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小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦

 小惑星探査機「はやぶさ2」は順調に飛行を続けています。その間に「はやぶさ2」本を読もう。


小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦 太陽系と生命の起源を探る壮大なミッション
山根一眞/講談社・ブルーバックス/2014

 初代「はやぶさ」帰還後に出版された「小惑星探査機 はやぶさの大冒険」の続編でもある「はやぶさ2」本です。「はやぶさの大冒険」では書ききれなかったカプセルの回収、採取された微粒子の分析、それが小惑星「イトカワ」のものだと判明するまで、そして同時進行で進められていた「はやぶさ2」の開発について、プロジェクトチームや関係者にインタビュー取材し「はやぶさ2」の仕組みから研究者・技術者たちの想いにも触れます。
・前作:小惑星探査機 はやぶさの大冒険

 本の半分ぐらいが初代「はやぶさ」について書かれています。後継機の「はやぶさ2」に入る前に、初代のミッションをしっかり振り返っておこうという感じです。初代「はやぶさ」の帰還、大気圏再突入、カプセル回収は予想以上にスムーズに進みました。その裏には、カプセルチーム、軌道計算チームの奮闘がありました。カプセルの話は山田哲哉先生のお話をあちらこちらで読む機会があったのですが、軌道計算チームの話はあまり聞いたことがなかったのでとても興味深かった。「はやぶさ」に影響する様々な引力や力学のイラスト(46ページ)は初耳のものも多く、こんなに複雑だったのか!と驚きました。そういえば、確かに高校の地学でやった内容…地球は楕円で場所によって引力が違うとか、地球内部構造の影響で自転もきれいにまわってるわけではない、等…やりました。地学の基礎的なことが、「はやぶさ」の軌道力学に関係していたのかと気付かされました。何事も大元は基礎基本ですね。

 「はやぶさ2」打ち上げの際、第2段ロケットをつけたまま地球を1周、再点火して加速し「はやぶさ2」を分離する理由もこの本にも書いてありました。打ち上げ前に出版されたのだから、打ち上げ前に読んでおけばよかった。H2Aで打ち上げた「はやぶさ2」ですが、H2Aロケットなら大きいから余裕がある、と私も思っていました。しかし、H2Aは地球をまわる軌道上に載せる衛星を打ち上げるのに適したロケット。惑星間探査機を打ち上げるのにはどんどん加速させることの出来る3段以上の固体ロケット、初代「はやぶさ」を打ち上げたM-Vロケットの方が適していた。しかし、M-Vロケットは廃止。新しく開発したイプシロンロケットでは小さい。これから小惑星やさらにその向こうへ向かう探査機を打ち上げるのに、コスト面でも技術面でも適したロケットがない問題…これは深刻ではあります…。

 どの章でも、山根さんのわかりやすい例えや、聞き上手なインタビュー形式の記述で、プロジェクトチームや関係者の専門的な話もわかりやすく読めます。「はやぶさ2」入門にピッタリです。
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by halca-kaukana057 | 2015-02-26 23:25 | 本・読書

春の野菜とくだもの切手&特印

 今日は全国的に春めいた一日でした。当地も気温が上がり、このまま春に…いやまだ雪は降ります。

日本郵便:特殊切手「野菜とくだものシリーズ 第3集」の発行

 そんな春めいた日に、春っぽい切手と特印を。野菜とくだものシリーズ第3集。
・第2集・夏の野菜とくだもの:夏の野菜と果物切手&特印
 このシリーズの続きです。

 野菜はキャベツにアスバラガス、さやえんどう、レタス、タマネギ。果物はいちごにデコポン、マンゴーも。このシリーズはみずみずしいイラストがとても気に入っています。
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 特印はイチゴ。可愛いです。切手はデコポンにしたのは、デコポンが好きなので。スーパーに出回りはじめましたね。まだ今年の初物を食べていないので食べたいです。
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by halca-kaukana057 | 2015-02-23 22:33 | 興味を持ったものいろいろ

[NHK人形劇ノベライズ]少年シャーロックホームズ こわい先生たちのヒミツ

 テレビの人形劇本編放送は終わりましたが、ノベライズはまだ完結していません。人形劇「シャーロックホームズ」のノベライズ4巻です。

・1巻(1~3話収録)感想:[NHK人形劇小説版]少年シャーロック ホームズ 15歳の名探偵!! +NHK人形劇版
・2巻(4・5話収録)感想:[NHK人形劇ノベライズ]少年シャーロックホームズ 赤毛クラブの謎
・3巻(6~9話収録)感想:[NHK人形劇ノベライズ]少年シャーロックホームズ 消えた生徒たち

【4巻収録の人形劇本編感想】
・第10話「失礼な似顔絵の冒険」:見えているもの、見えないもの、見せないもの 人形劇「シャーロックホームズ」第10話
・第11話「まだらの紐の冒険」:15歳ホームズに足りないところ 人形劇「シャーロックホームズ」第11話
・第12話・13話「バスカーヴィル君と犬の冒険」
 どちらが本当?どちらが嘘?ワトソンの冒険 人形劇「シャーロックホームズ」第12話
 すれ違う想いの着地点+踊る人形暗号の謎 人形劇「シャーロックホームズ」第13話


少年シャーロック ホームズ こわい先生たちのヒミツ
アーサー・コナン・ドイル:原作/三谷幸喜:番組脚本 / 時海結以:著/千葉:絵/集英社・集英社みらい文庫/2015

 3巻で表紙にワトソンが加わりましたが、4巻はメアリー・モースタンとアガサも!女の子2人、可愛い!!
 上述の通り、第10話「失礼な似顔絵の冒険」、第11話「まだらの紐の冒険」、第12話・13話「バスカーヴィル君と犬の冒険」(前後編)の4話収録。3巻に続き4巻でも前後編を収録しているのは嬉しいです。あと、10話「まだらの紐」は先行放送の6回。先行放送で昨年夏に観て、ようやく小説化されました。待ってました。4巻の副題が「こわい先生たちのヒミツ」。まさに、ビートン校の怖い先生たちの内面が伺えるお話が、10話と11話に。
 今回も、人形劇本編の加筆、詳しい描写や追加シーンで物語をよりたっぷりと楽しめます。セリフへの加筆もあります。

 10話「失礼な似顔絵」。学園一怖いと噂されるミルヴァートン先生を、生徒たちが非常に怖がっている描写が伝わってくる。パイクも、レストレードも。ホームズも最初ベッポから依頼された時は顔色を変えた。ワトソンは転校生で、ミルヴァートン先生の授業も受けていないので、聞いた話でしかミルヴァートン先生のことを知らない。鞭を持って生徒を有無を言わさず叱る怖い先生、とだけ。だからこそ、ミルヴァートン先生に立ち向かった。
(ホームズ、それでいいの?何も手に入れずに引きさがるなんて…)
ホームズでも、こわくて、しっぽをまいてにげ帰るってことが、あるんだろうか。
そんなんじゃ、事件は解決しない。
みんな、ミルヴァートン先生を嫌ったまま……何も、解決しない。
ぼくのむねのおくに、小さな怒りが生まれた。何に対して怒っているのか、うまく言えないんだけど、とにかく、このままじゃだめだって思う。
(43ページ)

 ワトソンの怒り。温厚で優しく寛大なワトソンが怒るなんてことはあまり無い。ミルヴァートン先生がどんな先生なのかをアガサから聞いて知り、実際に接してみて、何かをしなくてはと勇気ある行動を起こすスイッチが入った。おそらく、ビートン校に来てから、初めての怒りだったのではないかと思う。1話でベッポに冤罪を被せられた時も怒ってはいたけど、その時はそれよりもホームズが助けてくれたことに重きを置いている。今回はこのワトソンの怒りからの行動が、ミルヴァートン先生を、そしてホームズをも動かすことになる。事件の翌日の221Bでのホームズのセリフ
「…どうやら、人間は、ぼくが思っている以上に、『奇妙』で、『複雑』な生きものらしい。それがわかっただけでも、収穫はあった」
(65ページ)

 本編を観た後、これはミルヴァートン先生とアガサのことだと思っていたのですが、ワトソンのことも含んでいるのだろうな、と。ホームズも、ワトソンがあの時思ったように簡単に諦めるつもりじゃなかった。
 10話は、このミルヴァートン先生とのシーン以外は、ギャグ回になってて読んでて何度も笑いましたwベッポの描いたホームズとワトソンの似顔絵を見た2人の反応のシーン。ワトソンのあの「下膨れのおっさん」の似顔絵を載せ爆笑しているホームズのイラスト、ホームズのこんな表情は初めてです。だが、ホームズの似顔絵を載せないのは意図があってですかwワトソンだけwアガサと鉢合わせしたシーンも、かなりコミカル。そして、最後、221Bで勝手に朝ご飯を食べるアガサに怒って椅子を持ち上げるホームズに、ワトソンが…そんなところで元ラガーマンスキル発動しなくていいからwその後のオチもお決まりですwドリフのコントみたいだな(対象年齢のこどもたち、10代の若い子たちはわかるかなぁ…w)

 11話「まだらの紐」、ようやくノベライズで読めた!(2回目)ストーナー先生の描写がいいです。ストーナー先生素敵です。このノベライズは「ホームズ」正典と同じくワトソンが書き手、語り手の、ワトソン視点。だからこそ、ロイロット先生との火かき棒対決を読みたかった。ワトソンはどう思っていたのか。ホームズは出来ると信じているからこそ、火かき棒をワトソンに渡した。その信頼に応えなければ!と力を振り絞り、元に戻した棒をロイロット先生に突き出した。これは本編にはないシーン。ワトソン、カッコイイ!
 ロイロット先生の自白のシーン…本編で観ても切なかったのですが、文章で読むとさらに切ない。
「だろうな。だから、お前はダメなんだ」

このロイロット先生の言葉に象徴される、ホームズに足りないもの…人と心を通わすことには興味が無い。わかろうとしない。人間の心理には興味はあっても、実際目の前にいる自分に関わりのある人が何を思って、誰にどんな想いを抱いて、その想いをどうしたいのか…現実の人間の感情の動きには深く立ち入ろうとしなかった。人形劇本編を観た後、そんなことを思ったのですが、ノベライズ10話、11話を読んでいると、ホームズはかなり人の気持ちに配慮して行動しているところが伺えます。ミルヴァートン先生がホームズとワトソンを見逃してくれたこと、沼毒蛇に襲われたシャーマンを助けたマングースのロイロット先生のことを「通りすがりのマングース」と表現したこと。出来ないわけではないけれども、推理に夢中になっている時はダメということか…?成長の途中なので、ムラがあるということか…?そういうことにしておきます。
 ストーナー先生の研究室で、人形劇本編ではワトソンが実験器具を物珍しげに見ていましたが、ノベライズは…ホームズがそれ以上にノリノリでしたwだよなぁ、221Bには実験道具がたくさんある。化学実験好きのホームズが惹かれないわけないよなぁw

 12話・13話「バスカーヴィル君と犬」。心を通わす、というテーマがここでひとつの点に着地します。ヘンリー・バスカーヴィルが靴下を探していたシーンが、バスカーヴィルの部屋でもなく一体どこなのか不思議に思っていましたが、ノベライズで詳しく書かれていました。ワトソンが拾ったモンスタードッグの毛が何故光っていたのかも、ちゃんと答えが出されています。本編では伏線回収しないまま終わっちゃったからなぁ。
 メアリーとバスカーヴィルの関係を気にし、メアリーへの想いが通じて欲しいとアピールするワトソンですが、どんな行動からもメアリーの優しさや心遣いを汲み取り、メアリーの幸せを願う姿が本当に一途です。そして、やっぱりワトソンは話を盛っていましたw
 4巻のワトソンは、自分の気持ちに正直に行動している。ミルヴァートン先生とのことも、沼にはまったステイプルトンを助けようとするシーンも。事件のことに深入りしないでと言ったメアリーも含めて、辛い思いをしている人を放っておけない。目の前で困っている人がいて、力になれるのならなりたい。そんなワトソンの感情と行動が一致し、力になって表れるのが13話のステイプルトンを助けるシーン。
 一方のホームズは、やはり考えて行動するタイプ。考えて行動したいのに、それを妨げられた時、ホームズも感情的になってしまう。ベインズが仕掛けた暗号をアガサは解読してしまい、ホームズは解読できなかった。ベインズの行動とネチネチとした態度、アガサの無邪気さは、ホームズが考えた行動の想定外。でも、アガサに冷たく当たってしまったことは後悔していて、仲直りしたい。ホームズが心を通わすこと、自分から折れることが出来るようになったのは、本当に大きな成長です。このシーンは、ワトソンは見ていないので、ワトソン視点ではどのように描かれるかと思っていたのですが、そう来ましたか。

 この12・13話、残念なのが「踊る人形」暗号部分の記述。黒板に暗号が書かれ、それをじっと見ているホームズとアガサのイラストのところでしか、暗号を見ることが出来ない。「E」の暗号がどの暗号なのかが本文を読んだだけでははっきりとわからない。本編にあったとおり、暗号の一部が強い筆跡で書かれているはずなのに、イラストではそのように書かれていない。暗号解読のシーンでも、日本語訳だけセリフで書いて、どの暗号がどのアルファベットに対応しているのかわからない。正典(原作)「踊る人形」の表記のようにしてほしかった。あくまでテレビで放送されたもののノベライズですが、テレビで放送されたものを観ないと暗号のことがよくわからないとは…。小説でよりじっくり味わいたいなら、これは逆効果では…。児童文庫なので、英語を載せるわけにもいかない…いえいえ、児童文庫・児童向けの訳の「ホームズ」正典の「踊る人形」では、一般向けのものと同じようにどの暗号がどのアルファベットを意味しているのか、英文もちゃんと記述しています。この人形劇はアレンジはしてありますが、正典に沿った物語になっている。「踊る人形」暗号も正典と同じ。だからこそ、ノベライズでも正典と同じように表記して欲しかった。英文は今はわからなくても、後で英語を習った時に思い出したり、「踊る人形」原作を読んだ時に同じだと気がつけるように。英語を学んでいる10代の子たちにはいい勉強にもなると思う。勿体無い。ここがとても残念です。

 4巻には、パペットデザインの井上文太さんのイラストが載っています。よかった、復活して。

 5巻はいつ出るのだろう?3月にも出るだろうと思ったらなかった。次の巻に14話~18話最終話まで載せるのかなぁ?
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by halca-kaukana057 | 2015-02-23 22:23 | 本・読書

宵の明星と月・火星、春告げる星座と木星

 今日は快晴、星見日和です。今日は特に晴れて欲しかった。日没の頃の西の空に月、金星、火星が集合しているから。
アストロアーツ:2015年2月21日 細い月と金星、火星が接近

 17時半過ぎから西の空を眺めていました。
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 細い月と(月齢3)と金星。火星はどこだ…?双眼鏡で確認できました。
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 暗くなると、火星も肉眼で見え始めました。金星がとても明るいので、火星は暗めに見えます。月の地球照も撮影できました。地球照、好きな天体現象です。太陽の光が地球に届き、その光が地球で反射され月に届いてる。38万km先まで。細い月の時でなければ、月の明るさでわからなくなってしまう。地球が反射した光がうっすらと月を照らしている。月は遠いのか、近いのか。言葉に出来ないほど感慨深くなります。

 金星と言えば、金星探査機「あかつき」。今年いよいよ金星周回軌道再投入に挑戦します。先日その日が発表されました。12月7日。5年前、投入に失敗した日と同じ日です。軌道の計算上、偶然同じ日になりましたが、何という因縁。
アストロアーツ:「あかつき」、12月7日に金星周回軌道へ
ITmediaニュース:「次がラストチャンス」 金星探査機「あかつき」軌道投入に再挑戦 「必ず成功できる」
sorae.jp:金星探査機「あかつき」、12月7日に金星軌道投入に再挑戦
マイナビニュース:金星探査機「あかつき」は12月7日に再投入 - 2年以上の科学観測でエクストラサクセスも

 元々投入に使うメインエンジンは壊れてしまって使えない。なので、姿勢制御スラスターを4基を使って逆噴射、減速して金星周回軌道に投入します。 メインエンジンの推力は500N(ニュートン)、姿勢制御スラスタは1基あたり23N程度。力の差はかなり有り、うまくいくか…いってほしい!周回軌道も、当初の軌道から変更されました。当初は30時間で金星を1周する軌道でしたが、変更後は8~9日で1周する大きな楕円の軌道です。この軌道にはメリットもデメリットもあります。メリットは当初の軌道よりも長期的な観測ができるところ。デメリットは高解像度での撮影がしにくくなること、観測頻度も減ること。金星の大気運動スーパーローテーションの動きに合うように元の軌道は設定してあったのですが、その同期しての観測もできなくなる。でも、転んでもただでは起きない「あかつき」チーム。この新しい軌道で出来る観測を練っている模様。

JAXA:太陽風はどう作られるのか?~金星探査機「あかつき」が明らかにした太陽風加速~
 これは昨年発表されたものですが、「あかつき」は金星探査機のはずなのですが、太陽風を観測していました。太陽風がどのように発生するのか、何故加速するのかのメカニズムを解明する観測を、太陽観測衛星「ひので」と一緒にしていたのです。
 本当にただでは起きない探査機です。なので、今度の新軌道でも工夫に工夫を重ねた観測をすると思っています。その前に、無事に金星周回軌道に入れるように。前回途中でエンジンが止まってしまい、燃料が残っていたので再挑戦が可能になりました。今度が最後のチャンス。「あかつき」の機体も、断熱材の劣化が心配されています。12月7日、今度こそ、「あかつき」があの金星にたどり着けますように!!

 東の空には、春の星座のしし座、うみへび座と木星が。そう、今は金星、火星、木星の3惑星が同じ空に見られます。
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 文字を入れました。しし座はもうお馴染みですね。
 うみへび座は全天一大きな星座。α星・アルファルドはアラビア語で「孤独なもの」を意味します。この辺りに他に明るい星がなく、ひとつだけぽつんと輝いているように見えるのでその名が付いたと言われています。デンマークの天文学者・ティコ・ブラーエは「コル・ヒドラエ(Cor Hydrae:蛇の心臓)」と名づけました。このうみへび座の尻尾のほうにはからす座やコップ座が乗っています。
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by halca-kaukana057 | 2015-02-21 22:57 | 宇宙・天文

春を待つシベリウス交響曲第2番 フィンランド人指揮者でシベリウス・生誕150年記念リターンズ

 今日は二十四節気で「雨水」。雪から雨に変わる頃、とされています。当地も、一日中氷点下の真冬日で大雪・猛吹雪という日は少なくなってきました。先日は猛吹雪、短時間の大雪に見舞われましたが、その後は穏やかで、春が少しずつ近づいていることを感じます。それでも、そのうちまた真冬に戻ったりする…まさに「三寒四温」。

 こんな季節になると、シベリウスの交響曲第2番を聴きたくなります。まさに冬から春に移り変わる今の季節を描いているかのような交響曲。シベリウスの交響曲の中で最もメジャーなので、録音もたくさんあります…。その中から、この演奏を。
HMV:シベリウス:交響曲第2番 サカリ・オラモ&フィンランド放送交響楽
 フィンランド人指揮者とフィンランドのオーケストラコンビによる演奏。2006年、シベリウス没後50年の時のライヴ録音です。この演奏会はシベリウス・チクルス(交響曲全曲演奏会)で、部屋の中を探したら、NHKFMで放送されたのを録音したMDが出てきました。でもCD買っちゃった。
 オラモは、以前バーミンガム市交響楽団とのシベリウス交響曲全集で聴いています。バーミンガム市響とのは2000年。それから6年後。オケも違う、録音環境も違う、フィンランド放送響の方はライヴ。そしてオラモも6年とは言え年齢と経験を重ねてきた。しかもこのオーケストラはオラモがコンサートマスターを務めていた古巣、故郷のようなオケ。音楽だけ聴こうと思っても、こんなことも考えてしまいます。

 これまで私が2番で気に入っている箇所は、第1楽章の冒頭、せせらぎのような弦の澄んだ音。あと、第3楽章終盤で弦楽器も管楽器もうねうねとしながら雄大な第4楽章に入っていくあたり。第4楽章も朗々としているけれども明るさと暗さを繰り返して、輝かしいフィナーレを迎える。この辺りが好きなのですが、このオラモ&フィンランド放送響の演奏でいいなと思ったのが第2楽章。全体的に暗い楽章。時に、雲間から陽が差すようなうっすらとした明るさもある。トランペットのソロが印象的。メリハリがあってキリリと冷たく引き締まったテンポとトーン。強い音の部分も強過ぎない。シベリウスの音楽は、音楽そのものは暗くても、感傷的な陰鬱・メランコリーとは違うと思っている(後期交響曲・作品は特に)のですが、オラモ&フィンランド放送響の2番の第2楽章はまさにそんな感じ。

 第1楽章の弦のささやきも、第4楽章のファンファーレも澄んでいる。第4楽章は少しテンポ速いところも。メリハリ効かせてます。弱音から強音までの幅が広い。盛り上げるところは盛り上げて、抑えるところは抑える。第4楽章の最後のあたり、短調で盛り上げて長調に変わるあたりから最後にかけても、冷静でいて内面の熱さがある感じ。いい演奏です。
 バーミンガム市響のと聴き比べてみましたが、こっちのほうが落ち着いているかな?

 今年はシベリウス生誕150年。本国フィンランドは気合入ってます。日本でも、年明け前からあちらこちらでシベリウス作品が演奏されています。ああ、せっかくのアニバーサリーイヤーだし、何かひとつでもいいから生でシベリウスを聴きたいなぁ。

 ということで、現在フィンランド放送響のサイトでは、この2番を含む、オラモ指揮の2006年のシベリウス交響曲全曲を無料で配信しています。シベリウス気になっているんだけど聴いたことない。聴いてみたい。そういう方には是非。
◇1番~3番: yle.fi:Elävä arkisto:Sibeliuksen sinfoniat nro 1-3
◇4番~7番: yle.fi:Elävä arkisto:Sibeliuksen sinfoniat nro 4-7
 フィンランド語ですが、番号さえわかれば大丈夫

yle.fi:Klassinen:Jean Sibelius 150v
 フィンランド国営放送YLEのシベリウス生誕150年記念サイト。フィンランド語ですが…。
Sibelius 150
 こちらは英語のシベリウス生誕150年記念サイト。

・過去関連記事:さらに フィンランド人指揮者でシベリウス
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by halca-kaukana057 | 2015-02-19 22:15 | 音楽

終わりと始まり、そして希望、再び 人形劇「シャーロックホームズ」第18話[最終回]

 ついにNHK人形劇「シャーロックホームズ」最終回です。第18話「最後の冒険」。原作は勿論「最後の事件」(「思い出」収録)

 校長がイザドラに渡したラブレターを使って、校長を脅したケンプから見事手紙を奪い返し、事件は解決したかに見えた前回。しかし、モリアーティ教頭に呼び出され、ホームズがケンプを利用して自分で事件を解決したように見せかけ校長の信頼を得ようとした、と冤罪を被せられてしまった。謹慎中だったにも関わらず寮の部屋から出歩いたこともあり、このままではホームズは退学処分になってしまう。221Bを出て、教頭から逃げながら裏で操っている人物を洗い出そうとする。
 ここまでが前回17話のお話です。その続き。

 そのホームズを、探し出し捕まえようとするモリアーティ教頭と生活委員たち。221Bにはワトソンひとり。ホームズを信じて待っている。そこへ、ハドソン夫人と塗装業者がやって来た。部屋の壁を塗り替える…と。「相変わらずよく見てないな」塗装業者は、ホームズだった!見事に変装し、ハドソン夫人もバレないものね~と喜んでいる。ハドソン夫人はホームズの味方。そう言って出て行く。よかった、無事だった!これまでの顛末を、ホームズが話します。「その前に一服させてくれ」とピロピロ笛を吹く。ああ、ホームズ、無事でよかった!!
 ホームズの変装がようやく、最後の最後で出てきました!正典(原作)のホームズは変装の達人。ありとあらゆる人に変装して、事件に関わっている人から情報を聞きだしたり、犯人を追いかけたり。オープニングのプロジェクションマッピングでもホームズの変装が出てきますが、ようやく本編でも見られた!

 これまでのホームズの足取り。まず、シャーマンの飼育小屋で寝泊りしていた。シャーマンも味方。そこへレストレードが来た。レストレードは「本当はこんなことしたくないけど、生活委員だから」…レストレード、複雑です。17話では生活委員の仕事、謹慎中のホームズが外を出歩かないか見張ることよりも、ケンプから手紙を奪い返すための作戦に協力してくれた。しかし、今回はそうもいかない模様。レストレードも本当は味方。

 飼育小屋を出た後は、ディーラー寮のディオゲネス・クラブへ。入り口でマイクロフトと出くわし、マイクロフトは自分の部屋へシャーロックを連れて行き、かくまう。マイクロフトは生徒会長だが、弟であるシャーロックを心配してるのか?そこへ、「ディオゲネス・クラブの会合が始まる」と呼びに来た声…ウィルスン・ケンプの声。マイクロフトが出て行った後、シャーロックの中で推理が、「赤い糸が繋がった!」。案の定、マイクロフトとケンプは生活委員を部屋に連れてきて、ホームズの居場所を教えようとするが…ホームズは逃げた後。マイクロフトとケンプのつながりが怪しい。

 その後、保健室へ。しかし、保健室には「Out」アドラー先生不在の札が。がっかりしているところへやってきたのは生活委員のベインズ。「言ったでしょ、あなたは私の憧れだ」この言い方がちょっとユーモラスだった。ベインズは勿論、ホームズがアドラー先生に憧れていることを知っていました。そして、ベインズは生活委員だが、教頭の話を真に受けてはいない。ホームズが誰かに嵌められている、と同じように考えている。さすが。そこで、ベインズとホームズが取った行動は…。

 再びマイクロフトの部屋。生徒会長のマイクロフトに、ホームズを捕まえた、とベインズが報告に来た。その前に、マイクロフトに会いたい生活委員がいる…と通した生徒。シャーロック。「あとは兄弟で」シャーロックとマイクロフト、一対一の対決です。
 ここで、部屋に入ってくるシャーロックが、ディアストーカー帽(鹿撃ち帽)をかぶっていました。そう、シャーロック・ホームズと言えば、ディアストーカー帽をかぶった姿が有名です。が、原作の文章ではそんな格好をしていた記述は出てこない。シドニー・パジットの挿絵で、そのホームズが描かれました。どの作品が最初か…探してみてくださいね(「シャーロッQ!」風にw)

 まず、シャーロックが推理を話します。校長からラブレターを受け取ったイザドラ。呆れ、どうしようもなく、相談するのは…生徒会長のマイクロフト。ラブレターを受け取り、預かった。それをケンプに見せた。これまで、マイクロフトはケンプが起こした事件をもみ消してきた。あのケンプの部屋にあったケーキ。メッセージには、ケンプの名前はフルネームで書かれているのに、相手は「ホームズ」と苗字だけ。「ホームズ」は、シャーロックのことでは無く、マイクロフトのことだった。「尽きることのない友情に感謝して」…マイクロフトとケンプは大の仲良し。そしてマイクロフトはケンプにラブレターを見せ、ケンプはそれを使って校長をゆすった。マイクロフトは今回ももみ消そうとした。
 マイクロフト曰く、ケンプは「悪事の天才」。「あの顔を見ていると怒る気になれなかった」。そんなマイクロフトに対してシャーロックがキッパリと言い放ちます「あんたらは仲良し過ぎる!!」。シャーロックとワトソンは、相手が悪い時にはちゃんと怒る、自分が悪い時は相手を巻き込もうとしない。シャーロックとワトソン、マイクロフトとケンプの友情の違い。マイクロフトとケンプはつるんでるだけの感じです。まさに10代にありがちな。しかし、ケンプの罪を何とかしようと言った後のケンプ、マイクロフトのことを「マイキー」と呼んですりすり抱き付いている…何なんだお前ら。
 
 しかし、その計画がモリアーティ教頭に知られてしまった。このままではケンプとマイクロフトは退学処分。しかし、教頭、誰かに罪をなすりつければいい…弟に。驚くマイクロフト。シャーロックのことを厄介払いしたいモリアーティ教頭、後は任せてくれ、と。
 マイクロフトはシャーロックを売った。教頭と話をしている時のマイクロフトの物憂げな表情。しかも、シャーロックのことで。これまで見たことありません。でも、マイクロフトは後悔していない、と。
「お前は親の期待を裏切り、これまで好き勝手に生きてきた。その分、どれだけ僕が苦労したか。お前のせいで、僕は一切の自由を奪われ全てを背負わされ、何一つ楽しい思いもせず生きてきたんだ。ホームズ家の名誉を守る。ただそれだけのために。
(中略)
お前は僕のためにこの学校を去ってくれ。それがホームズ家に生まれた弟の務めなんだ!」

 マイクロフトは卒業後、ビートン校の理事になる。それがホームズ家の代々のしきたり。シャーロックが、兄にはさんざん迷惑をかけてきた、とワトソンに語る…。
 マイクロフトの言い分…長男の責任。名門校であるビートン校の理事を代々やっているぐらいだから、ホームズ家は相当の家系なのだろう。その"家"の重み…わかる、と思ってしまいました。私も一人っ子なので、長子と同じ。"家"に期待される、"家"に縛られる重圧と責任の重さ。自由がない、全てを背負わされた。このマイクロフトの思い…痛い程わかります。一方シャーロックはいい意味で言えば"家"の縛りを自分の力で壊し自由を手に入れた。悪く言えば、"家"のすべきことから逃げ出した。マイクロフトは、シャーロックを羨ましがっていたのだろうな…。そしてシャーロックの口から、「兄に迷惑をかけてきた」なんて言葉が出てくるとは。あんなに敵視していたマイクロフトに、こんなに共感するなんて。マイクロフトにとって、ケンプはいい弟分だったのだろう。でも、2人のつるんでいる関係はいいとは言えない。そして自らの保身のために、弟を犠牲にしたことも。

 モリアーティ教頭のところへ行くと決意したホームズ。その前に、会っておきたい…アドラー先生に。レストレードたちをうまく騙して、保健室へ。しかし、やはり保健室には不在の札。「もう諦めたら?子どもじゃないんだから」とワトソン。「嫌だ!僕らは子どもだよ」…この会話、1話と対になっています。1話、ベンチに一人座っていたホームズに話しかけたワトソン。「皆と遊ばないの?」とのワトソンの問いに「僕は子どもじゃない」と。ワトソンが自信をつけ成長し、大人びてきた。ホームズは16話で外の世界を見て、自分が子どもだと自覚した。これはこれでホームズの成長です。一言に成長と言っても、その人によって違う。自分に足りないものを見に付けること。自覚すること。それが心の成長なんだね。

 ここにいても生活委員に見つかる、と、2人が向かったのはミルヴァートン先生の部屋。アガサがお茶を淹れてくれた。アガサには、今回の事件のことは耳に入れないようにさせているミルヴァートン先生。アガサをハドソン夫人のところへ行かせ、3人で話し合います。アガサが相変わらずホームズの奥さんになってるw可愛いw
 ミルヴァートン先生にアドラー先生を待っていることを説明すると、「新婚旅行に行っている」と。なんと!!ホームズ、ショック!「落ち込んでます」と解説するワトソンwwアドラー先生に会えないとわかり、心置きなくモリアーティ教頭のところへ行ける、と言うホームズ。そんなホームズに、ミルヴァートン先生が語ります。
「学校を去るということは、何かが終わることではない。それは始まりなのだ。君は新しい世界に飛び立っていくのだ。自分の身に起こったことを決して悲観してはならない」

 ミルヴァートン先生…!!最高の励ましの言葉です。これも、1・2話を思い出します。失意の中にいたワトソンを、さりげなく励ましたホームズ。今度はホームズが励まされる。

 さて、いよいよモリアーティ教頭との対決です。校長先生の銅像の前で待ち合わせしたホームズ、ワトソン、モリアーティ教頭。ホームズ、再びケンプのケーキのことを話します。ケンプは自分の名前はフルネームで描いていたのに、相手のことはホームズと苗字しか書いていなかった。…いや、本当は書いていた。マイクロフト・ホームズ、と。それはどこに行ったのか…モリアーティ教頭が割って、食べてしまった!ホームズの観察力と洞察力。さすがです。
 ここで、ワトソンも黙っていません。何故そこまでしてホームズを追い払いたいのか。ホームズは凄い才能を持っている、何故それを認めないのですか!ワトソンも、ホームズと同じようにもうモリアーティ教頭が相手でも引き下がらない。自分の意見をはっきり言っている。
 モリアーティ教頭の言い分…ホームズは秩序を乱す、秀でた個性など必要ない。だが、モリアーティ教頭が本当に疎ましい、秩序を乱す原因と思っているのはホームズではなかった。うぬぼれるな、と…凄みがあります。モリアーティ教頭が厄介払いしたい本当の相手…オルムシュタイン校長。いい加減で、ふしだらで、生徒に愛されている。モリアーティ教頭が理想とする学校をつくるためには、オルムシュタイン校長は邪魔な存在。ホームズはあくまでついでだった…。

 ここで、ホームズ「だそうですよ、校長先生」…校長先生の銅像の目が開いた!しゃべった!!?動いた!!?何と、ホームズの計画で、オルムシュタイン校長はずっと銅像に成りすましていたのです。ワトソンも知らない。ワトソンは知ったら、気にしてやたら銅像に目をやって計画が台無しになるだろう、と。「何か悔しいな」ワトソンの弱点でもありますが、人間性ですね。
 オルムシュタイン校長、モリアーティ教頭に語ります。教頭は優れた教育者かもしれない。しかし、真実を曲げてはいけない。真実こそ大事なものはない。学校には秩序は必要。だが、教師と生徒は支配し支配される関係ではない。教師とは知恵や知識を授けてくれるだけではなく、時には大人の駄目さを教えるサンプルでもある…。
 真面目なことを話す校長先生。しかし、銅像のまま動くのはかなりシュールです…笑えます…ww

 最終回で、教育問題ぶち込んできましたか。駄目な大人、反面教師だけど愛嬌があって憎めないオルムシュタイン校長。秩序こそ尊ぶべきもの、秀でた個性は秩序を乱す、教師は生徒を支配し、生徒はそれに黙って従う、規則は絶対的なものと考える厳格なモリアーティ教頭。学校には規律が必要、規律があってこそ自由がある。でも、アガサのようなはみ出してしまった生徒を見過ごさない優しさも持つミルヴァートン先生。3人の先生の違い。誰が正解で、誰が間違っているとは言えません。いろんな先生がいる。これは教育、教育者にとっての永遠の問題です。
 ただ、モリアーティ教頭の言う「秩序」は、生徒を自分の言う通りにする、縛りつけ思うままにしたい、という意味に私はとりました。だから、秀でた個性をないがしろにしている。そんなことをしようとしても、心の中までは縛れない。個人の心の中は自由なのだから。

 原作ではモリアーティは、「犯罪界のナポレオン」と呼ばれる存在。ありとあらゆる犯罪の黒幕で、法律をかいくぐり、手下を使って事件を未解決にしている。そう、モリアーティにとって、ホームズは最初から宿敵ではなかった。ただ、諮問探偵として様々な事件に取り組んでいるうちに、未解決の事件の裏に何か大きな力があるとわかってきた。それを突き止めていったら、モリアーティにたどり着いた。ホームズは正義のため、モリアーティが警察に捕まるようにしたが、すり抜けてしまった。そしてホームズの前に現れたモリアーティは、邪魔をするならホームズを消し去る、と言い残し去っていった…。ここから、ホームズとモリアーティが対決することになったのです。

 人形劇では、モリアーティ教頭の最終的なターゲットはオルムシュタイン校長…学校という組織のトップにいる。学校は社会や国家の縮図でもある。そのトップを狙っているモリアーティ教頭。でも、校長は駄目な部分をたくさん持っている。生徒には最低と言われつつ憎めない存在。教師も大人も人間。弱点や苦手なもの、嫌いなものもあるし、過ちを犯すこともある。
 そして、社会や国家にも、完全な秩序を保っているものはない。どんなに理想的と言われている国家、社会でも、何かしら問題を抱えている。はみ出して見えないものもある。それらを裏の面と呼ぶならば、ホームズが言っているこの学校で学んだこと「何にでも裏がある」。その通りですね。

 オルムシュタイン校長、「パッカーン!!」と銅像を割り(!?)元の姿に。事実を捻じ曲げた教頭は教育者として失格!と言い切る。オルムシュタイン校長も責任を取って辞めるが、教頭も同じ。校長に肩を叩かれ、崩れ落ちるモリアーティ教頭。またしても一件落着ですね。
 「パッカーン!!」の部分…一昔前のギャクですかw(私もわかりませんw)ワトソンの悲鳴がwwこの部分の操演、かなり難しいですよ!?凄い。
 オルムシュタイン校長、モリアーティ教頭ともに辞職。モリアーティ教頭は、スイスのライヘンバッハ研究所へ…ライヘンバッハ!!そうか。ここで教授になり、ホームズと再び対決することになるのか…?モリアーティ教頭が生きている、これポイント。後は原作で!!
 新しい校長には、ミルヴァートン先生が。ミルヴァートン先生なら、厳しいけれども生徒思いのいい学校をつくってくれそうだ。よかった。でも…原作を思うと、まさかミルヴァートンがこんなキャラクタになるだなんて、信じられません…!!後は原作で!!(2回目w「犯人は二人(もしくは、「チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン」、「恐喝王ミルヴァートン」)
 マイクロフトはお咎めなし。ただ、シャーロックとの写真をじっと見つめている…。

 事件は解決したけれども…ホームズは学校を辞めることに。納得できないワトソン。ホームズは清々しそう。僕の才能が社会でどれだけ通用するか、楽しみで仕方ない、と。そう、本物の探偵になる。ホームズ、ワトソンに「向こうで待ってる」「君は僕の最高のパートナーだ」。2人のコンビは無くなりません!!
「あの夕陽の先には、新しい朝が待っている。僕らはまだ始まったばかりなのさ、ワトソン」

 このセリフも、2話と対になっています。学校を退学することが決まっているホープ君に、「何言ってるんだよ、僕たちの人生、始まったばかりじゃないか」「やり直すいいチャンスじゃないか。リセットして、新しい自分になるんだ」と言い励ましたワトソン。その言葉を聞いて、後で「僕らの人生、まだ始まったばかり、か…先は長いな」とつぶやいたホームズ。2話と口調が全く違います。気力と希望に溢れています。

 そして、ビートン校を去るホームズ。221Bの窓を見てから、門に向かって歩いていると、ワトソンの声が。ハドソン夫人も。ワトソンが「ほら!」と言うと、その先には仲間たちが。レストレード、ベインズ、ベッポ、スタンフォード、パイク、ジェイベズ・ウィルソン、ダンカン・ロス(赤毛)。ドレッバーとスタンガスンも。お前らは反省しろ!!サザーランド嬢とウィンディバンク。バーニコットは泣いている。シャーマンと動物たち、メアリー、「トレジャーズ」の4人…アーサー、ショルトー兄弟、ジョナサン・スモールも。ガルシアとヘンダーソン、アブドラも。渡り廊下の陰にイザドラ、ケンプも。ヘンリー・バスカーヴィルにステイプルトン(バナナ被り物w)。アガサ、ミルヴァートン先生、ストーナー先生。…ロイロット先生!!?先生どっから出てきたんですか!!?しかも農作業をしているような格好。違う職に就いたのかな。わざわざ見送りに来てくれたの…?ロイロット先生…!アガサは案の定大泣きしている。そして、振り返るとアドラー先生の姿が…!と思ったら、消えた。幻だった。「いるはずないか」そんなホームズを、そっと励ますように呼ぶワトソン。頷いて、ホームズ、また歩き出します。泣きじゃくるアガサには、「大丈夫、きっとまた会える」前回、ワトソンはホームズのことを何があっても信じていると書きましたが、事件が解決することだけじゃない。いつだって、何があっても、ホームズとワトソンはお互いのことを信じている。ああ熱く美しい友情!

 ホームズが向かう門の外には、ジェファーソン・ホープ君がホームズのことを呼んでいる。ホープ…HOPE,希望。2話の、ワトソンがホープ君に語った言葉…「HOPE,希望。君にはバラ色の未来がある」。そう、ホームズの行く先にも希望がある。うまいことを…!ジェファーソン・ホープがこんな鍵になるなんて。

 最後に皆が見送りに来てくれた。ホームズは「問題児」「変わり者」「友達がいない」と最初は言われていたけど、それでも信頼されていた。友達だったと最後にわかった。それも「真実」なのかな。最後にわかった真実。

 爽やかな終わりでした。やはりホームズは学校の外の世界へ。16話の感想で書いた通り、学校という狭いコミュニティの中では収まり切らない。どこの世界でも真実を捻じ曲げるものはいる。でも、真実の"赤い糸"を追い求めて、どこまでも突き進んでゆく。ワトソンは学校に残るけれども、ホームズとワトソンは、また再会して、正典の世界に行くのだな、と。最後にアドラー先生がいなかったのは何故だろう。アドラー先生がいたら、ホームズは学校に残ろうとするからだろうか。ノートン先生もいませんでしたね。はい、2人で新婚旅行。でも、保健室の鍵は壊れていたはず。中に入って、手紙を残してくることも出来たんじゃないのか?そのあたりはノベライズに期待したいです。

 終わってしまいました。が、「ホームズ」正典も読破はしましたがまだまだわからないことばかり。映像作品も観ていないものがいっぱいある。この人形劇をきっかけに「ホームズ」シリーズにハマったのですが、私もまだまだこれから、ここからが始まりのような気がします。そして、この物語が伝えようとしていることも。

 放送後、公式HPを見てみたら…何だこれ?
NHK:シャーロックホームズ
シャーロック学園
 NHKのほうは、何か意味深なメッセージ。シャーロック学園のほうは、これからの楽しみ方。物語が終わっても、それが終わりじゃない。しかも、オリジナルパペット創作推奨公認してるしwオリジナルパペットとは、創作したオリジナルのキャラクターのこと。二次創作ってことですか!?そして一番気になる、未公開ストランド壁新聞とワトソンメモを夏に公開…?
 2期、続編、番外編、大歓迎です!!お待ちしております!

 ひとまず、18話の感想はここまで。ノベライズ4巻の感想とか、サントラCDの感想もあります。今回は感想だけで、イラストはまた後々。ノベライズはまだ続きが出ます。人形劇ホームズ、まだ終わりません!!

 来週からは再放送。1~4話。見逃してしまった、途中から見て最初観てない方、是非どうぞ!

 ひとまず、制作スタッフの皆様、素敵な作品をありがとうございました!人形劇の可能性と芸術性に改めて惹きこまれました。昨年3月の先行放送から、じわじわずるずるとハマリ、ここまで来ました。とても楽しかったです。あ、でもまだ終わりませんよ。ひとまず。
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by halca-kaukana057 | 2015-02-18 21:45 | Eテレ・NHK教育テレビ

スオミ&クインテットバレンタイン

 バレンタインデー、皆さんいかがお過ごしですか?チョコ食べてますか?はい、今年もばっちり自分用チョコをもぐもぐ食べています。
 今年のチョコレートはこれにしました。テーマはフィンランド!
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 銀座コージーコーナーのチョコレート「SÖPÖ HUONE」(ソポ フオネ)。フィンランド語で「かわいいお部屋」の意味です。見た瞬間「何故フィンランド語!?」と棚を凝視してしまいました。パッケージも北欧風のデザイン。可愛い。自分用に即決定したのは言うまでもありません。
 でも、このデザインだと自分用か女の子同士の友チョコだな。フィンランドでは、2月14日は「友達の日(Ystävänpäivä ユスタヴァンパイヴァ)」。友達同士でカードや花やお菓子を贈り合う。フィンランド式なら、これを友チョコにできるのか!そこまで考えたのかコージーコーナー!?(真相は知らないw)

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 日記帳型の箱の中には、これまた北欧風な雰囲気のかわいいチョコレートが。美味しいです。右の切手風シールのチョコは板型です。

 バレンタインのチョコレートと言えば、「クインテット」のアリアさんが歌う「ひみつのチョコレート」。キュートな声でアリアさんが乙女心を歌います。好きな歌です。それを聴きながらイラスト描いてました。
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 フィンランド式「友達の日」のカードということで。皆様、いつもありがとうございます。Kiitos!

 クインテットのイラストと言えば、コーヒーシリーズが未完だった…。下描きは描いてます。近いうち…落ち着いたら…(確定申告とか色々…)
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by halca-kaukana057 | 2015-02-14 22:16 | 日常/考えたこと

2月12日は「はるか」記念日

 今日は何の日~?1997年、2月12日、M-Vロケット初号機で、電波天文衛星「はるか(MUSES-B)」打ち上げ。18年前のことでした。
 「はるか」はとりわけ好きな衛星。好き過ぎて、ハンドルネームの由来でもあります。

 というわけで、打ち上げ記念日にイラスト描きました。
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 やっつけ気味ですみません…。「ロゼッタ」「フィラエ」のキャラデザが可愛くて気に入っているので、そんな雰囲気で描きました。「はるか」のチャームポイント、大きなお花のようなアンテナはデフォルメしつつも簡略化しすぎず…。難しい。

 「はるか」は「スペースVLBI」計画を担った衛星。「スペースVLBI」、略して「VSOP」。はい、「はるか」にVSOPブランデーのビンを持たせてしまいましたw宇宙空間ではコップは使えないなどのツッコミは勘弁してください…。擬人化するなら「はるか」はきっとお酒好きだと思う…wお酒好きな天文学者の先生たちとニコニコしてぐいぐい飲んでそう…w

 「はるか」は運用を終えましたが、アンテナを広げたまま地球を周り続けています。現実的じゃないと言われるかも知れませんが、いつか、日本でまたスペースVLBI計画を担う衛星が出てきて欲しいなぁと思います。既に数々の驚くべき観測をしている電波望遠鏡群・アルマ望遠鏡と組んで、最強の電波天文観測をしてほしい。可視光や他の波長では見えない、遠い遠い宇宙を、高い解像度で「はるか」の後継機と地球の電波望遠鏡で見たいなぁと思います。「ASTRO-G」が計画中止になってしまい、日本ではスペースVLBI計画はどうなっちゃうのかな、と。今、どうなっているのかな、と心配になります。「はるか」はMUSESシリーズ、初代「はやぶさ」と同じ技術試験衛星。「はるか」で得た技術が、いつか活かされることを願っています。
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by halca-kaukana057 | 2015-02-12 23:17 | 宇宙・天文

古代エジプトうんちく図鑑

 先日読んだ「ツタンカーメン発掘記」に関連して、古代エジプトのことをもう少し勉強してみようと思い、手に取った本。
・感想:ツタンカーメン発掘記


古代エジプトうんちく図鑑
芝崎めぐみ/バジリコ/2004

 古代エジプト文明・考古学の入門本。開いて驚いた。全て手書き(手描き)。イラストや漫画はもちろんのこと、文章も手書き。厚めの本で、これを全て手書きで書いてしまった…まずそこがすごい。

 ヘタウマ?でゆるいイラスト・漫画で、古代エジプト神話から遺跡の数々、エジプトを世界に紹介した古代から近現代までのエジプトロジストたち、著者の芝崎さんのエジプト旅行記、極めつけはファラオ140人全員集合!入門本と書きましたが、結構マニアックなところまでつっこんでいます。「はじめに」にもある通り、有名どころから読んでいくことも出来ます。参考文献も多いので、この次に読む古代エジプト関係読書ガイドにもなります。入門編からマニアックなところまで網羅しているのがすごい。

 古代エジプト…知っているようで知らないことが多過ぎる!というのが読んでの感想。
 まず、古代エジプト神話も、太陽神ラーやヌト神、トト神、オシリスにイシスにセト、ホルス、アヌビス…と名前とどんな神なのかは知っていても、物語としては知らない部分が多かった。改めて古代エジプト神話を読んでみて…とてもユーモラス。オシリス・イシス・ホルス親子とセトの戦いはキリがない。個性的で、おおらかで、ぶっ飛んでいるところもあり、面白い。矛盾していたりややこしいところもある。「何故そうなる!?」とツッコミたくなるところも多い。そこも魅力的。神々も様々。お気に入りの神様を見つけるのも楽しい。どこか、フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」を思い起こさせるところもある。

 ちなみに、本の話からずれますが、宇宙好きとしては、このところ海外の探査機は古代エジプトに関しているものが多いと感じている。昨年、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着、着陸機を彗星の核に着陸させたヨーロッパの探査機「ロゼッタ」と着陸機「フィラエ」は古代エジプトのヒエログリフ解読の鍵となった遺跡にちなんでいるし、「はやぶさ2」のライバルとなるアメリカの小惑星探査機「オシリス・レックス」が向かう小惑星の名前は「ベンヌ」。フェニックスの原型となったと言われる鳥「ベヌウ」のことで、オシリスの心臓から生まれたという説もある。宇宙開発機関では古代エジプトブームなのか?(「ロゼッタ」が打ち上げられたのは10年前のことで…)

 エジプトロジストたちのお話も、笑いながら読めます。トップバッターからしてハワード・カーターだし(カーターを語れば、同時代、関わりのあったエジプトロジストが次々と登場するので便利でもある…?)、イタリア人のベルツォーニは豪快と言うか雑と言うか…でも次々と発掘、発見を続けていくのは一体…。ベルツォーニのパトロンだったイギリス人ヘンリー・ソールトがベルツォーニを妬み、それがますます不幸を呼び寄せてゆく…という話には、人生とは…と考えてしまった。ヒエログリフを解読したシャンポリオンの努力には感服。そのシャンポリオンのところで衝撃の事実。ロゼッタ・ストーンはヒエログリフ解読にあまり役に立っていなかったと…!!?ちゃんと勉強しないとわからないことって多い…。

 歴代ファラオ解説は、有名どころから初めて聞く名前までたくさん。有名なファラオでも、結構知らないことが多い。ここで、遺跡や王墓に関して読む時に、古代エジプト神話は切っても切れないのだなと思う。時代で変化もある。ファラオそのものについても面白いし、つくった神殿、発掘や研究の歴史も興味深く語られている。様々な説があり、謎が謎を呼び、それが古代エジプトの魅力なんだろうなと思う。
 興味を持ったのが、第21王朝のネコ2世。名前が可愛い。スエズ運河よりも2500年も前に、紅海とナイル川を繋ぐ運河の工事に着手し、フェニキア人の船乗りにアフリカ大陸を1周させたそう。
 この歴代ファラオ解説はかなりディープなことも書いていて、でも親しみやすい漫画やイラスト、著者のツッコミが面白くてどんどん読んで、また読み返して…古代エジプトのファラオも深い。

 古代エジプトは、天文学とのつながりも深い。本の最後のほうに天文学に関することも書いてあります。シリウスがナイル川の氾濫する時期、農耕を始める時期を報せる星だったのは有名ですね。天の川を天のナイル川と見ていたことも。ピラミッドがオリオン座と関係があるという説も有名ですが、スフィンクスも関係あるかもしれない、と。古代エジプトの頃は、ネオンも光害もなかった。どんな星空を、古代エジプトのファラオや人々は見ていたのだろう…。

 これを読んでいると、エジプトに行きたくなります。旅行記はトラブル・事件の連続。出会った人々も、商魂たくましい人もいれば、どう反応したらいいのかわからない人も…。エジプトは結構広い。治安の問題もある。それを乗り越えての遺跡の数々には、圧倒されるんだろうなぁ。

 この本、本当に面白いです。読んでいるうちにディープな古代エジプトの魅力にハマれます。本当に全部手書きは凄い。
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by halca-kaukana057 | 2015-02-12 22:56 | 本・読書

信じているからこそ 人形劇「シャーロックホームズ」第17話

 クライマックス間近のNHK人形劇「シャーロックホームズ」第17話「本当に困った校長先生の冒険」。原作は「マザリンの宝石」(「事件簿」収録)。放送前にあらすじを読んで、ホームズが単独で調査をしていた…というあたりで、もしかして!と思ったら当たりました。

 授業を終え、221Bに戻ってきたワトソン。ホームズは前回の校則違反で1週間の謹慎中。部屋にはアガサがいて、掃除をしている。ワトソンも言っていたが、奥さんか!wワトソンが謹慎が解けているということは、3日以上1週間未満ということか。
 ここで、「謹慎」は授業にも出席できず、食事も部屋で。寮の部屋に缶詰状態という罰。1話「最初の冒険」(前編)で、石膏像破壊事件の犯人だとベッポに罪を被せられそうになったワトソンが、謹慎になりかけたことがありました。6話「生真面目な証人」では、ガルシアとヘンダーソンも罰を受けていましたが、2人は「外出禁止」。授業と食事とトイレ以外は部屋から出てはいけない。「謹慎」と「外出禁止」は別ものの罰で、授業に出ることも認められない「謹慎」がいかに重いかわかります。

 そんなホームズは椅子に座って外を見ている。少しは身体を動かさなきゃ…と手をかけた瞬間、ホームズは倒れてしまう。!!?観察してないな、とホームズの声…ロフトの上にホームズ。椅子に座っていたのは人形。ジェファーソン・ホープにつくってもらったのだそう。外では生活委員のレストレードが、謹慎中のホームズが出歩かないか見張りをしている。それを欺くことが出来る。一方本物のホームズは謹慎中でも出歩いていた。新しい事件の調査をするために。その話を聞いて
ワトソン:ずるいじゃないか!僕に隠れて
ホームズ:これ以上、君を巻き込みたくなかったんだ
ワトソン:今更そんな事、言ってほしくないんだけど

 ホームズがワトソンの身を案じている…!ホームズがワトソンのことを本当に親友だと思っているからこそ、迷惑はかけたくない…。でも、ワトソンもホームズのことを本当に親友だと思っているから、迷惑だなんて考えてほしくない。2人の友情熱いよ!
 アガサはホームズの身の回りのことを終え、221Bから出て行く。「私がいないと何もできやしないんだから」。本当に奥さんですかwでも、そんな役はこれまでハドソン夫人がやってたんじゃ?そんなアガサを見てワトソン「このイラッとくる気持ちは何だろう…」嫉妬か?w

 ホームズ人形…人形の人形…w目が貼ってあって、怖いです。前回再会したホープ君につくってもらった。名前だけでもホープ君がまた再登場して嬉しい。連絡を取り合っているんだね。しかし、手紙はまだいいが、こんな大きな荷物、よく怪しまれずに送ってもらったなぁ…。
 ホームズの助手になったアガサがようやく助手?らしいことをして登場してきました。このアガサの立場は、原作(正典)ではビリーという少年。ホームズの助手をしています。
 原作「ホームズ」は、ワトスンが語り手となって、ホームズが関わった事件を記録執筆、物語として出版するという形になっています。が、この原作「マザリンの宝石」は、ワトスンが語り手ではない。第三者からの視点で書かれています。少しネタバレになりますが、ワトスンは「四つの署名」の後メアリーと結婚し、221Bを出ます。でも、往診の途中で訪れたり、ホームズに呼び出されたりして、ともに事件を追うのは続きます。「マザリンの宝石」でも、ワトスンは221Bを久しぶりに訪れ、ホームズが単独調査していた事件に関わることになります。という意味で、人形劇では謹慎中のホームズがワトソンに内緒で単独調査をしていた、というアレンジになりました。ちなみに、「緋色の研究」や「恐怖の谷」での、後半の事件に至るまでの顛末の部分も第三者視点で書かれています。「マザリンの宝石」は短編ですが全編第三者視点で書かれた珍しい作品。第三者視点で書かれると、同じ「ホームズ」でも、違った雰囲気に感じます。続きは原作で!

 その事件とは…、依頼人は校長先生。とても困っている、とやって来た校長先生は、好きな女の人が出来てしまった、と語りだす。ここで食事をしていたホームズがむせて「またですか!?」私も同じ、視聴者全員同じことを言いたかっただろうwその相手とは…何と生徒!アーチャー寮4年、イザドラ・クライン!!イザドラに一目惚れしてしまった校長、想いを何十通も手紙に書き、手紙の束をイザドラに渡した!返事は何日経っても来ない。そんな時、校長室に手紙が。イザドラへのラブレターは、人の手に渡ってしまっていた。手紙は、返してほしければ1万ポンド払え、という脅迫状だった。さもないと、ラブレターを張り出す、と。

 校長先生…。「ロイロット先生を見習え!!」と、何度も連呼してしまいましたw生徒に恋した挙句、ラブレターを渡すとは…。本当にロイロット先生を見習え。しかも相手はイザドラ・クライン。…イザドラは、ワトソンのことは今はどう思っているのだろう?ワトソンはイザドラの気持ちは受け取り、あの青いカンガルーのぬいぐるみも221Bに置いてあった。でも、メアリー・モースタンを好きなことは変わっていないはず。イザドラのワトソンへの恋は叶わないけど、気持ちは伝え、受け取ってはくれた。慕ってはいるのか?ちなみに、イザドラは18歳ということが明言されました。留年?
 そんな校長の話を聞いていたホームズ。途中でピロピロ笛スタンドを取り出し、「どれにしようかな…」と言わんばかりに選び、1本取って…ということをしていたw相当呆れてますw
 校長室で、校長が読んでいた本は、チャールズ・ディケンズ「二都物語」。4話「消えたボーイフレンド」の回で、ワトソンが読んでいた小説です。2人の男が1人の女性を愛する物語。前回はその通り(?)でしたが、今回は、校長→イザドラ→ワトソン…繋がらない。

 ホームズは部屋を抜け出し、調査を始めた。まず会ったのはイザドラ・クライン。校長からのラブレターは、欲しいと言う人がいたのであげた。誰かはノーコメント。校長がゆすられていても自業自得。生徒にラブレターなんて教育者としてどうなのよ。それだけ魅力的な私にも、罪はあるんだけどね、とイザドラ。ホームズ、イザドラが相手だと苦戦の模様?
 イザドラの最後の言葉が意味深です。イザドラの罪…忘れていませんよ。

 次にホームズが目をつけたのは、脅迫状の裏。数学のテスト。パイクに頼んで、その試験を受けた人間を洗い出した。ディーラー寮2年の生徒。その中の誰か…こんな事件を考えるのは、あの生徒しかいない。ウィルスン・ケンプ。またお前か!!ホームズはケンプを221Bに呼び出し、もうすぐ来る予定。その作戦に、ワトソンに協力してほしい、と。勿論!
 そこに、ハドソン夫人が。お茶をもって来てくれた。ホームズは急いで隠れ、人形のホームズ2号に話し掛けるハドソン夫人。夕食は何時にする?との質問に、6時半…明後日の。笑いながら行ってしまったハドソン夫人。「大事なのは先入観さ」とホームズ。作戦開始です。

 ワトソンメモは、前回のおさらいがメイン。ホームズが何故謹慎になったのか。謹慎中なのにそれを破って出歩き調査をしているホームズ。モリアーティ教頭にばれたら大変なことになる…何だか嫌な予感がする…!イザドラのことも、ケンプのことも書いて無い。事件のことよりも、危険なことをしているホームズの身を案じるワトソン。冒頭ではホームズがワトソンのことを案じていましたが、今度は逆です。本当にいい親友同士だ…!

 221Bにやって来たケンプ。迎えるワトソンとホームズ…ケンプ、ホームズ2号を人形とすぐに見破った!「さすが、よく見てるな、ケンプ」…ワトソンは見事に騙されてましたが…ケンプ、結構観察力あるのか…?ホームズは、校長のイザドラへのラブレターを渡してほしい、と言う。帰る、と言うケンプを止めるホームズ。
「いい加減目を覚ませ!!」
「このままじゃ君はろくでもない大人になってしまう。僕はそれを心配しているんだ」
「こんなことを続けて何になる。人に迷惑をかけない生き方をしてみろ」

 これまでケンプが起こし、マイクロフトにもみ消してもらった2つの事件についても
「でも!神様は見てるんだ!」
「まだやり直せる。僕らには未来がある。お願いだから、目を覚ましてくれ」

 ホームズらしくない言葉…ですよね。「神様は見ている」は特に。2話で、ワトソンが失意のホープ君に「神様が、なぜ君にホープという言葉をお与えになったか」と言ったのを思い出します。ワトソンならしっくり来るのに、ホームズだとしっくり来ない…?でも、ホームズも正義感の強いところはある。人の生き方を心配しているあたりがしっくり来ないのか。
 そこへいきなりやって来たレストレード。謹慎中なのに出歩いていたことで、モリアーティ教頭がお呼びだ、とホームズを連れて行ってしまう。ばれたか!

 221Bに残ったワトソンとケンプ。2人でソファに座り、ワトソンがケンプに向き合って、語りかけます。
「僕は、君が本当に悪い奴にはどうしても思えないんだ」
「君は、本当はいい奴だ」

 そして、オーストラリアに住んでいた時、友達に貰ったコアラの置物を取り出す。オーストラリアに昔から住んでいる人たち…先住民族のアボリジニはこの置物に向かって、自分が犯した罪をそっと告白する。そうすると、魂が清められて、とてもいい気持ちになる、と。置物に興味を示すケンプ。しかし、罪を告白する気はない。そんなケンプに再び向き合うワトソン。ケンプの顔、眼をじっと見つめる。
「君の心の奥が見えてきた。悪いことをした後の罪悪感で押しつぶされそうになってる」
「最近肩が凝るだろう?原因は罪悪感だ。溜まると体に出るんだよ」
「君も辛いよね。君は悪ぶっているだけなんだ。その澄んだ眼を見ればわかる。」

 ケンプ「そんなこと、言われたの初めてだよ」ケンプの心がほどけてきた模様。ワトソンが言うと説得力あります。相手をじっと見つめ、心に語りかけるように優しく穏やかに言い諭す。心から身体に出る体調不良まで。ワトソンの医師スキルついに発動か!!?丁寧に診察してくれる優しく頼りになるお医者さんのような、カウンセラーのような。

 そして、ワトソンは置物に罪を告白するように言って、221Bを出て行く。告白する時は、出来るだけ詳しく正確に。詳しければ詳しいほど効果がある、と。ワトソンが出て行ったのを確認して、ケンプは静かに置物に打ち明けます。
別に悪い事して金儲けしようとか、そんな風に考えたことなくて、ただ何て言うか、俺、勉強もできないし、あまり目立つタイプじゃないから、そういうことでもしないと注目されないっていうか、それだけなんです。

 そして、手紙の在りか…体に巻きつけていることも。話し終わると「ありがとう、ケンプ」椅子から立ち上がるホームズ!人形の2号じゃない、本物のホームズ!椅子に座っているのは人形という先入観に惑わされた。そして手紙を奪い返す。完璧です!ホームズは部屋を出てから、ワトソンと話をしている間に窓から入って2号と入れ替わった。ここ2階ですよ?下から這い上がったの?それとも隣の窓から跳び移ったの?いくらワトソンの話に気を取られているとはいえ、ケンプは何度も窓のほうを見ていたじゃないですか。ホームズ凄い。レストレードも、今回の作戦の協力者。あの生真面目なレストレードが、生活委員の仕事よりもホームズの作戦に乗るとは、変わったのかな?相手がケンプだったから、というのもあるかもしれない。今回は見事な解決でした!

 しかし、ワトソンがケンプに語りかけるシーンには、私も惹きこまれました。作戦とは言え、ワトソンが言ったことは本心だろう。7話「イヌ語通訳」でも、バレた後、すぐ弱気になって処分を気にしていたケンプ。打ち明けたことも、悪いことでも何でもいいから注目されたい。それだけだったのだろう。ケンプは2年だから、14歳。14歳らしいです。ワトソンだからこそ、ケンプに本当のことを言わせることができた。しかも、強要ではなく、良心に語りかけるという形で。ホームズは、重要な役をワトソンだからこそできると信頼して頼んだ。ワトソン…またワトソン株が上がりましたw
 3話「困った校長先生」で、アドラー先生に、お芝居の練習をしておくようにと言われたホームズとワトソン。あの時はまだ2人の息もぴったり合わず、芝居も下手ですぐに見破られてしまった。しかし、今はホームズとワトソン、そしてレストレードも息ぴったり。ホームズもワトソンも成長したからこそ、作戦は成功した。いやー、すっきりしました。

 221Bを出て行くケンプ。何だか、心がとても楽になりました、と。結構素直。その姿を見て、これで生き方を改めてくれるといいんだけど、とワトソン。ホームズは人の人生には興味は無い、と。やっぱり…wコアラの置物は、実はただの置物だった。でも、人は心に思っていることを口にすると凄く楽になれる、これは本当だ。僕も転校してきた時、ホームズに聞いてもらって元気になった。覚えてるか、ホームズ、と聞くワトソンですが…「忘れた」…どうかなぁ実際は…?
 ただの置物だったわけですが、それでもどこか愛嬌のあるコアラの置物…ほしいです。

 そして手紙を校長に返す。喜ぶ校長。そこへ、モリアーティ教頭が!教頭が学園のことで知らないことはない。イザドラに、ラブレターの事件のことは誰にも言うなと指導してきた。校長にも厳しく。それに対して校長「寂しい子なんだよ、校長先生は友達になってあげたかったんだ」…だったら最初からそれでいいじゃないですか!!wロイロット先生を見習え!
 一方、謹慎を破ったホームズに対しての処罰も。モリアーティ教頭のこの厳格な厳しさ、好きです。ミルヴァートン先生もですが、こういう先生・大人がいないとだめだ。そんなモリアーティ教頭に、無理言ってお願いしたのだから大目に見てやってくれ、と校長権限発動。「これにて、一件落着!」と見得を切る校長先生。声の中村梅雀さんだからこそできる、ハマるシーンです。

 これで解決したかに見えたが…。夜遅く、寝ているワトソンを起こすホームズ。何事か。困ったことになった。さっき、モリアーティ教頭が221Bにやってきて、ホームズと廊下で話をした。モリアーティ教頭が言うには、ホームズがイザドラからラブレターを手に入れ、校長を脅したのだと。ケンプを使って校長を恐喝し、自分でそれを解決した。校長の信頼を得るために。モリアーティ教頭に目をつけられ、モリアーティ教頭を恐れ、校長に取り入ろうとした。でも、元々校長はホームズのことは信頼していたし、ホームズは1話、そして前回16話からもわかるように、教頭に怖気づくような生徒じゃない。しかし、モリアーティ教頭はホームズとケンプが裏で繋がっていた事実を握っている。ケンプの部屋で見つけたケーキ。ホームズへ、尽きることの無い友情に感謝して、と書かれている。問い詰めたらケンプも認めた。廊下の端で、そっと見て、逃げて行くケンプ。謹慎を破り校長を欺いた…退学処分、と。考え込むホームズ。誰かが、僕を嵌めようとしている。そして逃げてきた。221Bにもいられない。真実を見つけに行ってくる、とワトソンに語る。一緒に行こうとするワトソンを止める。友達だからこそ。
何が起こっても、君だけは僕のことを信じていてほしい。

当たり前だ。ワトソンの手を握るホームズ、握り返すワトソン。ホームズの色白で細い手と、ワトソンの日焼けしたがっしりした手。…じんと来ます。そして、また会おうと言い残し、ロフトから飛び降り、窓から出て行くホームズ。身軽い…。力はそんなにないが身軽い。ホームズはどうなってしまうのか…!次回最終回!!


 ケンプのケーキは、一体どういう意味なのだろう。ケンプが今回の事件で心を改めて、ケーキを用意したようにも思えるし、誰かの陰謀のようにも…。陰謀と言えば…。ケンプの自白もどうなんだろう。1話でワトソンが罪を被りかけたのを思うと、ケンプも同じように罪を被ってしまった可能性もあり得る。廊下でホームズとモリアーティ教頭が話しているのを見ていたケンプ。一体本心は?
 第一、夜中に生徒を呼び出すモリアーティ教頭の行動もおかしい。モリアーティ教頭が、ホームズが校長を欺いたという話にも無理がある。ケーキは証拠になるのか?
 一体何がどうなっているのか、さっぱりわかりません。次回、最終回、どうなるのか…、待てません!気になります!!

 次回最終回で、これまでの伏線を全て回収出来るのか?ホームズ兄弟の確執とホームズ家のこと。イザドラはワトソンのことを今はどう思っているのか。そしてイザドラの部屋にあったホームズの写真。ワトソンとメアリーの恋の行方。ミルヴァートン先生が襲われた事件。ホームズとベインズの対決。ベインズと校長の血縁関係の理由も。20分じゃ無理だろう…30分、1時間!せめて45分に拡大しましょうよ!そして、「最後の事件」をやったなら、「空き家の冒険」も、つまり2期を…!

 今回、観た後しばらく圧倒されていました。最終回は、きっと魂抜かれると思います。ああ、どうなるんだ…。

 最後に、モリアーティ教頭を描きたいのですが、描けません。あの髪型といい、目つきといい一番難しい!!
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by halca-kaukana057 | 2015-02-10 21:09 | Eテレ・NHK教育テレビ


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