ラハティ シベリウス音楽祭2017 演奏会動画まとめ

 毎年恒例のフィンランド ラハティ シベリウス音楽祭(Lahti International Sibelius Festival 2017)。ラハティのシベリウスホールにて、8月30日から9月3日まで開催されました。今年は、フィンランド独立100年記念ということで、ラハティ交響楽団(ディーマ・スロボデニューク:指揮)だけでなく、ゲストオーケストラに、サントゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団も招待されました。
 ラハティ響の演奏会動画を公開しているサイトで、ようやく全公演揃ったので、まとめます。動画へのリンクを貼っておきます。


【1日目】
 ・男声合唱集
 ・6つの歌 op.18 (6 laulua)
  失われた声 (Sortunut ääni)
  ようこそ 月よ (Terve kuu)
  船の旅 (Venematka)
  島では燃えている (Saarella palaa)
  森の男の歌 (Metsämiehen laulu)
  私の心の歌 (Sydämeni laulu)

 ・恋するもの (Rakastava) JS160a
 ・異郷にあるわが兄弟たち (Veljeni vierailla mailla) JS217
  / パシ・ヒョッキ:指揮、YL男声合唱団

 ・クッレルヴォ (Kullervo) op.7
  / ヨハンナ・ルサネン=カルタノ(ソプラノ)、ヴィッレ・ルサネン(バリトン)、YL男声合唱団
   ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団
 1日目は、まず、オーケストラはなく、YL男声合唱団によるアカペラの男声合唱から。シベリウスの合唱曲の中でも有名な「6つの歌」、前半4曲はカンテレンタルの歌です。「恋する者(ラカスタヴァ)」は管弦楽曲でも有名ですが、合唱曲も大好きです。「異郷にあるわが兄弟たち」(1904年作曲)は「追放者の歌」とも呼ばれているそうです。離れていた祖国に戻って来た男が、まだ異郷の地に残っている仲間(兄弟)のことを思って歌う歌。異郷の地とはロシアのことでしょうか。フィンランドが独立する前、ロシアに支配されていた厳しい時代を歌っています。
 そのあとで、「クレルヴォ」。1日目から「クレルヴォ」です。「カレワラ」の悲劇の英雄・クッレルヴォの物語を題材にしたこの曲。カンテレンタルに基づく「6つの歌」と一緒に聴くと、フィンランドのルーツに触れるような気がします。歌男声合唱は引き続きYL男声合唱団。独唱は「クレルヴォ」ではお馴染みのルサネンきょうだい。


【2日目】
 ・大洋の女神(波の娘) (The Oceanides)op.73

 ・歌曲集
  ・Jubal op. 35-1
  ・トンボ (En slända) op.17-5
  ・秋の夕べ (Höstkväll) op.38-1

 ・ルオンノタール (Luonnotar) op.70

 ・レンミンカイネン組曲 (Lemminkäinen) (四つの伝説) op.22
  / アヌ・コムシ(ソプラノ)、ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ響
 2日目は、まず「大洋の女神」。その次に、ソプラノソロの歌曲の管弦楽伴奏と、「ルオンノタール」。歌うのは、2015年のシベリウス音楽祭でも「ルオンノタール」のソロを歌っていたアヌ・コムシさん。歌曲の「Jubal」の和訳がわからないのですが、歌詞の和訳を見るとこれは固有名詞なのかな?歌曲3曲はスウェーデン語の歌詞。「ルオンノタール」は「カレワラ」からの歌詞です。
 「大洋の女神」と「ルオンノタール」は、曲調も題材も全く異なりますが、女神をテーマにしているので混同してしまいそうになるかも。
 後半は「レンミンカイネン組曲」。一般的には、第1曲:レンミンカイネンと島の乙女たち、第2曲:トゥオネラの白鳥、第3曲:トゥオネラのレンミンカイネン、第4曲:レンミンカイネンの帰郷、となるのですが、今回は第2曲と第3曲が入れ替わっています。この順番での演奏も時々あります。


【3日目】
 ・木の精 (The Wood-Nymph / Skogsrået /Metsänhaltijatar)op.15 , エン・サガ op.9
 ・交響曲第5番 変ホ長調 op.82
  /サントゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団
 この秋から、エーテボリ交響楽団は、フィンランド出身のロウヴァリさんを首席指揮者に迎えました。ロウヴァリさんは、今年タンペレ・フィルと来日もしましたね。3日目はこの船出したばかりのコンビの演奏です。
 「木の精」と「エン・サガ」は、なんと続けて演奏されます。どういうこと?ぜひ聴いてみてください。びっくりです。驚きです。ロウヴァリさんは指揮が独特ですが、客席側ではなく、オーケストラ側から見ると、ここはこういう指示なんだなと納得できてしまうので、こちらも驚きです。


【4日目】
 ・報道の日 祝賀演奏会のための音楽 JS137
  1.前奏曲、2.ヴァイナモイネンの歌、3.フィン人の洗礼、4.トゥルク城のヨハン公、5.30年戦争、6.大いなる敵意、7.フィンランドは目覚める
 ・交響曲第2番 ニ長調 op.43
  /ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団
 音楽祭を締めくくる4日目。後に「歴史的情景」第1組曲と、「フィンランディア」の原型になる、「報道の日 祝賀演奏会のための音楽」が演奏されました。まさに、フィンランド独立100年のシベリウス音楽祭で演奏されてほしい曲です。最後は2番。アンコールでは「フィンランディア」が恒例なのですが、「フィンランドは目覚める」を演奏したためか、今年のアンコールではなかったそうです。

 今年も盛りだくさんのシベリウス音楽祭です。まだ動画を全部視聴出来てないので、これから楽しみます。

・昨年のシベリウス音楽祭:ラハティ シベリウス音楽祭2016 まとめ
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# by halca-kaukana057 | 2017-11-09 23:03 | 音楽

「しきさい」(GCOM-C)、「つばめ」(SLATS) 名付け親になりました

 以前のこの記事
まだ間に合う!?「GCOM-C」「SLATS」愛称募集中
 JAXAが気候変動観測衛星「GCOM-C」と、超低高度衛星技術試験機「SLATS」の愛称を募集していて、ギリギリになってから応募した、という話。

 愛称が決まりました。
JAXA:気候変動観測衛星(GCOM-C)と超低高度衛星技術試験機(SLATS)の愛称決定について

 「GCOM-C」が、「しきさい」
 「SLATS」が、「つばめ」 に決まりました。どちらもきれいないい名前ですね。

 応募した愛称が当たりました!しかし、本当に名付け親、しかも2基同時に?信じられないので、認定証が届くのを待っていました。とうとう証拠の品が届きました。
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 緑色が「しきさい」、青が「つばめ」の認定証です。これまでの、「みちびき」「いぶき」「しずく」の認定証よりも一回り小さいです。
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 「しきさい」(GCOM-C)の認定証。
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 「つばめ」(SLATS)の認定証。
 今回も素敵な認定証です。両プロマネのサインが、一瞬直筆に見えました。手書きのを印刷しています。

 記念品もあります。
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 刺繍のキーホルダーです。こちらも、緑が「しきさい」、青が「つばめ」。両方、表と裏のデザインが違うところがいいです。「つばめ」の裏はH2Aロケットです。かっこいい。素敵。大事にします。

 「しきさい」と「つばめ」は2基一緒にH2Aロケットで打ち上げられます。今年度中の予定ですが、打ち上げ日は未定です。決まるのが楽しみです。

JAXA:第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーター:人工衛星プロジェクト:しきさい(GCOM-C)
JAXA:第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーター:人工衛星プロジェクト:つばめ(SLATS)
 ミッション内容はこちらも参考にしてくださいね。

  2基同時に決めるという点、どちらもミッション内容からイメージできる言葉が浮かばない点で諦めていたのですが、ダメもとで諦めずに送ってよかったです。あと、「こうのとり」の時に学んだ、どんなボツ案でも送る。これも大事です。

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# by halca-kaukana057 | 2017-09-30 23:07 | 宇宙・天文

超巨大ブラックホールに迫る 「はるか」が創った3万kmの瞳

 私のHNの由来でもある、大好きな宇宙機、電波天文衛星「はるか」(MUSES-B)プロジェクトの集大成の本が出ました。

超巨大ブラックホールに迫る 「はるか」が創った3万kmの瞳
平林 久/新日本出版社/2017


 まず、「はるか」はどんな人工衛星か…宇宙科学研究所(ISAS)のプロジェクトのページをどうぞ:宇宙科学研究所:電波天文観測衛星「はるか」

 著者は、「はるか」のプロジェクトマネージャーの平林久先生。文章は、中学生も読みやすいような、丁寧でわかりやすい文章です。

 まずは、「はるか」の観測方法の基礎基本、電波天文学について、歴史をたどりながら、仕組みや技術も解説します。宇宙から電波がやってくるのを発見した、カール・ジャンスキー。ここから始まります。電波天文学について、わかっているようで、わかっていないことも学び直しながら読みました。電波天文学がどのように発展していったのか、これまであまり学んだことがなかったので、電波天文学、電波での天文観測についての基本を学ぶ本としてもいい本です。

 この本は、中学生でも読みやすいような…書きましたが、平林先生が、ご自身の研究人生を振り返りながら書かれているのも、読みやすさの理由だと思います。東大に入学し、天文学を専攻し、どのように電波天文学に関わっていかれたのか。論文を書く話では、時代は違いますが、大学で天文学を学ぼうと思っている高校生に論文のイメージが伝わるんじゃないかな、と思います。平林先生が電波天文学を学んでいった時代は、日本の電波天文学の黎明期。通信衛星用のパラボラアンテナの建設も進みました。そして、野辺山に45mミリ波電波望遠鏡、ミリ波干渉計を建設。日本でも、干渉計(複数の電波望遠鏡を並べ、結んで、より高い分解能で観測することができる方法)での観測が始まった。一方、1967年、遠く離れたアンテナで干渉計を構成する「VLBI」の手法に成功。野辺山の45mアンテナもVLBIに参加。これが、さらに大きなVLBI…スペースVLBI(VSOP)、「はるか」に繋がっていきます。

 その「はるか」で何を観測するか。この本のメインテーマが「ブラックホール」の観測。ブラックホールは可視光では観測できない。ブラックホールらしきものは、銀河の中心にあるらしい。また、ブラックホールらしきものを電波で観測していると、電波の強さが時々変化したり、フレアを起こしたりする。これはどういうことなのか。ブラックホールはどうなっているのか。こうして、「はるか」につながる、VSOP計画は進んでいきます。

 VSOP計画がスタートしたのは1988年。MUSES-B、のちの「はるか」計画がスタートしたのは1989年。打ち上げは1997年…他の人工衛星でもそうだが、宇宙機のプロジェクトは、本当に時間がかかる。しかも、スペースVLBI、宇宙に電波望遠鏡を打ち上げて、地球の電波望遠鏡と干渉計を用いて観測するという、全く新しいプロジェクトを立ち上げて、実行するのは相当大変なことなのだと実感する。平林先生のご家族のお話や、平林先生ご自身のお話も所々に出てくるが、人生を掛けているのだな、と。
 また、「はるか」の特徴である、花びらのようなアンテナ部分をどうするか。衛星は過酷な宇宙環境に耐えられるのか。その設計や試験の箇所も興味深いです。

 1997年、M-Vロケット初号機で打ち上げられた「はるか」。ブラックホールの詳しい姿を次々と観測します。「はるか」によって、それまでわからなかったブラックホールの姿が明らかになっていく。ブラックホールの想像以上の大きさ、ブラックホールから出るジェットの激しさ。これほど面白いものはありません。

 活躍した「はるか」ですが、衛星にも寿命はあります。最期の時、停波のコマンドを送る時…グッとくるものがあります。それ以上に、その後、「はるか」でお世話になった方々を訪ねると、感謝の気持ちが伝わってくる…プロジェクトは終わっても、終わらない何かがあるのだなと感じます。

 そして、「はるか」の後継機、「ASTRO-G」計画を立ち上げますが…目標のアンテナの精度が達成できない、予算の問題などで、計画は中止に。ロシアの電波天文衛星「ラジオアストロン」についても書かれています。「ASTRO-G」がなくなって、VSOP衛星は「ラジオアストロン」だけだったので注目していたのですが、わからないことも多く…取り上げられていてよかったです。

 この本では、ブラックホールの合体を捉えた、アメリカの重力波検出装置LIGOについても触れています。重力波も、干渉計を使います。そして、観測するのはブラックホール。「これからは重力波天文学が花開く」(167ページ)とありますが、世界各地で重力波検出装置が動き出している一方で電波天文学もALMA望遠鏡があります。これから、天文学はますます面白くなるのだろうと思っています。


【過去関連記事】
電波天文観測衛星「はるか」に想う
無念… 電波天文衛星「ASTRO-G」開発中止
2月12日は「はるか」記念日
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# by halca-kaukana057 | 2017-09-18 23:48 | 本・読書

西洋文化に触れた驚き 「遥かなるルネサンス」展

 あちこち出かけているのですが、その記事を書かず…。印象に残ったことを記録しようと思います。

 先日、行ってきたのは、青森県立美術館。このブログでも時々登場する、お気に入りの美術館です。現在開催中の特別展「遥かなるルネサンス展」に行ってきました。

青森県立美術館:遥かなるルネサンス展

 時は信長や秀吉の時代。各地のキリシタン大名のもとで暮らしていた4人のキリシタンの少年たち。1582年、宣教師ヴァリニャーノは、日本人自身の中から、ヨーロッパ文明の語り部となる人物を育成する必要があると考え、その4人の少年たちをイタリアに送り出しました。「天正遣欧少年使節」です。ようやく着いたイタリアで、少年たちが出会った人々、見たであろう風景を、絵画や様々な美術品で辿ります。


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ああこの建築たまりませんねぇ。
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目玉の「ビア・デ・メディチの肖像」と「伊東マンショの肖像」がでかでかと。「ビア~」は日本初公開、「伊東マンショ~」は長らく行方不明でしたが、2014年に発見された作品。今回もすごいのが来ましたね。

 今、現代、旅行に行って、旅の記録はデジカメや携帯のカメラで簡単に撮影できます。しかし、この時代は絵を描くしかない。日本の芸術とは全く異なる西洋の芸術。南蛮文化は少しは入ってきただろうけど、実際に西洋に行って、その風景や文化、現地の人々に会い話をするのは想像以上のものだったろう。本場の西洋文化、キリスト教のことを学んで、日本に帰ったらそれを伝えるという使命を持ちつつも、初めて触れる西洋文化に、4人の少年たちは何を思っただろう。現代でも、テレビや本、ネットなどで、簡単に海外情報を手に入れることはできるけど、実際に行って観るのとでは違う(海外に行ったことないですが(涙)。それが、この時代だったらどうだろうか…。そんなことを思いながら展覧会を観ました。

 美術品の他に、手紙も展示されています。少年たちが書き残した日本語と、外国語(ラテン語かな?)の手紙も。外国語だって、今でも学ぶのは大変なのに、辞書も少なかっただろうし、勉強は大変だったろう。それでも、手紙はとても達筆で…そんなところからも、この旅路の厳しさを思い知ります。

 当時、イタリアでは、メディチ家が勢力を振るっていました。「ビア~」に描かれている少女・ビアもメディチ家の人。小さいうちに亡くなってしまったそう…。このあたりは、世界史を思い出しながら、でも思い出せずに何だったっけ…と思いながら観ていました。勉強になります。キリスト教に関係するものだけではなく、ギリシア・ローマ神話に関係するものも。このあたりは、星座の神話でもお馴染みなので、興味深く観ました。

 異文化に触れ、異文化を理解するということ。その意味の深さを考えました。
 8年もの長旅の後、少年たちは旅で見たものを、日本の人々に伝えます。そして、キリスト教をさらに学ぶのですが…キリシタン弾圧が強まり、殉教した者、教会から離れその後の足取りがわからなくなった者も。この最後に、旅の厳しさと、この時代の厳しさを感じました。

 久々の大型の展覧会でしたが、いい展覧会でした。

 お土産で、これが気に入りました。
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少年たちが訪れたフィレンツェの、トスカーナ大公の工房で作られた、テーブルの天板。とても豪華なモザイクです。それをマスキングテープにしました。ノートに貼ってみましたが、雰囲気が変わります。

青森県立美術館:シャガール「アレコ」全4作品完全展示
 青森県立美術館と言えば、シャガール「アレコ」背景画。4幕のうち、1,2,4幕は青森にあります。3幕を保管しているアメリカのフィラデルフィア美術館が長期の改修工事に入ったため、残りの3幕も借用中。2021年までと、まだまだ観られます。「アレコ」背景画は、青森県立美術館が開館した際、全4幕を揃えて展示していました。その迫力に圧倒されたのですが、再び、全4幕を観られて、やっぱり圧倒されました。「アレコ」のドラマティックで悲劇のラストの物語を思いながら、全4幕をひとつずつ追って観られるのは素晴らしいです。まだ観たことのない方は是非とも。

 青森県立美術館は、少し前に「ぼのぼの」展をやっていて、それも観に行きました。普通の特別展とは違う形です。「ぼのぼの」の漫画やアニメは大好きなので、観ていてとても楽しかったです。いがらしみきお先生の「ぼのぼの」を描くメイキング動画もよかった。
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# by halca-kaukana057 | 2017-09-03 23:01 | 旅・お出かけ

BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその4 [9月]

 2ヶ月にも及ぶ大音楽祭、BBCプロムスももう終盤。9月です。早いなぁ。

【今年の私が選んだプロムリスト 過去記事】
・7月:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその1 [7月]
・8月 前半:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその2 [8月 前半]
・8月 後半:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその3 [8月 後半]

 今回も、各プロムのリンクはプロムス公式サイトを貼りますが、実際聴く時はBBC radio3のサイトの方が便利だと感じます。前回も書きましたが、昨年まであったプロムス公式と、radio3の放送回のリンクが今年はなくなってしまいました…。radio3の放送一覧のページを以下に貼っておきます。
BBC Radio3 : BBC Proms : Available now

 今年は高音質録音が昨年よりも増えています。radio3の各放送回にリンクがありますが、一覧もありますのでこちらもどうぞ。イヤホン、ヘッドホン(普通のヘッドホンで構いません)で、臨場感のある演奏をお楽しみください。
BBC : BBC Proms in Binaural Sound
◇詳しいことはこちら:BBC Taster : BBC Proms in Binaural Sound
 このページの「Inside Story」に高音質で配信予定のプロムの記述があります。

 では、9月の公演を見ていきましょう。

◇9/1 Prom 64: Royal Concertgebouw Orchestra and Daniele Gatti
・ヴォルフガング・リーム:In-Schrift
・ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調
/ ダニエレ・ガッティ:指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 9月は大御所の公演がずらりと並びます。まずはガッティ&コンセルトヘボウ。リームはドイツの現代作曲家。メインはブルックナーの9番。ブルックナーはなかなかお近づきになれてない作曲家ですが、9番の迫ってくるような音、メロディーは印象的だと感じています。

◇9/2 Prom 66: Haydn and Mahler
・ハイドン:交響曲第82番 ハ長調 Hob.I:82 「熊」
・マーラー:交響曲第4番 ト長調
/ チェン・レイス(ソプラノ)、ダニエレ・ガッティ:指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 ガッティ&コンセルトヘボウの2日目。ブルックナーの次はマーラーです。9月は大曲も多いです。その前にハイドンの交響曲第82番。「熊」と愛称がついていますが、第4楽章冒頭の前打音を伴う低音が熊使いの音楽を思わせるから…だそうです。熊使いの音楽ってどういう音楽だろう?マーラー4番は、マーラーの交響曲の中でも好きな作品です。シャンシャンシャンシャン…と迫ってくるような鈴の音と、第4楽章の天国での生活を歌うソプラノソロが印象的です。

◇9/3 Prom 67: Freiburg Baroque Orchestra and Pablo Heras-Casado
・メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟 op.26
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
交響曲第5番 ニ長調 op.107 「宗教改革」
/ イザベル・ファウスト(Vn)、パブロ・エラス=カサド:指揮、フライブルク・バロック管弦楽団
 オール・メンデルスゾーン・プログラムです。メインの交響曲第5番は、今年のプロムスのテーマのひとつである「宗教改革」ずばりそのもの。ルターの宗教改革から300年を記念して、メンデルスゾーンが作曲した交響曲を、宗教改革から500年の今年、演奏します。お馴染みヴァイオリン協奏曲のソロはイザベル・ファウストさん。

◇9/3 Prom 68: Prokofiev, Tchaikovsky and Shostakovich
・プロコフィエフ:「十月革命」20周年記念カンタータ op.74
・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調
・ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47
/ デニス・マツーエフ(P)、マリインスキー歌劇場合唱団、ワレリー・ゲルギエフ:指揮、マリインスキー歌劇場管弦楽団
 9月3日はもうひとつ公演があります。しかも、ゲルギエフ&マリインスキー歌劇場管。勿論、オール・ロシア・プログラムです。ヘビーだ。今年のプロムスは、ロシア革命から100年ということで、ロシア革命にちなんだ作品やロシア作曲家作品が多いですが、プロコフィエフのカンタータにショスタコ5番と「革命」な作品を持ってきました。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第3番は、1楽章だけの未完の協奏曲。
 マツーエフさんのアンコールは、ルトスワフスキ:パガニーニの主題による変奏曲、ピアノと管弦楽版と、リャードフ:音楽の玉手箱 Op.2。パガニーニの主題による~はラフマニノフもピアノ協奏曲を書いていて、色んな作曲家に取り上げられる主題ですね。アンコールですが、オーケストラも演奏、8分もの作品…聴いていて最初、プログラム追加したのかと思ってしまいました。

◇9/4 Proms at ... Cadogan Hall, PCM 8
・シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
/ エリアス弦楽四重奏団、アリス・ニアリー(Vc)
 Proms Chamber Music(PCM)の8回目。シューベルトの弦楽五重奏曲です。大曲が続いているので室内楽で一息…と言いたいところですが、シューベルトの弦楽五重奏曲も大曲です(汗 シューベルトの遺作、死の2ヶ月前の作品。弦楽五重奏は作曲家で形が異なりますが、シューベルトは第2チェロを足しました。

◇9/5 Prom 70: Missy Mazzoli, Bartók and Dvořák
・ミッシー・マゾリ:Sinfonia (for Orbiting Spheres)(オーケストラ編曲版 ヨーロッパ初演)
・バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 Sz.95 BB101
・ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 op.88
/ ジェレミー・デンク(P)、カリーナ・カネラキス:指揮、BBC交響楽団
 アメリカの女性指揮者、カリーナ・カネラキスさんがプロムス初登場、BBC響を指揮します。お写真、きれいな方ですね。1曲目のマゾリもアメリカの女性作曲家。ピアノソロのデンクさんもアメリカ人。バルトークはアメリカに亡命しましたし、ドヴォルザークはアメリカに暮らしていたことがある…アメリカにまつわるプロムです。
 BBC響はこれで通常のプロムへの出演は終わり。残すはラストナイトです。

◇9/6 Prom 71: Stravinsky, Britten, Prokofiev and Shostakovich
・ストラヴィンスキー:葬送の歌
ヴォルガの舟歌
・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 op.19
・ブリテン:ロシアの葬送
・ショスタコーヴィチ:交響曲第11番 ト短調 op.103 「1905年」
/ アリーナ・イブラギモヴァ(Vn)、ウラディミール・ユロフスキ:指揮、ロンドンフィルハーモニー管弦楽団
 この秋に来日するユロフスキ&ロンドンフィルによるロシア(と、ロシアにまつわる)プログラムです。失われていたと思われていた、ストラヴィンスキー「葬送の歌」のスコアが2015年に発見され、その後、世界各地で演奏されてきました。プロムスでも取り上げます。イギリスでは、サロネン&フィルハーモニア管が初演しているので、今回は初演ではありません(日本初演も今年、サロネン&フィルハーモニア管の来日公演にて)。ショスタコーヴィチの11番は悲痛な作品ですが大好きです。

◇9/7 Prom 72: Vienna Philharmonic – Mahler’s Sixth Symphony
・マーラー:交響曲第6番 イ短調 「悲劇的」
/ ダニエル・ハーディング:指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 プロムス、今年はウィーンフィルの年です(ベルリンフィルと交互にやってくる)。ハーディングさんが指揮するのは、マーラーの6番。これまた大曲、痛切な作品です。マーラーの6番と言えばハンマー。どんな風に鳴らしてくるのか、楽しみです。

◇9/7 Prom 73: Sir András Schiff performs Bach’s The Well-Tempered Clavier
・J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻(Erster Teil, BWV 846〜869)
/ アンドラーシュ・シフ(P)
 7日はもうひとつ公演が。シフさんのバッハ平均律第1巻。オーケストラでも、ロイヤル・アルバート・ホールは大きいと感じるのですが、ピアノソロだと奥の席では聴こえるんだろうか…なんて思ってしまいます(協奏曲のソロ楽器、声楽ソロだって同じだ)。ですが、シフさんのピアノ、バッハ、楽しみです。

◇9/8 Prom 74: Vienna Philharmonic – Brahms, Mozart and Beethoven
・ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(聖アントニウスのコラールによる変奏曲) op.56a
・モーツァルト:ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449
・ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
/ エマニュエル・アックス(P)、マイケル・ティルソン・トーマス:指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ウィーンフィル2日目。ドイツものです。ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」は、プロムス公式HPだと「Variations on the St Anthony Chorale」と書かれていて、何の曲だ?と最初思ってしまいました。この呼び名もあるんですね。なるほど。予習も大事です、プロムス。指揮はMTT こと、マイケル・ティルソン・トーマスさん。エマニュエル・アックスさんのピアノも楽しみです。
 さぁ、通常のプロムはここまで。残るはあとひとつ。

◇9/9 Prom 75: Last Night of the Proms 2017
・ロッタ・ヴェンナコスキ:Flounce (世界初演)
・コダーイ:ブダ城のテ・デウム(ブダヴァリ・テ・デウム)
・サー・マルコム・サージェント:強い嵐の日の印象(Impression on a Windy Day) op.9
・シベリウス:フィンランディア (合唱つき) op.26
・ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と「愛の死」

・ジョン・アダムズ:Lola Montez Does the Spider Dance (ロンドン初演)
・ガーシュウィン:The Lorelei
・クルト・ヴァイル:Happy End: Surabaya Johnny
          Lady in the Dark: The Saga of Jenny

・ヘンリー・ウッド(編曲):イギリスの海の歌による幻想曲
・トマス・アーン(サージェント:編曲):ルール・ブリタニア
・エルガー:威風堂々第1番 ニ長調 「希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)」
・パリー(エルガー:編曲):イェルサレム
・アーサー・ブリス 編曲:イギリス国歌
/ ニーナ・シュテンメ(ソプラノ)、ルーシー・クロウ(ソプラノ)、クリスティン・ライス(メゾソプラノ)、ベン・ジョンソン(テノール)、ジョン・レライア(バス)
BBCシンガーズ、BBCシンフォニーコーラス
サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 ラストナイトです。大音楽祭を締めくくる、お祭り騒ぎです。1曲目はフィンランドの女性作曲家、ヴェンナコスキさんの新曲。今年はフィンランド独立100年もテーマにしてきたプロムス、ラストナイトにフィンランドの作曲家の作品が2曲(指揮者もフィンランド人)。シベリウスのお馴染み「フィンランディア」は「フィンランディア賛歌」の合唱つきです。ロイヤル・アルバート・ホールにあのフィンランド語の合唱が響き渡る…想像しただけでもワクワクします。Prom13で、サー・マルコム・サージェント没後50年を特集しましたが、ラストナイトでは作曲作品が登場。この曲を指揮して、サージェント卿は大成功したのだそう。コダーイも没後50年。生誕70年で特集してきたジョン・アダムズの作品もあります。ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」の「愛の死」を歌うのは、スウェーデン出身のソプラノ、シュテンメさん。
 今年もちゃんと「イギリスの海の歌による幻想曲」はやります。いつもと違うのは、イギリス国歌(God save the Queen)がブリテン編曲ではなく、ブリス編曲です。今年はどんなラストナイトになるか、アンコール曲は何か…プロムスが終わってしまうのは寂しいけれど、楽しみです。
 第2部で、ジョン・アダムズの後に、ガーシュウィンとクルト・ヴァイルの歌が3曲追加されました。シュテンメさんが歌います。
 「イギリスの海の歌による幻想曲」は、ホーンパイプの後、去年と構成が変わっていました。ルール・ブリタニアを歌うのはもちろんシュテンメさん。指揮者はフィンランド、ソプラノ独唱はスウェーデン、北欧なルール・ブリタニアです。
 詳しいことはNHKでテレビ放送されてから…映像で観ないとわからないことがたくさんある。日本語訳も欲しい。NHKさん、今年も放送してください!!リクエスト送ります、送りましょう。

 以上、9月はほとんど全部注目公演です。ひとつだけ書いてませんが、聴きます。

 前回8月後半編でも書きましたが、9月11日からの1週間、NHKFMでプロムスから5公演の放送があります。
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# by halca-kaukana057 | 2017-09-02 17:07 | 音楽

土星堪能星見 + 今日は伝統的七夕

 先週末、天気がよかったので久しぶりに望遠鏡を持って星見してきました。春に、星仲間さんたちと観望会をしたのですが、その時も久しぶりに望遠鏡を出したので、望遠鏡操作にもたつくところも少なくなく…お客さんに申し訳なく思い、夏の間に自主練をしようと思っていました。それに、今は土星が見ごろ。土星を観たくて、望遠鏡を出して見晴らしのいいところへ。

 望遠鏡の組立て、ファインダーの調整(これをおろそかにすると、見たい天体を導入するのが遅くなる=操作にもたつく)もすんなりできました。この日は風が強め。雲も時折流れてきます。最初、月を見ようとしたのですが、雲の中に…。

アストロアーツ:【特集】土星を見よう(2017年)
 今年の土星は、傾きにより、環が広く太めに見えます。これを見ておきたかった。私の望遠鏡ではそんなに大きくは見えない、寧ろ小さいですが、環もしっかりと見えました。ずっと見ていました。
f0079085_21194179.jpg
アイピースにカメラをくっつけて、辛うじて撮れた土星。環の感じ、伝わりますかね?

 ずっと土星を愛でていたら、月は沈んでしまった…。他に見たい天体…夏なら、はくちょう座の二重星・アルビレオ。しかし、この時天頂近くにあり、望遠鏡の角度の限界、導入できません。残念、見られませんでした。秋になってもしばらくは見られるので、また今度…。

 アルビレオの話題が出たところで、今日は伝統的七夕です。
アストロアーツ:【特集】七夕/伝統的七夕(2017年)
 7月7日の七夕は梅雨で曇りやすい上に、月の満ち欠けがその年によって異なり、満月近くで星見には適さないことがある…ので、旧暦7月7日を「伝統的七夕」と呼んで、よりこと座・わし座や天の川を観察しやすいようにキャンペーンしています。旧暦7月7日は月は上弦のあたりで、月明かりの影響も受けずに済みます。
 今年の7月7日は満月でした。天気は晴れ。星が見えていました。今年は梅雨明け後も曇り雨のところが多かったですね。週末は晴れたものの、今日は曇りです。伝統的七夕前倒しということで…。

 その7月7日に、面白いツイートを読みました。フィンランド大使館さんのツイートです。
フィンランド語で「りんぬんらた」ってなーんだ?りんとぅ=鳥で、らた=道。つまり、鳥の道。これは天の川を意味するよ。古代フィンランドでは、南に暖かな「鳥の住処」があって、そこに鳥が道を通って毎年移動すると信じられてたんだ。ちなみに#七夕 の習慣はないよ #フィンたんのふぃん単
駐日フィンランド大使館‏ @FinEmbTokyo:2017年7月7日 15:17
 へぇ、初めて聞いた。調べてみました。「Linnunrata」=天の川、つまり、天の川銀河、銀河系のこと。フィンランド語では、神話の上だけではなく、天文学の銀河系のことも「Linnunrata」と呼んでいるそうです。古代からの神話、言い伝えで今でも「鳥の道」と呼ぶなんていいな、素敵だなと思いました。フィンランドの神話といえば民族叙事詩「カレワラ」ですが、「カレワラ」には「Linnunrata」の記述はありません。イルマタル(大気の精、シベリウスの「ルオンノタール」)の宇宙創造はありますが、古代フィンランドの宇宙観、世界観については書かれていません。現在の「カレワラ」を編纂したリョンロットも書ききれなかったフィンランドの歴史と神話があるんだなと思いました。
参考にしたのはこちら:ウィキペディア:フィンランドの神話
◇フィンランド語での「Linnunrata」のウィキペディア:Linnunrata

 今日、晴れている地域の皆さんは織姫星と彦星、夏の大三角を探して見てくださいね。


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# by halca-kaukana057 | 2017-08-28 21:58 | 宇宙・天文

BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその3 [8月 後半]

 8月も毎日絶賛開催中のBBC Proms(プロムス)。8月前半の演奏会(プロム)の私選リストです。
・7月:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその1 [7月]
・8月 前半:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその2 [8月 前半]

 今回も、各プロムのリンクはプロムス公式サイトを貼りますが、実際聴く時はBBC radio3のサイトの方が便利だと感じます。前回も書きましたが、昨年まであったプロムス公式と、radio3の放送回のリンクが今年はなくなってしまいました…。radio3の放送一覧のページを以下に貼っておきます。
BBC Radio3 : BBC Proms : Available now

 今年は高音質録音が昨年よりも増えています。radio3の各放送回にリンクがありますが、一覧もありますのでこちらもどうぞ。イヤホン、ヘッドホン(普通のヘッドホンで構いません)で、臨場感のある演奏をお楽しみください。
BBC : BBC Proms in Binaural Sound
◇詳しいことはこちら:BBC Taster : BBC Proms in Binaural Sound
 このページの「Inside Story」に高音質で配信予定のプロムの記述があります。

 では、8月後半の公演を見ていきましょう。

◇8/16 Prom 42: Les Siècles and François-Xavier Roth
 ・サン=サーンス:黄色い王女(La princesse jaune)序曲
 ・レオ・ドリーブ(Léo Delibes):ラクメ(Lakmé)のバレエ音楽
 ・サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第5番 ヘ長調 op.103「エジプト風」
 ・フランク:ジン(鬼神)(Les Djinns)
 ・ラロ:ナムーナ(Namouna) 第1組曲、第2組曲
 ・サン=サーンス:サムソンとデリラ より バッカナール
 /セドリック・ティベルギアン(P)、フランソワ=グザヴィエ・ロト:指揮、レ・シエクル(Les Siecles)
 フランストリオによる、フランスプログラムです。サン=サーンスが多めです。ピアノ協奏曲以外はバレエ音楽です。聴いたことがあるのは、サン=サーンスのピアノ協奏曲のみ…。他はどんな音楽なんだろう。
 ピアノのティベルギアンさんは秋に来日予定のだそうですね。
【追記】1曲目の「黄色い王女」とは、日本人のことらしいです。

◇8/17 Prom 43: Saint-Saëns – ‘Organ’ Symphony
 ・ファリャ:恋は魔術師
 ・ラロ:スペイン交響曲(ヴァイオリン協奏曲 第2番) op.21
 ・サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調 op.78 「オルガン付き」
 /ステファニー・ドゥストラック(Stephanie d' Oustrac)(メゾソプラノ)、ジョシュア・ベル(Vn)、キャメロン・カーペンター(オルガン)、シャルル・デュトワ:指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団
 今度は前半がスペインもの、後半はまたサン=サーンス。ラロのスペイン交響曲、名前に惑わされて、そう言えばヴァイオリン協奏曲だった…といつも思い出します(紛らわしい)。指揮はデュトワさん。サン=サーンスのオルガン交響曲は、いつか生で聴いてみたい曲です。オルガンを聴きたい。

◇8/18 Prom 45: Mahler – ‘Resurrection’ Symphony
 ・マーラー:交響曲第2番 ハ短調 「復活」
 /エリザベス・ワッツ(ソプラノ)、エリザベート・クールマン(メゾソプラノ)、The Bach Choir、BBCシンフォニーコーラス、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
今年はファーストナイトを振らなかったBBC響首席指揮者のオラモさんが今年のプロムス初登場です。マーラー2番、印象的な歌詞の独唱と合唱が楽しみです。頻繁には聴かない(長くて敬遠する(汗)徐々にマーラーにお近づきになってきているので、さらに親しみたいです。
 オラモさんとBBC響、来年3月の来日が決定しました。
【追記】この演奏を、5月に亡くなられたBBC響前首席指揮者、イルジー・ビエロフラーヴェクさんに捧げるとのこと。演奏前に、オラモさんの追悼スピーチがあります。Prom54のフルシャさんのチェコプログラムとともに、ビエロフラーヴェクさんの思い出があちこちで…(涙

◇8/20 Prom 49: Bach’s St John Passion
 ・J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV245
 /ニコラス・マルロイ(エヴァンゲリスト)、マシュー・ブルック(イエス)、ソフィー・ベヴァン(ソプラノ)、ティム・ミード(カウンターテナー)、アンドリュー・トーティス(テノール)、コンスタンティン・ヴォルフ(バス)、ジョン・バット(ハープシコード、指揮)、ダンディン・コンソート(Dunedin Consort)
 「Proms Reformation Day」の3つ目の公演です。今年は、ルターにはじまる宗教改革から500年。ルターは信仰を身近にしようと、ドイツ語の賛美歌をつくります。バッハのカンタータや受難曲、ミサ曲もその流れにあるもの…西欧音楽とキリスト教の歴史、カトリックかプロテスタントかは切っても切れない話。ちゃんと理解できていないこともありますが、少しでも理解して、聴く…ただ癒される、敬虔な気持ちになる、だけでは足りないのかな…とルターとバッハについて調べながら考えました。普段声楽曲、宗教曲を聴く時は、歌詞を見ない、見てもどこを歌っているのかわからないので見ても仕方ないと思っているのですが、聴く前に大体どんな歌詞なのかは頭に入れておこうと思います。

◇8/21 Prom 50: Beethoven, Stravinsky and Gerald Barry
 ・ベートーヴェン:レオノーレ序曲第3番 op.72b
 ・ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ調(ニ長調)
 ・ジェラルド・バリー:Canada (世界初演)
 ・ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67
 / リーラ・ジョゼフォヴィッツ(Vn)、アラン・クレイトン(テノール)、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ:指揮、バーミンガム市交響楽団
 昨年新首席指揮者にグラジニーテ=ティーラさんを迎えたバーミンガム市響の登場です。ストラヴィンスキーと世界初演作品をベートーヴェンで挟んでいます。
 昨年のミルガさんとバーミンガム市響のプロムが、BSプレミアムで放送されていて観たのですが、小柄な身体いっぱい使って表情豊かに指揮するミルガさんがかっこいい、可愛い。バーミンガム市響の楽団員さんともいい感じでした。アンコールの後、ミルガさんが「バーミンガムで会いましょう!」と挨拶するのも粋でした。すっかりファンになりました。今年の公演も楽しみです。

◇8/22 Prom 51: Sibelius, Saint-Saens and Elgar–Payne
 ・シベリウス:組曲「歴史的情景」 第1番 op.25
 ・サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番 ト短調 op.22
 ・エルガー(ペイン:補筆):交響曲第3番 ハ短調 op.88
 / ハヴィエル・ペリアネス(P)、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 1曲目のシベリウスは、元は「『報道の日』祝典のための音楽」。この中から3曲が「歴史的情景」第1番、終曲「フィンランドは目覚める」が「フィンランディア」になりました。何度も書いていますが、今年はフィンランド独立100年。フィンランドのはじまりを知り、聴く作品です。サン=サーンスのピアノ協奏曲第2番は、先日N響の演奏会で演奏され、「クラシック音楽館」で放送されたのを観ました。なかなか難しい曲です。ピアノのペリアネスさんは、グリーグの協奏曲で、オラモ&BBC響と共演したCDが出ていますね。メインはエルガーの3番。1,2番はバレンボイム&シュターツカペレ・ベルリンが演奏しましたが、3番もあります。未完のままでしたが、BBCがペインに補筆を以来。1997年に完成し、演奏されるようになりました。3番はなかなか聴かないので、楽しみです。

◇8/23 Prom 52: Beyond the Score®: Dvořák’s New World Symphony
 ・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 op.95 「新世界より」
 / サー・マーク・エルダー:指揮、ハレ管弦楽団
 ドヴォルザークの9番1曲のみですが、面白い演奏会です。 コンサート前半は、プロジェクションや俳優のダンス、曲の歴史などのプレゼンテーションがあり、後半は全曲演奏します。こういう演奏会はラジオで聴くだけだと楽しみが半減するなぁ。ダンスを観たい。

◇8/25 Prom 54: La Scala Philharmonic and Riccardo Chailly
 ・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77
 ・レスピーギ:ローマの噴水 , ローマの松
 / レオニダス・カヴァコス(Vn)、リッカルド・シャイー:指揮、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団
 シャイー&スカラ座フィルの登場です!カヴァコスさんのヴァイオリンのブラームス。カヴァコスさんというと、ヴァンスカ&ラハティ響とのシベリウスを真っ先に思い浮かべるのですが、もうかなり前ですね。後半はレスピーギでイタリアプログラム。「噴水」も「松」も好きです。

◇8/26 Prom 56: The Bohemian Reformation
 ・フス派の賛美歌「汝ら、神の戦士よ」
 ・スメタナ:連作交響詩「我が祖国」より 第5曲:ターボル、第6曲:ブラニーク
 ・マルティヌー:野外のミサ H.279
 ・ドヴォルザーク:序曲「フス教徒」 B.132 op.67
 ・ヤナーチェク:ブロウチェク氏の旅 より フスの歌
 ・スーク:交響詩「プラハ」 op.26
  / スヴァトプラク・セム(バリトン)、BBCシンガーズ(男声合唱)、ヤクブ・フルシャ:指揮、BBC交響楽団
 プロテスタントの先駆けとなった、チェコのフス教徒。そのフス教徒と彼らの闘い、改革に関する作品が並びます。最初にチェコの作曲家たちが影響を受けたフス派の賛美歌「汝ら、神の戦士よ」が歌われます。この「汝ら、神の戦士よ」は、「我が祖国」の「ターボル」「ブラニーク」、ドヴォルザーク「フス教徒」にも出てきます。このプロムに出てくる音楽が、チェコの歴史であり、チェコの人々の中に流れているのだなと感じます。指揮はチェコ出身のフルシャ。先日、来日してましたね。BBC響が演奏しますが、今年春に亡くなられた、前代首席指揮者のビエロフラーヴェクさんと、様々なチェコプログラムを取り上げてきました。フルシャさんはビエロフラーヴェクさんのお弟子さんでもあり…ビエロフラーヴェクさんのことを考えてしまいます。
 このプロムで、もう一度、チェコのフス教徒たちの歴史を学びなおそうと思います。

◇8/29 Prom 60: Stravinsky, Rachmaninov and Shostakovich
 ・ストラヴィンスキー:火の鳥 組曲(1911年版)
 ・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番 ト短調 op.40
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲 第12番 ニ短調 「1917年」 op.112
 / レイフ・オヴェ・アンスネス(P)、ヴァシリー・ペトレンコ:指揮、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
 この回と次の回、2日連続で、北欧のオーケストラの登場です。まずは、オスロ・フィル。再び、ロシアもの、ロシア革命に関するプログラムのプロムです。ラフマニノフの番号つきのピアノ協奏曲は全曲演奏することにようやく気がつきました。4番は、同じくノルウェーのアンスネスさん。4番が合うと感じます。メインはショスタコーヴィチ12番。10月革命を扱った作品です。

◇8/30 Prom 61: Renée Fleming sings Strauss
 ・アンドレア・タッローディ:Liguria (イギリス初演)
 ・バーバー:ノックスヴィル 1915年の夏 op.24
 ・R.シュトラウス:「ダフネ」 より 「ch komme – ich komme」
 ・ニールセン:交響曲第2番 ロ短調 「四つの気質」 op.16 FS.29
 / ルネ・フレミング(ソプラノ)、サカリ・オラモ:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
 北欧のオーケストラ2日目は、スウェーデン。オラモさんはこの日はBBC響ではなくロイヤル・ストックホルム・フィル。かつて、ラストナイトにも登場したソプラノ、フレミングさんと登場です。このトリオでCD出してましたね。タッローディはスウェーデンの作曲家。バーバーとR.シュトラウスはフレミングさんの十八番です。メインはニールセン(ニルセン)の2番。第1楽章の溌剌としたメロディーを聴くとワクワクしてきます。表情に富んでいて、好きな作品です。

◇8/31 Prom 63: Taneyev, Rachmaninov and Tchaikovsky
 ・タネーエフ:歌劇「オレステイア」 op.6 序曲
 ・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調 op.1
 ・チャイコフスキー:マンフレッド交響曲 (バイロンの劇詩による4つの音画の交響曲「マンフレッド」ロ短調) op.58
  / キリル・ゲルシュタイン(P)、セミヨン・ビシュコフ:指揮、BBC交響楽団
 ラフマニノフのピアノ協奏曲がこれで4番まで揃いました。それまでにも作品は書いていましたが、ピアノ協奏曲第1番は作品番号1なんですね。タネーエフは聴いたことがない。ビシュコフさんのチャイコフスキー、今回はマンフレッド交響曲…あまり聴きなれてないので聴きます。

 以上、8月後半でした。そろそろ最初の公演のオンデマンド期限が切れ始めています。聞き逃しがないかチェックと、演奏されたばかりの回を聴くのと、両方は大変です。9月は大曲も控えているのに…。
NHKFMで、ラストナイトが終わった後、9月11日から5日間、プロムスの公演をセレクションで放送予定です。
9月に続きます。

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# by halca-kaukana057 | 2017-08-18 23:48 | 音楽


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