<   2014年 08月 ( 16 )   > この月の画像一覧

明けと宵の惑星たち

 夜明け前、目が覚めたので外を観たら快晴、満天の星空。眠かったのですが、こんないい星空はないと星見開始。
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 まずはオリオン座。晩夏のオリオン…いいですね。これを撮影している間、プレアデス星団(すばる)の方を観ていたら、短い明るい流星が。散在かな?人工衛星も見えるかなと思ったのですが、何も見えませんでした。

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 そのプレアデス星団と、ヒヤデス星団。星の数がすごい。月並みな表現ですが、宝石を散りばめたよう。

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 もう一度オリオン座。シリウスも。空が徐々に明るくなってきました。

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 夜明けの空の木星と金星。先日よりもまた離れたような。
 そのまま夜が明けました。きれいな、清々しい夜明けでした。

 そして、日没。日没もきれいに晴れています!今度は南西の空、土星と火星と月。あまりきれいに撮れなかった。
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 土星と火星に、月が昨日よりも近づいています。毎日観察することで、こんな星の動きを比べることが出来るのが楽しい。
・昨日:ようやく撮れた土星・火星+月
 この時間、夏の大三角は天頂に。東の空からは秋の星座たち。明日から9月。壮大な神話が夜空に描かれる季節です。

 朝から晩まで、星見堪能の一日でした。
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by halca-kaukana057 | 2014-08-31 22:05 | 宇宙・天文

ようやく撮れた土星・火星+月

 まだまだ見ごろの日没後の南西の空の土星・火星の共演。今日、また観られました。そしてようやく撮影もできました。
・以前の記事:土星と火星の共演が観たい

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 上が土星、下が火星。色の違いははっきりとは出ていませんが、下の火星の方が赤っぽいのが少しわかります。西の空には三日月(月齢4.5)も。明日はもっと近づきます。
 今日はじっくり観られる、と撮影しながらしばらくの間観ていました。

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 月だけ。電線に引っかかってます。地球照もわかりますね。太陽の光を地球が反射して、38万km先の月に届き、陰の部分を照らしている。何度思い起こしても、凄いなぁ、面白いなぁと思います。

 この後、月は雲に隠れてしまいました。隠れる前に撮れてよかった!
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by halca-kaukana057 | 2014-08-30 22:18 | 宇宙・天文

[NHK人形劇小説版]少年シャーロック ホームズ 15歳の名探偵!! +NHK人形劇版

 NHKで3月と今月に3話ずつ先行放送していた、三谷幸喜さん脚本の人形劇「シャーロックホームズ」。3月に何気なく観てみたら面白かった。先日放送された4~6話も面白かった!調べてみたらノベライズが出ているので、読んでみることにしました。
NHK:シャーロックホームズ
シャーロック学園
 ↑もうひとつの公式サイト。ツイッター・FBでは各回の元ネタ豆知識などもあって勉強になります。…はい、私、今までホームズシリーズは何ひとつ読んだことも観たこともありませんでしたすみません!!大人になって、この人形劇版が初めてのホームズシリーズ(入れてもいいのか?)とは…。
 

少年シャーロック ホームズ 15歳の名探偵!!
アーサー・コナン・ドイル:原作/三谷幸喜:番組脚本/時海結以:著/千葉:絵/集英社・集英社みらい文庫/2014

 ロンドン郊外の全寮制名門校・ビートン校。医師である父がロンドンで開業したため、オーストラリアから転校してきたジョン・ヘイミッシュ・ワトソン、15歳。学校には4つの寮があり、ワトソンはB・ベイカー寮の221B室に入ることになった。この部屋には、「問題児」「変わり者」と思われている同じ15歳の少年が暮らしていた。彼の名はシャーロック・ホームズ。ワトソンが部屋に入るなり、自己紹介もしていないのにワトソンのこれまでのことを言い当ててしまう。ホームズは友達もおらず部屋で実験をしたり、一人で生徒達を観察したり、考え事をしていることが多かった。しかし、休日になるとたくさんの生徒達が相談にやってくる。ホームズの鋭い観察力・推理力は校内でも有名で、ホームズは興味を持った奇妙な事件を解決してやっていた。そしてワトソンもある”事件”に巻き込まれたことで、ホームズの推理力を目の当たりにし、いつしか共に校内の奇妙な事件に関わることになる…

 あらすじ、物語の内容は人形劇と同じです。この巻では、3月に先行放送された1~3話「最初の冒険」(前・後編)、「困った校長先生の冒険」が収録されています。ただ、人形劇では語られなかった学校の細かい設定や背景、追加シーンもあります。例えば、「最初の冒険」で、卵が一体どこから出てきたのか。ホームズシリーズはワトソンが物語の語り手となりますが、この人形劇版でも同じ。この小説版では、放送された人形劇よりも更にワトソン視点になっています。「困った校長先生の冒険」で、クライマックスとなるシーンを、ワトソンはどう見ていたのか。あのシーンに人形劇ではワトソンはいませんが、小説版ではワトソンもちゃんと見ていたように描かれています。放送された人形劇を観て、「面白い」と思ったら、是非この小説版も読むことをおすすめします。この「シャーロックホームズ」の世界をもっと堪能できます。

 読んで、登場人物の描写が凄く細かく、想像力を刺激するなと感じました。人形劇でもホームズの鋭い眼の動きが印象的ですが、この小説版でも瞳の動き、視線、手の動き、表情、話し口調の描写が本当に細かい。細かいけどくどくなく、ピンと張り詰めた糸のような緊張感がある。文章を、物語を追えば追うほどワクワクドキドキして次のページをめくる。ああ、これがホームズシリーズの面白さなのか。番組で、三谷さんがホームズの物語は「ミステリー」ではなく「冒険・アドベンチャー」と仰っていたのですが、なるほどわかる気がしました。15歳、学園もの、殺人・死人はない設定・でも人の心の暗闇の部分をしっかりと出していることで、「アドベンチャー」である部分が引き立っているように感じる。

 あと、ホームズもだが、ワトソンの描写・設定がとても好みです。オーストラリアの前の学校ではラクビー部に所属し、ラクビーに熱中していた。しかし、足を怪我して引退。目標を見失い、失望し、自暴自棄になっていた。自分はどうあれ、とにかく平穏に過ごせればいい…。そんなワトソンがホームズに出会い、ホームズが興味をもつ「奇妙なこと」に関わるうちに、止まっていた心が動き出す。「最初の冒険」のクライマックスシーンで、ワトソンがホープに話す言葉がとても好きだ。そして、後でその言葉について、ホームズと話すシーンも。「奇妙なこと」が面白くてたまらないホームズ。何気なく見過ごしていることも、よく見たらとても「奇妙」で「面白い」のかもしれない。それと関わることは「冒険」とも言えるような。

 ホームズもクールであまり感情を表に出さない(でもワトソンに表情で読み取られてしまう)、落ち着いていて大人びた少年ではあるのですが、失望しているワトソンやホープに対して語りかける言葉は穏やか。人の話は聞かない、興味がないことは全く興味を持たないけれども、決して「冷徹」なわけではない。そんなところがいい。「困った校長先生の冒険」では、まだ15歳・思春期の少年の一面が伺える。完璧な人間ではない(美術で作った石膏も含めて。あれは笑えるwそして15歳なのでパイプではなく「吹き戻し(ピロピロ笛)」の設定も。時代は原作と同じく19世紀の設定ですが、当時イギリスにピロピロ笛なんてあったのか?w)。
 今後、この2人が協力し合い、成長してゆく過程が観られるのがとても楽しみです。

 人形劇では毎回のゲスト出演者も楽しみのひとつ。原作では警部、この人形劇では上級生で生活委員のレストレード君はもっと出番があるといいなぁ。あの終わり方が切なかったので、ホープ君はまた出てきて欲しいなぁ…。アドラー先生は勿論。ホームズを更に惑わして欲しいwそして、モリアーティ教頭…今後どう絡んでくるんだろう。

 人形劇では音楽も大きなポイント。OPが歌も映像もとにかくカッコイイ。プロジェクション・マッピングの演出は人形劇だからこそ出来る演出。そして、劇判演奏がダニエル・ハーディング指揮マーラー・チェンバー・オーケストラって何ですか!?(誉め言葉)サントラが待ち遠しい。ハドソン夫人の歌、覚えちゃいましたよ…

 ちなみに原作では、ホームズはヴァイオリン演奏が得意。人形劇でもやるかなぁ。人形劇でヴァイオリン演奏…大丈夫、NHKには「クインテット」の実績があります!!(人形操演をしている団体は別だけど。技術は確立している!)こんなところで「クインテット」の技術が受け継がれれば嬉しいなぁ。あって欲しいなぁ、ヴァイオリン演奏シーン…。パペットの構造を見るに、「クインテット」のアリアさん並みの動きは難しそうですが…。

少年シャーロックホームズ赤毛クラブの謎 (集英社みらい文庫)

コナン・ドイル / 集英社


 小説版2巻は9月に発売予定。4~6話が収録される模様。これも読む。
 先日放送されたその4~6話も面白かった。「赤毛クラブの冒険」特にお気に入りの回です。ホームズがワトソンのことを「親友」と呼び、ロイロット先生に対して「ぼくたちを見くびらないでもらいたい」と言っていたのがとてもよかった。ホームズもワトソンのことを認めている。

 というわけで、こうなったら原作を読もう!読み始めています。原作が人形劇版だとこんな風に変えられていたのかと見つけるのも面白い。
 そして、ホームズシリーズと言えばこちらも。

SHERLOCK / シャーロック [DVD]

ベネディクト・カンバーバッチ、マーティン・フリーマン:出演/角川書店


 BBC制作の現代版。存在は知ってはいたが、ドラマそのものを観たことは無かった。…こっちも面白い!!シャーロックがより「変わり者」で、推理力も鋭い。ジョンも戦場で負った心の傷を抱え、失意の中にいるが、シャーロックと出会い、止まっていた心が動き出す。殺人の描写が苦手でミステリーものは苦手意識を持っていたのだが、こちらは大丈夫だった。第1シーズンを観ているところですが、続きが気になります!

 NHK人形劇版は、10月から本放送開始。先行放送した1~6話も最初から放送されます。10月まで、原作読んで、BBC「SHERLOCK」を観て待ちます。


【追記:関連記事】
 レギュラー本放送がスタートしたので、人形劇本編の感想はこちら。
「最初の冒険」(前・後編)
・1話:視野が増え広がれば、この世の中はつまらないものじゃない 人形劇「シャーロックホームズ」第1話
・2話:終わりと始まり、失意と希望 人形劇「シャーロックホームズ」第2話
・3話「困った校長先生の冒険」:自分の眼で確かめ、観察しなさい 人形劇「シャーロックホームズ」第3話
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by halca-kaukana057 | 2014-08-29 23:05 | 本・読書

夜明けの木星と金星

 先日書いた日没後の火星と土星は、観れたけれども画像は撮れないまま。画像が撮れなくても、自分の眼で見ているからいいか。一方の夜明けの木星と金星ですが、今朝、4時に目が覚めたので観ることが出来ました。
・先日の記事:土星と火星の共演が観たい

 まだ空は少し暗い。北東の空、木星は見えていますが金星はまだ空低い位置にありました。南東の空を観ると…
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 オリオン座が見えていました。画像下の明るい星は、おおいぬ座のシリウス。晩夏に冬の星座が見える。あと何ヶ月かすると、日没後にこの星座が見える季節がやってきます。

 徐々に空は明るくなり、金星も徐々に昇ってきました。
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 上が木星、下が金星です。金星の方が明るいのがわかります。そして、徐々に木星もオリオン座も空の明るさに消えていきました。早朝の少しの間の時間の星見でした。


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by halca-kaukana057 | 2014-08-28 22:28 | 宇宙・天文

小説 言の葉の庭

 公開された時から気になっているアニメ映画「言の葉の庭」。気になってるのに、上映館が当地には無く、そしてまだDVDで観てない…。と思っていたら、新海誠監督自らによる小説版を見かけたのでまず小説を読むことにしました。

言の葉の庭:公式サイト
 ↑サイトにジャンプすると、映画の予告動画が再生されるので、音量にご注意ください。

小説 言の葉の庭
新海 誠 /KADOKAWA/メディアファクトリー(ダ・ヴィンチブックス)/2014

 高校生の秋月孝雄は、雨が降ると午前中は学校をサボって、国定公園に向かう。ある日、公園内の東屋にスーツを着た女性がいた。午前中から缶ビールを飲んでいる。孝雄はその女性…雪野にどこかで会っている様に感じる。それから、雨の日になると孝雄と雪野はその東屋で会う。孝雄は母の靴の手入れをしているうちに、独学で靴を手作りしている。そして、いつか靴職人になれたら、と雪野に話してしまった。一方、雪野は「うまく歩けなくなっちゃったの」と孝雄に語る。

 アニメの予告の絵がとてもきれいで印象的だったのですが、小説でもそのきれいな絵が思い浮かぶような物語、文章でした。雨の日、公園の東屋で会う孝雄と謎の女性・雪野。普段ならその雪野について詳しく書こうとするところなのだが、あまり書きたくない。ネタバレ阻止の意味もあるし、私が語るよりも小説で、アニメでその美しさを味わって欲しい、という想いがある。儚く、弱く、傷や陰を抱えている。それが、美しく感じられる。

 孝雄は靴職人を志し、独学で靴を作っている。自分で作った靴を履き、歩いてみてまた改良する。この物語の鍵になるのは、その「靴」、そして「歩く」ことだと思う。外を歩く時、靴を履く。靴を必要としない人もこの世界にはいるが、現代の日本では靴を履かないととても外を歩くことは出来ない。硬いアスファルトは素足では痛い、尖った石ころやガラスの破片などの危険物もある。雨が降れば尚更。靴は歩くための足を守り、体を支え、遠くまで行けるようにしてくれるもの。
 この物語に出てくる人々は、壊れかけの「靴」でうまく「歩けない」人たちばかりだ。表向きは歩いているようでも、心の中、ひとりになると傷や陰が出てくる。壊れかけの「靴」でも歩いていけるように自分の足を強くするか、「靴」を鎧のように頑丈にするか…それが本当に頑丈かどうか、頑丈に見せているだけのこともあるけれども…。または、「靴」も自分も強く「つくっていく」か。その時、一緒に「歩く」「歩きたい」と思う人がいるか。一緒に「歩きたい」と思う人がいれば、そうストレートに簡単にはいかないけれども、「靴」も自分も強く「つくって」いける。孝雄も、雪野も、ひとりで歩こうと思いながら、お互いを気にしている。その想いも簡単には届かない、叶わないが…。

 人と人はどこで繋がっているかわからない。そしてその想いも錯綜する。あちらこちらで絡まり、衝突する。それでも、美しい物語だなぁと思いながら読んでいました。物語に散りばめられた和歌が、その美しさを引き立たせているのかもしれない。

 美しくて、儚くて、辛いけれどもやさしさがある物語。これはアニメも観るしかない。
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by halca-kaukana057 | 2014-08-28 22:09 | 本・読書

土星と火星の共演が観たい

 大雨であちらこちらで大きな被害が出ています。皆様のお住まいの地域は大丈夫でしょうか。

 当地でも雨、曇り続きでした。星見できない。現在、朝と宵の空に惑星が見ごろなんです。日没後の南西の空、土星と火星が接近して見えています。

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Stella Theater Webより。明日19時半の東京でシュミレートしました。

 土星が上、火星が下に並んで見えています。2惑星が位置しているてんびん座は明るい星が無いので、目立ちすぐ見つけられると思います。どうしても目印が欲しい方は、南側にさそり座があり、赤い一等星アンタレスと同じ高さなのを目印にするといいと思います。

 さて、今日は晴れた。今日こそ観るぞ!と思ったら…8時過ぎになってから観たので、高度が低く見づらい。火星がギリギリご近所の屋根の上。それでも何とか土星と火星が見えた、では画像を…と思っていたら雲が。火星が見事に隠れてしまいました…。
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 画像右の屋根の上の明るい星が土星。画像左の赤い明るい星がさそり座のアンタレスです。

 あーあ…と思いながらしばし星見していたのですが、今日の星はやけにキラキラしている。空が澄んでいるのか。秋が近づいてきているんだな…と感じました。気温も、風も秋に移り変わるのを感じます。
 一瞬でしたが、土星と火星の共演、きれいでした。明日も晴れるといいなぁ。

 朝は、木星と金星です。
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 上が木星、下が金星。金星がとても明るいので、すぐ見つけられます。こちらも観られたらいいなぁ。
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by halca-kaukana057 | 2014-08-26 22:44 | 宇宙・天文

少女という文化と変遷を紐解いたら 「美少女の美術史」展に行ってきた

 いつもユニークで先駆的な企画展と、個性的な常設展、そして建物そのものが魅力的な青森県立美術館。現在、開催されている特別展が「美少女の美術史」展。2010年、「ロボットと美術」展を企画したスタッフが再び集まり、ロボットの次は美少女。美少女という言葉から、漫画やアニメなどのサブカルチャーをイメージしましたが、それだけじゃないらしい。それだけで終わるわけが無い。会期もあと少し…前売り券を買っておいたので、行ってきました。

青森県立美術館:美少女の美術史  少女について考えるための16の事柄
美少女と美術史展・公式サイト

・2010年「ロボ美」感想:”人間”を投影する、機械以上の存在 「ロボットと美術」展

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 いつもの真っ白な建物が出迎えてくれました。朝からたくさんの人が来ていました。

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obさんによるライブペインティングイベント作品。撮影・ウェブアップロード可。7月中に制作されていたそうです。

 この「美少女の美術史」展、かなり気合が入っています。いつもの常設展の展示コーナーも特別展の会場に。いつもの特別展よりもボリュームあります。あれ、いつもならここに棟方志功の作品があるはずなのに…いつもと違う意外さ、新鮮さもありました。

 展示は、江戸時代の掛け軸や屏風に描かれた浮世絵、美人画に始まり、明治に入り女性の教育環境や社会的立場の変化に合わせて女性像も変化、「女学生」「少女」の期間が生まれたこと、更に昭和に入り少女文化も発展、現在の漫画やアニメに描かれるポップカルチャーの美少女たち…そんな歴史や「少女」像の変遷から、「少女」とは何か、どんな存在なのか、を紐解いていきます。

 近年、「○○女子」「○○ガール」という言葉が増えました。それまで男性のものと思われてきた趣味を、女性たちが活き活きと楽しむ。ディープな楽しみ方もするけれど、ファッションも怠らない。「山ガール」なら、カラフルでポップな登山服や登山用品、「宙ガール」なら天体望遠鏡や双眼鏡を可愛い柄のマスキングテープで彩ったり、こちらも夜間の観測を安全に且つ可愛く楽しめるようなファッションも欠かさない。私自身「宙ガール」「天文女子」と呼ばれるのには抵抗がありますが、天文好きな女性、というところでは当てはまるかも。マイ望遠鏡に可愛いステッカーやマスキングテープで彩ってみたいとも思いますし、星や月など天文関係のアクセサリーを見つけると反応してしまいます。でも、数年前までは天文好きな女性というのは、ちょっと肩身が狭かった。男性の趣味と思われていたから。「オタク」「暗い」というイメージもつきまとっていた。それが今では、堂々と出来る。言葉の氾濫はあまり好ましくないと感じるけれども、喜ばしいことだ。

 展示の中で、明治の頃、「少女」は嫁入りまでの期間を指す、というものがあった。学校に通い、嫁入りのための教育…針仕事やお料理を覚える。良妻賢母になるために。嫁入りすると「少女」では無くなる。「少女」は通過の期間であり、結婚までの猶予期間でもあった。
 その一方で、美人画には色っぽい花魁が描かれる。禿(かむろ)もマスコット的存在として見られていたようだ。禿というと、創作も入ってますが大河ドラマ「平清盛」で出てきた禿が印象的過ぎて、それを思い浮かべました。そういえばあれも少女だ。

 それが、明治・大正・昭和に入って変わり始める。「女学生」「モダンガール」が登場する。「少女」の期間を活き活きと楽しみ始める。少女向けの雑誌も出版され、「美少女」が描かれる。松本かつぢの絵が特に好きです。「セクション7:お部屋で/お庭で」で少女たちの日常のひとコマを描いた油絵が印象的でした。でも、「少女」は楽しいことばかりじゃない。大人になることへの不安、自己に対する目線、葛藤、憂いを持った存在でもある。それを描いた太宰治原作の「女生徒」のアニメの、通奏低音のような憂いに惹き付けられました。私も「少女」というと、どちらかというと憂いの方が強いかもしれない。

 そんな活き活きとした面と、憂いの面。現代では両方を合わせ持った美少女たちが二次元で活躍する。魔法少女ものなんて、その典型だよなぁ。「ロボットと美術」展でも登場した初音ミクがここでも登場。ミクも、活き活きとした面と、憂いのある面を、歌で、表情で表現する。いまやミクは交響曲やオペラにも登場するほど。ただ、可愛いから、だけではない。

 上記展覧会紹介看板にも描かれているMr.さんの「Goin To A GO-go!」。原画で観ると、描き込みがとても細かくて驚きました。一見すると可愛らしい女の子たちのポップな絵。女の子たちの周りには、様々なものが描かれている。文字もある。”カオス”と言ってもいい。そんな”カオス”の中で、様々な表情を魅せる少女たち。同じ展示コーナーに、アニメのフィギュアもあり、モダンガールあり、美人画もあり…”カオス”でした。

 日本の美少女文化は、今に始まったものじゃない。江戸時代、いやその前から美少女文化はあった。少女たちを見つめ、描き続けてきた。少女たちの姿に、何かを投影し続けてきた。子どもの頃憧れたもの、大人になって懐かしいと思うもの、心の痛みや憂い、苦味とともに思い出すもの…。それらは、大人になった私の心の中にある。現代の漫画やアニメの美少女たちは、そんな日本文化の中で描かれ続けてきた少女たちの先にあるものだったんだ。そう強く感じました。

 美少女は理想であり、憧れであり、心の投影である。若い方からご年配の方まで男性のお客さんも多く見かけたのだが、男性のお客さんはどう観ただろう。「少年」側のアプローチもやってみて欲しいなぁ。「少女」と何が違うのか。

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 25000人達成記念ポスター。「美少女なんて、いるわけないじゃない」がこの展覧会のテーマなのですが、「美少女、いるじゃない」になっています。はい、美少女はいます。

 青森県美は9月7日まで。その後、静岡県立美術館、島根県立石見美術館も巡回します。行けない…と言う方も、図録が一般発売されています。

美少女の美術史 -浮世絵からポップカルチャー・現代美術にみる"少女"のかたち

青幻舎



 非常に面白い特別展でした。特別展の後は、いつものようにシャガール「アレコ」背景幕をのんびり観て、常設展にも。常設展も、寺山修司、棟方志功の少女・美人画でまとめてます。志功の女神の板画(志功は「版画」ではなく「板画」)、好きだなぁ…。
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by halca-kaukana057 | 2014-08-25 23:01 | 興味を持ったものいろいろ

泣きたい日のぼのぼの

 先日、ニコニコ生放送でアニメ「ぼのぼの」全48話を2日に分けて放送していました。アニメ「ぼのぼの」を全話観たことが無かったので観てました。全話は観られませんでしたが、楽しかった。面白かった。とにかく笑ってました。「ぼのぼの」は原作漫画もアニメも面白い。ジャイアンみたいなアライグマくん。時に腹黒くなるシマリスくん。弟のシマリスくんをいじめるアライグマくんとケンカばかりだけど、実は気が合う(?)ショーねえちゃん。ぼのぼのものんびりしているけど、時に鋭い。37話「洞くつの恐怖」…あの”しまっちゃうおじさん”回は、ニコニコ動画のコメントを打ちながら、皆で観るのが楽しいんだなぁと思いながら満喫しました。他の回にもちょこちょことしまっちゃうおじさんは登場していました。

 驚いたのは、「ぼのぼの」の世界には天文学に基づいた暦があるということ!第32話「アライグマくんの誕生日」。何故アライグマくんが自分の誕生日をわかるのか。そう疑問に思っていたら、アライグマくんの説明が。目印の木と赤い星があって、一年に一度その木の上に赤い星が来ると誕生日…星の年周運動を理解していたアライグマくん…!!凄い。…ということは、「ぼのぼの」の世界はこの地球上のどこかにあるということか…?(待てw)
 34話「流れ星さんのお引っ越し」では、流星群は流れ星のお引越しなのだそう。こちらはファンタジー。しかし、満月の夜…満月だと流星群観測には条件悪くないですかとツッコんでたのは私ですw「ぼのぼの」の世界では光害なんてないから、満天の星空を堪能できるんだろうなぁ。いいなぁ、ぼのぼのたちと星見・天体観測したい…そっちじゃないw話が大幅にずれました。

 以前、「ぼのぼの」の名言集が出ていましたが、その続編が出てました。こういうタイトルのものはあまり好きではないのですが、本屋で目にした時、まさにそんな気持ちだったのと、「ぼのぼの」は別、と思って手にとってしまいました。
・以前の記事:ぼのぼの名言集(上・下)

泣きたい日のぼのぼの
いがらし みきお/竹書房・竹書房新書/2014

 「ぼのぼの」はいわゆる「泣ける」作品・漫画ではないと思う。ホロリとさせられる部分はある。しかし、ぼのぼのたちの哲学的な思索(妄想)で、ふんわりと終わる。そして物語が「開かれている」状態で、読後の読者に繋げる、バトンを渡すような。「こう思うこと、あるなぁ」とか、「自分ならこう思うかなぁ」と、続きを読むのを一旦止めて、ふっと考えてみる。そんな速さ、ゆとりで楽しめるのが「ぼのぼの」の面白いところ。

 この本には、6つのお話がおさめられています。上記「名言集」と被るところもあります。好きなのは「ボクの景色」「冬が来る」「ウマちゃん」。「ウマちゃん」はいつもは暴れん坊なアライグマくんが、”ウマちゃん”という虫をペットにする。最後のアライグマくんは、”いい奴”の一言では片付けられないような味わいを出している。「ボクの風景」はぼのぼのの哲学的思索全開。途中、シマリスくんとのギャグを効かせつつも、どこか遠く、一生かかっても手の届かないところを思う…それが生きるってこと、生きる面白さ、なのかなぁ、と。

 「シマリスくんのクノー」は、重い。ぼのぼのやシマリスくんたちは成長している。そして、シマリスくんの両親も齢を取り、シマリスくんが”介護”する。「治してあげたい」234・235ページでグッと来てしまった。
 こういう漫画では、物語の世界のキャラクターたちは齢をとらない、年月は進まないものもある。でも、「ぼのぼの」の世界では、進んでいる。見た目は変わらないように見えるけど、心は成長している。そんな「ぼのぼの」をちゃんと読みたいと思いました。単行本、20巻ぐらいまで読んで、そこで止まっているので…。

 泣きたい日に、泣かせてくれる…かどうかはわからない。が、ぼのぼのたちも私たちと同じように生きて、悩んで、笑って、怒って、遊んで、泣いて…そんな身近さがいいなと思うのです。「ぼのぼの」の森の仲間たちも、泣いて、思い悩んでる…一緒だよ、一緒に生きているんだよ。そんな風に感じます。
 泣きたい時、ギャグで大笑いして吹き飛ばす、という方法もありますね。それが出来るのも「ぼのぼの」です。

 巻末の書き下ろしの詩は、まさに泣きたい時向けだと思います。じんわり来ます。


癒されたい日のぼのぼの (竹書房新書)

いがらし みきお / 竹書房


 癒されたい時バージョンもあります。こっちは読んでない。こっちも読んでみようかな。それよりも本編全巻読んだほうがいいかな。
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by halca-kaukana057 | 2014-08-24 22:47 | 本・読書

スヌーピー切手・特印と「ピーナッツ」の思い出

 今日の切手と特印は、世界中のアイドル・スヌーピーです。
日本郵便:グリーティング切手「スヌーピーとピーナッツのなかまたち」の発行

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 とても愛らしいスヌーピーです。

 高校生の時、英語の授業でチャールズ・M・シュルツ「ピーナッツ」の漫画(谷川俊太郎:訳)が取り上げられたのが、私と「ピーナッツ」の出会いでした。それまでは、スヌーピーは可愛いキャラクターとしか認識していませんでした。「ピーナッツ」の漫画では、チャーリー・ブラウンと飼い犬のスヌーピー、その仲間たちの、日常・様々な出来事と喜怒哀楽や皮肉…生きるメッセージが描かれていました。毎日、ありとあらゆることに迷い悩んでいた高校生の頃の私にとって、「ピーナッツ」の中にあるメッセージは励ましでした。

 今日、久々に「ピーナッツ」について書かれた本を押入れから引っ張り出してきて読んでいます。大人になっても高校生の時から変わらず、迷い悩んでいる自分。数々の言葉に、ユーモラスな漫画にニヤリとしながらも、背中を押してもらえるように感じています。
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by halca-kaukana057 | 2014-08-19 21:59 | 興味を持ったものいろいろ

ここ数日のひとりごと

 今日はとりとめもなく、思いついたこと、思っていることをつらつらと。

・ピアノに、まともに触っていません(別のことをしています…そのうち書けるだろうか。諸事情により、書くのをためらっています。何かはしています)。
 でも、やっぱりピアノを弾きたいなぁ、という気持ちはあります。
 偶然聴いた曲に惹かれて、いいなぁ、この曲弾きたいなぁ、と思うことがよくあります。でも、大体自分の演奏レベルよりもずっと上・難易度の高いもので、楽譜を見ては途方に暮れています。
 ピアノも、音楽を演奏すること全般、練習なくして上達無し。でも、難しくてどこから手をつけたらいいかわからない、こんな難しい曲を弾く前にソナチネとかブルクミュラー25やり直しとか、もっと初歩の作品とかからやるべきじゃないのか、などと思ってしまって、結局何もせずに終わってしまっています。
 音楽って、才能なのかなぁ…。なんて思ってしまっています。努力しないで「才能がない」せいにする…最低ですね。


・ペルセウス座流星群の極大の時期ですね。今年は満月の時期と重なってしまって、とても条件が悪いです。流れ星がひとつ見えたらラッキー、ぐらいのレベル。それなのに、テレビなどで「見ごろです。1時間に~個ぐらい観られます」なんて言っているのを観ると、全力でツッコミたくなります。
 私は、天体観測、星空観望、星見、天文宇宙も、日常の延長上にあると考えています。国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在ミッションも。私たちの普段の生活・仕事の延長線上にある…今はその延長線はとても遠いけど、徐々に短くなってくる…と思っています。
 でも、「地上の」日常から離れて、星見をしたい、夜空をずっと眺めていたいと思う今日この頃です。流星が見えなくてもいい。ただ、黙って星空を眺めていたい。要するに、現実逃避したいんです。
 そう思って、今日は夜中に起きて星見しよう…と思っていたら、目が覚めたのは朝4時。もう空は明るくなり始めていました。ただ、明け行く空、北東の空には明けの明星・金星が明るく輝いていました。それを、少しの間見つめていました。
 今夜も、ご近所の屋根の上に、昇りはじめた赤い丸い月が見えました。
 画像は撮ってませんが、印象的な空でした。今夜はどうかなぁ。今夜、起きれたら夜中に星見したいなぁ。

・最後は手書きで。
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 ひとつ目は、ある日のひとコマ。夏休みの自由研究でしょうか。宇宙天文好きとして、応援したくなりました。

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 2つ目は、今思っていること、今、私の置かれている状況。きらきらした澄んだ水面もだが、澄んだ満天の開けた星空を見たい、そんな所に出たい。ずっと深い森の中、視界は遮られ道も無く、空も部分しか見えない。

 愚痴が随分入りました。以上、とりとめもないひとりごとでした。
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by halca-kaukana057 | 2014-08-13 22:05 | 日常/考えたこと


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