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行ってらっしゃい、「オシリス・レックス(OSIRIS-REx)」

 昨日書くつもりが書けなかった。NASAの初めての小惑星探査機「オシリス・レックス(OSIRIS-REx)」(英語読みだと、「オサイリス・レックス」「オサイレス・レックス」)が昨日日本時間午前8時5分に打ち上げられました。探査機は打ち上げ約1時間後、分離、予定の軌道に入りました。順調に飛行中です。おめでとうございます!

アストロアーツ:探査機「オシリス・レックス」打ち上げ、小惑星ベンヌからのサンプルリターン目指す
NHK:米初の小惑星探査機打ち上げ 生命の起源に迫れるか

 「オシリス・レックス」は、言わばアメリカ版「はやぶさ」「はやぶさ2」。現在飛行中の「はやぶさ2」の計画が本決定しなかった頃、NASAも小惑星サンプルリターン探査機の計画がある、それに対抗せねば…という話もありました。「はやぶさ2」のよきライバルです。

 「オシリス・レックス」が目指すのは、小惑星「ベンヌ(Bennu)」探査機の名前に合わせて、古代エジプト神話から取られています。ESAの「ロゼッタ/フィラエ」といい、古代エジプトから名前を取る探査機が多いですね。2018年にベンヌに到着、2年間ベンヌを観測し、2020年7月に地表にタッチダウンしてサンプルを採取します。サンプルが地球に届くのは2023年の予定です。

 「オシリス・レックス」の重量は打ち上げ時で2トン。「はやぶさ」「はやぶさ2」は500~600kg。随分と大きいです(日本の探査機が小型なだけ?)。サンプル採取は、アームを伸ばし、その先端についている装置を小惑星の表面に押し付け、窒素ガスで表面物質を吹き飛ばしてサンプルを採取する方式です。60g以上のサンプル採取を目指します。サンプルは、「はやぶさ2」と「オシリス・レックス」で提供し合うことが決まっています。よきライバルですが、パートナーでもあります。

sorae.jp:アメリカ版はやぶさ「オシリス・レックス」打ち上げ ~アメリカが描く「小惑星探査構想」第1弾の出発~
毎日新聞: オシリス・レックス打ち上げ「小惑星野郎」の交流進展と成果に期待−−津田雄一・はや2プロマネがエール
 運用チーム同士の意見交換、交流も深まっている模様。リュウグウとベンヌの比較も興味深いですし、タッチダウン、サンプル採取の方法が違うのも興味深い。「はやぶさ2」と「オシリス・レックス」、無事の航海とミッション完遂を祈ります。
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by halca-kaukana057 | 2016-09-10 23:39 | 宇宙・天文

「フィラエ」を見つけたよ!

 2014年11月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸、史上初の彗星への着陸となった、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の彗星探査機「ロゼッタ」のローバー「フィラエ」。その後、フィラエは冬眠状態に入ってしまい、フィラエも行方不明になっていました。そのフィラエが、見つかりました!

sorae.jp:喪失した着陸船「フィラエ」、彗星の岩陰で奇跡的に発見 ロゼッタ探査機が撮影成功
ITmediaニュース:彗星探査機「フィラエ」ついに発見 探査終了直前に 「長く苦しい探索」の末
アストロアーツ:行方不明だった「フィラエ」が見つかった
AFPBB News:彗星着陸のフィラエ、ついに発見 ESAが画像公開
NHK:すい星着陸後に行方不明の小型探査機を発見

 フィラエはチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸後、バウンドしたおかげで彗星の影にはいってしまい、姿勢も不安定。太陽光発電ができなくなり、3日後に冬眠モードに。その後、太陽に最接近した際に一時通信は回復したものの、彗星は太陽から遠ざかり、また通信途絶、冬眠状態に。今年夏、ロゼッタとフィラエの通信スイッチはオフにされ、フィラエとの通信はできなくなりました。ロゼッタも、9月30日に彗星に衝突してミッションを終える予定です。その直前に、ロゼッタが撮影した彗星の画像に、フィラエが写っているのを確認しました!!

 宇宙開発でこんな話を聞くと、日本の小惑星探査機「はやぶさ」を思い出します。ESAもなかなかの諦めの悪さです。
 画像から、フィラエの姿勢の様子もわかってきました。岩の隙間の影の部分に入ってしまっていました。これでは太陽光発電は難しい。フィラエが彗星に着陸してから、フィラエの姿を捉えたのは初めてのこと。最後の最後で…!また、これらの画像で彗星の表面についてもわかります。ロゼッタも最後までけなげに仕事しています。

 ロゼッタとフィラエといえば、twitterでのゆるきゃらアニメ・イラストが可愛いと評判です。今回もイラストが登場しました。
So happy to have seen @Philae2014 again before my mission ends later this month...more about my #CometLanding soon!
pic.twitter.com/ErB0ROrgP6

ESA Rosetta Mission (@ESA_Rosetta) 2016年9月5日


 フィラエを探すロゼッタ。彗星の上で寝ているフィラエ。いつもこの2機は仲良く描かれるのですが、本当に仲良くて可愛いです。

 ロゼッタも最後までご安全に。

【過去記事】
彗星に降り立った日
おやすみ、フィラエ
観られる時は観ようISS +おはよう、フィラエ!

 明日朝、今度はNASAの小惑星探査機「オシリス・レックス(OSIRIS REx)」(英語読みだとオサイリス・レックス、オサイレス・レックスと表記されますが、この探査機も古代エジプトのオシリス神に由来しているので、それに合わせて「オシリス・レックス」で呼びます)が打ち上げられます。小惑星「ベンヌ」にタッチダウンし、サンプルと取って来る、NASA版「はやぶさ」。こちらもご安全に!
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by halca-kaukana057 | 2016-09-08 22:46 | 宇宙・天文

イプシロンロケット2号機にメッセージをのせよう!

 2013年に初飛行した日本の新型固体ロケット「イプシロン」。2号機の打ち上げは今年度中に予定されています。前回も募集した企画を、今回もやってます!

JAXA:肝付町と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)によるイプシロンロケット2号機(強化型)掲載メッセージの公募実施について

肝付町×JAXA 共同プロジェクト「イプシロンで夢を射とめよう!」 | ウチノウラキモツキ共和国

 イプシロンの機体のデザインに、応援メッセージを組み込む、というもの。どんなデザインになるかはまだわかりません。お披露目されてのお楽しみです。2号機には、ジオスペース探査衛星(ERG)を搭載します。そして、イプシロン自体も強化型、1号機から大幅にパワーアップします。

 メッセージは、全角文字、半角文字(英数字等)共に20文字まで。締め切りは9月2日まで!!応募は上記リンク先からどうぞ。
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by halca-kaukana057 | 2016-08-19 22:01 | 宇宙・天文

大西さんのISS長期滞在スタート

 打ち上げの日に書かなかったのは、今回はISSまで2日かけるコースで、ISSに到着してから書こうと思ったからです。

JAXA:国際宇宙ステーション第48/49次長期滞在クルー 大西卓哉宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(47S/MS-01)の打上げについて
 当初は6月中の打ち上げでしたが、新型のソユーズMS宇宙船のチェックのため、7月7日七夕の打ち上げになりました。七夕に宇宙へ向かうなんて、とても素敵です。

マイナビニュース:"連邦のMS"の性能とは? - 大西飛行士が乗る「ソユーズMS」宇宙船のすべて
 その新型ソユーズMSがこれまでのソユーズとどう違うのか、解説があります。

 まず、打ち上げから。7月7日午前10時36分、滞りなく打ち上げられました。
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 リフトオフ!
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 打ち上げ後、機体の状況のCGが打ち上げ中継で流れていました。H2A/H2BやESAのアリアンロケットなどではお馴染みのCGですが、ソユーズでは初めて観ました。ロシアも変わってきています。
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 船内の様子。奥に座っているのが大西さんです。手前に座っているのはソユーズのコマンダー・ロシアのアナトリー・イヴァニシン飛行士。ソユーズといえば恒例の「つっつき棒」も使っていますが、左手にはタッチパネルの液晶端末が。ソユーズ、本当に変わりました。
 ソユーズといえば恒例のものがもうひとつ。無重力になったのを見てわかるぬいぐるみ(重力センサー)。今回は、大西さんのお嬢さん愛用のクマのぬいぐるみが託されたとのこと。しかも、そのクマというのは「リラックマ」という…。リラックマ、ついに宇宙へ行く!?リラックマがふわりと浮く瞬間を観たい!と思ったのですが、画像のどこを探してもぬいぐるみは見当たりません。あれ?どこ?ない?後から聞いた話によると、紐が短くてカメラに写らなかったとのこと。残念。クルーだけのお楽しみということで…。リラックマは大西さんの個室に飾られるそうなので、そのうち何かの機会に写るといいな。

 そして、今日、ソユーズはISSに到着しました。
JAXA:大西卓哉宇宙飛行士の国際宇宙ステーション長期滞在開始について
Expedition 48 49 Crew Welcomed to the Space Station

 ISS入室と、その後の会見の模様です。大西さん、元気そうです。
NHK:大西さん 国際宇宙ステーションに入る
 宇宙食を「機内食」と言っている大西さん。元ANAのパイロットらしい言葉です。

 大西さんのISS滞在は4ヶ月間。これまで、日本人飛行士の長期滞在は半年程度が続いていたので、今回はちょっと短いです。が、ミッションは濃密です。注目ミッションのひとつが、マウスの実験。
三菱電機 from ME:DSPACE 大西宇宙飛行士に続け!40日間宇宙マウスの旅
 マウスの実験は、スペースシャトル時代からありましたが、生きて帰すのがとても難しい実験でした。今回は、マウスに優しく快適で、観察のしやすい機器を開発。通常の0Gと人工重力で1Gにした6匹ずつで飼育実験し、比べる。実験は将来的に、0Gだと急速に老化する遺伝子を突き止めるものへ。今回は機器がうまく動き、マウスも生きて帰ってこられるか。マウスたちはドラゴン補給船で7月18日打ち上げ予定。マウスにもエールを。

 この他にも、たんぱく質の結晶化実験など、様々な実験があります。大西さんのISSでの日々は、訓練中から更新されてきたGoogle+で発信されます。アカウントなしでも読めるので是非。
Google+:大西卓哉(JAXA宇宙飛行士)

 では、無事のミッションの完遂をお祈り申し上げます!ISSも沢山見たいな。
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by halca-kaukana057 | 2016-07-09 22:30 | 宇宙・天文

若田光一 日本人のリーダーシップ ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験Ⅱ

 来月7日、大西卓哉宇宙飛行士が国際宇宙ステーションへ向けて出発します。日本人宇宙飛行士がISSで長期滞在し、仕事をするのが珍しくなくなってきた現在。そのJAXAの新たなる目標は、「日本人からISSのコマンダー(船長)を出す」こと。2013年11月から2014年5月までISSに滞在し、後半の3ヶ月間、日本人で始めてのISSの船長となった若田光一宇宙飛行士に密着取材、のちにNHKスペシャルとして放送されたものの新書版です。

若田光一 日本人のリーダーシップ~ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験II
小原健右・大鐘良一/光文社・光文社新書/2016

 著者の2人は、5期生の選抜試験を取材した「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」のコンビ。今度は若田さんのコマンダーとしての訓練、若田さんが何故コマンダーになれたのか…について取材しています。前回の新書と同じく、NHKスペシャルとして放送されたものよりずっと内容が濃い、放送されなかったものもかなりあります。ただ、ISSでの火災訓練の箇所は、映像で観たほうがわかりやすい、文章だとイメージし難いなとは思いました。

 若田さんは、コマンダーとして仕事する上で「和の心」をモットーに掲げていました。日本人らしいリーダーシップ、協調性や思いやり、コミュニケーションを大事にする船長になりたい、と。ISSのコマンダーは、いわば「中間管理職」。ISSのクルーたちと、地上の管制との架け橋となる。何かあった時はクルーを、ISSを守らなくてはならない。そのコマンダーは、予想以上に過酷な、厳しい立場に立たされる役職だったのです。
 ISSでの火災を想定した緊急対処訓練の箇所は、Nスペで観た時も、パニックで冷静さを欠いている若田さんに、コマンダーになるのは大変なことなんだと感じました。普段は笑顔で、朗らかで思いやりを忘れない若田さんも、こんなに混乱して窮地に立たされ、失敗し険しい表情をすることもあるのか、と。本だとその訓練の過程が細かく、じっくりと読めます(でも映像が無いのでイメージし難い)。一緒にフライトをするアメリカ・ロシアのクルーたちも、若田さんに負けないレベルのエリート宇宙飛行士たち。これまで、コマンダーが軍出身者が多かった理由も書かれています。若田さんは技術者出身。だからこその強みはあります。が、危機的状況でコマンダーとしてどう行動したらよいか、軍出身者は元から違うというのにはなるほどと思いました。勿論、訓練を重ね、コマンダーとして成長し、力をつけていくことは出来ます。

 この訓練の様子を読んでいると、5期生(油井・大西・金井飛行士が選抜された)の選抜試験のことを思い出します。ありとあらゆる場面で緊急事態を想定した指令を出し、その際の受験者達の反応や行動、どう対処するかを見る。選抜され宇宙飛行士候補者になることがゴールではなく、そこが本当のスタートラインなのですが、やはり選抜の時点から素質は見抜かれていくのだなと感じました。…ちょっと怖いです。

 若田さんがコマンダーになることができた理由のひとつが、先輩宇宙飛行士たちやNASAの技術者たちからの厚い信頼。過去に一緒にフライトをした先輩宇宙飛行士や、訓練で一緒になった技術者たちは、若田さんの人柄に好意を抱き、一緒に宇宙飛行をしたい、この人がコマンダーなら一緒に働きたい、と若田さんを推し、コマンダーへの第一歩となるNASAの宇宙飛行士室「ISS部門長」の役職に1年半ついていた。ISSに送り込む宇宙飛行士にいつどんな訓練をさせるのか、各国の宇宙機関と連携して調整すること、人事にも携わる。宇宙飛行士たちをどう訓練し、育成させるのか。全体を見渡す力が養われる、若田さんご自身も「大変な仕事だった」と振り返る。このISS部門長に関しては、Nスペではカットされてしまったという。この本でも、もう少しページを割いてもよかったと思う。

 若田さんは協調型のコマンダーを目指していたが、時にはキッパリと命令するトップダウン型のコマンダーであることも必要、とある。また、クルーのために地上の管制に強く訴えることもある。クルーが一番よく仕事が出来るように取り計らう。補給船の打ち上げの遅れで、クルーのボーナス食がISSに届くのが大幅に遅れた際、地上に何度も掛け合い、ソユーズ宇宙船に載せてもらったというエピソードは、若田さんの思いやりと、キッパリとした態度の両方があってこそのものだった。また、2014年2月に起きた、ロシアと欧米諸国のウクライナのクリミアをめぐる対立の際も、若田さんはアメリカとロシアのクルーの間のわだかまりを解くよう尽力した。一緒にご飯を食べ、話し合いながら、ISSという国際協調の方向性を確認できた、と。この時、私は若田さんが、日本人がコマンダーで本当によかったと思っていた。若田さんの和の心が、ISSに和をもたらした。

 この他にも、子どもの頃の若田さんのエピソードなども語られます。やはり、宇宙飛行士は「成長するもの」なのだなと実感します。また、油井亀美也宇宙飛行士のフライトや、スペースX社についても語られています。あと少しで打ち上げられる大西さんは、ISSでどんな仕事をするのか、楽しみに応援したいです。

【関連過去記事】
ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験
宇宙飛行士という仕事 選抜試験からミッションの全容まで
宇宙飛行士の育て方

・若田さんのフライト中のブログ記事:タグ:Exp.38/39
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by halca-kaukana057 | 2016-06-28 21:54 | 本・読書

宇宙兄弟 28

 また漫画の感想を溜めています。なぜ溜めてしまうのだろう…。ひとつずつ…。

宇宙兄弟 28
小山宙哉/講談社・モーニングKC/2016

 ISSで、せりかたちのたんぱく質結晶化実験が成功した。喜ぶせりかと絵名。喜びは地球へ、そして月にいる六太にも伝わっていった。
 一方の六太たちCES-66クルーたちは、シャロン月面天文台建設に向けて動き出す。前人未到の月面の裏側へ。電波望遠鏡のアンテナとなるペネトレータつきのパラソルアンテナを月面へ落下、突き刺す。六太たちも月の裏側での作業に向かうが、そこで目にしたのは…。

 まず、27巻の続き。せりかさんたちのALSのための薬の開発のための、たんぱく質結晶化実験。見事成功し、せりかさんの悪い噂はどこへやら。噂で盛り上がっていた人々も、実験成功を喜ぶ。JAXAの理事長や星加さんも、騒動にめげずに実験を強行してでも続けた2人を讃える。またしても理事長がいいことを言っています。
 でも、実験成功の鍵となったはずのものは、あるはずのないアレを使っているんだが…どうするんだろうか。まぁ、何とでも説明できるか。あと、悪い噂を広めた張本人、実験を採用してもらえなかった製薬会社のあの男はどうなるのだろうか。27巻の感想でも書きましたが、値する罰がくだってほしいです。あんなにせりかさんと絵名さんを苦しめ、ISSやJAXA、せりかを応援する人々を混乱にまきこんだのだから…。

 ISSがひと段落したので、今度はムッタの番。シャロン月面天文台の建設が始まります。天文台は電波望遠鏡。パラソルアンテナを何十台も設置し、組み合わせひとつの大きな仮想アンテナにしてしまう「電波干渉計」(VLBI)の方式を用いています。月の裏側に設置するのですが、その一部はペネトレータつきのアンテナを月の上空から落下させ突き刺す。残りは、人力でアンテナを設置し、ケーブルで繋いでいく。しかし、ここで問題発生。上空から落下させたアンテナがうまく突き刺さらないものがあった。さらに、行方不明になったアンテナも。探しに行くムッタたち。月の裏側という未知の領域での捜索は、怖さもあり読んでいてヒヤヒヤしました。

 でも、「宇宙兄弟」です。28巻の鍵になるのが、月面AIロボット・ブギー。様々なデータを送受信したり、地上と通信したりできるロボットなのですが、紫さんがプログラムをいじり、妙に人間臭い言葉を話すロボットになってしまった…さすが紫さんwムッタもブギーのペースにはタジタジwそのブギーがある活躍をします。時にはシリアスに、時にはコミカルに。AIロボットとして、ムッタたちをサポートもします。これまでも、可愛いんだか生意気なんだか、憎めないやつだったブギーですが、ますます憎めないロボットになりました。こんなロボットがいたら、未知の領域も、深刻な状況も乗り越えられそうです。宇宙飛行士は、深刻な状況でもユーモアと冷静さの両方を持っていることが大事と言われますが、そんな心理状況もサポートしてくれそうです。

 月の裏側の探索の箇所は、冒険ものとしても読めます。月を舞台にした冒険ものは古今東西様々な作品がありますが、リアルな描写の「宇宙兄弟」の冒険も面白いです。ムッタたちが目にしたあるもの…こういうものは月面探査機や有人じゃないと見つけられない。見つけられる日が来ればいいなと思います。

 あと、面白いと思ったのが、「バーチャル・トレッドミル」。トレッドミルはルームランナーのような運動機器。これに、バーチャルで地球の映像を3Dゴーグルで映し出し、地球を歩いているかのような運動ができるというもの。ムッタが選んだのは…。無味乾燥な月面だと、地球でのこんな場面も愛おしくなるのか…と思いながら読んでいました。これ、いいなぁ。月面じゃなくても欲しい。世界各地を歩いた気分になってみたい。

・27巻:宇宙兄弟 27
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by halca-kaukana057 | 2016-06-23 22:43

宇宙飛行士という仕事 選抜試験からミッションの全容まで

 昨年末から今年初めにかけて、宇宙飛行士に関する新書が2冊出ました。どちらも、宇宙飛行士を「仕事」として捉え、その「仕事」に迫っている。そのうちの1冊。


宇宙飛行士という仕事 - 選抜試験からミッションの全容まで
柳川孝二/中央公論新社・中公新書/2015

 筆者の柳川さんは、旧宇宙開発事業団(NASDA)で国際宇宙ステーション計画の立ち上げに関わり、JAXAになってからは有人宇宙利用ミッション本部・有人宇宙技術部部長に。2008年の宇宙飛行士候補者選抜試験も担当。日本の宇宙飛行士たちをそばでずっと見守り続け、日本の有人宇宙飛行を支えた方。


 このブログで、私は宇宙へ行くこと、宇宙飛行士という仕事が、地上のものの延長線上にあるという認識が広まればいいとずっと思っている。地上での暮らし・生活や仕事を伸ばしていくと、宇宙・国際宇宙ステーションでの暮らしや仕事にたどり着く。そして、その延長線が徐々に短くなっていけばいい、と。日本人宇宙飛行士の活躍で、その延長線は短くなってきていると感じている。でも、宇宙飛行士は具体的に何をしているのか、どんな訓練をしているのか、日本人飛行士の活躍の裏に何があるのか。よくわからないことも多い。

 この本はそんな、宇宙飛行士とは、宇宙飛行士の訓練や仕事について、歴史を踏まえて書かれた本。全体を大まかに見るのに適している本だと思います。
 宇宙飛行士と言っても、黎明期のガガーリンやマーキュリー・セブン、アポロ計画、スペースシャトル時代、国際宇宙ステーション建設期、そして現在の長期滞在ではタイプが異なる。日本人飛行士でも世代、何期生かで異なる。日本人飛行士の歴史、軌跡についても書かれていますが、訓練も何もかも手探り状態だった第1期生(毛利さん、向井さん、土井さん)の初期の訓練や飛行についてもう少し詳しく書いて欲しかったと思うところ。

 この本でメインに語られるのは、現在のISS長期滞在宇宙飛行士の仕事。選抜試験についても、あのNHKが取材した2008年の第5期生の時のことを詳細に書いています。先述のとおり、柳川さんは2008年の選抜試験の担当者。NHKの取材とはまた違う担当者ならではのエピソードも出てきて、選抜試験で何を見ているのかがよりわかります。
 訓練についても、ひとつひとつ細かく書いています。ISS長期滞在で、JAXAが目標としたのは、日本人飛行士からISSの船長(コマンダー)を出すこと。その候補を若田光一宇宙飛行士に決め(本人も希望するかどうかを尋ねた上で)、NASAやロシアと交渉、若田さんも船長になるための訓練やキャリアを積んでいく。ISSに搭乗するための交渉の舞台裏は面白い。日本はISSで何をするのか、何を提供するのか。「きぼう」日本実験棟や輸送船「こうのとり」(HTV)が強みとなっていく。そして若田さんを船長にするために、どう推していくのか。自己主張をはっきりしないと、欧米の人は取り合ってくれない。毅然とした交渉にドキドキする。若田さんはISS運用ブランチチーフに就任。これが船長になるのに重要な仕事だった。訓練だけでなく、管理職…地上での「コマンダー」を経験することが、ISSでの船長(コマンダー)へ近づく一歩。巻末にも若田さんのインタビューがあり、ISS運用ブランチチーフの経験は船長になる上で役立った、と言っている。コマンダーにアサインされてから、コマンダーの訓練を始めるのは遅い、とも。若田さんは、さらに日本人コマンダーを輩出するために行動を開始しているという。このような交渉も、努力なのかなぁと思う。

 来月、大西卓哉宇宙飛行士がISSへ向かう。第5期生2人目の初飛行。大西さんはインタビューで、地球の写真を撮って「きれい」というのはやり尽くした。どんな生活をしているのか、失敗したことも、着飾らず、ISSで何をしているのか紹介したい、と言っている。宇宙飛行士の視点、どこを向いているのかが変わってきていると確実に思う。大西さんのそんなISSからのレポート、ミッションが楽しみです。
DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー:DHBR Featureインタビュー:日本の期待を背負うプレッシャーも、楽しさもある —JAXA宇宙飛行士・大西卓哉


 もう1冊はこの本。若田さんの船長の仕事について、さらに深く掘り下げます。

若田光一 日本人のリーダーシップ~ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験II~ (光文社新書)

小原健右・大鐘良一 / 光文社


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by halca-kaukana057 | 2016-05-21 22:39 | 本・読書

「ジオスペース探査衛星(ERG衛星)」とヴァン・アレン帯を旅しようキャンペーン実施中

 最近JAXAの衛星の名付け親キャンペーンも無く(「はやぶさ2」の向かう小惑星の名前を募集していたけど、難しくて何も思いつかなかった)、何か面白そうなイベントはないかなと思っていたら、ありました。

JAXA:ISAS:ERG衛星にあなたの応援メッセージを載せよう!

 地球を360度ドーナツ状に地球の磁場にとらえられた陽子・電子からなる放射線帯を「ヴァン・アレン帯」と呼んでいます。二層構造になっていて、内側の層は赤道上高度2000~5000km、外側の層は10000~20000kmに広がっています。ヴァン・アレン帯の高エネルギー粒子は、人工衛星の搭載機器に障害を起こし、観測はきわめて難しいものでした。ヴァン・アレン帯があることはわかっていても、そのメカニズム、中身はよくわからないままです。
 そのヴァン・アレン帯を探査する「ジオスペース探査衛星(ERG:エルグ衛星)」が、2016年度中にイプシロンロケットで打ち上げられます。26年もの長い間、オーロラ観測をしてきた衛星「あけぼの」の後継機です。
◇詳しくは:ファン!ファン!JAXA:「あけぼの」のバトンを受け継ぐ探査機「ERG」

 この「ERG衛星」に、名前とメッセージを載せて一緒にヴァン・アレン帯の探査をしよう!というキャンペーンを開催中です。名前とメッセージはバランスウェイトに刻印され、衛星に取り付けられます。日本語・全角50文字、アルファベット・半角100文字まで。不思議なヴァン・アレン帯を、応援メッセージをつけて名前が宇宙飛行する…なかなかないチャンスです。

 締め切りは4月25日まで!お早めにどうぞ!
(明日3月17日に、サーバーメンテナンスのため、応募フォームが止まります。)
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by halca-kaukana057 | 2016-03-16 21:41 | 宇宙・天文

X線天文観測と日本のロケットの将来を見つめて H2A30号機&「ひとみ」(ASTRO-H)打ち上げ

 打ち上げから数日経ってしまい、今頃記事を書くのも何ですが…心身不調で資料見ながら文章書くような状態じゃなかったのです…。

 17日、H2Aロケット30号機が打ち上げられました。搭載していたのは、新しいX線天文観測衛星ASTRO-H。軌道投入後、「ひとみ」という愛称がつきました。

JAXA:X線天文衛星(ASTRO-H)の太陽電池パドル展開及び衛星の名称について
 太陽電池バドルも展開、衛星は正常に動作しています。打ち上げも、安定のオンタイム打ち上げ。夕空にロケットが飛んでゆく、とてもきれいな打ち上げでした。H2Aももう30号機。成功率は96.7%.日本のロケットがここまで成長するとは、本当に嬉しいです。(このことに関しては後ほど書きます)

 「ひとみ」と名づけられたのですが、命名の理由がJAXAのサイトにありました。
・「ひとみ」(ASTRO-H)が「熱い宇宙の中を観るひとみ」であること。
・画竜点睛(竜を画いてひとみを点ず)の故事において、ひとみを描きこんだ途端に、竜が天に昇ったことから示されるように、物事の最も肝要なところという意味に使われる。「ひとみ」(ASTRO-H) は、X線天文学において、物事を知るのに最も肝要なミッションになってほしいという願いが込められている。
・瞳は、眼の中で光を吸い込む部分でもある。ブラックホールは「宇宙の瞳」であるともいえる。「ひとみ」で「宇宙の瞳」を観測する。

 X線天文学の要としての役割、そしてブラックホールを「宇宙の瞳」と表現するとは。最初聞いた時は、これまでのX線天文衛星の名前とは随分雰囲気が変わったなぁ、と。それから、運用中の超小型衛星PRISMも「ひとみ」と同じ名前で、被って大丈夫?と思っていましたが、上のリンクにあるとおり、JAXAはPRISM側から了承を得ているそうです。でも紛らわしいな…。仙台市科学館の1.3m望遠鏡も「ひとみ」という名前で…天文観測関係にはつけやすい愛称ですね。

 さて、「ひとみ」(ASTRO-H)はどんな衛星なのか。どんな天文観測をするのか。JAXAがX線天文学や、「ひとみ」の技術・性能・これまでの衛星との違いについて詳しく解説していました。
ファン!ファン!JAXA:X線天文学の歴史とX線天文衛星
 まずはX線天文学とは、その歴史と、これまでのX線天文衛星について。可視光との違い。これまでの日本のX線天文衛星のそれぞれの特徴はおさらいにちょうどいいです。

ファン!ファン!JAXA:“熱い”宇宙? ~ASTRO-Hが観る天体~
 そもそも、X線って何?X線で観測するとどう有利なの?X線でどんな天体を観測するの?素朴な疑問も大歓迎。X線は高いエネルギーを持ち、ガスや塵で覆われていてもX線は通り抜ける。それを観測するのがX線天文衛星。

ファン!ファン!JAXA:衛星全体が望遠鏡?! ここがスゴイ!ひとみ [その1]
ファン!ファン!JAXA:超精密にエネルギーを測るSXS ここがスゴイ!ひとみ [その2]
ファン!ファン!JAXA:「すざく」の10~100倍暗い天体が観測できる検出器 ここがスゴイ!ひとみ [その3]
ファン!ファン!JAXA:4種類・計6台の観測装置で同時に見る!ここがスゴイ!ひとみ [その4]
ファン!ファン!JAXA:ASTRO-Hはどうやって天体を探るのか?~ASTRO-Hの特長
 「ひとみ」の性能、観測機器がどのようにX線を観測するのか、4回+αに分けて詳しく解説しています。X線だけではなく、さらにエネルギーの高いガンマ線も観測します。X線用望遠鏡は薄いアルミ板の反射鏡を同心円に多数並べて層にした構造になっています。バウムクーヘンみたい、とよく言われます。「ひとみ」打ち上げ成功祈願、応援、打ち上げ成功を祝って、宇宙ファンがバウムクーヘンを食べたとか…?w「はやぶさ」応援に某栄養ドリンクが出てきますが、「ひとみ」応援はバウムクーヘンですね。
 X線と言っても、その波長を細かく分け、それぞれに合った検出器を「ひとみ」は搭載しています。従来のX線天文衛星よりも、より高度に、より高精度に観測することができます。「ひとみ」はJAXA(ISAS)の天文観測衛星の中でも一番大きな衛星なんです。

 先代の「すざく」(ASTRO-E2)よりも格段に進化した「ひとみ」。その"瞳"でどんな宇宙を見せてくれるのか、どんな発見があるのか楽しみです。

sorae.jp:天文学は役に立つ?X線天文衛星と科学の関係
 こんな記事もあります。天文学の発展は、物理学の発展。JAXAの記事にも記載されていましたが、ガンマ線を捉える技術は医療分野で応用されようとしています。普段何気なく使っている技術にも、物理学の進歩なしでは実現できなかったものが沢山あります。天文学は決して遠い宇宙のものだけではない。そう思うと嬉しくなります。

 さて、話を変えてもうひとつ。H2Aロケットは30号機。区切りの数字、号数です。もう30機も飛んだのか…初期は失敗もあり、厳しい時もありました。ロケットだけでなく、衛星にもトラブルが起き、宇宙開発への風当たりの冷たい時期を思うと、今の安定のオンタイム打ち上げ成功…よくここまで来たと思います。官民、打ち上げに携わる全ての人々の努力が今の安定の打ち上げをつくっていると思うと、何度も感謝の言葉を伝えたくなります。
 日本のロケットが、30号機まで続いた例は今までありません。10号機まで続くことすらありませんでした。ようやく、日本のロケット技術・運用が安定してきたと言えます。
マイナビニュース:H-IIAロケット30号機現地取材 - 日本の宇宙開発にとっては未踏の「30号機」、次世代のH3にどう繋げるか
NHK:天体観測衛星「アストロH」 打ち上げ成功
For M:1900億円の新型ロケットはなぜ必要なのか? ~「H3」プロジェクトの最前線~
 天候不良以外で打ち上げ延期がなく、時間通りに、予定された軌道へ正確に打ち上げる。射場の種子島宇宙センターも「世界で一番美しいロケット射場」と呼ばれています。でも、H2Aに課題がなくなったわけではありません。他のロケットに比べると、まだコストが高い。前回の29号機でカナダの通信衛星を商業打ち上げしましたが、その時は衛星がロケットから分離した後に軌道修正が少なくて済む=衛星の負担を減らし寿命を延ばすように、ロケットを「高度化」、ロケットの仕事を増やし、衛星にやさしいロケットであることをアピールしました。
 また、H2Aが順調なのはいいが、ロケット開発の技術がこのままでは失われてしまう。H2Aを開発した技術者たちが高齢化、退職し、若い技術者にその技術や経験が引き継がれない危険性が。そこで、コストダウンし、より高性能な「H3」を開発する。もう動き始めています。H2AとH3の「引き継ぎ」期間も検討されています。H2AをすぐにH3に切り替えるわけにはいかない。H3がすぐに安定した打ち上げができるとは限らない。宇宙開発は順調だからといって、それに甘んじてはいけない。新しい技術を求めていかないと、今の技術も枯れてしまう…。厳しい世界ではあります。でも、そうやって、よりよいロケットが生まれてほしい。そう思います。

 天文観測衛星と、日本のロケットのこれからを思う打ち上げでした。

 ちなみに、今回のうちあげでは、関東方面からH2Aが見えたという報告が多数寄せられています。東に打ち上げたので、天候も味方して、見やすい条件になったようです。いいなぁ。
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by halca-kaukana057 | 2016-02-20 23:13 | 宇宙・天文

宇宙兄弟 27

 かなり前、漫画の感想は早めに書いたほうがいいと読んだ。出版社、掲載誌は発売直後の動向を見ているらしい。私ののろのろ感想では、何の力にもならないではないか…(特にマイナーな作品)。でも書く。宇宙兄弟27巻。これ、昨年出た漫画ではないか…。

宇宙兄弟 27
小山宙哉/講談社・モーニングKC/2015

 国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在ミッションを続けているせりかと絵名たち。せりかはALS治療薬の鍵となる、たんぱく質の結晶化の実験を日本実験棟「きぼう」で行っていた。しかし、なかなかうまく結晶化しない。焦るせりか。ストレス値も上昇し、NASA管制室も心配している。
 そんな中、地上ではある人物がネット上にせりかに関する"噂""疑惑"を投稿。"噂"は瞬く間に広がり、"炎上"していた。対応に追われるJAXAの職員たち。"噂"は事実ではない。だが、その疑惑は文科省をも動かそうともしていた。そしてISSのせりかや絵名にも…。


 表紙の憂いを帯びた表情が印象的なせりかさん。でも、まっすぐ見つめる眼差しは真剣。この表紙が、この27巻の重さを物語っています。
 23巻で、ISSに向かう前に、せりかさんを付け回していた製薬会社の男を覚えているでしょうか?
・23巻感想:宇宙兄弟 23
 23巻を読んだ時、この男が何もしなければいいのだが…、せりかさんが無事にISSで実験を行えればよいのだが…、と思っていたのですが、心配が現実になってしまいました。自分の会社の薬をISSに持っていってくれなかった腹いせに、デマをでっち上げ流すあの男…許せん!この一言です。そんなことしているヒマがあったら(理事長も作中で言ってます)、自分の会社の薬を何とかしろよ。本当に嫌なヤツです。
 「宇宙兄弟」では、こんな汚い人間はこれまで出てきたことがあまりありませんでした。ムッタが中学生の頃、宇宙飛行士になりたいという目標をバカにした同級生…まぁ中学生ですし。宇宙に無関心な人…まぁ仕方ない。しかし、こんな私利私欲で人を陥れようとする大人は出てきたことはありませんでした。本当の「悪役」をどう扱うか。汚い「悪役」でしかありませんでした。

 そしてその"噂""疑惑"はJAXAを巻き込み、ISSにも届いてしまう。せりかと絵名を守ろうと尽力する星加さんや理事長。しかし、文科省の役人たちにも届き、ISSで行われている実験、そしてせりかと絵名の将来にも矛先が…。"炎上"し、叩かれているのはせりかだけではない。せりかが進める実験も。実験中止を求める文科省。中止したら、「疑惑は事実と認めることになる」と抵抗する理事長たち。せりかと絵名、そして実験を守ろうとする理事長が本当にカッコイイ!言葉のひとつひとつに説得力がある。いざという時、頼りになります。しかし、JAXA内でも、管制室の管制官のひとりがせりかや絵名に対して厳しい態度をとり、辛辣な言葉を投げかけるシーンも。JAXA内にも色々な人がいる、それも管制室に…。管制とISSの飛行士の信頼関係が壊れたら一番まずいじゃないですか。もやもやしたシーンです。事の発端を特定できないことも。

 そんな逆風の中でも、実験を成功させよう、成果をあげようとするせりかと絵名。自らの判断で実験を続行。そんな時、クルーの仲間があるものを。ISSにあるかもしれないと実際に噂されているものが…いいんですかこれは。いくら漫画でもこれはちょっと…。しかもこれ、後でどう説明するつもりなんだろう…。

 せりかと絵名の味方は理事長や星加さんだけではない。月の基地に到着したムッタは、あることでせりかを励ます。せりかの宇宙飛行に盛り上がっていた地元商店街も、手のひらを返したように…でもあのコロッケ屋さんのおじさんは信じています。せりかと絵名のことをちゃんと理解して、信頼し、応援している人がいる。これは、読者へのメッセージかもしれません。ムッタがかつて宇宙飛行士になることを応援してくれる人はたくさんいたことを実感してきたように、誰にでも味方が必ずいる、ということを言いたいのかもしれません。

 そして、努力は実を結ぶということも。とはいえ、せりかさんの問題はまだ解決していません。"噂""疑惑"の決着もついていませんし、あの男は懲らしめねばならん。28巻に持ち越しの模様。続きを楽しみにしています。シリアス展開、面白かったです。

・前巻:宇宙兄弟 26
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by halca-kaukana057 | 2016-01-25 22:54 | 本・読書


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