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シャーロック・ホームズの音楽たち

 現在、ロンドンで開催中の音楽祭「BBC Proms 2015」.昨年のラスト・ナイト・コンサートの模様のテレビ放送を観て、今年はもっと聴こうと思い、コンサートやプログラム・演奏曲・出演者・オーケストラなどをチェックしています。

 その中で、ユニークなコンサートがありました。8月16日の公演。
BBC Proms 2015:Prom 41: Sherlock Holmes – A Musical Mind

 「シャーロック・ホームズ」シリーズには様々な音楽が登場します。ホームズはヴァイオリンを嗜み、しかもかなりの腕前。クラシック音楽にも造詣が深く、事件の合間にワトスンと一緒にコンサートを聴きに行っている(しかもそのコンサートホールが、このプロムスのメイン会場である、ロイヤル・アルバート・ホール。一緒なんです!)。作中には出てこなくても、アーサー・コナン・ドイルがホームズが興味を持っていただろうとしていた同時代の作曲家も挙げている。更に、映画やドラマなどの映像作品の劇判・サウンドトラックも、それぞれの「ホームズ」を彩っている。ということで、正典並びに映像作品の「ホームズ」の音楽を堪能できるコンサートがこれ。なんと素敵!

 進行役に、BBCの現代版ドラマ「SHERLOCK」脚本・マイクロフト役のマーク・ゲイティスさんが登場。しかし、英語で何を言っているのか全部わからないのが残念…。

 聴いていておっ、と思ったのが、ラッスス。バロック時代の作曲家です。「ブルース・パーティントン設計書」(「最後の挨拶」収録)で、ホームズがラッススのポリフォニック・モテットに関する小論文を書いている…というエピソードにちなんでいます。最初に正典を読んだ時も、「ホームズ」にはラッススも出てくるのか!ホームズはラッススにも興味を持っているのか!と驚いたのですが、実際にコンサートでそのラッススのモテット(多声宗教曲)を聴けるのは嬉しい。ラッススはCDは持っているのですが、今回演奏された曲は入っていないなかった。

 更に、「ボール箱」(「最後の挨拶」収録)で、ホームズがワトスン相手にパガニーニについて語るシーン。今回のコンサートでは、パガニーニといえばこの曲、ヴァイオリン協奏曲第2番から第3楽章、ピアノ曲「ラ・カンパネラ」のメロディーとしても有名な曲です。ホームズもこのヴァイオリン・ソロのメロディーを弾いていたのだろうなぁ。

 ワーグナー「ワルキューレの騎行」は、「赤い輪」(「最後の挨拶」収録)で、最後に「コヴェント・ガーデン劇場でワーグナーの夕べを見ようではないか」と言っているのが元ネタかな?音楽から正典の元ネタのを探すのも楽しいです。結構大変ですが…。「最後の挨拶」多いな。

 「ボヘミアの醜聞」(「冒険」収録)で、「あの女性」アイリーン・アドラーはコントラルト歌手と出てくるのですが、アイリーン・アドラーが歌っていたであろうオペラのアリアが演奏されたのも印象的。しかも、グラナダ版のアイリーン・アドラーのテーマから繋げてくる。ロッシーニ「セビリアの理髪師」にチャイコフスキー「エフネギー・オネーギン」のアリアを。アイリーン・アドラーはこんな歌を歌っていたのかなぁと思う、とても面白いプログラム。

 映像作品の音楽は、聴けば「ああ!これ!」という曲ばかり。ガイ・リッチー監督、ロバート・ダウニー・Jrがホームズを演じた映画。ハンス・ジマーの音楽がかっこいい。ビリー・ワイルダー監督の「シャーロック・ホームズの冒険(The Private Life of Sherlock Holmes)」は、先日、BSプレミアムで放送していて、私の記憶には新しい作品でした。「シャーロック・ホームズと恐怖の声(Sherlock Holmes and the Voice of Terror)」これは観たことがないので音楽も初めて聴きます。
 ドラマでは勿論、ジェレミー・ブレットがホームズを演じたグラナダ版も。ミステリアスで哀愁漂うあのテーマ曲が流れるとワクワクします。最後はBBC「SHERLOCK」より。オープニングを聴けばもう映像をイメージできます。この曲はどのシーンだっけ?と思いながら聴いていました。なんと言っても、これらをフルオーケストラで聴けるのがたまりません。

 さすがは「ホームズ」のお国イギリス。「ホームズ」シリーズでこれだけのコンサートが出来るのは凄いなと感じました。「ホームズ」シリーズには沢山の音楽がちりばめられていたことも凄いな、と。音楽から楽しむ「ホームズ」もいいですね。

 この演奏会の模様は、公演から1ヶ月間は上記リンクから何度でも聴けます。スマートフォンからは、iOSは「BBC iPlayer」、Andoroidは「BBC Music Player」というアプリを使うと聴けます。でも、こんないいコンサートだし、映像でも観たいなぁ…日本語訳付きで。
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by halca-kaukana057 | 2015-08-22 22:52 | 音楽

シャーロック・ホームズへの旅 2

 先日読んだ本の続編です。
・前作:シャーロック・ホームズへの旅

シャーロック・ホームズへの旅 2
小林司・東山あかね/東京書籍/1993

 河出文庫版正典の訳者のシャーロキアンのお二人の「シャーロック・ホームズ」シリーズゆかりの地を訪ねる旅行記続編。前作の翌年の1988年、再びイギリスへ。1991年は、「最後の事件」のホームズとモリアーティがライヘンバッハの滝で決闘してから100年。ちょうど建国700年記念のスイスで、ロンドンのシャーロック・ホームズ会によるスイス・ツアーに、お二人のお嬢さんも一緒に参加。更に、この続編ではアメリカへも。世界で一番古いシャーロキアン団体「ベイカー・ストリート・イレギュラーズ(BSI)」に招かれディナーに参加し、「緋色の研究」の悲劇の舞台となったソルトレイク・シティにも。「ホームズ」はイギリスの作品ではあるけれども、スイスや直接行ったわけではないがアメリカ、この本には出てこないがインドなど、国際色豊かな物語だったのだなぁと実感する。

 イギリス編では、ロンドンに行ったらまずはパブ「ザ・シャーロック・ホームズ」。観光地としても有名なので、世界各地からホームズ好き、シャーロキアンたちがやって来る。ベイカー街には「シャーロック・ホームズ・ホテル」があるが、名前だけになってしまい内装やアメニティは普通のホテル。更に、ホームズの格好をしたホテルマンが掃除している…シャーロキアンから見れば「ホームズに掃除させるとは何事か!」と遺憾、と…。
 ベイカー街221Bはどこか、という問題も。現在の221番には「アビ・ナショナル・ビルディング・ソサエティ」がある。ホームズ専用の秘書も置いてサービスしてきた。だが、1990年にそばに「シャーロック・ホームズ博物館」ができ、"本家"を名乗りだしている、と。この本によると、「ベイカー街は行くたびに様子が変わってしまうので、油断ができない」(22ページ)とのこと。今は更に変わってしまっているのだろうな。前作の感想の最後に、私はこう書いた。
今はかなり変わっているのだろうな…。変わってしまっていても、イギリスにはたくさんのホームジアンがいるだろうから、「ホームズ」を愛する人たちの力で守られているものもきっとあると思う。

 こうとは限らないようで…残念。

 この時、イギリスでは、グラナダテレビのドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」のジェレミー・ブレットとエドワード・ハードウィックによるホームズとワトソンの2人芝居が上演されていたとのこと。その舞台を観に行った2人。英語で、渋い会話の2人芝居。お二人でも内容はよくわからなかったそうだが、ジェレミー・ブレットのホームズとエドワード・ハードウィックのワトソン、グラナダコンビの2人の舞台…観てみたかった!!生で、目の前で、かっこよくお茶目なジェレミー・ブレットのホームズと、温厚で頼りがいのあるエドワード・ハードウィックのワトソンの会話劇があっただなんて!!夢のようだ…。今回の旅でも、マンチェスターにあるグラナダテレビを訪問。グラナダ版のスタジオセット見学ツアーもあった。読んで、いいなぁいいなぁ!と連呼していました。

 アーサー・コナン・ドイルの墓や隠れ家、病気だった最初の妻を静養させるために建てた豪邸のホテルへも。コナン・ドイルがどんな作家・人間だったのか、ドイルにとって「ホームズ」は何だったのか。「ホームズ」好き、シャーロキアン以外の人々は、「ホームズ」やドイルについてどう思っているのか。後のスイス、アメリカでも、そんなことにも触れた旅でした。小林さんは医師でもありますが、その医師であることが役に立った場面も。

 「ホームズ」だけでなく、チャールズ・ディケンズに関しても出てきて、これまた面白い。「アベ農園」の舞台のひとつと考えられている町・ロチェスター。ディケンズにちなんだ名前のパブが多く、ディケンズ博物館もある。人形劇では、4話でワトソンがディケンズの「二都物語」を読んでいて、物語の鍵となっている。人形劇で「二都物語」を出したのは、4話の物語に関連するだけではないかもしれない…。

 スイスでは、前作と同じようにツアーの参加者は「ホームズ」シリーズに出てくる人物に扮装(今風に言えばコスプレ)している。偶然出会った他の日本人観光客たちからは、冷たい視線が。それ対して、日本人は遊び心がない、と。今なら、それほど冷たい視線で見られることはないと思う。一方の、本職がスコットランド・ヤードの警官さんは、警視庁から「ツアー一行を護衛せよ」と公務出張命令を貰って参加したとかw役は巡査役。楽しそうでいいなぁ。
 スイス建国700年にも当たっているので、スイス観光も。ウィリアム・テル、永世中立国…。永世中立国の厳しさには色々と考えてしまった。ホームズも、ウィリアム・テルも架空の人物?それとも?これも興味深い繋がり。
 マイリンゲンにあるホームズ像には、60の事件名が暗号で記されているという。筋金入りのシャーロキアンの小林さん・東山さんでも一つしかわからなかったというのは驚き。相当難しいに違いない…。

 アメリカ編では、ニューヨークでの「ベイカー・ストリート・イレギュラーズ(BSI)」に招かれた小林さん。なんと、SF作家のアイザック・アシモフも筋金入りのシャーロキアンだったそう。世界のシャーロキアンの輪は凄い。このアメリカ編で、ホームズの誕生日が1月6日の理由が判明。驚きの理由だったwちなみに、ワトスンの誕生日は様々説があって、決まっていないようなのですが…。7月7日説と8月7日説が有力らしいが、どちらを祝えばいいのでしょう…?もうすぐ7月7日なので…。
 「緋色の研究」の舞台となったソルトレイク・シティ。だが、実在の人物も登場しモルモン教への偏見を含む内容は、モルモン教の信者たちにとっては残念でならないもの。シャーロキアンとばれると憎まれるかもしれないので、隠して取材。世界的な名作の「ホームズ」シリーズも、別の視点から見ると…と思うとまた複雑。

 旅にはトラブルがつきもので、イギリスでは郵便局のストに巻き込まれたり、スイスでも持ち物を盗まれたり…。でも旅先での出会いは今回も楽しい。
 何より、「シャーロック・ホームズ」で世界中に友達ができて、「ホームズ」で扮装して、今で言う「聖地巡礼」的なツアーや、パーティーなどで盛り上がれる。いいなぁ、楽しそうだなぁ、と「ホームズ」入門者の私も思います。
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by halca-kaukana057 | 2015-06-28 23:16 | 本・読書

シャーロック・ホームズへの旅

 「ホームズ」関連本を読んでみた。正典の物語や映像化作品からちょっと離れて、こんな本を。

シャーロック・ホームズへの旅
小林司・東山あかね/東京書籍/1987

 世界中の人々を魅了している「シャーロック・ホームズ」シリーズ。正典を読んだり、映像化作品を観たりすると、その場に行ってみたくなるのがファンの心理。今で言う「聖地巡礼」は、今も昔も、どんな作品においても変わりないようです。
 河出文庫版の訳者の小林さんと東山さんご夫婦が、「ホームズ」ゆかりの地…ロンドンやホームズとワトスンが事件などで訪れたイギリス各地、アーサー・コナン・ドイルの故郷のエディンバラ。更に「最後の冒険」でホームズが歩いたコースをたどる旅に同行。その旅行記です。

 「ホームズ」正典や映像化作品を読んで、観ていると、確かにイギリス、ロンドンに行きたくなる。ベイカー街をはじめとして、ロンドンにはいたるところにホームズにちなんだ場所がある。「ホームズ」シリーズで出てきた場所が次々と出てくる。ここがあの場所なのか!の連続。ロンドンホームズ街歩きを実際にやるとこうなるのかと思いながら読みました。

 「ホームズ」シリーズで、何故ロンドン警視庁が「スコットランド・ヤード」と呼ばれているのが疑問に思っていた。調べないままだったのだが、この本に書いてあった。スコットランド国王や大使が宿泊していた屋敷が後に首都警察の本拠地になり、その裏通りが「ストッコランド・ヤード」と呼ばれ、ロンドン警視庁の呼び名になったのだそう。ホームズの時代のスコットランド・ヤードは、現在のロンドン警視庁とは別の位置にありロンドンの地元の人も、なんと警察に聞いてもわからないと…でも、「旧跡スコットランド・ヤード」のプレートはあるので探せばわかるらしい。

 正典だけでなく、映像化作品にも触れていて、アニメ「名探偵ホームズ」(通称:犬ホームズ)で、モリアーティ教授がビッグベンの鐘を盗む回があったが、それにも触れている。この回では、ビッグベンの鐘を盗んだモリアーティ教授が、鐘の換わりに鳴らしたものが…大爆笑の回。ビッグベンのイメージが…w
 現在なら、BBCのドラマ「SHERLOCK」も追加ですね。しかも「SHERLOCK」は現代が舞台なので、そのまま舞台めぐりを出来る。聖バーソロミュー病院は外せない場所ですね。

 ロンドンを離れて、イギリス各地の「ホームズ」ゆかりの地めぐりは、その土地の人々との出会いも楽しい。イギリス各地の風景は正典を読んでいても想像できますが、実際に行ってみるともっと面白い。「バスカヴィル家の犬」の舞台、ダートムアは実際は明るかったとか。そして、舞台となった建物がどれか探す…実際には存在しなくても、似たような建物があるはず。古い建築が残されているイギリスなら尚更。筋金入りのシャーロキアンのお二人の洞察力に感服しました。ロンドンを離れても、ホームズ関係のお土産があるのはさすが本国イギリス。また、B&Bなどの宿やレストランでのエピソードも読んでいて楽しい。ただ、食に関しては当たりはずれがあるようで…これは海外旅行でこそのものなんだろうな。

 マンチェスターでは、グラナダ・テレビ局へ。そう、グラナダ版「シャーロック・ホームズの冒険」のグラナダ・テレビ局。この頃はグラナダ版はリアルタイムで制作、放送されていた時代。もっと昔の作品かと思っていたので驚いた。オープンセットを見せてもらって記念撮影。リアルタイムのあのグラナダ版…!ジェレミー・ブレットがまだ生きていた頃…!この頃、私は生まれてはいたけれど、「ホームズ」は全く知らなかった頃。アニメ「名探偵ホームズ」さえ観てなかった。この部分は衝撃的でした。

 第2部では、スイスへ。ロンドンのシャーロック・ホームズ会がスイス観光局の協力を得て実現した、「ホームズ」のスイスツアー。しかも、参加者(取材する記者たちも)は皆「ホームズ」シリーズに出てくる誰かに扮装しなければならない。つまりコスプレ…!日本人である小林さんと東山さんが選んだのは…なるほど。「ホームズ」でスイスと言えば「最後の事件」ですが、「フランシス・カーファックス姫の失踪」ではローザンヌが舞台になっている。参加者たちは時々寸劇も披露して、どっぷり「ホームズ」の世界に浸れる。シャーロキアンたちが集まって、皆それぞれ「ホームズ」の世界の人々になりきって楽しむ。ライヘンバッハの滝も勿論訪れる。本当に楽しそうだ。もし私が参加するなら、「まだらの紐」のヘレン・ストーナーがいいなぁ(人形劇のイメージもある。人形劇のストーナー先生は特に好きなキャラクタです)。ワトスンの妻になるメアリー・モースタンはハードル高いかなぁ…。アイリーン・アドラーはムリ、無理…w

 写真や地図も多く、読みやすいです。ただ、この本は1987年のもの。今はかなり変わっているのだろうな…。変わってしまっていても、イギリスにはたくさんのホームジアンがいるだろうから、「ホームズ」を愛する人たちの力で守られているものもきっとあると思う。

 この本、続編もあります。続編も読みます。
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by halca-kaukana057 | 2015-06-13 22:35 | 本・読書

まだ続く・「ホームズ」踊る人形暗号の謎:グラナダ版はどっちだ?

 「シャーロック・ホームズ」シリーズで以前気付き、疑問に思っていた「踊る人形」(「帰還」収録)の暗号が2種類ある、という話。以前の記事でひとまずの謎は解けたのですが、まだ続きがありました。「ホームズ」ある限り、まだ続いています。

【これまでのまとめ】
・事の発端::すれ違う想いの着地点+踊る人形暗号の謎 人形劇「シャーロックホームズ」第13話
 NHK人形劇「シャーロックホームズ」で踊る人形暗号が出てきた時、私が読んだ正典(河出文庫)と暗号の一部が違うことに気付く。
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 「B」と「V」が違う。人形劇で使われた暗号は、他にも新潮文庫や創元推理文庫、講談社青い鳥文庫で使われていた。どうやら2種類の踊る人形暗号があるらしい。…何故?いつどこで変わったの?どっちが先?謎は深まるばかり。
・手当たり次第様々な出版社・訳の正典を調べてみた:続・「ホームズ」踊る人形暗号の謎
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 この2種類が存在するのです…。

・更に調べる。そして…:続々・「ホームズ」踊る人形暗号の謎 訳者が同じでも?そして解決?
 
『バスカーヴィル君と犬の冒険』でベインズが使用した「踊る人形」の暗号表は、英国で1924年に出版されたJohn Murray版の単行本に基づいています。ストランド誌初出時に指摘された暗号表の矛盾に修正が施された版として知られています。 #パペットホームズ
・Twitter:シャーロック学園 (@sherlockgakuen):2015.2.5 20:05

 人形劇「ホームズ」公式アカウントさんのこのツイートで、修正されたのがバージョンBだと判明。そして、2種類存在するのだと。

 ここまでがこれまでの経過。

 さて、動画配信サイト「GYAO!」で、この番組の無料配信がスタートしました!
無料動画 GYAO!:ドラマ:シャーロック・ホームズの冒険
 グラナダ・テレビ版、ジェレミー・ブレット演じるホームズのグラナダ版です!昨年度までNHKBSプレミアムで放送していましたが、新年度になり、終わってしまいました…。毎週楽しみに観ていました。新年度になり放送がなくなって寂しい…と思っていたらGYAOで配信。なんと!ただ、このGYAOで配信されているものは日本語字幕版。吹き替え版ではありません。露口茂さんのジェレミー・ホームズの声が印象的だったので、最初観た時は「あれ?」と思ってしまいました。聴きやすい英語なので、実際の俳優さんの声で楽しむのもいいものです(ただし、現在不調に付き、全部観られていません…)。

 ちなみに、GYAOは3月までアニメ「名探偵ホームズ」も配信していました。GYAOさん、もしかして、わかってる…!!?
・参考:その時の記事:メカ満載アクション満載ホームズ アニメ「名探偵ホームズ」
 10話「ドーバー海峡の大空中戦」ハドソンさんに惚れましたw空飛ぶ勇敢な女性…さすが宮崎駿さん(この回はコンテ・演出担当)。そして、この配信中にモリアーティ教授役の大塚周夫さんが亡くなられました。リアルタイムではなかったけれど、このタイミングで「名探偵ホームズ」に出会えて本当によかったです。


 話が大いにずれました。戻します。
 このグラナダ版では「踊る人形」は2話。グラナダ版ではどちらを使っているのか。確かめました。
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 「B」と「V」の暗号が出てくるシーン。ネタバレになるので、どれとは言いません。上述したバージョンだと、バージョンA、つまり最初にストランド誌に掲載されたバージョンのものを使っています。ただ、「V」が微妙に違う。腕がついてます。…これは…?まだ違うバージョンがあるということなのか…?
 2種類の暗号が合って、一つは修正されたもの、と知らないままだったら、これを観てさらに混乱したと思いますw
 最後に一言…暗号のポーズをするジェレミー・ホームズに吹きましたwお茶目w
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by halca-kaukana057 | 2015-04-17 22:01 | 本・読書

続々・「ホームズ」踊る人形暗号の謎 訳者が同じでも?そして解決?

 人形劇ではない、正典(原作)「シャーロック・ホームズ」に関するお話の続きです。「踊る人形」(「帰還」収録)の、踊る人形の暗号が2種類ある。調査続行の経過を。
・全てはここから始まった:すれ違う想いの着地点+踊る人形暗号の謎 人形劇「シャーロックホームズ」第13話
・その後、手当たり次第調べてみた:続・「ホームズ」踊る人形暗号の謎

 今回調べたのは光文社文庫と、講談社青い鳥文庫(新版)。どちらも訳は日暮雅通さん。日暮さんは一般向けと児童向けの両方の「ホームズ」全集を日本語訳された初めての方です。

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光文社文庫はこのバージョンAでした。

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一方、人形劇本編でも使われていたバージョンBを、講談社青い鳥文庫(新版)は用いていました。新版はアニメ映画「時をかける少女」「サマーウォーズ」の作画の青山浩行さんのイラストが目を引きます。現代的なアニメ絵だけどヴィクトリア朝のホームズとワトスンがかっこいいイラストです。若々しくイケメンなホームズ、渋い英国紳士のワトスン…かっこいい。中身も、完訳ではありませんが、極力省かないようにした、と日暮さん。

 つまり、訳者が同じでも、違う暗号図案を使っている。…興味深い、面白い。人形劇がバージョンBを用いたのは、対象年齢層の子どもたちが読むであろう青い鳥文庫版で用いられている図案に合わせたのかな?
 でも、児童向けの訳は他にもあり、ハードカバーの偕成社の全集はバージョンAだった。

 さて、そもそもの問題。何故図案が2種類あるのか。いつ、どこから変わって2種類に増えたのか。この答えを、人形劇公式アカウントさんがツイートしてくださいました!
『バスカーヴィル君と犬の冒険』でベインズが使用した「踊る人形」の暗号表は、英国で1924年に出版されたJohn Murray版の単行本に基づいています。ストランド誌初出時に指摘された暗号表の矛盾に修正が施された版として知られています。 #パペットホームズ
・Twitter:シャーロック学園 (@sherlockgakuen):2015.2.5 20:05


 そういうことだったのか!!ストランド誌に最初に掲載されたのがバージョンA。しかし、河出文庫の解説に詳しく書いてありましたが、雑誌掲載時や単行本になった時、図案を複製し、その結果図案の誤りが生じてしまった、と。「ストランド誌」と「コリアーズ・ウィークリー」で違いがあるんです。でも、その後のこと、このツイートにある「1924年に出版されたJohn Murray版」に付いては書いてませんでした…。このジョン・マレーで検索すると、少し出てきます。
 「踊る人形」の暗号だけで無く、他の作品の地図などもでも、図案が異なるものがあるらしいです。「踊る人形」だけじゃないのか!

 自分で辿り着けなかったのが少し悔しいですが、謎が解けてよかったです。でも、これで終わり、完全解決ではありません。ジョン・マレーが一体誰なのかまだわかっていませんし、まだまだ多数ある「ホームズ」訳がどちらの図案を使っているのか調べきれていない。調べられるだけ、調べてみようと思います。
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by halca-kaukana057 | 2015-02-05 22:25 | 本・読書

続・「ホームズ」踊る人形暗号の謎

 今日は人形劇ではなく、正典(原作)の「シャーロック・ホームズ」に関する話題です。人形劇「シャーロックホームズ」を観て、「踊る人形」の暗号が違う…?という謎を見つけた話の続きです。
・全てはここから始まった:すれ違う想いの着地点+踊る人形暗号の謎 人形劇「シャーロックホームズ」第13話

 上述記事の画像を見ていただきたいのですが、私が読んでいた正典(河出文庫)と、番組で使われていた暗号のBとVが違う。その後、twitter経由で、新潮文庫では番組と同じ暗号が使われていた、との情報を得ました。ということで、新潮文庫の「シャーロック・ホームズの帰還」の「踊る人形」を読んでみた。
確かに、番組と同じ暗号が使われていました。何と!?本屋さんにはちょうど創元推理文庫もあったので、そちらも確かめてみました。番組と同じ。他の出版社・訳は無かったので、今度は図書館へ。
 まだ調べている途中ですが、2種類の暗号があります。
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バージョンA:河出文庫、偕成社、岩崎書店(旧版)

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バージョンB(番組で使われていた方):新潮文庫、創元推理文庫、講談社青い鳥文庫(旧版)

 このように分かれていました。しかし、「ホームズ」の訳は多数存在します(一体いくつあるんだ?)。これはほんの一握りです。「踊る人形」をお持ちでしたら、どちらの暗号か確かめてみてください。
 あと、映像化作品でもどちらが使われているか。グラナダ版ぐらいしか思いつきませんが…。「SHERLOCK」では出てきてない。どちらにしろ難航しそうです。

 では、何故2種類存在するのか。多分、どこかで図柄が変わってしまったと考えられます。Bは本当によく似ています。でも、いつ、どの本で、何故かはわかりませんでした。図書館にある「シャーロック・ホームズ」の研究書を読んでみても、この「踊る人形」暗号の謎について書いている本を見つけられませんでした。世界中にはたくさんのシャーロキアン(ホームジアン)がいらっしゃるのに…。どこかにはあるはず。日本語訳されてない、日本では入手できない本だったりしたら困るなぁ…。

 今後もこの謎については調査し続けます。…これはもしかして、シャーロキアンへの道か?
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by halca-kaukana057 | 2015-01-23 22:02 | 本・読書

メカ満載アクション満載ホームズ アニメ「名探偵ホームズ」

 昨年は「シャーロック・ホームズ」シリーズにハマるという、なかなか面白い"事件"かつ"冒険"が起こりました。
 NHK人形劇に始まり、原作(正典)、BBC制作の現代版「SHERLOCK」(三が日、第3シリーズが再放送されていましたね。シリーズ2まで観ていた私には初見なので嬉しいお年玉でした!)、ジェレミー・ブレット主演のグラナダ版(ここまで、全部NHKで放送されてるってどういうこと…w)。ロバート・ダウニー・Jr主演の映画もテレビ放送があったので観たのですが、カットしまくり、CM明けの煽りなどの過剰演出に閉口したのでDVDで観ます。あと、アメリカCBS制作の「エレメンタリー ホームズ&ワトソンin NY」、第2シリーズの1話だけ観たのですが、斬新な「ホームズ」で面白かった。BBCと同じく現代版なのですが、舞台はニューヨーク。ワトソンは女性!?そのワトソンを演ずるルーシー・リューがとてもカッコよく、美しく聡明で素敵です。これもDVDで観たいなぁ。

 と、今放送されているorDVDなどで観られる代表的な映像作品はこのぐらい…?いえ、まだありました。アニメ「名探偵ホームズ」。通称「犬ホームズ」。ホームズやワトソンたちが犬のアニメ…リアルタイム世代のはずなのですが、観た記憶が無い…。でも大丈夫。放送30周年でブルーレイBOXも出ました。
 そして今、無料動画配信サイト「GYAO!」で配信しています。

無料動画 GYAO!:名探偵ホームズ
↑2話ずつ、2週間無料で配信しています。なので、今日現在は1話と5話から。もっと早く記事を書こうと思ったのだが、年末の忙しさで…。

 舞台、年代は正典と同じ。ただ、色々と変えてあります。ホームズは馬車ではなく愛車で移動。パイプはくわえているが、たばこに火は付いていない(煙が出ていない)ので正典ほどのヘビースモーカーではない。コカインもやらず、健康的で若々しい。奇妙な化学実験はするが、良識はあり、依頼人や被害者とのコミュニケーションも普通に取れる。子どもにも優しい。
 ワトソンも、医師でアフガニスタンで軍医をしていた、という正典の設定は受け継いでいるものの、怪我で送還されたわけではない。ホームズと出会ったのも、偶然事件に居合わせたことから。ホームズが解決した事件を執筆しているわけでもない。ホームズの聞き役であり、事件を一緒に追う相棒。ベイカー街221Bに下宿するのは、勿論正典のままです。
 ハドソン夫人は、一般的にはおばさんですが、このアニメのハドソン夫人は19歳。未亡人。とても可愛らしく美しい女性。料理、洗濯、お掃除…家事は何でも完璧。しかも肝も据わっていて、モリアーティに誘拐されても動じない。ホームズもワトソンも、モリアーティまでとりこにしてしまう…ヒロイン的存在です。ワトソンとハドソン夫人が仲良く花壇の花を手入れしているところを見たホームズが、「ワトソンのすっとこどっこい!!」と対抗意識を燃やすのは爆笑しましたw
 そして大きく違うのが、モリアーティ教授。正典の天才数学者というわけでもなく、恐ろしさもあまり強く無い。犯罪を次々と起こすが、ほとんどは金目のものを盗もうと企む。悪知恵は働く。奇妙なメカを発明し、それを駆使して犯行を実行。だが、手下がヘマするし、モリアーティ自身もマヌケなところがあり、ホームズに大体阻止される。そしてモリアーティを逮捕しようとするレストレード警部との追いかけっこ。何だか憎めないモリアーティ…最初、こんなモリアーティありかよ!?と思ってしまいましたが、見続けるとなかなか面白い。

 その面白い見どころが、メカニック。ホームズの車も19世紀末の雰囲気が逆に新鮮。この旧式の車で派手なアクションを繰り広げるのがたまらない。さらに次々と出てくるモリアーティのメカ。自動車、船に飛行機…メカメカしくてとてもいい。
 メカメカしい理由…監督、制作に宮崎駿監督が参加しているから。単独で監督している回も数回あり、その回のメカニックはやはり突出している。宮崎監督といえば空を飛ぶ描写。たまりません。
 アクションも実に爽快。スピード感、空中戦、メカの重厚さと迫り来る動き。これはアニメだからこそですね。しかも80年代のアニメ。全て手描きのセル画。セル画のアニメはやっぱりいいですね。

 推理面はそれほど難解ではありませんが、やはりホームズの観察眼、洞察力、様々な知識や実験を総動員しての推理は興味深いです。どの回が正典のどの話に基づいているか厳格ではないのですが、正典の要素はところどころに散りばめられていて見つけるのが楽しいです。

 そして、映像作品で気になるのは音楽。何と、あのハネケン、羽田健太郎さんが担当しています!これだけで観ると確定しました。事件前の切迫した不穏な音楽。アクションシーンのスピード感あふれる音楽。80年代アニメは音楽界の重鎮が音楽を担当していて、いいですなぁ。

 次回予告のワトソンの「君の周りで何か事件が起こったら、ベイカー街まで知らせてくれたまえ」この台詞がいいですね。ホームズの声は広川太一郎さん。渋くて落ち着いていて、時にチャーミングでもある。グラナダ版の吹き替えの露口茂さんを若くした感じ。ワトソンの富田耕生さん、お茶目でユーモラスな面はあるけれども、やはり渋くてかっこいい。渋い声好きにはたまりません。富田さんと言えば「鉄腕アトム」シリーズのヒゲオヤジ役。好きな声です。

 ということで、26話まで楽しみます。
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by halca-kaukana057 | 2015-01-04 22:38 | 興味を持ったものいろいろ


好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)

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