きかじっていたと思われるおじいちゃんや、私のようにお一人様の若い人も。そんな多くの人と、ひとつの時間と、ひとつの演奏を共有する。一緒に音に心身を揺さぶって、一緒に拍手する。これもCDではなかなか出来ない。こんな体験が出来るのもコンサートの醍醐味。

 生の楽器の音を聴いて、ピアノに活かせそうなものも見えた。それぞれの楽器の音・響きをイメージするとはどんなことか、響きにも種類が色々あって、それを表現するには何が必要か。少しイメージできそうだ。生の音の威力って凄い、ホント。

 ちなみに今回の楽器配置は、ステージ向かって左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンのヴァイオリンを向かい合わせにした配置。コントラバスは第1ヴァイオリンとチェロの後ろ。最近増えてきているのかな。この形。

 音はただ聴くものじゃない。音を見て、響きに触れて感じる。本当におなかいっぱいのコンサートでした。よし、またコンサート探しだ。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-24 22:07 | 音楽

そんなヴィオラが大好きです 今井信子編

 ヴィオラの魅力を語りまくるシリーズ第3弾。この間のモーツァルトその2で取り上げたヴィオラ奏者・今井信子さんによる、ヴィオラの魅力一杯のCDを。

ヴィオラ・ブーケ
今井信子(Va)/ローランド・ペンティネン(P)/ユニバーサルクラシック

 いつもならヴァイオリンが主役の曲を、ヴィオラで弾いてしまったCD。聴いて驚いた。こんなにヴィオラが歌うなんて!クライスラーの「愛の喜び」や「愛の悲しみ」、チャイコフスキーの「なつかしい土地の思い出」やエルガーの「愛の挨拶」、ブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ第3番」などなど。ヴァイオリンの華やかで軽やかな音も良いけれど、ヴィオラの渋く重めの音もそれぞれの曲に合っていて、その曲のよさを再発見。「愛の悲しみ」の重さはヴィオラにぴったりだし、「G線上のアリア」はより内面的になっているなと感じる。「愛のあいさつ」や「愛の喜び」も、しっとりと大人びた明るさに。ああ、ヴィオラって本当にいい楽器だ。

 個人的に気に入っているのが、「浜辺の歌」。あの「あした浜辺をさまよえば~」。昔を懐かしむ歌詞と曲がヴィオラにぴったり。途中から変奏曲風になっている編曲も面白い。ヴィオラが高音から低音までのびやかに歌う部分は、まさに寄せて返す波のように穏やかで心地よい。それから、J.S.バッハ/コダーイ編曲の「半音階的幻想曲とフーガニ短調 BWV903」。演奏はピアノ伴奏はなく、ヴィオラソロだけ。ニ短調って、ヴィオラに合うなぁ。ヴィオラがここまで動きまくるのもはじめて聴いた。いや、「モルダウ」なんかではこのくらい動けないとダメか。

 ヴィオラが好きなら、このCDでよりヴィオラのことが好きになるはず。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-24 21:51 | 音楽

ブレイブ・ストーリー

 宮部みゆきの作品は、これまで「火車」ぐらいしか読んだことがなかった。でも、緻密な物語は今でもとても印象に残っている。と言う訳で久々に宮部みゆきを読んでみた。宮部みゆきが異世界ファンタジー?意外。そう言えばアニメ映画化されてたっけ。

 ブレイブ・ストーリー (上)
宮部みゆき/角川書店/2006(単行本は2003)

 小学5年生の三谷亘(ワタル)はゲーム好きな平凡な少年。学校では、建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がり、隣のクラスの転校生・芦川美鶴(ミツル)が心霊写真を撮ったという噂が広がり始めた。容姿端麗・成績優秀にして大人びた印象の美鶴に亘は興味を示すが、美鶴は相手にしてくれない。
 そんなある日、亘の父・明が突然家を出て行くと亘に告げる。亘の母・邦子と離婚するのだ。動揺した日々を送る亘は、幽霊ビルへと行くがそこでは美鶴が不良の6年生・石岡たちに殴られていた。美鶴を助けようとした亘は、美鶴が不思議な呪文を唱え、恐ろしい魔物を呼び石岡たちを飲み込ませてしまったところを目撃する。翌日、行方不明になった石岡と美鶴。父と、父の愛人と、母で混乱する亘の家庭。自殺しようとする母。…そして、突然、不思議な格好をした美鶴が亘の前に現れる。彼は、彼を残して心中してしまった家族との運命を変えるため、何でも願いを叶えてくれると言う「幻界(ヴィジョン)」という異世界にある「運命の塔」へ行くと言うのだ。彼は亘に幻界を旅する「旅人」の証のペンダントを手渡し消えてしまう。亘は幽霊ビルの階段の上にある幻界と現世をつなぐ扉を越え、幻界へと旅立った。

*****


 単行本では上・下巻。文庫では上・中・下巻の長く壮大な物語。長いので、あらすじもまとめきれません。文庫本上巻はワタルが幻界へと旅立つまでの経緯がほとんど。上巻のあたりはちょっとだるいな…と思っていたら、中巻、幻界での冒険が始まると怒涛の面白さ。幻界では「見習い勇者」となったワタル。勇者の剣にはまる5つの宝玉を探すことで、運命の塔への道が開かれると言う。その宝玉を捜し、旅を始めるワタル。トカゲのような男・キ・キーマや猫耳の少女・ミーナ、ガサラの街の自警団「ハイランダー(高地人)」の女隊長・カッツ他多くの人々と出会い、宝玉を捜してゆく。勇者としても、人間としても成長してゆくワタルの姿、そして困難を乗り越えて行く過程が面白くて面白くてドキドキした。

 ワタルが旅を続けてゆくにつれ、幻界はある危機に陥り始める。ワタルも幻界の真実を知らされ、2人の旅人を待ち受ける運命に動揺する。ライバルとしてのミツルの存在。さらにミツルの策略が、幻界を更なる危機に陥れる。その過程でワタルが気付き始める問いと願い。その問いは、人が成長する上できっと直面するあろうこと。そんな問いについて考えるワタルたちの言葉が、読んでいる私自身にもその問いが投げかけられているよう。
 運命を変えることの意味、苦難や悩みを乗り越える時に必要なもの、大切な人の存在…生きることの全てがこの話の中に詰まっていると感じる。困難や認めたくない自分自身にもっと向き合ってみよう、何とかしたいと思っていても何も出来ないと思っていた困難に立ち向かってみよう。やってみれば何か出来るはずだ。読後にそんな勇気がわいてくる。


 宮部先生はRPGゲームの攻略本をよく読まれるとのこと。個性豊かな幻界の住人たち、魔法の設定、世界観には圧倒された。特に好きなのがハイランダーの女隊長・カッツ。様付けか、お姉さまとお呼びしたいぐらいカッコイイ。カッツの例のシーンで泣いたのは他でもありません。(最近本で泣いてばかりだ…)


*****

 で、アニメ映画版も原作読了後に観てみた。えっと…なんですかこのダイジェストムービーは。こんな長い話を2時間そこいらの映画では、どう考えても短縮短縮するしかない…ですね。やるんならテレビアニメとして、せめて2クール・26話ぐらいでやってほしかったなぁ。でも、短縮したことでわかりやすくなった部分も結構あった。特にミツルの立ち位置。ミツルに関しては原作よりもアニメの方が好きだ。ワタル役の松たか子や、キ・キーマ役の大泉洋、カッツ役の常盤貴子の声もぴったり。ハマり度では明役の高橋克美が一番驚いた。

 それからCGと音楽。圧倒されました。キャラクターデザイン・総作画監督が千羽由利子さんだったのにも驚き。しかも脚本が大河内一楼さん。…「プラネテス」コンビをこんなところで観られるとは。どうりでワタルの表情がタナベに似ているなと思いましたよ。カッツは雰囲気ではフィー姉さん?キ・キーマはラヴィで、ミツルはクレアのような感じかな。主題歌「決意の朝に」(Aqua Timez)も耳に残るいい曲。歌詞がこれまた泣ける。

 ただ…、アニメでは宝玉を手に入れた後のシーンまでカットされているのは不服です。ワタルが剣を使いこなしていく過程も見たかったし、真実の鏡のシーンも。見せ場だと思うのに…。やっぱりテレビアニメとしてもう一度やってみてほしいなぁ。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-20 16:20 | 本・読書

舘野泉:アイノラ抒情曲集

 以前「タピオラ幻景」で聴いた舘野泉さんが弾く、吉松隆氏の左手のためのピアノ曲集。「タピオラ~」が結構気に入ったので、先日出た新曲も聴いてみました。


アイノラ抒情曲集
舘野泉 with平原あゆみ/吉松隆/エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ

 「アイノラ」はシベリウスが住んだ家のこと。シベリウス・フィンランドつながりの2人なので、またもやこんなタイトルになってしまいました。「タピオラ~」と同じく、不思議な響きのする7曲。吉松氏の音楽って、響きが印象的で、どこか寂しげ。静けさはアイノラの風景そのもの。

 今回のCDの作品は、全て吉松氏による作編曲。舘野さんのお弟子さん・平原あゆみさんとの三手連弾も何曲か。その中の、「4つの小さな夢の歌」第1曲「春:5月の夢の歌」は一番のお気に入り。今の季節にぴったりな優しい、朗らかでのびやかな曲。時間を止めて聞き入っていたい、そんな曲。

 「ゴーシュ舞曲集」はこれまでの雰囲気がガラリと変わる、ノリノリな曲ばかり。以前このCDに関しての情報を知った時(「秋のフィンランド本まつり「音遊人」2006年10月号」)、「ゴーシュ」とは宮澤賢治の「セロ弾きのゴーシュ」だと思っていたが違うのだそうだ。元々、左手のことをフランス語で「ゴーシュ(Gauche)」と言うのだそうだ。そう言えば、その宮澤賢治は「ヘタクソな」という意味で「ゴーシュ」と名づけたんだっけか。(……曲の話は何処に行った)

 「3つの聖歌」は、シューベルト、カッチーニの「アヴェ・マリア」と、シベリウスの「フィンランディア賛歌」を左手のために編曲したもの。左手でフィンランディア賛歌。実はこれが一番聴きたかった。シンプルな、あの有名なメロディーから始まって、どんどん音が重なり、響きが深く重くなってゆく。2つの「アヴェ・マリア」と共に祈りをささげたい気分になってくる。

 前回と同じく、左手で弾いているかどうかなんてどうでもいい、こういう曲があって、ひとりの人間が演奏している。それだけでいい。再びそんなことを思ってしまった一枚。

 ちなみに「左手のための」と言っても、所々右手も使って録音したのだそうです。それから、先日の「ピアノ好きのねえさんに100の質問」の、55問目「ジャケットが気に入っているCD」でこのCDを選びました。表ではなく、内側。アイノラの写真がたまらんです。
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by halca-kaukana057 | 2007-05-19 21:24 | 音楽


好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)

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