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続 お医者さん宇宙飛行士・古川さん、宇宙から帰る ~無重量から帰還して、どうなった

 先日、無事に国際宇宙ステーション(ISS)から帰還した古川聡宇宙飛行士。古川さんの地上でのツイートが始まりました!以下、引用します。

おかげさまで無事帰還しました。応援ありがとうございました。
 posted at 2011.11.26 09:35:08

昨日11月24日はアメリカでは感謝祭でした。私にとっては、応援してくれた全ての皆さんに感謝する日でもありました。では、帰還後の身体の変化について簡単にご報告します。
 posted at 2011.11.26 09:37:12

地球帰還当日、気分は最高だが身体はまるで軟体動物のよう。身体の重心がどこだか全く分からず、立っていられない、歩けない。平衡感覚がわからず、下を見ると頭がくらくらして気分が悪くなる。歩くつもりで足を出すが、太腿が思っているほど上がっておらずつまずく。
 posted at 2011.11.26 09:40:29

ドクターの観点から。重力は、耳の奥にある前庭という部分で感知される。前庭がすっかり無重量環境に慣れてしまったため、再び重力に適応するための過程だったのであろう。
 posted at 2011.11.27 08:04:47

無重量環境では、自分の脚の重さを考えないでよいので、わずかな力で脚を上げることができた。地上でも脳は、わずかに脚の筋肉を動かすことで歩けると判断して指令を出した。しかし、地上では太腿はほとんど上がっておらずつまずきやすかったものと推測。
 posted at 2011.11.27 08:07:10

着陸当日の続き。とにかく身体、特に頭が重い。頭の存在を強く意識し、首の筋肉を使って頭を支えているという感覚が強くある。
 posted at 2011.11.28 10:07:40

寝ていても座っていても、おしりなど身体の重みが一番かかる下になっている部分がとても痛い。なんとかしてって感じ。
 posted at 2011.11.28 10:10:11

物の重さが、宇宙へ行く前の感覚の2倍くらいに感じる(紙、鉛筆、手帳、携帯電話など)。
 posted at 2011.11.28 10:26:49

ベッドに寝て天井を見ていると、天井の物を取りに行くには、ベッドのここをこのくらい押せばうまく飛んでいける、などと考えている自分がいる。
 posted at 2011.11.28 10:27:42

帰還日+1日目。朝から下を向いても気持ち悪くなくなった。身体はまだ重く、やわらかい椅子に5分間座っていただけでおしりが痛くなる。だいぶ普通に歩けるようになった。無重量でなくなったしわがしっかり戻っているのを鏡で確認。
 posted at 2011.11.29 12:02:39

帰還日+2日目。おしりの痛みはまだ続いているが、座っていられる時間がだいぶ延びた。地上での生活に戻りつつある自分を感じる。
 posted at 2011.11.29 12:04:45

やっと、お湯のたまった風呂に入った。最高!連日にわたるリハビリの疲れが和らぐ。それは大変有効だが体育会系で、毎日部活をやっているみたいだから。
 posted at 2011.11.29 12:09:18

twitter:古川聡(@Astro_Satoshi)より


 立って歩けない、くらくらして気分が悪くなる、座っていてもお尻が痛い…とても辛いのだなぁと思いつつも、とても興味深く読んでいます。座るのも痛い・辛いなんて。お医者さんとして、辛い・痛いけれども身体の変化を客観的にみて言葉にしている。無重量から1Gの世界に戻ってきて、身体がどう動くか、どんなことをするのが辛いか、動かしにくいところはどこか。さらに、帰還して日にちが経つにつれ、慣れてゆく過程も書かれていて、本当に興味深いです。ISSでも、骨粗鬆症などの医学実験に、古川さんご自身の身体を実験台にして取り組んでいましたが、帰還してからも古川さんがご自身の身体で感じたことを、辛くても私たちに伝えてくれている。ありがたいなぁと思います。念願のお風呂に入ったツイートは、私も嬉しくなりました。日本人はやっぱりお風呂ですね。あと、無重量ではしわは無くなるのか…。そうか、しわは重力のせいなんだ…(何か違う?w

 頭などの身体の部分そのものの重さを感じ、動きにくいと感じる。これは、私も昨年腕の手術を受け、術後にリハビリを開始した時に感じました。2週間ほど三角巾で吊っていた腕を、三角巾を外して動かそうとしても、重く感じて動かせない。手を上に上げようとしても、重くて上げられない。腕がこんなに重いものだったなんて!!そして、少しの間動かさなかっただけで、こんなに筋力が落ちてしまうなんて!!そう感じました。私のリハビリはその後、順調に進み今は問題なく動きますが、手術した部位や年齢によって、さらに辛いリハビリを受けなくてはならない人もいる。そのような人々が、もっと楽に、出来るだけ早く治って社会復帰できるためにも、古川さんの経験とその分析は役に立つと思っています。

 そういえば、”お医者さん宇宙飛行士”の先輩である向井千秋さんも、旦那様の向井万起男さんの著書「続・君について行こう 女房が宇宙を飛んだ」で、宇宙から帰還後、紙一枚にも重さを感じたり、車に乗る時頭から突っ込んでいってしまったりした経験が書かれていました。そして、徐々に身体が1Gに慣れていくのが残念だ、と。こちらも興味深い内容でした。

 古川さんの帰還後ツイートはまだまだ続く模様です。人間の身体が無重量でどう変化し、1Gに戻ったらどうなるか。今後も楽しみに読みたいです。
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by halca-kaukana057 | 2011-11-29 21:12 | 宇宙・天文

ムテ吉の大冒険 「おかあさんといっしょ」ファミリーコンサート2011・秋

 23日に放送された「おかあさんといっしょ」秋のファミリーコンサートを観たので、感想を。そういえば、春のコンサートは感想書けずにいたなぁ。

 いつものように、だいすけお兄さん、たくみお姉さん、よしお兄さん、まゆお姉さん、そして「ポコポッテイト」のムテ吉、ミーニャ、メーコブが集合。何して遊ぶ?と話し合っていると、メーコブの家・ジャコブ家で毎年秋に開かれる「秋のごちそう祭り」に皆を招待したいと言う。と言うことで、ジャコブ家へ。メーコブはいつも「名門ジャコブ家…」と言っているが、その実態がついに明かされます!おお、これは楽しみだ!

 ジャコブ家に着いた皆。執事のじいや、料理長さんが出迎えてくれた。そして、「秋のごちそう祭り」が始まった由来をメーコブが歌います。ジャコブ家のご先祖様が、お腹を空かせて今の町にやってきた。町の人はご先祖様に美味しいごはんをごちそうしてくれた。そのお礼に、秋になるとご先祖様は町の人を招待してごちそうをふるまった…、というお話。このお話自体いい話なのですが、歌うメーコブが凄い。歌がうますぎる!ミュージカルのレベル…。いや、メーコブの夢はオペラ歌手。この歌に聴き惚れてしまいました。

 そして、メインディッシュのオムレツを作ろうと、大量のたまごを運ぶじいやと料理長さん。しかし、つまづいてたまごは全部割れてしまう…。これでは「秋のごちそう祭り」は中止…。なんという展開と思いきや、ムテ吉が立ち上がった。そう、「めげない、へこまない、あきらめない」ムテ吉。たまごを集めようと、町へ。ムテ吉の性格が、いい方向に動き出した。これは面白い物語になりそうだなと観ていました。

 しかし、ムテ吉は生まれ育ったぽていじまから出たのは初めて。ムテ吉の大冒険。歌とともにムテ吉の視点で町の様子を伺えるのが面白い。「リンちゃんどうする?」のコーナーがムテ吉版になったりwそして、大量のたまごを貰えるチャンスが…!

 物語がこれまでにないタイプで面白かったです。ムテ吉の性格・信念から物語が始まるというのが面白かった。最後は、メーコブが歌ったとおり、町の人とたくさんのごちそうを味わう雰囲気を作って欲しかった。メイン出演者だけじゃ寂しいよ。

 そして、食べ物繋がりで「こんや こんにゃく」が登場。コンサートで「こんや こんにゃく」が以前も登場し、その時も思ったのですが、コンサートで、舞台で映える歌です。音の迫力や激しいダンスが、舞台に合う。他にも歌われた歌が合ったのだろうなぁ。年末あたりに放送されるであろう3分割編を待ちます。

 ぽていじまの外でも物語を繰り広げることの出来る設定が、生きたと感じるコンサートでした。
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by halca-kaukana057 | 2011-11-28 23:50 | Eテレ・NHK教育テレビ

「痛い」と表現すること

 先日読んだ、梨木香歩「僕は、そして僕たちはどう生きるか」で、自分の経験に関連があって印象に残っている箇所がある。そこから、ちょっと考えてみようと思う。

 物語の最後のほう(でも、物語の根幹の流れには触れませんので、ネタバレさせません)で、コペル・ユージン・ノボちゃん・ショウコ、そしてショウコの友人のオーストラリア人のマークはユージンの家の庭で焚き火をして話をしている。その話の中で、「人から妨害を受けたり、傷つけられたり」することについて語る箇所がある。もし、誰かにそうされたら…マークは「足を踏まれたら、痛いって言えばいい。踏んでる方はそのことに気づいていないかもしれない」と。ショウコもそれに同意するが、一方でユージンは「黙って踏ませとくよ。めんどうだし」と言う。それに対してのショウコの言葉に、どきりとしました。以下引用します。
 「黙ってた方が、何か、プライドが保てる気がするんだ。こんなことに傷ついてない、なんとも思っていないっていう方が、人間の器が大きいような気がするんだ。でも、それは違う。大事なことがとりこぼされていく。人間は傷つきやすくて壊れやすいものだってことが。傷ついていないふりをしているのはかっこいいことでも強いことでもないよ。あんたが踏んでんのは私の足で、痛いんだ、早く外してくれ、って言わなきゃ」
(254~255ページより)

 続けて、「言っても外してくれなかったら?」の問いには
「怒る。怒るべきときを逸したらだめだ。無視されてもいいから怒ってみせる。じゃないと、相手は同じことをずっと繰り返す」
(255ページ)

 私もユージンと同じように、「黙って踏ませとく」、踏ませておけばいいと思っている。別に踏まれても痛くなんかない。傷ついていない。このくらい、我慢する。気にしない。そう思ってきた。

 先日も、そんなことがあった。職場で雑談していた時のこと。私の好きなものに関する話になった。私はそれを「好き」と言ったことはなかったし、その時もまだ言ってはいなかった。その時、相手はその私が好きなものに対して、「嫌い、受け付けない」と言った。えっ?私は驚いた。思わず「えーっ」と茶化した声で反応したが、心臓はドキドキバクバク。頭は混乱し始めた。かなしい気持ちがじわじわと溢れてきた。私の心の中は大混乱していたが、相手は私に聞いた。「好きですか?」と。私は、動揺を見抜かれないように「好きですよ」とだけ、さらりと答えた。それ以上の話はしないように努めた(でも相手がそれに関することを色々話すので、軽く答えてはいた)。それ以上話をしたら、この動揺が、ボロがでてしまうだろうから。

 別に、その時の話し相手に、それを好きになって欲しいとは思わない。人それぞれ好き嫌いはある。自分の好きという気持ちを強要する気は全くない。その相手とは職場だけでの関係でもあるから、深入りする必要はない。でも、相手は私がそれを好きだと知らなかったが、面と向かってストレートに「嫌い」と言われたら、どうしても動揺してしまう。その日はとにかく早く仕事が終わってほしい、早く帰りたい、ひとりになりたい…そんな気持ちでいた。

 帰宅してから、そのことをtwitterに書き込んでいたりしていたら、何年も前のことを思い出した。大学に入学した頃の話だ。私は、ある人と友達になった。同じサークルに入った、という縁だ。その人はとても快活で、年上同い年関係なく初対面の人とも臆せず話し、すぐに場に馴染んでいた。私はそれまで、そういうタイプの人と友達になったことはなかった。同じクラスにいても、距離を置いていた。それが同じサークルに入ったことで、友達になった。いや、この時はまだ”友達”と捉えていなかった。

 ある日、私とその人で話をしていて、その人が大好きだと言うものの話になった。私はそれがあまり好きではなかったので「あまり好きじゃない、嫌い」と言った。するとその人は怒った。「人の好きなものに対して、面と向かって嫌いって言うのはどうかと思う」。私はその時、自分の思ったこと、事実を言ったまでなんだけど、何故怒られなきゃならないんだ…。その人だって、普段は何でもストレートに話しているのに…。この人、よくわからない。私は不機嫌だった。でも、それから、私はとても時間がかかったが、本音を言い合うようになり、”友達”と呼べる…いや、”親友”とも呼べる仲になった。今も、交友は続いている。私にはない長所をたくさん持っていて、いい刺激を受けている。その人との友情が続いていることに感謝している。

 何かを好き(もしくは嫌い)であること、そしてそれを表現することは、その人の個性でもある。自分とは別の存在だけれども、好きなものは自分の一部のように感じている。例えば、人ならその人が病気になったら心配で、早く治って欲しい、元気になって欲しいと思う。その人が嬉しいなら、私も嬉しくなる。そして、その人が否定されたら、かなしくなる。自分も否定されたように思ってしまう。そう、職場で私の好きなものを「嫌い、受け付けない」と言われた時、私は自分を否定された気持ちにもなった。だから、酷く動揺し、かなしくなった。

 あの日、大学で出会った友達は、私の発言をダメだと怒ってくれた。「僕は~」のショウコのように、足を私に踏まれて、痛いと言った。踏んだら痛いだろう、「嫌い」と面と向かって言ったら傷つくだろう、と。

 そのことを思い出して、私は、傷ついたことを隠そうとしたことは、それでよかったのだろうかと考えている。自分がそれを「好き」だと熱弁はしなくてもいいから、「私は好きですよ。知らなかったから仕方ないですけど、人に面と向かって”嫌い、受け付けない”と言うことは、どうかと思いますよ」と言うべきだったのだろうか。私に、その勇気はない。動揺しながら、そんなことは言えない。それよりも、「怒るべきときを逸してしまった」のだから、もうどうしようもないのだが。そして、大学時代からの友達の、勇気は物凄いものだったと今になって、実感した。

 今度、また同じような場面に出くわしたら…言えるだろうか。痛い、と。

・過去記事:僕は、そして僕たちはどう生きるか

僕は、そして僕たちはどう生きるか

梨木 香歩 / 理論社


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by halca-kaukana057 | 2011-11-28 23:01 | 日常/考えたこと

夕焼け空の金星を観て

 昨日は吹雪。今日も午前中は雪がちらほら降ることがありましたが、お昼過ぎには曇り空。夕方になって、雲が切れ始めました。そして、久しぶりに夕焼け空を観て、写真も撮りました。

 と言うのは、西の空に見えている金星も観たい・撮りたかったから。
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 屋根の上に、小さな光の点が。これが金星です。オレンジから青へのグラデーションもきれいでした。思わず何枚もバシバシと画像を撮ってしまいました。

 明日の日没後には、細い月と一緒に金星が見えます。高度が低いですが、高い建物の上や西の方角に山が無く開けている場所で、見えると思います。私の地域は雨の予報。晴れるかな、雲は切れるかな?
◇詳しくは:アストロアーツ:2011年11月27日 細い月と金星が接近、近くには干潟星雲も

 その金星へ向かっている、金星探査機「あかつき(PLANET-C)」.2015年、再び金星周回軌道投入に挑戦するため、11月に3回の軌道変更を行いました。以前書いたとおり、メインエンジンの「軌道制御エンジン」は使えなくなってしまったので、「姿勢制御エンジン」で、3回に分けて軌道を変更しました。3回とも無事クリア。現在、探査機の状態や軌道を調べている模様です。詳しいことがわかったら、また書きます。
・以前の記事:「あかつき」の再挑戦
JAXA:ISAS・宇宙科学研究所:あかつき(PLANET-C)関連記事

 夕焼け空の金星を観て、「あかつき」を想います。
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by halca-kaukana057 | 2011-11-26 22:13 | 宇宙・天文

色々混ぜます、混ぜてます 今週の「クインテット」

 まず、昨日金曜放送の先週の再放送を観て。「夕日」でしんみりしつつ、コンサート「ウィリアム・テル序曲」で気分はハイテンション、元気になる回だなと実感。昨日は私の地域は吹雪だったのですが、「クインテット」版「ウィリアム・テル序曲」を聴いて、吹雪の中でも元気に出勤・仕事するぞという気持ちになれました。気合入りました!渾身の演奏から、力を与えてもらいました。



 では、今日の放送。ドラマパートは「ぼくのミックスジュース」。と言っても、ドラマは無く歌のみです。ドラマ付きでの初登場は2007年11月。その後、歌のみのバージョンも出ました。シャープ君の朗らかな歌声が合う!この歌の歌詞のように、シャープ君の「ぼくのミックスジュース」を聴けば「きょうはいいことあるかもね」「なんでもかんでもいいちょうし」。五味太郎さんの歌詞、何度聴いてもいいなぁと思います。楽しいことも、かなしいことも、嬉しいことも、つらいことも、全部混ぜて食べちゃえ、飲んじゃえ。きっと、心の栄養になるから。

 初登場の時、「おかあさんといっしょ」はゆうぞうお兄さんが歌のお兄さん。シャープ君とゆうぞうお兄さんで歌って欲しい!と思ったのを覚えています。今はだいすけお兄さん。だいすけお兄さんでも大歓迎です!!
(そういえば、まだだいすけ・たくみコンビでは「ぼくのミックスジュース」は歌っていなかったと思う。「おかあさんといっしょ」不朽の名曲、だいすけ・たくみコンビでも是非とも!!)
 あと…「おかあさんといっしょ」でアキラさん・宮川彬良さんが作曲した歌「あさごはんマーチ」、「クインテット」で歌われることはありませんでした…。残念です。熱望していたんだけどなぁ。「クインテット」にも合うと思ったし、アキラさんによる再アレンジも聴きたかったんだけどなぁ…。
・その時の記事:クインテット×ETVコラボ 今週の教育テレビ(2007.11.30)

 パート3は雑唱団。「やぎさんゆうびん」。来ました。地獄のエンドレスw聴いていて、随分長いなと思ったので、時間を計ってみた。フェードアウトするまで2分3秒!!あれだけの歌詞の歌を何回も何回も繰り返し、2分も歌っていたのは凄い。最初、白ヤギさんが出した手紙を黒ヤギさんが食べて、白ヤギさんが驚いたジェスチャーをしているあたりや、歌の最後のほうでアリアさんが壊れかかっているところで、思わず笑ってしまいます。そして、コロコロ表情が変わるアキラさんも。よくピアノ弾き続けられるなぁ。

 コンサート前、指揮の練習をしているシャープ君。シャープ君なら指揮者も出来る、情熱的で伸びやかな音楽を引き出す指揮が出来ると思う。…と前にも書いた気がしますwそんなシャープ君を見て、スコアさんが一言。「最初に指揮棒を使ったのはウェーバー」。そうだったんだ。

 ということで、コンサートはウェーバー「舞踏への勧誘」(+リチャード・ロジャーズ「シャル・ウィ・ダンス」)。ちょっと待ってください、夏にも放送がありましたよね。8月20日放送の回のコンサートでした。「金婚式」に続き、今年度2回目の曲・2曲目です。中間部の「シャル・ウィ・ダンス」の部分は何度聴いても自然。”混ぜるな自然”。そして、優雅です。来年、この「シャル・ウィ・ダンス」が主題歌として元々歌われているミュージカル「王様と私」が全国各地で公演されるそうですが、私の地域でも公演がある模様。観に行く予定です。「クインテット」で聴くまで、映画が元だと間違って思っていたんです。ミュージカルは知らず。だからこそ、元のミュージカルを観て、本来の「シャル・ウィ・ダンス」を聴いてこようと思っています。

 さて、来週12月3日の放送から、冬テーマです。冬テーマは、ちょっとわくわくします。

*****

 その12月3日は、BSプレミアム「宮川彬良のショータイム」(第6回)放送日でもあります。あれ、何故か第1週に。その番宣として、11月28日の「BSコンシェルジュ」にアキラさんが登場!ピアノ演奏もあるとのこと。これは楽しみ、録画予約は完了しております!!
NHK:BSコンシェルジュ
GOOVILLAGE - 宮川彬良オフィシャルウェブサイト:新着情報:「BSコンシェルジュ」出演

 放送は総合でもあります!
・総合:10:05~10:49
・BSプレミアム:18:00~18:44
 ↑内容はどちらも同じです。

 そして、11月30日は、「クインテット」ライブ・「アキラさんの ハロイトへホニハ オリジナル LIVE」です。100席完売しました。行かれる皆様、たっぷり楽しんできてくださいね!!(そしてレポを…。検索しますから…。
◇会場はこちら:アート・カフェ・フレンズ
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by halca-kaukana057 | 2011-11-26 17:59 | Eテレ・NHK教育テレビ

お医者さん宇宙飛行士・古川さん、宇宙から帰る

 昨日、報道の通り、国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在を終え、古川聡宇宙飛行士がソユーズ宇宙船で無事に地球に帰還しました。お帰りなさい!!

JAXA:国際宇宙ステーション長期滞在搭乗員古川宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(27S/TMA-02M)の帰還について

◇帰還の模様:Soyuz Landing Highlights from Kazakhstan


 帰還の生中継は観られなかったので、帰宅後ニュース番組などで観ました。ソユーズ宇宙船のカプセルは、カザフスタンの草原へ着地。雪が積もっていて、気温はマイナス10度台。寒いよ!宇宙船から出た古川さんら3人のクルーは毛布に包まっている。以前、野口聡一さんが帰還した時、ロシア宇宙庁のロゴマークの入ったひざ掛け毛布が使われていて、欲しいと思い今回も出るかなと思ったのですが、出番無し。あのひざ掛け毛布では薄くて寒いですね…。

NASA:Expedition 29 Crew Lands in Kazakhstan
 ↑帰還後のクルーたち。やっぱり寒そう。でも、古川さんはいつもの笑顔です^^ 古川さんの後ろには野口さんが。お迎えに行っていた模様。

NASA:Expedition 29 Crew Lands
 ↑帰還後のソユーズ宇宙船のカプセル。真っ黒ですね。


 ISS滞在中、古川さんは医師の経歴を活かして、医学実験に力を入れていました。自らの身体を実験台にして、無重量・微小重力で身体はどう変化するかを記録。また、新薬の開発に繋がるたんぱく質の実験など、無重量・微小重力空間にあるISSで医学・医療に役立つ実験も。テレビのニュースなどでも”お医者さん宇宙飛行士”としての古川さんのミッションを大きく取り上げていました。トレーニングの時間ぐらいしか歩くことがなくなるため、足の裏が柔らかくなって皮がむけてしまうという話は、私も初耳でした。へぇ!

 日本人の”お医者さん宇宙飛行士”は、初代は向井千秋さん。そして、3代目は新人5期生・金井宣茂さん。金井さんがISSへ向かう時、宇宙医療はどこまで進んでいるだろう。どんな研究・実験が行われるだろう。そして、それが地上の医療を変えるかもしれない。そう思うと、宇宙からの視点はまた多くのことを教えてくれると感じます。
◇関連記事:毎日新聞:古川さん:ドクターの宇宙実験終了「医学発展に生かす」

 古川さんの宇宙での思い出話が楽しみです。帰還後初ツイートも。最後に、古川さんがISSでどんな暮らしをしていたのかについての動画があったので貼っておきます。

古川宇宙飛行士、ISSでの一日の様子


 個人的には、古川さんのいるISSをいつもの自分ひとりではなく、観望会で観られたのが思い出に残っています。
・その時の記事:皆さん、星好きですか~!

 あと、今回の記事タイトルはドリトル先生を意識しました。お医者さんつながりと言うことで…。
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by halca-kaukana057 | 2011-11-23 21:52 | 宇宙・天文

「しずく」名付け親認定証が届いたよ

 先日、JAXAの新衛星・第一期水循環変動観測衛星(GCOM-W1)の愛称が「しずく」に決まり、名付け親になりました。その認定証が届きました!

・愛称「しずく」決定記事:GCOM-W1衛星愛称 結果発表!

 仕事を終えて帰宅。テーブルの上に、大きめの封筒が。
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 JAXAさんからお手紙です。この時、既に封が切られていました。母が先に見てしまっていましたw(JAXAの広報誌「JAXA's」も、届くと私よりも先に封を開けて読んでいる母。宇宙啓蒙成功?w)

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 封筒のアップ。JAXAのロゴマークはいつも通りですが、右に「しずく」のことが書いてある!

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 認定証とお手紙。今回もしっかりとしたつくり。色は紺色。地球の青を思い浮かべます。

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 認定証の中です。おおお!今回もかっこいい!GCOM-W1のミッションロゴもいい。和風で、気に入っているデザインです。
 左側のイラストもいいですね。「しずく」のチャームポイント(?)は丸いアンテナ。高性能マイクロ波放射計2(AMSR2)という名前で、地表や海面、大気などから自然に放射されるマイクロ波とよばれる電磁波を観測します。大きさは2m.自然に放射されるマイクロ波の強度はとても弱いのですが、この2mのアンテナで、高い精度で観測します。しかもこのアンテナ、くるくる回ります。回転することで、広い区域を一気に観測できます。凄い!無事打ち上げられ、運用開始、観測が始まるのが楽しみです。途中で故障してしまったけれども「みどり」と「みどりⅡ」、「だいち」や「いぶき」のように、地球観測衛星シリーズは働き者さんばかり。「しずく」もそんな先輩達に続く、地球をくまなく観測し、地球の今を伝えてくれる衛星になってほしいなと思っています。

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 さて、毎回お楽しみの記念品。今回は「しずく」の形のメモパッドでした。可愛い、お洒落、素敵です!!パソコンのキーボードに挟んで伝言できるメモのようです。もったいなくて…開けられませんw

 「しずく」は今年度中に打ち上げ予定。無事の打ち上げ成功、運用・観測開始を祈っています!

 さて、これで「いぶき」「みちびき」に続き名付け親3基目。嬉しいです。「こうのとり」(HTV)は悔しかった…。次は何かな。個人的には、ASTRO-Gの名付け親になりたかった…。ISAS系の科学衛星は、愛称公募はほとんど行いませんが、色々考えていたんだ。その意味でも開発中止は残念です。

*****

 さて、明日は国際宇宙ステーション(ISS)に165日間長期滞在した、古川聡宇宙飛行士が帰還します。古川さんが搭乗するソユーズ宇宙船がISSから分離するのが、明日朝7時58分。着陸は午前11時25分の予定。ネットで中継があるので、どうぞ!(私は観れなさそう…。
JAXA:宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター:JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在:ライブ中継
 ↑生中継はこちらから。
ニコニコ生放送:【JAXA】古川聡宇宙飛行士搭乗『ソユーズ宇宙船』ミッション~着陸~
 ↑ニコ生でも生中継します。
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by halca-kaukana057 | 2011-11-21 21:57 | 宇宙・天文

リテイク、バージョン違い 今週の「クインテット」

 昨日の「クインテット」。金曜の先週再放送分は、またまた元気をもらいました。

 ドラマパートは「夕日」。CD「ソングス」には1年目のバージョンが入っていますが、今回放送されたのはリテイクバージョンです。1年目の時は、芋版を作ってハイになってシャープ君が、皆の顔にハンコを押しまくった…という話だったかな。今思うと酷いw
 リテイク版は、手品で失敗したフラットさんが、恥ずかしいと顔を赤くして屋上へ。失敗を笑っているシャープ君とアリアさんですが、スコアさんにたしなめられる。恥ずかしい失敗は、誰でもある。笑っちゃつらいよね。傷心のフラットさんは、屋上で夕日を眺めている。お日様は何が恥ずかしくて赤くなっているの…?そこで「夕日」。1年目とはアレンジが違います。あれ?と思ったのが、シャープ君がギターを演奏し、アコーディオンをアリアさんが演奏し、アキラさんはトライアングル。いつもなら、シャープ君はトライアングルで、ギターがアリアさん、アコーディオンはアキラさんだよね?新鮮なようで、不思議なようで(スコアさんは何があってもチェロ!)。歌のハーモニーに心惹かれる作品です。やっぱり「クインテット」には夕日、夕方、夕焼けが似合うよなぁ…。

 パート3は「楽器の話」シャープ君ver.「ヴィブラホンの天気予報」。ポンポンポポーン~という音色が心地よい、鉄琴の仲間。お知らせチャイム音としてもよく使われていますね。ヴィブラホンが天気予報をお知らせしてくれるのですが、肝心の内容は「ポンポンポポ~ン」。どれも同じ?いや、ヴィブラホンにとっては、微妙に違うのかも。ヴィブラホンの穏やかな音色のようなお天気になればいいなと思う朝でした。これは朝向きかな。夕方でも明日の天気予報でいけるか。

 コンサートはロッシーニ「ウィリアム・テル」序曲。全員フルスロットル!アキラさん、頭をあんなぶんぶん振ってよくピアノを弾けるなぁ…といつも思います。途中のチーボーの演出が可愛いです。今回は、スネアドラムロール。弓矢を引くバージョンもありますね。「夕日」同様、同じ曲でも微妙に演出を変えてくるのがうまいです(「イタリア協奏曲」など)。演奏後、腰や肩を叩いているアキラさん。やっぱり疲れるんだwこの演出もうまいです。

・過去記事:名曲リニューアル・リサイクル 今週と先週の教育テレビ(2011/11/20)
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by halca-kaukana057 | 2011-11-20 21:57 | Eテレ・NHK教育テレビ

僕は、そして僕たちはどう生きるか

 梨木香歩さんの作品は、出てからしばらくしてから読むことが多いのですが、この本は今年出たばかり。気になっていた(梨木さんの作品は全部気になりますが)ので、早速(というわけでもないですが)読みました。


僕は、そして僕たちはどう生きるか
梨木香歩/理論社/2011

 いつもならここであらすじを書くのですが、書けません。まとめようがありません…。植物や虫、生き物に興味があり土壌採集をしている14歳の少年の僕。「コペル」と呼ばれている。「ブラキ氏」という愛称の犬を飼っている。コペルの叔父で染織家のノボちゃん。コペルの友人で、小学6年から学校に来なくなったユージン。ユージンの従妹でひとつ年上のショウコ。ノボちゃんが染織のためのヨモギを採るために、コペルとノボちゃんはユージンの家の庭にやってきた。ユージンの家の庭はとても広く、様々な植物が生い茂っている。庭と言うよりも森。その庭で、コペルとユージンはショウコが来たことがきっかけであるものと出会う。そして4人は様々なものに思いを巡らし、考える。


 タイトルは哲学のよう。物語は、自然豊かな庭で、4人が植物に触れながら、様々なことに思いを巡らす。そして、あるものに出会う…。14歳でそれぞれの家庭の事情でひとりで暮らし、賢くもあるコペルとユージン。自然豊かなユージンの庭、染織家の叔父さんという設定に、「西の魔女が死んだ」・「からくりからくさ」か、もしくは川端裕人さんの作品の雰囲気かと(某所のレビューを読んだら、同じことを思った人がいて驚きました!)。物語は淡々と、でも何か強いメッセージが込められているのは読み取れるけど、核心がなかなか出てこない。一体どこに向かうのだろう…と思っていたら、ショウコの登場で出会うことになったあるものが更に強いメッセージを発してくる。そのものや、コペルとユージンの過去が語られ、物語の核心が。それまでばらばらに見えていた、物語のエピソード・要素の数々が最後に「ここに辿りつくのか!」と息をのみながら読み、最後の1ページで涙が止まりませんでした。

 この作品では、デリケートな話題・問題にも直球ストレートで踏み込んでいる。普段、私はこの作品に書かれているような話題・問題を語るのは避けている。語った相手や場所、内容で、場が大混乱になるのを恐れているからだ。自分の考えをはっきりと主張する自信もない。なので、書かれている内容を読んだ時はどきどきした。私の苦手なところへ、どんどん踏み込んでいく。どうしようと思いつつ、でも読むのを止められなかった。きっと、この作品の根底にある”考える”ことを、対象は何であれやめたくない、停止したくないと思ったからだろう。あと、あるものが何なのかや、4人が語ることも、気になって。

 作品全体からも、個々のエピソードやセリフからも、様々なことを読み取れる。読み取れるだけじゃない。梨木さんは、「考えてみよう」「行動してみよう」と読み手にそっと伝えようとしているのだろう。私は、時にユージンやあるもののようになってしまうが、全体的にはコペルに近い。コペルが、「カッコに括っていたもの」に気づいた時、自分も同じようなことを経験した覚えがある…といろいろと思い出してしまった。でも、そこで落ち込んでばかりもいられない。「考えてみよう」「行動してみよう」と声がする。自分の力で。でも、ひとりではない。

 今日一気読みしたのですが、何度でも読み返したい。難解なところも多いので、読み返したらまた考えることもあるだろう。また、作品全体だけでなく、個々に気になったところを抜き出して考えたい。既に考えていることがあるので、そのうち記事にすると思います。

 そういえば、タイトルと、コペルに見覚えがある…と思ったら、巻末の参考文献に「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎/岩波書店)が。これでした。ちゃんと読んだことが無いので、この際だし読もう(また読む本が増えました…嬉しい悲鳴?)。

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

吉野 源三郎 / 岩波書店



 ポプラ社から、ジュニア版も出てます。

君たちはどう生きるか (ジュニア版 吉野源三郎全集)

吉野 源三郎 / ポプラ社


君たちはどう生きるか (ポプラポケット文庫 日本の名作)

吉野源三郎 / ポプラ社


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by halca-kaukana057 | 2011-11-18 22:29 | 本・読書

はやぶさ/HAYABUSA (角川つばさ文庫 ジュニア向けノベライズ版)

 1年前の今日は、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルに入っていた微粒子が、小惑星イトカワ由来のものだと発表された日でした。「はやぶさ」はイトカワのサンプルを回収できていた、ミッションフルコンプリートした…その喜ばしい報せに、歓喜、感激、感涙の一日でした。

・1年前の今日の記事:祝・500点満点達成! 「はやぶさ」カプセルの微粒子はイトカワ由来
・2010年11月16日の私のtwitterログ:Twilog:遼(@halcakaukana)/2010年11月16日

 と言うわけで、今日は「はやぶさ」関連の本を。しかし、これまでの本とは、ちょっと趣向が違います。

はやぶさ/HAYABUSA
鷹見 一幸:著/かしわ:絵/角川書店(角川グループパブリッシング)・角川つばさ文庫/2011

 10月に公開され、私も観に行った映画「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス版)。そのノベライズが角川文庫から出ているのですが、もう一つ、角川のジュニア向け新書「角川つばさ文庫」から、ジュニア向けノベライズが出ています。映画のノベライズが出ることは多いですが、通常版とジュニア向け版が同時に出ることは珍しい。なので、ジュニア向け版を買って読んでみました。

 小学2年生の隼人は、鹿児島から神奈川に転校して来た。しかし隼人は、鹿児島弁で話すことを変だとクラスの子たちから思われていて、友達が出来ずにいた。ある日、クラスの男子たちがロケットの話で盛り上がっていた。背が高くサッカーが得意なケンジが、学校の近くにロケットの研究所があって本物のロケットを見たと騒いでいる。その話を聞いて、隼人は鹿児島で見たロケットの打ち上げを懐かしく思い出していた。その隼人にいきなり話題が振られ、隼人は本物のロケットの打ち上げを見たことがあると言う。皆に嘘だと言われ涙を流す隼人。そんな隼人に、ケンジはその研究所に行って聞いてみようと言い出す。放課後、その研究所…宇宙科学研究所・相模原キャンパスに向かった2人。展示室で相談員をしている水沢恵に話しかける。隼人が見たというロケットは、内之浦から打ち上げられたM-Vロケット5号機。搭載されていたのは、MUSES-C・小惑星探査機「はやぶさ」。”恵お姉さん”から「はやぶさ」のことを教えてもらった隼人は、「はやぶさ」や宇宙に興味を持ち、研究所に通うようになった…。


 映画本編の話とは、ちょっと違う物語です。映画のスピンオフと言えばいいかな。映画の物語も語られますが、このジュニア向け版での主人公は隼人。小学生としての、いち「はやぶさ」ファンとしての視点をメインにして物語は語られます。映画本編の主人公・恵は展示室の相談員(主に)として、隼人たちに「はやぶさ」や宇宙のことを教え、また隼人から学校や勉強、人間関係のことなどの相談を受ける立場になっています。隼人から見れば”お姉さん”なので、映画よりしっかりしている気がしていますw勿論、映画に登場した運用チームの先生方も登場します。が、隼人との接点がそんなに無いので、恵の視点から語られます。

 これまでの「はやぶさ」関連本は、当然だけれども「はやぶさ」そのものについて書かれているものばかりだった。私も出る度に読んだ。立場が違えば見方が変わる。書かれていることも、当然起こったことはどれも同じ。でも、立場が変われば視点が異なり、表現が異なる。その違いや、どんな読み手を想定して書かれてあるか、著者の性格・傾向の違いもあって、出る度に読んでしまう(まだ読んでいないもの、読む予定のないものもありますが…)。映画だって、「はやぶさ」そのものがいつどうなるか、何が起こるかは知っている。それなのに、誰が主人公で視点のメインはどこなのか、演じる俳優さん、コンセプト、雰囲気、監督の伝えたいこと…それらの違いがあるので、この20世紀フォックス版だけでなく、来年公開の東映版、松竹版も観たいと思っている。要するに私は、ただの宇宙ファン、「はやぶさ」ファンなんだろうと言われれば認めざるを得ない、その通りなのですが、ひとつの探査機から、たくさんの書籍や映像作品などが生まれたことが、嬉しいですし驚いてもいます。

 しかし、このジュニア向けノベライズは、これまでの「はやぶさ」本とはちょっと違う。「はやぶさ」そのもののことは、確かに書かれています。所々に”恵お姉さん”が「はやぶさ」や宇宙のことを解説するミニコラムがあり、また物語本文にも小学生にもわかりやすいように解説風の文章があります。でも、メインは隼人と「はやぶさ」の関わり。隼人が「はやぶさ」から学んだこと、「はやぶさ」に教えてもらったこと。映画では、恵は様々な実在するスタッフの寄せ集めのような存在。完全なフィクションではない。だが、このジュニア向けノベライズの隼人は完全なフィクション。そして、”宇宙研・運用チームの中の人”ではない。外から、小学生としての、いち「はやぶさ」ファンとしての視点で、「はやぶさ」の旅路を見つめ、見守っている。こんな物語も、私は読んでみたかった。SF小説で、現実のプロジェクト、もしくは現実のプロジェクトのモデルと、それに関わる人・見守る人の物語がよくありますが(例えば、野尻抱介「ロケットガール」シリーズの「魔法使いとランデヴー」。これは「はやぶさ」がモデル)、現実の「はやぶさ」でもそんな物語が出ないかなぁと思っていたのです。現実の出来事にフィクションをつける必要はない…と言われるかもしれません。が、ひとつの探査機(宇宙機・人工衛星)と人間の関わりを、”中の人”だけでなく、直接関わっていない人からの視点で語ったらどうなるだろう。それを読んでみたかったのです。特に「はやぶさ」は、そのドラマティックな旅路、何が起こっても諦めない運用チームの根性と驚きの技術に励まされた、元気をもらったという声が多い。その声の中のあったかもしれないひとつを、物語・小説にしたら、どうなるだろうか。ひとつの探査機・人工衛星・宇宙機が、誰かの生き方・人生に影響を与える。その人にとって、その宇宙機は人生のヒトコマに刻まれるかけがえの無い、大きな存在になる。この物語では「はやぶさ」だけど、他の宇宙機(人工衛星・探査機・宇宙プロジェクト)でも、現実に隼人と同じような体験をしている人がいるだろう。ならば、宇宙・宇宙開発・宇宙プロジェクトは決して遠くにあるものではない。”遠い”存在ではない。

 子どもを主人公にすれば、主人公の子と「はやぶさ」が同時に成長してゆく。その子にとって、「はやぶさ」は一緒に成長し、歩んできた友達のような存在になる。その子が、この物語では隼人です。

 隼人はケンジや恵お姉さんと一緒に「はやぶさ」を見守り続け、成長してゆく。一方で、学校では隼人を標的にいじめも起こる。このいじめが何とも古風な(?)小学生男子(実際はどうなんだろう?)によるもので、微妙だなとも思うのですが、隼人が「はやぶさ」を思って賢く、強くなってゆく様に、子どもって凄いなと思います。

 映画本編には出てこない・出てきて欲しかったのに割愛されてしまったこともこのジュニア向けノベライズには書かれていて、嬉しかったです。このノベライズだけを読んでも、映画本編が全部語られているわけではないので、ネタバレにはならないと思います…多分。所々はネタバレしますw映画を観てから、もうひとつの「はやぶさ/HAYABUSA」の物語を楽しみたい方におすすめします。ジュニア向けですが、大人も楽しめます。「はやぶさ」や宇宙、探査機運用の素朴な疑問についての答えもわかりやすく書かれています。親子でなら、全力でおすすめします!

 と言うことで、映画の公開は終わってしまったので、ブルーレイ・DVD待ちです。また観たい。今度は家で、元ネタを確認しつつゆっくりじっくり観たい。買う予定ではいます。いつ出るかな。2月11日の東映版「はやぶさ 遥かなる帰還」の公開とどっちが早いかな。

【過去関連記事】
・映画「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス版)私の感想:映画「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス版)を観てきた

・「はやぶさ」をモデルにしたSF小説:ロケットガール4 魔法使いとランデヴー

【関連サイト】
角川つばさ文庫:はやぶさ/HAYABUSA
 ↑角川つばさ文庫の特設サイト。
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by halca-kaukana057 | 2011-11-16 23:30 | 本・読書


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