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村田エフェンディ滞土録

 少し前から気になっていた、梨木香歩さんの作品です。梨木さんの作品の雰囲気が好きです。


村田エフェンディ滞土録
梨木 香歩/角川書店・角川文庫/2007

 1899年、トルコの首都スタンブール。日本人留学生の村田はイギリス人のディクソン夫人の家に下宿していた。下宿には同じく考古学を学ぶドイツ人のオットー、ギリシャ人のディミィトリス、さらに夫人の使用人のムハンマド、ムハンマドが拾ってきた鸚鵡がいた。彼らやトルコにやってきた他の日本人たちとのささやかな暮らし、下宿先で起こる奇妙な出来事、考古学のこと…村田はトルコでの生活を心から楽しんでいた。しかし、村田たちは歴史の渦に巻き込まれようとしていた…。

 100年前の日本人留学生から見た、トルコという西と東の文化の交じり合う土地。それはとても魅力的だ。私は高校の頃世界史を選択し今でも世界史ネタには目がないのだが、その世界史で勉強した話題がドンドン出てくる。シュリーマンに対するヨーロッパ諸国と現地の人の見方の違い、村田がオットーと一緒に遺跡の発掘をするシーン。栄枯必衰の過去の遺産とわかっていても惹かれる不思議。考古学好きにはたまりません。

 ムハンマドが拾ってきた鸚鵡がこの作品の鍵。「友よ!」「いよいよ革命だ」「失敗だ」「もういいだろう(It's enough!)」などと絶妙のタイミングで叫ぶこの鸚鵡。トルコ、イギリス、ギリシア、日本…と全く違う文化・宗教の国々から集まった住人たちが、この鸚鵡によってつながってゆく。議論になっても、お互いの信頼関係はさらに深まる。きっと現代でも留学生はこういう体験をし、こんな気持ちになるのだろう。100年前、留学することが稀有な時代ならなおさらだ。また、違う国から来た者同士が、その国の文化・自然を楽しむ機会も貴重だ。第12章「雪の日」での村田・オットー・ディミィトリスの雪遊びシーンが印象に残る。雪遊びなんて珍しいことじゃない。でも、異国での、見知らぬ国から来た者同士での雪合戦の楽しさと言ったら!言葉を超える心の交流…と言ったらいいのだろうか。国によって違うもの、普遍的なものを感じることが出来た。

 ディクソン夫人の舘で起こる数々の奇妙な出来事も読みどころ。梨木さんの作品の、こういうファンタジーではないのだけれど現実を超えた体験はいつも興味深い。異文化交流をしているのは人間だけではない。人間よりも激しく反発しあっているけれども、それはデリケートなものであることの証拠。その騒ぎに対して村田がタンカを切ったシーンがなぜか笑えた。

 そして、歴史の渦に巻き込まれてゆく村田たち。帰国する村田と、オットーやディミィトリス、ムハンマドの運命、ディクソン夫人の手紙、そして鸚鵡の行方。トルコでの日々を思い出し、ディクソン夫人からあるものを送られた村田のラストシーンで涙してしまった。国に起こった出来事は、歴史として後世に語り継がれるであろう。遺跡として発掘され、発掘品も大切に受け継がれてゆくだろう。だが、その国に暮らしていた人々のことは…?人々の暮らし、人々の感情、思い出。それは国境も時空も越えるものだけれども、歴史には残らないかもしれない。それでも、誰かの心にその記憶が残るのなら…。村田の心にも、深く深く刻み込まれたトルコの思い出。もうトルコには行けなくても。ああ、あのラストシーンを思い出すだけで泣けてくる…。

 梨木さんの作品は言葉・表現も豊か。その中で、効果的に使われているのがこの2つ。
まずはラテン語で「楽しむことを学べ」という意味の「Disce gaudere(ディスケ・ガウデーレ)」。鸚鵡がしゃべったセネカの言葉。
そしてディミィトリスが言った、テレンティウスの言葉である「私は人間である。およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない。」
どちらも村田のトルコでの経験を表す、いい言葉だと感じる。
ちなみにタイトルの「エフェンディ」とは学問を修めた者に対する敬称。さらにこの作品、梨木さんの「家守綺譚」という作品ともシンクロしているらしい。こっちも未読。読んでみよう。

 梨木さんと言えばこの作品もお忘れなく。
「西の魔女が死んだ」
 学校に行けなくなった少女・まいとそのおばあちゃんの心の交流を描く。本編も好きですが、同時収録された番外編も好きです。
「からくりからくさ」
 「村田エフェンディ滞土録」に似た雰囲気。でも、人と人とのつながりはもっと濃い。とにかく不思議な作品。
「りかさん」
 「からくりからくさ」の元となった作品。少女・ようこと人形のりかさんの物語。梨木ワールドの奥深さを実感。
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by halca-kaukana057 | 2007-08-30 21:54 | 本・読書

今夜は皆既月食

 今夜は待ちに待った皆既月食の日です。私の住む地域は運よく晴れました。ありがとうお天気さま!

 18:50から観始めたのですが、東から昇ってきた月がだんだん欠けてゆく。以前も、部分だったか皆既だったか忘れたが月食を観た事はあったが、この欠けてゆく過程にドキドキする。

 そして19:00近くなって皆既。月が赤い。神秘的、としか言いようがない。月の赤さは地球の影。そう思うと宇宙の中にいるんだなと感じる。

 頑張って写真を撮ってみた。
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 普通のデジカメじゃ無理です…。

 今はもう元に戻ってしまった月。短い間の天文ショーでもいいから、夜空を見上げた時に観えたもの、観た時の感情を共有できたらいいなと思う。

 いつか皆既日食を観に行きたいです(`・ω・´)
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by halca-kaukana057 | 2007-08-28 22:10 | 宇宙・天文

イサコ&アスミイラスト描きました。

 私のブログは電脳コイルの話題を扱っているため、コイル関連での検索がよく来る。その中でも多いのが「イサコ」、そして「イラスト」。イサコのイラストを探しているんだろうなぁ。コイルイラストは以前のヤサコを描いただけだったので、検索で来た皆さん申し訳ない!と思っていました。

 と言うわけで、今度こそはイサコイラストです。前回のヤサコが失敗してしまったため、リベンジも兼ねて…。

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やっぱりコイルの作画は私にとってはかなり難しいので、眼のあたりは勝手にアレンジ加えてます。

 土曜の、2週間ぶりの「電脳コイル」感想もついでに。「自由研究」と題してこれまで前半のおさらい。イサコ役桑島法子さん、フミエ役の小島幸子さんがナビゲート。ヤサコ役の折笠富美子さんにも出てもらいたかった。今から観ても間に合うといわんばかりのまとめっぷり。さすがNHK.ちなみに、フミエ役の小島幸子さんは「風の少女エミリー」のイルゼ役も担当されていたことに、この間気が付いた(遅いわ!)。同じNHK教育で、土曜日で、春スタートのアニメで、主役級のキャラ担当…。すごいわ。

 そう言えばエミリー感想も2週間お休みしていました。ニュームーンを離れ、シュルーズベリーの学校でそれぞれの夢を追いかけるエミリーたち。イルゼが…あまりにも可愛くなっていてびっくりした。これからはエリザベスおばさんは出てこないんですかそうですか…。


 今日はイラストもう一枚。期限ギリギリですが残暑お見舞い申し上げます。

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 「ふたつのスピカ」のアスミです。13巻の発売が待ちきれません。あの12巻のラスト…ああ続きが気になる!9月13日打ち上げのH2A13号機(月探査機「かぐや(SELENE)」搭載)の打ち上げも待ち遠しかったので、小さくH2Aも描いてみました。残暑見舞いと関係ない?
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by halca-kaukana057 | 2007-08-27 21:55 | イラスト・落描き

NHKスペシャル 世界里山紀行 フィンランド

 「NHKスペシャル」は中学生の頃から好きな番組で、特に科学系大型シリーズ(「人体」シリーズとか、「生命 40億年はるかな旅」とか「海」とか、「宇宙 未知への大紀行」とか「地球大進化」とか…。)は見逃せないものばかり。「映像の世紀」も忘れてはいけません。

 …って、Nスペの思い出ばかり語っていないで本題。先週(今週再放送)放送された「世界里山紀行」シリーズのフィンランド編。以前ハイビジョンで放送されたものをNスペ枠に持ってきて地上波でも放送。ハイビジョンが観られない環境にいるのでありがたい。さすがはNHK。でも、ハイビジョンでは90分だったのが、地上波Nスペでは50分。カットするとは…。ナンテコッタイ。

 フィンランドはご存知のとおり森林が国土の70%を占める森の国。フィンランドの人々はずっと森と暮らしてきたのです。意外だったのが、フィンランドには手付かずの原生林がほとんど存在しないこと。人々は森を育て、森を利用して暮らしてきたのだ。松からタールを作ったり、家の木材を切ったり。しかし、フィンランドの人々はただ森を利用するだけじゃない。森への畏敬と感謝を忘れずにいる。木を切る時も、木の精霊に合図してから切る。夏至には家の中にも白樺などの木の枝を飾り、樹木の生命力の恩恵を受けようとする。サウナにもサウナの精霊がいて、自然と関わっている。日本の八百万の神みたいだな。フィンランドは他のヨーロッパ諸国と同じくキリスト教。しかし、「カレワラ」が語り継がれてきた国。人々の信仰の根底には、今もカレワラや自然の神・精霊を大切にする感情があるんだろうな。

 そんなフィンランドには不思議な習慣がある。「カルシッコ(karsikko)」という木に人の名前と生没年を記すもの。フィンランド語の綴りがわからなかったのだが、適当に検索してみたら簡単に出てきた。さすが、フィンランド語の綴りは覚えやすい。
フィンランドのウィキペディアの「カルシッコ」解説
 はい、読めません(オイ。番組に出てきたおじさんは、もう自分の木を決めていて死んだらその木に名前と生没年を刻んでもらうように頼んでいるのだそうだ。まさに木と共に生き、死後も木と共にいる。フィンランドの人々の森・自然との結びつきは、相当強固なものなんだね。

 ヒグマが森の王(タピオ)と呼ばれている、というのは初耳。タピオ(tapio)って、ヒグマのことだったの?森の神だから、全然別のものを想像していたんだが…。そのヒグマ猟のシーンも印象的。捕ったヒグマの骨を木にかけ、クマを天国へ送るのだそうだ。日本的に言うと、供養と言うわけか。


 番組のBGMのカンテレがまさにフィンランド。音楽を担当している梶浦由記さんは、アニメの曲などで活躍されているらしい。公式サイトを見ていたら、石川智晶(以前は「千亜紀」)さんとのユニット「See-Saw」として活動されていたとのこと。石川智晶さんと言えば、アニメ「ぼくらの」OP「アンインストール」。「アンインストール」がすっかり気に入ってしまったので、アルバムも買おうかと思っていたところ(はい、シングルは買いました)。See-Saw時代の音楽にも興味が出てきた。意外な所で興味の糸がつながった!

 フィンランドから話が全然違う方向にずれてしまった…。フィンランドの自然を存分に堪能できる50分でした。90分ハイビジョン版もぜひ観てみたい。9月に再放送があるらしいです。観たいなぁ…ハイビジョン観られないけど。

 最後に一言。エンディングのクレジット、フィンランド人の名前ばっかりで驚いた。当然か。
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by halca-kaukana057 | 2007-08-26 21:50 | フィンランド・Suomi/北欧

リンク集作りました

 こんにちは、こんばんは。お知らせです。この度、リンク集を作りました。長いこと「リンク集は作らない」と言っていましたが、考えが変わってきたので作ってみました。

 かなり前、「さて、このブログはどこへ行く」の記事で、リンク集を作らない理由について述べた。リンク集に入れるブログ・入れないブログの線引きをどうするかとか、リンク集を作ることで一部のブログを特別扱いし、閉鎖された雰囲気になってしまうのではないか…とか。でも、だんだん考えが変わってきた。一言で言うと「仲の良い人と仲良くして何が悪い」。これはちょっと誤解を招く表現なので言い換えると、お世話になっている方々に感謝の意を表したいというのがひとつの理由。ブログにとってコメントはオマケのような機能だと、以前答えを出した。でも、そのコメントでブログ記事が「広がる」ことが結構ある。オススメのCDを教えていただいたり、記事の内容に補足をいただいたり。意見や感情を共有することも出来るし、記事の内容を更に発展させることも出来る。これはこのブログを読んでいただいている方々のおかげだと思っています。直接コメントをくれる方も、はてブでコメントしてくださる方も。ブログはその管理者のものではあるけれども、読者によってもっと発展するものなんだな、と実感しています。

 ということで、このブログを通じて関わりのある方々のブログへのリンクを貼らせていただきました。いつもありがとうございます。サイドバーに表示するとごちゃごちゃになって見にくいと感じたので、リンク集カテゴリを作りました。今後整備していく予定です。

 リンク集は作っても、ブログ運営方針は変わりません。検索から来た方も、通りすがった方も大歓迎。扱っているジャンルであれば、ご意見ご感想は広く受け付けています。お気軽にどうぞ。


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 それと、私事なのですがお知らせがあります。
 「2006、変わる私とブログ」の記事の中で、「病を患っていて…」と書いたのですが、先日主治医から完治の診断をいただきました。病気のことに関しては、以前の闘病ブログ(のようなもの)で書いていて、同じ病に悩む方々から励ましや情報交換のコメント・トラバなどを多くいただきました。その頃からずっとこのブログを読んでいる方は少ないと思うのですが、この場を借りて完治のご報告と励ましのお礼をさせていただきます。また、コメントはしなかったけど読み続けてくださっている皆様へも、感謝の気持ちをお伝えしたいです。本当にありがとうございました。

 すっかり元気になったので、さらに仕事も趣味もブログも楽しんでゆきたいと思っています。今夜はこの辺で。
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by halca-kaukana057 | 2007-08-24 22:14 | information

銀河のワールドカップ

 久々に川端裕人の作品を読みました。


銀河のワールドカップ
川端 裕人/集英社/2006

 若くして現役を引退し、ある理由で少年サッカーのコーチを辞めさせられてしまった元Jリーガー・花島勝。就職先も決まらないまま公園で酒を飲んでいた花島は、目の前の小学生が始めたミニサッカーゲームに見入ってしまう。そこでプレーしていた三つ子の少年たちのあまりに上手さに驚いてしまう花島。さらに、そのゲームをしていた少年たちの一人・翼から少年サッカーチームのコーチになってほしいと頼まれてしまう。翼は今のチームでサッカーを続けたいのだが、メンバーも足りず更に三つ子も前のコーチと合わずにサッカーを辞めてしまったのだそうだ。三つ子の虎太(こた)・竜持(りゅうじ)・凰壮(おうぞう)をなんとかチームに引き戻し、花島はコーチとして彼らとサッカーをすることになった。

 サッカーは好きなスポーツだ。でもドリブルもリフティングもロクに出来ないし自分でプレーしたことはないから、イマイチわからないことも多い。でも、この作品は面白い。三つ子の小学生とは思えないテクニック、花島の迫力のあるシュートにゾクゾクしてしまう。

 花島がコーチとなる少年サッカーチーム「桃山プレデター」のメンバーも個性的だ。恐ろしいテクニックを持つ三つ子、あまり上手くはないが試合の流れを読んで的確な指示を出す翼、足が速くすばしっこい攻撃が得意な少女・エリカ、ダイエットが目的でサッカーを始めただけだったが、だんだんサッカーの面白さに魅了されてゆく玲華。さらに中盤から登場する三つ子もライバル視する「おれ、ゴール決めるだけだから」が口癖のテクニシャン・青砥(あおと)、一度はサッカーを辞めてしまったが花島に出会って再開したGK・多義(たぎ)。8人制サッカーの大会での大暴れっぷりが爽快。そして花島。前のチームのコーチを辞めさせられた理由、サッカーにかける想い、そして得意技。子供たちと共に花島も成長してゆく過程が見える。

 昨年出版されたため、ワールドカップの話題も多い。プレデターの試合の前、少年少女たちの保護者たちがワールドカップでの日本代表の試合に関して雑談しているシーンがある。その雑談に対して花島が感じた憤りに「おお」と思ってしまった。サッカーは「観る」ものではなく「やる」もの。日本代表がどうのこうの…と言うよりも、自分でボールを蹴ればいいじゃないか。遠くのW杯よりも近くのボール。その花島の考えがこの作品では貫かれている。日本一よりも世界一、そして宇宙一(?!)を目指して勝ち上がってゆくプレデター。自分の足元にある一個のボールが、世界のファンタジスタの世界につながっている。

 そう言えば、川端さんの作品ってそういう雰囲気のものが多い気がする。「夏のロケット」も、「竜とわれらの時代」も。「川の名前」「てのひらの中の宇宙」なんてまさにそんな作品だと思う。自分たちの足元は必ず、広い世界につながっている。そしてその広い世界を目指す。決して手の届かないものではなく、果てしないことに変わりは無いのだけれども少しずつ近づいていける世界。そこにあるドキドキ感。それが川端さんの作品の面白さの要素のひとつなのかもしれない。

 この作品のキーポイントのひとつ「ブラインド・サッカー」、つまり視覚障害者サッカーは実際に見てみたい。音だけでどうやって走り、ボールを追いかけるのか。かなり難しそうだ。

 ラストの怒涛の展開もドキドキしっぱなし。サッカーってやっぱり面白い!ということで、明日のオシムジャパンのカメルーン戦、U-22ベトナム戦はこの作品のことを思い出しつつ観ることにします。やっぱり観るだけな自分が悲しい…。

 それから、読書感想文の課題図書になっているせいか、「てのひらの中の宇宙」で検索がかなり来るようになりました。サッカー部員、サッカー好きならこの作品もオススメしておきます。
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by halca-kaukana057 | 2007-08-21 22:31 | 本・読書

フランス音楽は苦手…だけどプーランク

 私の好きな作曲家・分類は結構広範囲(だと思う)。私のプロフィールの好きな音楽欄を見ても、なんてカオスだ…と自分でも思う。脈絡が無い。でも、苦手な分野というのも存在する。そのひとつがフランス近代。ドビュッシーなんてピアノ弾きの憧れ作曲家のひとりであるはずなのに、どうもピンと来ない(ドビュッシーファンの皆さん、ごめんなさい)。ラヴェルはまだ好きなほう。サティも「ジュ・トゥ・ヴー」しかわからない…(フランス近代ファンの皆さん、本当にごめんなさい)。しかし、先日以下のCDを聴いて、フランスものでもこれは好きかも?!という作曲家に出会った。フランシス・プーランクだ。

20世紀の偉大なるピアニストたち~アンドレ・プレヴィン
アンドレ・プレヴィン(p)/ユニバーサルクラシック

 プレヴィンの演奏を聴くのは初めて。ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番目当てに聴いたのだが、プーランクにも聞き入ってしまった。

 まず、「3つの小品」。第1曲「パストラール」はちょっとおしゃれな牧歌。波打つように揺れる音が洗練されているけれども、どこかのんびり。第2曲「賛歌」は堂々とした雰囲気の賛美歌風の和音で始まり、中間部からのメロディーがちょっと面白い。第3曲「トッカータ」は急速な動きに耳を奪われる。フランス近代らしい響きと、調性が不安定なメロディー。この2つの要素が合わさっているおかげで、私にはとても聴きやすい。プーランク=フランス近代=苦手かも…と思ったが、聴いてみたらなぜかハマってしまった。

 次の「フランス組曲」。バッハみたいなタイトルだな…。オモシロイメロディーが楽しげな第1曲「ブルゴーニュのブランル」。穏やかで、弾きたい曲に入れてみたくなった第2曲「パヴァーヌ」。聴いている側も弾いている側もきっと楽しくなる第3曲「小さな軍隊行進曲」。プーランクの「おもちゃの行進曲」と言ったらいいかもしれない。かすかなため息が聞こえてきそうな第4曲「嘆き」。不思議な雰囲気の、寂しげで穏やかなメロディーに聞き入ってしまう第5曲「シャンパーニュのブランル」。「ブランル(Branles)」とはフランスの舞曲のひとつ。数組の男女が輪になって回りながら踊るものなのだそう。第6曲「シシリエンヌ」は穏やかで優しいメロディーが特徴。第7曲「カリヨン」は鐘の音をイメージしたものだろうか。タンタンタンタタ~というはっきりした音が鐘に聞こえる。中間部以降の沢山の装飾符が可愛らしい。どれも個性的で聴いていて楽しい曲ばかり。

 プーランクは旋律を重視して作曲していたらしい。だからフランス近代ものでも苦手意識無く聴けたのだろうか。なかなか面白い発見をした。フルート・ソナタも結構有名らしい。機会があったら聴いてみよう。

 それから、このCDに収められているガーシュインのピアノ協奏曲もオススメです。初めて聴いたが…カッコイイ!ガーシュインって、結構バルトークのような曲も書いてるんだね…。「ラプソディー・イン・ブルー」しか知らなかった(しかも原曲ではなくアレンジされたものばっかり。ごめんなさい、ガーシュインファンの皆さん…)。

 ということで(脈絡なし)、「勝手にピアニストの日」に参加させていただきます。締め切りに遅れてしまって、申し訳ありません…。
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by halca-kaukana057 | 2007-08-19 22:01 | 音楽

くちぶえ番長

 前回の「哀愁的東京」に続き、重松清の作品をもうひとつ。

くちぶえ番長
重松 清/新潮社・新潮文庫/2007



 小学4年のツヨシのクラスに、「マコト」という転校生がやってくる。一輪車が上手く、弱いものいじめをする上級生にも怖気づくことなく立ち向かってゆく、女の子。さらに、転校初日の自己紹介では「この学校の番長になる」と宣言。「弱きを助け、強きをくじく」マコトの姿に、ツヨシや多くの人々が感化されてゆく…。


 「小学4年生」で連載されたというこの作品。いまどきの小学生は重松清も読むのか…。確かに「エイジ」や「ナイフ」は中学生向きの作品だったけど、今度は小学生。小学生は勿論、大人も楽しめる温かい作品です。「哀愁的東京」とは全く雰囲気が違います。

 何と言ってもマコトの潔さが爽快。ツヨシの学校のいじめっ子グループ・ガムガム団にもひるむことなく立ち向かい、変わった転校生を標的にした女子グループの嫌がらせも気にしない。のけ者にされている女子を助け、クラス委員のツヨシにも活を入れる。その姿にツヨシもクラスメイトも影響を受けて変わっていく。マコトみたいな子が、子供の頃そばにいたら毎日が楽しかっただろうな、と思う。(ちなみに、何となくマコトはツンデレキャラだと思ったのは私だけでしょうか…)

 そんなマコトにも、抱えている陰がある。その陰には、ツヨシも関係がある。そのことに関してツヨシの父が重要な役割を果たすのだが、このツヨシの父もナイスキャラ。ちょっと間抜けだが、素敵なお父さんだ。マコトが「番長になる」と宣言した理由がまた心を打つ。そのマコトの陰に関係する、お盆のエピソードが私は大好きだ。ウルウルしてしまう…。是非、今お盆中に読むことをオススメします。


 大人なら、ちょっと懐かしい感覚で読めるはず。夏休みの読書にぴったりです。
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by halca-kaukana057 | 2007-08-17 22:08 | 本・読書

初めてのピアノオフ会

 いつもお世話になっている「家族で奏でる」のYUさんと、先日ピアノオフ会を決行してきました。オフ会なんて初めて、しかも人前でピアノを弾くのも独学の私にとっては久しぶり。ドキドキです。

 YUさんと待ち合わせ。一度も会ったことがない方をすぐ見つけられるかな…?と思ったのですが、なぜかすぐにお互いを発見。雰囲気でわかるのか?お互い探してキョロキョロしていたし…。そんなこんなで先に一緒にご飯を食べてから、オフ会の会場へ。ピアノ付きの部屋を、何と4時間も借りることが出来ました。4時間…うわ、何弾こう?私、あまりレパートリーは無いんです…。

 弾きっこ開始。私が何を弾こうか迷っている間に、YUさんはブルグミュラーの「清い流れ」を弾いてくださいました。その日も猛暑でしたが、涼しげな清流をイメージさせるきれいな演奏に、心も爽やか。私もグルリットの「小さなロマンス」を弾こうとしましたが、緊張しすぎて記憶が飛んだ(爆)。たとえ少人数でも、人前で弾くのって緊張する…。リベンジをかけて「アヴェ・マリア」。これは練習したばっかりなので、いいウォーミングアップになりました。

 その後、YUさんはベートーヴェンの「悲愴」やら、モシュコフスキーの練習曲(ハノンがもっと難しくなった感じ)やら、バッハのインヴェンションやら、難易度の高い曲を披露してくださいました。指の動きにずっと注目していた私。どんなに音が跳躍しようと、すばやく手の位置を移動してしっかり弾いている。すごい…。いつかこんな風に弾けるようになるかなぁ…。途中、のんびりとブルグミュラーを演奏しあう。ブルグの魅力に2人でハマっていました。

 そして今回のピアノオフ会のメインエーベンツその1。シベリウスオフ会。YUさんは「樅の木」、私は「即興曲op.5-6」(まだ未完成だけど)。YUさんの樅の木、とても低音の迫力がカッコよく、なおかつ緊張感漂う、素晴らしい演奏でした。生でこの曲を聴いたのも初めて。目の前で憧れの「樅の木」の演奏、最高です!!指使いのポイントも少し教えていただきました。私の「即興曲op.5-6」は、楽譜をYUさんに送っておいたのでYUさんも挑戦。楽譜の読み間違いを指摘していただきました。オイ…。猛暑の中、涼しい(むしろ暗くて寒い)シベリウスもいいものです。

 もうひとつのメインエーベンツは連弾です。連弾用の楽譜を先にYUさんに送っていただいて、それをちょこちょこと練習していました(そのため、チェルニーの練習は中断していたのです)。連弾は子供の頃習っていた時、先生としばしばやっていました。10年はやってない…。さらに、楽譜が苦手な私はどうしてもわからないところが。何度も間違ってばかりの私に、YUさんは丁寧にアドバイスして、更に演奏も合わせて下さいました。上手い人ってやっぱりすごいなぁ…。そんなこんなで小一時間2曲を練習、録音もすることが出来ました。

連弾版「愛の夢 第3番」(リスト作曲)

連弾版 「月の光に」(フランス民謡)
 プリモが私、セコンドがYUさんです。

 演奏し終わった瞬間2人で拍手。連弾って楽しい!いつもは独り寂しく練習している私。誰かと演奏するって、とても楽しい。同じ音楽を、そしてその曲に対する想いを共有できる。音楽でなら初対面(ブログで言葉は交わしていましたが)の人とでも、言葉にならない感情を交わすことが出来る。とても素晴らしい体験をさせていただきました。

 他にも、「エリーゼのために」を演奏しあったり(おかげで指使いの間違いを訂正することが出来ました。本当に間違ってばっかりだ、自分)、お互いの十八番を披露しあったり。YUさんは発表会でも演奏された千住明の「GLORIA」、私はシューマン「見知らぬ国々」。お互いの持ち曲の魅力も語り合いました。さらにYUさんはショパン「別れの曲」「子犬のワルツ」「英雄ポロネーズ」まで披露。…さすがです。

 どんな難曲にも挑戦するYUさんの演奏を聴いて、私も勇気が出てきました。音楽は聴いているだけでも楽しいけど、演奏したらもっと楽しい。その曲の面白さがもっと理解できる。いつもはCDでしか聴いたことがない曲が、目の前で演奏されるとまた違った印象を受ける。このオフ会で気が付いたことは、「子犬のワルツ」はブルグミュラー「スティリアの女」をもっと難しくしたような感じだということ。指使いがどこと無く似ている気がしました(私だけ?)。

 そんなこんなであっという間の4時間でした。「あれ?もう?」とお互い言うぐらい。こんなに集中して、長時間ピアノを弾いたのは初めてかも(だって、家だと騒音で近所迷惑になるし…)。近所迷惑を気にすることなく、お互い好き放題演奏できました。

 会場を出た後も、カフェでお茶を飲みつつ雑談。お互いの意外な共通点に驚いたり。とても楽しい一日でした。YUさん、どうもありがとうございます!!またオフ会に参加できる機会があれば、是非参加したいと思います。地方在住のため、なかなか身近にピアノ友達はいませんが、色んな人に会って、沢山の演奏を聴けたらな…と心から思いました。勿論、私も人前でちゃんと演奏が出来るように、今後の練習も力を入れていきたいと思います。以上レポートでした。

 YUさんのレポートは以下。
「家族で奏でる: 良いこと & 勘弁なこと」
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by halca-kaukana057 | 2007-08-14 21:42 | 奏でること・うたうこと

いつか弾きたい曲ランキング2007

 昨年テツさんのブログ「おとのく」のトラックバック企画「いつか弾きたい曲ランキング」に参加させていただきました。今年も開催されているということで、参加させていただきます。テツさん、どうもありがとうございます。

「おとのく:2周年企画。いつかは弾きたいランキング!」

 まず、昨年の私の弾きたい曲リストは以下。
「いつかは弾きたい曲を無謀にも並べてみよう」

 この10曲の中で、弾いた曲・これから練習する予定の曲は以下。
・シューマン:見知らぬ国々
・ブルグミュラー:アヴェ・マリア、タランテラ
・グリーグ:アリエッタ(シベリウス即興曲op.5-6が終わったらすぐ取り掛かる予定)
私にしては結構弾けたんじゃないか…?頑張った。

 さて、では今年はどうなったか行って見ましょう。今年はランキング形式にしました。さらに、上位5曲をテツさんが集計してくださるそうなので、あえてマニアックな曲を上位にランクインさせています(オイ。昨年度もランクインした曲は、今年初のランクイン曲はで表示しています。では、どうぞ!!

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 いつか弾きたい曲ランキング2007 遼編

☆第1位
 シベリウス: 樅の木 (「5つの小品(樹の組曲)」 op.75-5)
 またしてもシベリウス。この曲だけは外せません。あのアルペジオの譜面はいつ見てもため息が出ます。最近YouTubeでもこの曲の動画を良く見かけるようになって来ました。だんだん知名度も上がってきているようで嬉しい限り。今年はシベリウス没後50年。メモリアルイヤーにいかがですか?皆さん(誰に呼びかけてるんだ)
 ちなみに、現在同じシベリウスでも「即興曲op.5-6」を練習中。雰囲気は全く違いますが、いい曲ですよ。

☆第2位
 シューベルト: 楽興の時第3番 D.780 op.94-3
 昨年度もランクインした曲。NHK教育「クインテット」でも演奏されました(↓下の記事を参照)。左手もそうだけど、右手も装飾符が難しそう。でも、とても好きな曲。必ず弾く。

☆第3位
 シューマン: 思い出 (「ユーゲントアルバムop.68」第28曲)
 シューマンのユーゲントアルバムから。親友・メンデルスゾーンの死を悼んで書かれたという曲。とても穏やかな、美しい曲です。

☆第4位
 グリーグ: トロルドハウゲンの婚礼の日 (「抒情小品集」第8集第6曲 op.65-6)
 グリーグの抒情小品集から。抒情小品集全66曲の中で最も長い上に難曲。無謀すぎる…。でも、本当に素敵な曲なんです。楽しげな結婚式の様子が浮かんできます。弾けるようになるまで、何十年かかるだろう?ついでに誰かの結婚式で弾けたらいいなぁ…(自分の?無理無理…)

☆第5位
 チャイコフスキー: ドゥムカ op.59
 先日「哀しきチャイコフスキー」の記事で紹介した曲。チャイコのピアノ曲自体マイナーかも…。でも一度聴いてみて。とても哀しく重い曲だけれど、私はそこに惹かれています。この曲もかなりの難曲。今年は無謀な選曲が多いんじゃないか…?
 YouTubeでいくつか探してみました。
YouTubeでの「Tchaikovsky Dumka」の検索結果


☆第6位
 シューマン: ショパン (「謝肉祭」第12曲 op.9-12)
 再びシューマン。「謝肉祭」の1曲。シューマンが空想していた結社「ダヴィド同盟」の一員として数えられていたショパン(ショパンの才能を発掘したのもシューマン)。シューマンからみたショパンの姿です。あくまでシューマンからみたショパンなので、シューマン特有の狂気やロマンスが見え隠れするところがポイント。
こんな曲です(YouTubeより)

☆第7位
 モーツァルト: トルコ行進曲(ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K311 第3楽章)
 昨年度もランクイン。やっぱり好きです。トリルとかいつ出来るようになるんだろう…?

☆第8位
 マリー: 金婚式
 未だに練習再開のめどが立たない。来年には挑戦できるかな…?いや、挑戦する!

☆第9位
 J.S.バッハ: イタリア協奏曲 BWV971 第3楽章
 またもや無謀曲。「クインテット」でひと聴き惚れ。原曲はまた雰囲気が違うけど好きだ。旋律の追いかけっこや絡み具合がとても。しかし、この曲を弾けるようになるためには、インヴェンションが絶対に必要になるだろう。…独学じゃ無理…(初めてこのブログを読む方へ。管理人は独学です。子供の頃は習っていましたが、バイエル程度で辞めた)。

☆第10位
 ブラームス:「間奏曲」変ホ長調 op.117-1
 今年もランクインさせてみた。未だにちゃんと楽譜を見たことがない。和音がすごいことになっているんだろうなぁ。

**********
☆番外編
 ショスタコーヴィチ: 交響曲第11番ト短調 op.103 第2楽章終盤のチェレスタパート
 ショスタコーヴィチの交響曲には、鍵盤楽器も結構使われています。その中から第11番の後半、大虐殺部分の後物悲しく鳴るチェレスタのパートを弾いてみたい。「血の日曜日事件」の大虐殺の後の風景と言えばどんなものか想像はつくと思われます。その言葉では表現できない哀しい風景を描写したあのチェレスタを、チェレスタパートだけでいいから弾いてみたい。まずは聴いてみて。→YouTubeより、第2楽章後半部分。大虐殺部分は2分46秒から。チェレスタは4分12秒からです。スコア…高そう。
 第11番交響曲に関して詳しくは以下の記事を参照ください。
「ショスタコ祭開催中」 現在も開催中です!


 以上、ランキングでした。今年は随分無謀な曲ばかり増えていないか?いや、目標は高い方がいい?達成できなかったら嫌だな…。まずは今の課題を頑張る。


**********

 オマケ。ブルグミュラー「アヴェ・マリア」完成品です。
HPのブルグページからどうぞ。ver.3と、オルガン風バージョンがそれです。
 オルガン風は、キーボードのオルガンの音を使ってみました。しかし、キーボードにはペダルが無いので、柔らかさはあまり出てません。

 ブルグ、次はいよいよ「タランテラ」。憧れの曲です。弾けるのか…?!
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by halca-kaukana057 | 2007-08-12 22:59 | 奏でること・うたうこと


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