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シューマンとリュッケルト

 今日は6月8日、ロベルト・シューマンの誕生日。生誕206年です。初夏、(当地では)入梅前の爽やかな季節、シューマンはとても合うと思うのです。雨の日もまた合うと思う。

 今年はこのCDから。
HMV:BBC Music Magazine 2016年5月号
f0079085_2241654.jpg BBCが出版している音楽誌。前から気になっていたのですが、この5月号の付録CDがシューマンとクララの歌曲と聴いて購入。洋書です。全部英語です。

 シューマンは様々な詩人の詩に曲をつけました。ゲーテ、ハイネ、ケルナー…そしてフリードリヒ・リュッケルト。シューマンの歌曲の代表的作品、「ミルテの花」op.25の第1曲「君に捧ぐ(献呈)/Widmung」もリュッケルトの詩。「ミルテの花」では第11曲:花嫁の歌Ⅰ、第12曲:花嫁の歌Ⅱ、第25曲:東方のバラより、第26曲:終わりに、が取り上げられています。

 op.37は全曲リュッケルトの詩の作品です。詩集「愛の春」から12曲。この歌曲集の中の3曲はクララの作曲です。歌も、ソロだけではなく、ソプラノとテノールの重唱もあります。ロベルトとクララの結婚に合わせて作曲、出版は結婚の翌年になってしまいますが、2人の愛の歌と言っていい歌曲集です。

 これまで、あまり作詞者、作詞者の個性については注目してこなかったのですが、「献呈」からもわかるように、リュッケルトの詩はロマンティックです。シューマンにぴったり。特に好きなのが、第5曲「私は自分の中に吸い込んだのだ/Ich hab in mich gesogen」.春と愛の喜びを、美しいメロディーに載せています。前奏がとても印象的。歌とピアノ伴奏が追いかけっこをしているような音楽で、穏やかな雰囲気です。第9曲「バラ、海 そして太陽/Rose,Meer und Sonne」も広い広い海原を思わせるおおらかなメロディーが美しいです。重唱の第7曲「美しいのは春の祭/Schön ist das Fest des Lenzes」、第12曲「確かに太陽は輝く/So wahr die Sonne scheinet」ソプラノとテノールのハーモニーがきれい。特に第12曲は教会で聴く賛美歌のような美しさ。詩も愛を静かに、優しく、ストレートに歌っています。小さな合唱曲です。

 シューマンの歌曲は、詩の魅力を曲が引き出し、美しく響かせているところにあるのかな、と感じました。このCD、歌もきれいでいいCDです。これが雑誌の付録とは。
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by halca-kaukana057 | 2016-06-08 22:05 | 音楽

シューマンのもうひとつの「ライン」

 今日はロベルト・シューマンの誕生日。1810年生まれ、生誕205年です。

 シューマンの生誕記念に色々と聴いています。シューマン作品の中で特に好きなのが、交響曲第3番変ホ長調op.97「ライン」。第1楽章の冒頭は「N響アワー」のオープニングにもなり、聴くとN響アワーを思い出します。
 デュッセルドルフにやって来たシューマン。ケルン大聖堂を訪れたことが、作曲のきっかけとなったと言われています。「ライン」の副題はシューマン自身によるものではありませんが、爽やかで、時に勢いよく時にゆったりとした曲調はライン川を思わせます。そして第4楽章の荘厳な雰囲気はケルン大聖堂。生き生きとして明るく、とても好きです。

 聴いていたら、もうひとつ、「ライン」とある曲を見つけました。歌曲集「詩人の恋」op.48の第6曲「ラインの聖なる流れに(Im Rhein, im heiligen Strome)」。詩はハイネのものより。ライン川を歌っていると思いきや、ケルン大聖堂を歌っています。「詩人の恋」の前半は、愛する人への想いをロマンティックに歌っていて、本当にシューマンらしい。甘い夢見るような曲が詩を盛り上げます。が、第6曲「ラインの聖なる流れに」はそれまでと雰囲気が変わります。重くどっしりと暗い。荘厳。ケルン大聖堂の中の光、そして聖母像が愛する人にそっくりだ、と。交響曲第3番「ライン」も、ケルン大聖堂と枢機卿就任式をイメージした第4楽章は荘厳な雰囲気。似ています。どちらかと言うと、「詩人の恋」の「ラインの聖なる流れに」の方が暗く重い気はします(声域にもよる?)。そして、第7曲「恨みはしない」からは、失恋が歌われます。第6曲が転換期となっているように思えます。
 シューマンにとって、ライン川は、ケルン大聖堂と結びついているのかも。
 ちなみに、聴いたのは、フィッシャー=ディースカウ(バリトン)と、ペーター・シュライアー(テノール)。ディースカウだとよりどっしりと感じられます。

 ちなみに、この詩にはリストも曲をつけています。ただ、「ラインの美しき流れに(Im Rhein,im schönen Strome)」とタイトルは異なり、曲も優しく華麗です。同じ詩でも、曲調が全く異なる。シューマンの方が暗い雰囲気になっているのが面白いです。
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by halca-kaukana057 | 2015-06-08 23:58 | 音楽

ムジカ 2 [完結]

 今年読んだ漫画の感想です。秋ごろに出ていたこの漫画。えっ、これが最終巻?


ムジカ 2
かかし 朝浩/幻冬舎・バーズコミックス/2013

 ヴィーク家で、相変わらず厳しいピアノのレッスンと家事に追われているロベルト・シューマン。クララはますますピアノの腕をあげていた。シューマンの親友となったメンデルスゾーンも、作曲に演奏活動に邁進している。シューマンはそんな中で、自分がどんな音楽家になりたいのかを考えていた。
 家事を追え、メンデルスゾーンとクララの演奏会に走る途中、シューマンは風変わりなフランス人に会う。当時のフランスは革命直後、音楽どころではないのでドイツに来た…と話すその男。ベルリオーズ。「幻想交響曲」を発表したが、パリでも意見が真っ二つ。ドイツ公演を望み、メンデルスゾーンのもとにやってきたが、断られてしまう。ベルリオーズがドイツで音楽活動を出来るため、何故かシューマンも巻き込まれ、道を探す2人だが…。


 2巻、強烈な音楽家が2人登場します。まず前半はベルリオーズ。ロックンローラーのようなキャラクターデザイン。台詞も音楽観も強烈です。「幻想交響曲」そのものが強烈ですからね…。そしてもうひとり、後半では18歳のワーグナーも登場します。まだ楽劇を書きはじめる前のワーグナー。こっちも強烈です。もう自分の世界に完全に入ってしまっています。

 こんな強烈な音楽家2人と出会い、シューマンもクララも影響を受けないわけがありません。音楽が好きで、音楽は楽しい、そう思っているシューマン。しかし、ベルリオーズも若きワーグナーも、それぞれの音楽観を持って、孤高でいる。そんな2人に、シューマンは様々な手で近づこうとする。まだ、作曲家としてのシューマンは描かれていない(描かれずに終わった…)のですが、このロマン派の音楽界を俯瞰するように評論活動もしていたシューマンらしい一面がうかがえます。クララも、そんなシューマンとともに、ピアニストとして成長してゆく様が一途でみずみずしい。時に一途過ぎるところもあるけれど、素直で情熱家なシューマンとちょうどいい。

 さて、シューマンとクララの物語はこれから…と思っていたら、ここで完結です。えっ、作曲家となり、苦難の末にクララと結婚。ショパンは?ブラームスは?ダヴィド同盟、評論活動は…?シューマンの人生はこれからが面白い、どう描くのか気になっていたのですが…残念です。
 ただ、ベルリオーズと若きワーグナー。特に楽劇を書き始める前のワーグナーの話は興味深かった。こんな方向から見るシューマンの人生も、面白いかもしれない。勿論フィクションはかなり入ってます。史実も入ってます。
・1巻:ムジカ 1
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by halca-kaukana057 | 2013-12-27 21:20 | 本・読書

ムジカ 1

 今日7月29日は、ロベルト・シューマンの御命日。1856年、46歳でした。ということで、シューマンにちなんだ記事を。シューマンが主人公の、音楽史漫画です。


ムジカ 1
かかし 朝浩/幻冬舎・バーズコミックス/2013

 1830年、ドイツ連邦、ザクセン王国ライプツィヒ。印刷が盛んになり、ライプツィヒは印刷工場が多い街だった。そんなとあるひとつの印刷工場の息子・ロベルト・シューマン。20歳。ベートーヴェンの音楽に感銘を受け、音楽家を志し、著名なピアニストのヴィークのもとでピアノを学ぶことに。意気揚々とヴィーク家にやってきたシューマン。そこで出会ったのは、ヴィークの娘、クララ。11歳。天才的な演奏に魅了されるシューマンだが、ヴィークのクララに対する指導はとても厳しいものだった。楽譜の通り正確に、完璧に暗譜で、厳しい指導のもと練習を続けるクララの姿。シューマンはクララの完璧な演奏に、自分の目指す「音楽」とは何かと向き合い始める…。

 まず、タイトルの「ムジカ」ですが、ドイツ語の「musiker」、「音楽家」の意味です。「ムジカ」と聞くと「musica」=「音楽」とイメージしてしまいますが、こちらはイタリア語。ドイツ語だと「musik」ですね。

 シューマンが主役、シューマンが主役ですよ!(大事なことなので2回書きましたw)とても嬉しいです。20歳、純朴で涙もろい、感激屋さん。演奏を聴いた時の感想の言葉も、比喩をふんだんに使う。素晴らしいと思う演奏を聴き、感動するとすぐ涙が出てきてしまう。好青年に描かれています。
 一方のクララ。金髪のロングヘア。感情をあまり表に出さない(出せない)、クールな美少女です。ピアノは、父・ヴィークのスパルタ英才教育に耐えストイックに完璧を目指す。クララのストイックさには、ただ驚くばかりです。

 シューマンの音楽に対する情熱や想い…喜びや感動が、ヴィーク親子を、更にポトツカ伯爵夫人やメンデルスゾーンをも巻き込み、変えてゆく。ピアノ演奏はあまり巧くないけれども、音楽の捉え方や音楽と言葉をどう組み合わせるか。後の作曲家・音楽評論家としてのシューマンの片鱗も見えてきます。メンデルスゾーンとの出会い、そしてクララをめぐる対決(!?)も面白かった。クールなお金持ちの反面、闘志むき出しのメンデルスゾーンの2面性がまたいいなと。シューマンから離れられなくなってきたクララも可愛いです。

 1巻では、作曲はまだ出てきません。2巻以降が楽しみです。ショパンやブラームスも登場するんだろうな。
一方で、今後シューマンには数々の苦難が待ち受けているわけですが、どう描くのだろう。そこにも注目しています。現在は、明るい性格なのですが、どう変化してしまうのか…。勿論、作曲家として、そして音楽評論家としての活躍も楽しみにしています。

 おまけの「ダヴィッド同盟 豆知識集」では、”ダヴィッド同盟”のフロレスタンやオイゼビウスが、本編で紹介できなかった史実やエピソードについての解説も。シューマンが主人公だと、こんなこともやりやすいですね。本編でもこの2人がどう登場してくるか。シューマンが意外と、漫画にしやすい人物なのかもしれない。

 史実と、フィクションの部分。合わせて楽しんで読みたい作品です。そして、読むとシューマン作品が聴きたくなります。シューマンが書いた「音楽と音楽家」(吉田秀和:訳)ほか、シューマン関連本も読みたくなります。他の歴史もの漫画や歴史小説、はては大河ドラマまで観ると歴史の教科書や関連本を読みたくなるように。この「ムジカ」では、更にシューマンの作曲作品や著作も読みたくなる。これまで様々な音楽漫画がありましたが、音楽史漫画はそんなに多くなかったと思う。しかもシューマンが主人公。音楽漫画、歴史もの漫画の両面で、新たな風を巻き起こす作品になればいいなと思います。

音楽と音楽家 (岩波文庫 青 502-1)

シューマン/吉田秀和:訳 / 岩波書店


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by halca-kaukana057 | 2013-07-29 23:25 | 本・読書

シューマン生誕202年

 今日6月8日は、ロベルト・シューマン先生のお誕生日。今年で202回目です。おめでとうございます!
 そういえば、昨年、どうしていたのかなと昨年の記事、ならびにtwitterを見たら…シューマンじゃなくて宇宙…古川聡宇宙飛行士搭乗のソユーズ打ち上げの日だったよ!あまり聴けてなかったよ!宇宙もシューマンも好きな私に、どちらかを選べなんて酷です…。なので、今年は、お祝い記事書きます。

 まず聴いたのがこれ。

グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲

レイフ・オヴェ・アンスネス/マリス・ヤンソンス指揮/ベルリン・フィル /EMIミュージック・ジャパン


 アンスネスがピアノ、指揮はヤンソンスのピアノ協奏曲。アンスネスと同郷(ノルウェー)であるグリーグのピアノ協奏曲とのカップリング。シューマンのピアノ協奏曲は、第2楽章から第3楽章への流れが特に好きです。第2楽章の穏やかな部分のピアノの美しさは、さすがアンスネス。その第2楽章からノンストップで第3楽章へ。一気に華やかになる。音楽の広がり・スケールの大きさも一気に広がる。オーケストラとピアノの掛け合いも楽しく、でも複雑。


 次はこれ。

シューマン:詩人の恋

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)/イエルク・デムス(ピアノ)/ ユニバーサル ミュージック クラシック


 先日逝去されたフィッシャー=ディースカウの歌うシューマンの歌曲から、「詩人の恋」op.48を。ハインリヒ・ハイネのロマンティックな詩の美しさ、恋心、恋の喜び・切なさ・苦しみ・かなしみを、ピアノ伴奏がさらに引き立てる。第1曲「うるわしい、妙なる5月に」で恋心を抱き、第7曲「ぼくは恨みはしない」で恋は破れ、第16曲「むかしの、いまわしい歌草を」で恋を忘れようと締めくくる。この「むかしの~」の最後、歌が終わってピアノだけの部分、光が消えてゆくようなところで「ああ…」と思う。恋に揺れる”詩人”の心と、ディースカウの豊かな、色彩に溢れた歌声に魅了されます。

 CDではないのですが、今年のシューマン誕生日にはこれも。

音楽と音楽家 (岩波文庫 青 502-1)

シューマン /吉田秀和:訳/岩波書店


 ディースカウの後を追うように亡くなられた吉田秀和さん。吉田さんによって訳されたシューマンの著作「音楽と音楽家」。”音楽評論”という分野の先駆者となったシューマン、日本で”音楽評論”を切り拓いた吉田さん。聴いて語る楽しみが、この本に詰まっていると感じます。

吉田秀和作曲家論集〈4〉シューマン

吉田 秀和 / 音楽之友社


 吉田さんが語るシューマン。まだ読んでいないので読みたい本。

 吉田さんが亡くなる前、図書館でこの本を見つけて、ちょっと読みました。

言葉のフーガ自由に、精緻に

吉田 秀和 / 四明書院


 とても分厚い本なのですが、その冒頭が、シューマンについてだった。私には難しいなと感じる内容だったのだが、文章が、シューマンの音楽に寄せる思いがあたたかくて、吉田さんは凄いなぁと想いながら読んでいました。最後まで読むのはかなり時間がかかりそうだが、読みたい本。

 シューマンは、音楽作品を聴くもよし、書いた文章を読むもよし。シューマンの作品にもっと触れたい。
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by halca-kaukana057 | 2012-06-08 23:20 | 音楽

色とりどりのうた ありがとう、フィッシャー=ディースカウ

 5月18日、ドイツのバリトン歌手・ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの訃報が飛び込んできました。86歳だったそうです。またしてもクラシック界の巨匠が、逝ってしまった…。

読売新聞:おくやみ ディートリッヒ・フィッシャーディースカウさん
毎日新聞:訃報:ディースカウさん86歳=世界的なバリトン歌手

HMV:ニュース:フィッシャー=ディースカウさん死去
 詳しいプロフィールと、CDリスト。
毎日新聞:バリトン歌手・ディースカウさんを悼む:詩と音楽の緊張関係を突き詰める
 シューベルト「冬の旅」を中心にした、哀悼コラム。


 今週月曜のNHK-FM「クラシックカフェ」の後半、そして今日は追悼特番をちょうど聴けたので聴いていました。ディースカウの作品といえば、シューベルトやシューマンの歌曲。しかし、それだけではなかった。ブラームス「ドイツ・レクイエム」でデビューし、マーラーの歌曲やJ.S.バッハの宗教曲、さらにモーツァルトやヴェルディ、ワーグナーなどの歌劇・オペラもレパートリーだった。そんな普段は聴いていなかったディースカウの歌をたっぷり聴けて嬉しかったのですが、追悼特集であり…寂しいものです。

 聴いていて思うのが、ディースカウの歌声はなんて色彩豊かなんだろう、と。ディースカウの十八番であるシューベルト「冬の旅」の陰鬱さ。同じシューベルトでも、「魔王」の迫力と恐れおののく様。「ます」や「野ばら」の朗らかさ、明るさ。シューマンは、まさにシューマンが妻・クララへの愛を伝えるかのように。今日聴いたバッハや、マーラー、オペラ・歌劇の数々も、それぞれの作品の雰囲気、歌詞の内容がストレートに伝わってくる。

 私はドイツ語もイタリア語もわからない(ドイツ語は大学の時、第2外国語で学んだのだが…簡単な挨拶しかもうわからない…)。歌詞を追いつつ聴いてみても、いつの間にかどこを歌っているのかわからなくなる。それでも、発音、イントネーション、抑揚、強弱、響き、そして歌声そのものを聴いているだけでも面白い、聴き入ってしまう。

 月曜の放送では、シューベルト歌曲の代表曲「魔王」も放送していた。中学の時、音楽の時間に「魔王」を聴いた。日本語版と、ドイツ語版を聴いた覚えがある。ドイツ語版は多分ディースカウのものだったと思う(多分)。訳詩が衝撃的で、その時はそんな印象しか持っていなかった。それが先日久々に(勿論中学生以来ではない)聴いてみたら、ディースカウの表現・歌声の繊細さと鮮やかさに驚くと同時に、こんな凄い「うた」をCD・ラジオではあるけれど、聴けたのが嬉しかった。バリトンの音域の深さも魅力だ。ディースカウの歌は、「うた」だなと感じています。

 ディースカウは天国でも歌っているのだろうか、きっと歌っているだろう。歌っていてほしい。そんなことを思いながら、またシューベルトやシューマンを聴こう。ブラームスにも結構歌曲はあるし、バッハの宗教曲ももっと聴きたい。亡くなっても、ディースカウのうたは残り続ける。
 たくさんの、素晴らしいうたをありがとう。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

Fischer-Dieskau sings Gute Nacht

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by halca-kaukana057 | 2012-05-25 23:00 | 音楽

久々のピアノ練習

 今日は久しぶりに本格的にピアノの練習をしました。これまでは10分程度、ちょっとさらうだけ。ちょっと”弾いて”おしまい。今日はようやくまとまった時間が取れたので、鍵盤と楽譜にじっくりと向かいました。

 メインで練習したのはシューマン「春の歌」op.68-15.徐々に”たどたどしい歌”から、”滑らかな伸びやかな歌”に変わってきた、かな…。指遣いを直し、難しい・弾き難いと感じている箇所を反復練習。あと、ペダルも。この作品はペダル無しで演奏するのはきつい。ペダルを有効活用して、春を謳歌する喜びをのびのびと”歌いたい”。ペ
ダルの踏み具合、踏みかえるタイミングを微調整しないと、きれいな歌にならない。更に、13小節目~16小節目まで弱音ペダル、左のペダルも使うと指示がある。弱音ペダルを使うのは初めて。両足でペダルも勿論初めて。弱音ペダルは踏みっぱなしでいいけれども、16小節目で離す時、右足まで離してしまう…。難しいよ!

 表現は、どうしようか。情感たっぷりにするか、のびのびとはしているけれどもささやかな控えめな喜びにするか。強弱記号はフォルテからピアニッシモまで広いので、情感たっぷりめ、かなぁ。

 完成はまだまだだけど、音のひとつひとつを優しく、丁寧にぶつぶつ切らないで、ふんわりとした感触で演奏したい。

 クーラウのソナチネ4番、クレメンティのソナチネ7番も練習。ソナチネをどう練習していっていいか、見通しが未だに立てられません。ブルクミュラー25と同じ感覚では練習できないことに、未だに戸惑っています。これは乗り越えるべき壁。この壁を乗り越えれば、またピアノ・音楽の世界の視野が広がる。辛抱して練習しよう。

 最後に、昨日のツイートから。
ピアノと自分、楽曲・楽譜と自分、一対一のガチンコ練習。聴く人はいない。でも、もうひとりの自分がどこかで聴いている、と思って鍵盤に向かう。
posted at 2011.11.6 21:10:21

 時々、またひとりでピアノを弾くこと(あえて「独学」という言葉は使わない、言わない)に、迷いや焦り、不安を感じます。ソナチネがなかなか進まず、停滞しているのをどうにかしたい、誰か第三者の指導を得たい。自分ひとりでこれから様々な作品に取り組むのに、自信が無い。ただ単に、一緒にピアノを弾く仲間が欲しい(ひとりはさみしい)。そんな気持ちがあるからだと思います。機会があれば、レッスンを受けたい。でも、今自分の置かれている状況があまりにも不安定で、レッスンどころか、ピアノどころでもない…。
 落ち着いてピアノに、鍵盤に、楽譜に向き合える環境が欲しいです…。

 あと、練習の途中ひと休みで、NHK-FMのクラシック音楽番組を聴いていました。ピアノ曲は無かったですが、私の演奏とは異なる、心惹かれる演奏ばかり。音楽家・演奏家は、演奏する時どんな気持ちで演奏しているんだろう?楽しい?緊張する?無心?私は、不安ばかり。聴く時は音楽を楽しめるのに、自分で演奏するとなると不安で、心細くて仕方ない。楽しいと思える時もあるけど、ほとんどは自己満足でしかない演奏。
 そんな面でも、ピアノから離れていても、音楽そのものからは離れたくないなと感じました。音楽を聴くことそのものが楽しくて、心揺さぶられてばかりで、やめられない。作曲家のこと、作品のことを考えながら演奏を聴くことがこれまで多かったのですが、これからは音楽家・演奏家のことも考えてみよう。
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by halca-kaukana057 | 2011-11-07 21:54 | 奏でること・うたうこと

何度でも、何度でも、ひとつずつ

 ぽつりぽつりと書いていた、やるべきことがひと段落しました。昨日今日がヤマ場だったのですが、昨日今日に至るまでのtwitterの最近の私のツイートから、ぐったり感が感じられるかと思います…。明日以降も、越えなければいけないことや心配の種がまだまだあります。嫌になって逃げ出したいと思うこともあります。でもひとつひとつ乗り越えていかなければならない。ひとつひとつ。

 ひと段落したので、久々に(比較的)集中してピアノの練習をしました。ハノンで指を慣らした後、シューマン「春の歌」op.68-15.久々なので、まずは右手だけ、左手だけで。その後合わせてみましたが…案の定ボロボロでした。ブツブツ途切れた、たどたどしい”歌”。前はもう少し滑らかに”歌えた”のにな…。でも、全然弾けなくなったわけではないし、これからまた練習しなおせばいい。練習しなおしたことで、以前は気が付かなかった違う何かを見つけられるかもしれない。演奏にゴールはない。”弾ける”ようになった時、その作品をレパートリーとして演奏し続けることのスタートラインに立つんだ…以前思ったことを思い出しました。また、”歌おう”。演奏しよう。心から演奏したいと思いました。
 練習が滞っているシベリウス「樅の木」op.75-5も、また譜読みしなおして何度でも取り組めばいいんだ。大好きな、大切に思っている作品だからこそ、何度でも。

 シューマンの後、「ゆうがたクインテット」テーマも。後半の左手伴奏がややこしいのですが、怪しいまま中断したので、また譜読みしなおしです。でも、いつも聴いている大好きな曲・歌を自分の手で奏でることが楽しい。今度は怪しい部分も、軽快に演奏したいな。練習、練習。

 ピアノって、いいな。演奏することって、いいな。いいなと思うから、もっと演奏したい。楽曲を読み込んで、私の表現のひとつとして演奏したい。そう感じました。


 今日、ふと演奏したい曲を見つけました。
ぷりんと楽譜:たいせつな光 / fumika
 映画「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス版)のテーマ曲です(またしても「はやぶさ」です)。聴くとあのエンドロールを思い出します…思い出すだけでも感激の気持ちでいっぱいです。
 映画そのものもいいなと思うのですが、この主題歌「たいせつな光」もいいなと思います。歌詞がまさに「はやぶさ」。fumikaさんの歌声も惹かれます。いいなぁ、弾けたらいいなぁ。ポップスを弾いたことはないけど、弾けたらいいなぁ。

 もう少し落ち着いたら、久々に「いつか弾きたい曲リスト」最新版を書こうかな。(前にも書いた気がするw)
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by halca-kaukana057 | 2011-10-16 22:54 | 奏でること・うたうこと

ピアノで”歌え”

 私の住む地域も、ここ数日真夏日が続いています。暑いです…。でも、めげずにピアノ練習してます。冷房?我が家にはありません…付けても使うのは夏真っ盛りの時期だけだし…。それよりもストーブ・暖房のほうが重要です…。

 以前書いたとおり、和音・和声の勉強をしてみました。今のところ、和音と和声法の基本についてざっと。和音について勉強する前に、音程(完全5度とか、短2度とか)の復習が必要でした。以前音程を勉強した時、これが何に繋がるのだろう?と思ったのですが、和音の仕組みに繋がるものだったのかとようやく理解しました…。これまで何気なく弾いてきた伴奏が、この和音に当たり、曲はこんなカデンツで成り立っている…そんなことをテキストと楽譜を読みながら紐解くのは面白いです。ただ、七の和音がまだよくわかっていません。まずは三和音から…。そして基本だけなので、和声の難しいことがよくわかっていません。テキストを読んでもさっぱりなところが、結構あります…。

 しかし、こんな和音・和声法を意識して作品を書いた作曲家は凄いな…。例えば、モーツァルトは意識しなくても頭の中にどんどん出てきた感じだし…。どんだけだ…。そして、時代によって和音に対する考え方が変化していっているのも興味深いです。現代の作曲家は大変だなぁ…。

 ここからは取り組んでいる作品ごと。

【クーラウ:ソナチネ4番】
 第1楽章を未だしつこく練習しつつ、第2楽章を譜読み。半音ずつ上昇するあたりのテンポがいまいちつかめず。このあたりで止まってしまいます。その後の、ヘ長調に転調するあたりはとても好きなのに…。そして、「Vivace」=急速に、の速度…道は長そうです。
 ソナチネは…楽曲の構造の勉強を中心に、でもいいかな…(弱気発言←逃げるな!w 未だに7番第1楽章も怪しいんだ…。


【シューマン:春の歌op.68-15(ユーゲントアルバムより)】
 最近は、こちらに力を入れています。ようやく両手で合わせられるようになり、楽しくなってきた。でも、完成にはまだまだ時間がかかりそうです。
 試しに録音してみた。
シューマン:春の歌のページへどうぞ。ver.0.5の録音です。今回もカサカサという異音が…。扇風機のせいかな…?

 あくまで、「試しに、とりあえず録音してみた」です。なので、「ver.0.5」です。酷いです、本当に酷いです…でもアップします。
 右手の和音が続き、指をどう移動させたらうまく繋げられるかをわからないまま練習しているのが第1の問題点。滑らかに和音を連続して演奏できるような指・手の移動が苦手…というより、これまであまり取り組んでいませんでした。ならば、この作品で習得する。指遣いをもう一度確認して、練習しよう。
 「春の歌」とタイトルにあり、曲も穏やかで滑らかな、優しいのびのびとした作品。まさに歌曲や合唱のよう。和音を考えると、合唱かな?シューマンは「流浪の民」など、合唱曲も多く作曲していますね。その雰囲気で。
・参考:流浪の民/Zigeunerleben

 もうひとつ取り組んでいる「クインテット」テーマもそうなのですが、どちらも「歌」。これまでも、歌うような雰囲気で演奏する作品にいくつか取り組んできましたが、この「春の歌」はより「歌」の要素が強い、「歌」そのものじゃないのかと考えています。13小節目から16小節目まで弱音ペダルを使うところもあるのですが、このあたりは上の「流浪の民」のささやくように歌うあたりに近いのではないだろうか。
 ということで、和音の連続を滑らかに、のびのびと演奏することを目標に、練習続行。
 あと、9小節目と19小節目にある「fp」。「強く弾いて、すぐに急に弱く」の意。たん!と強く弾いた後ふわりと浮くようなアルペジオ…という感じかな。
 それにしても、今回の録音のカサカサ異音が気になる…。原因は大体突き止めました、多分。


【宮川彬良:「ゆうがたクインテット」テーマ】(ピアノソロアレンジ版)
 こちらも両手で。伴奏や和音がややこしくなるあたりは、楽譜とにらめっこしつつ演奏している状態(シャープ君の「にらめっこ」状態ですwシャウトしたい!w)。まだまだです…。元々「歌」なので、まさに「歌って」、「歌であることを前提に」。右手が歌のメロディー、左手が伴奏なので、弾き分けが必要です。歌は元気よくのびのびと。厳しい…。
 楽譜には、コードネームも記載されています。和音の勉強で、コードネームもかじってみたのですが、コードを読めると便利ですね。出す和音がさっと頭の中に出てきます(でもすぐに弾けない…)。それを元に、カデンツも書き込んでみたり。これが楽しい。ワクワクするなと感じるあたりは、ドミナント…そうだったんだ。譜読みで、こんな楽しみもあったんだと実感しています。

 9月の終わり、10月のはじめには3曲完成させたいです。秋からはシベリウス「樅の木」op.75-5に集中したい。今度こそじっくりと取り組んで、演奏したい。シベリウスのためにもがんばれ、自分。
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by halca-kaukana057 | 2011-08-08 22:55 | 奏でること・うたうこと

続・シューマンの謎のレ♯ 楽譜はいろいろ、版でいろいろ

 先日のピアノ記事でのシューマン「春の歌」op.68-15(ユーゲントアルバム第15曲)に付いている謎のレ♯の問題が、少し解決しました。
・その記事:シューマンの謎のレ♯

 コメントで教えていただきました。ありがとうございます。私が使っている楽譜は、音楽の友社の原典版・パウル・バドゥーラ=スコダ校訂のもの。しかし、他の楽譜には、付いていないとのこと。無料でクラシック音楽作品の楽譜を見ることのできるサイト・IMSLPで確認したところ、確かに付いていない。ちなみに、出版社はBreitkopf & Härtel社、Peters社など。よく見ると、音友原典版では何も付いていないところにナチュラルをつけていたりする。勿論、つけなくても問題はない。また、私がよく参考にしているヤマハの「ピアノレパートリーガイド」に掲載されている楽譜・ヘンレ社のものには、音友版と同じようにレにシャープが付いている。何だこれは!

IMSLP:Album für die Jugend, Op.68 (Schumann, Robert)
ヤマハ ピアノレパートリーガイド:ロベルト・シューマン:子どものためのアルバム Op.68

 つまり、編集・校訂・出版社によって異なることがある、ということ。バロック作品では特に異なることが多いので、楽譜選びに注意する必要があるが、シューマンでもそうなのか…。クラシック作品の多くに当てはまることだろう。これまでは、自分にとって見やすい、解説が充実している楽譜を選んできたが、何種類も読み比べる必要がある。表記が少しでも異なることで、譜読みも表現も大きく変わってくる。楽譜には敏感にならないとなと感じました。楽譜を読み比べること自体は、編集者・校訂者・出版社で解釈が異なることが楽譜そのものに表れていることが読み取れるので面白いです。

 さて、では音友原典版では何故レにシャープを付けたのか。元々のシューマン自身が書いた楽譜ではどうだったのか。ますます謎は深まります…。あああ…。


 和音・和声の勉強は少しずつ進んでいます。カデンツは、音楽の文法なのか。今取り組んでいる曲ではどんな進行になっているのか、読めるところまで読んでみたいと思っています。まずは簡単な曲を練習問題としてから。
 しかし、和声は奥が深そうです。楽典の本の和声の項を読んで、頭が混乱し「わけがわからないよ!」(某アニメの例のセリフw)と連呼しています…。でも、出来るところまで少しずつがんばります。少しずつ進んでいけば、今日はわからなくても明日はわかるかもしれない。音楽の森の奥へ、もっと進んでみたいです。そこで、何が見えるだろう?
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by halca-kaukana057 | 2011-07-07 22:43 | 奏でること・うたうこと


好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)

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