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世界一わかりやすいロケットのはなし

 久しぶりに宇宙開発方面の本を。

世界一わかりやすいロケットのはなし
村沢譲/KADOKAWA/中経出版/2013

 1955年、糸川英夫博士によるペンシルロケットの発射試験から始まった日本のロケット開発・打ち上げの歴史。この本は、そのペンシルロケットから現在のH2A,H2B、イプシロンまで、それぞれのロケットの特徴、搭載した衛星、打ち上げがどうなったか…などの記録になっています。

 冒頭ではイプシロンロケットの森田泰弘先生、「こうのとり」4号機・有人宇宙ミッション本部・宇宙船技術センター長の田中哲夫さんへのインタビューが。イプシロンも「こうのとり」も、今、そしてこれからの日本の宇宙開発を支え、引っ張っている重要な宇宙機。それぞれ、まだまだ進化途中(イプシロンはまだ初号機しか打ち上げられていない!!)。また、過去の様々な宇宙機・技術を引き継いでいる。そんな覚悟とやる気に満ちたお話でした。

 あとは、ひとつひとつの打ち上げを解説。日本のロケットの歴史を私はまだまだ知らない。知らないことがたくさんある(年齢の問題もありますが…)と感じました。ロケット、人工衛星、それぞれの失敗も結構多い。90年代の失敗続きはリアルタイムで見ていて辛いものがあったのですが、その前にも。また、旧宇宙開発事業団(NASDA)と宇宙科学研究所(ISAS)が共同で開発。しかし莫大なコストで1号機で終わってしまった「J-1ロケット」についても。実はJ-1ロケットについて詳しいことは知らなかったので、知れてよかった。ペイロードの「HYFLEX」は覚えていたのになぁ…?

 今、H2A,H2B,イプシロン(2号機打ち上げが待たれる)は順調に打ち上げ、衛星・探査機を宇宙へ送っている。天候不順以外の延期がないオンタイム打ち上げ、飛行も順調。過去にたくさんの失敗があって、今があるのだなと本当に思う。今につながる日本のロケットの歴史を手にとれる本です。

 明後日24日には、H2Aロケット29号機が打ち上げられる予定です。ペイロードはカナダの通信衛星、商業打ち上げです。しかも、「人工衛星にやさしい」ロケットを目指して、かなり難度の高い打ち上げに挑戦します。「はやぶさ2」の打ち上げの時、第2段ロケットと「はやぶさ2」を分離しないで一度エンジンを停止し慣性飛行で地球を一周、その後第2段エンジン再点火して、「はやぶさ2」を分離、という難しい方法がとられました。今度はもっと難しいです。更なる商業打ち上げ受注を目指して、まだまだ日本のロケットは進化します!
JAXA:H-IIAロケット29号機(高度化仕様)による通信放送衛星Telstar 12 VANTAGEの打上げ時刻及び打上げ時間帯について

 ちなみにこの本は「だいち2号」、「GPM/DPR」、「はやぶさ2」打ち上げ前だったので、少し紹介している程度です。
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by halca-kaukana057 | 2015-11-22 22:58 | 本・読書

再び宇宙機小型印 今度はペンシルロケット

 以前、金星探査機「あかつき」の小型印(期間限定でイベントや記念行事、その地域に関連した図案の消印)があり、郵頼したのですが、また宇宙機の小型印が出ました。今度はこれです。
日本郵便:小型印:ペンシルロケット60周年記念★2015宇宙切手部会展

 ペンシルロケットです!60周年記念で出たとのこと。また、会場では、宇宙関係の古い切手も貰えたそう。いいなぁ。

 郵頼して、届きました!
f0079085_2321284.jpg

 今回も「星座シリーズ」の切手を使いました。小惑星探査機「はやぶさ2」も一緒です。いいないいなこれ。貰ってまじまじと見つめています。更に、このお願いした台紙以外にも、返信用封筒にもこの小型印を押して下さいました。嬉しい。ありがとうございます。

・「あかつき」編:「あかつき」小型印
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by halca-kaukana057 | 2015-10-20 23:23 | 宇宙・天文

「はやぶさ2」は"竜宮"へ、カプセルは玉手箱

 小惑星探査機「はやぶさ2」の目的地である小惑星「1999 JU3」.これは仮符号で、JAXAは公募で名称案を募集していました。名称のルールが厳しく、既にある名前と重複しないように調べてから応募する必要もあり、いい名前が思い浮かばず、応募を諦めました…(募集していた7,8月、体調が悪くてそれどころじゃなかったのもある)。締め切り後、名称が決まるのは早くて11月ごろと聞いていたのですが、10月始めにもう決まっちゃいました!

JAXA:小惑星探査機「はやぶさ2」の目指す小惑星1999 JU3の名称決定について

「Ryugu」(りゅうぐう:竜宮)


 に決まりました。浦島太郎の昔話の竜宮城ですね。選考理由を見てみると、
 「浦島太郎」の物語で、浦島太郎が玉手箱を持ち帰るということが、「はやぶさ2」が小惑星のサンプルが入ったカプセルを持ち帰ることと重なること。
 小惑星1999 JU3は水を含む岩石があると期待されており、水を想起させる名称案であること

 初代「はやぶさ」の持ち帰ったカプセルを「玉手箱」と表現していたのを見た記憶があります(川口先生だったっけ?)。小惑星のサンプルの入った「玉手箱」。そして、水にちなんだ名前というのがとてもいいです。よく考えたなぁ。

sorae.jp:小惑星探査機「はやぶさ2」の目的地、名称は「Ryugu」に
 「Ryugu」での応募は30件。ですが、「Ryugujo」5件、「Ryuuguu」5件、「Ryuguu」1件、「Ryugujyo」1件、「Ryugujou」1件、「Ryugu-zyo」1件と似た名前も。月周回衛星「かぐや(SELENE)」の愛称募集の時も、「かぐやひめ」の案も結構あったというのを思い出しました。

 「Ryugu」から貰ってきた(…というよりもインパクタ撃ちこんで強引に取ってきた…?)玉手箱の中から、どんな発見があるか。楽しみです。まずは12月の地球スイングバイ、そして無事「Ryugu」に到着して観測を始められますように。

 ちなみに、表記はアルファベット表記だけなんでしょうか。「イトカワ」みたいにカタカナ表記はOKなのかな?
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by halca-kaukana057 | 2015-10-05 23:20 | 宇宙・天文

「こうのとり」5号機、ミッション完遂

 プレッシャーのかかる打ち上げ、ISSへの結合も難なくこなし、無事に食料や生活用品、実験器具などを運んだ日本の国際宇宙ステーション補給船「こうのとり(HTV)」5号機。ISSから分離、大気圏再突入して無事ミッションを完遂しました。
ますます頼もしくなった「こうのとり」5号機、ISSへ向かって飛行中
「こうのとり」5号機 ISS到着


 まずはISSから分離、28日の日本時間夜にISSから分離。日付変わって29日深夜に切り離し。
JAXA:宇宙ステーション・きぼう広報センター:最新情報:「こうのとり」5号機がISSから分離しました
sorae.jp:「こうのとり」5号機、ISSから分離 30日早朝に大気圏再突入へ
NHK:「こうのとり」宇宙ステーションから分離
 油井亀美也宇宙飛行士によってISSのロボットアームで把持され、分離。その後ロボットアームから切り離す際、アームに原因不明の異常が。一時作業はストップしましたが、後に再開。無事分離されました。分離のオペレーションも、NASAのCAPCOMは若田光一宇宙飛行士。いい連携でした。

 そして、30日早朝、「こうのとり」5号機は予定通りに大気圏再突入、燃え尽きました。
JAXA:宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)の大気圏への再突入完了について
JAXA:宇宙ステーション・きぼう広報センター:最新情報:「こうのとり」5号機、ミッションを完了
sorae.jp:「こうのとり」5号機、大気圏への再突入を完了 全ミッションを完遂
NHK:「こうのとり」大気圏に突入 任務終える

 海外からも注目される中、安定のオンタイム打ち上げ。ISSへの接近、キャプチャ、結合も非常にスムーズで時間が早まったほど。そして、何事もなく(ロボットアームの不具合はありましたが)ミッション完遂。非常に頼もしくなったなぁ。H2A・H2Bロケットも、「こうのとり」も。ISSになくてはならない存在になっているようで、今後も安全、安定、たくさん積める、の長所を伸ばしていって欲しいです。お疲れ様でした。

 「こうのとり」5号機がISSに係留されている間、油井さんのツイッターでは、「こうのとり」くんとISSから地球の美しい風景を眺め、「こうのとり」くんにやさしく話しかけるようなツイートがとても微笑ましかった。油井さんにとって、癒しの存在、いい「友達」だったんだろうなぁ…。お別れのツイートは、読んでて寂しくなってしまいました。「こうのとり」だけでなく、「こうのとり」5号機に搭載されて「きぼう」に取り付けられた実験機器「高エネルギー電子、ガンマ線観測装置(CALET:キャレット)」や、数々の超新星やX線天体の発見・観測を成し遂げ続けている「全天X線監視装置(MAXI:マキシ)」にも愛着を持って話しかけている。実験機器を擬人化?してツイートする日本人飛行士は油井さんが初めてだと思います。
JAXA:高エネルギー電子、ガンマ線観測装置(CALET)
JAXA:全天X線監視装置(MAXI)
 特にMAXIの大活躍っぷりは凄いです。「きぼう」は天体観測もしているんです。ISSの実験施設で唯一、宇宙空間に露出している暴露部・船外プラットフォームがあるので、こんな多様な観測装置も置けます。


 さて、次のH2Aの打ち上げは11月24日。29号機です。今回はいつもとかなり違います。載せる衛星もカナダTelesat社の通信放送衛星「Telstar 12 VANTAGE」。商業受注承りました!人工衛星の負担を極力減らし、運用期間を延ばすために、H2Aの2段目を改良しています。以前の「はやぶさ2」打ち上げでも、1段目を分離した後2段目と「はやぶさ2」がそのまま地球を1周し、2段目に再点火、再燃焼した後で「はやぶさ2」を切り離す、ということをしました。今回は更に難しく、衛星と第2段が一緒に4時間慣性飛行。地球から離れた地点(遠地点)で再点火し、静止軌道により近い位置で「静止トランスファー軌道」(静止軌道に投入するための軌道)に投入する。2段目は全部で3回に分けて燃焼させることに。商業打ち上げを更に増やすため、衛星にやさしいロケットをアピールします。うまくいって欲しいです。
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by halca-kaukana057 | 2015-09-30 22:39 | 宇宙・天文

宇宙兄弟 26

 読んだ本、漫画の感想を今日も書きます。今日はこれ。

宇宙兄弟 26
小山宙哉/講談社・モーニングKC/2015

 六太たち「ジョーカーズ」の乗ったアレスⅠロケットは無事打ち上げ成功。オリオン宇宙船の飛行も順調、月への旅が始まった。せりかと絵名もいるISSとランデヴーし、着陸船「オクトパス」とドッキング。六太は月への飛行の間、宇宙での暮らしや無重力を紹介するビデオレター「週刊六太」を始める。そして月が近づいてきた時、六太に緊急の連絡が。シャロンが自力で呼吸できなくなり、人工呼吸器をつけることになった、と…。


 ムッタ、ついに宇宙にやってきました!!喜んで大はしゃぎの「ジョーカーズ」のクルーたち。特にフィリップは超ハイテンションで大騒ぎwそんなムッタに一通のメールが。ちゃんと打ち上げを見ていたんだ…!じわっと来ました。

 徐々に地球から離れ、地球の丸みがわかる距離になるあたりも胸が熱くなります。現実では、アポロ計画以来、有人の宇宙飛行は地球周回軌道だけ。現実に、再び人類が月を目指す時が来るのか、どうなのか…と思ってしまいます。
 そんな中で始めた「週刊六太」。人類が再び月を目指す時代になっても、宇宙での暮らしや無重力では物体の動きはどうなるのか、気になるのかなと思いました。今よりは宇宙は身近になっているだろうけど、やっぱり疑問には思うだろうし、地球周回軌道と月へ向かうあたりでは違いもあるはず。いつの時代も、宇宙は不思議でいっぱい、興味津々です。

 そしていよいよ月が近づいてきたところで、シャロンに異変が。ついに自力で呼吸が出来ない、人工呼吸器をつけることになった。その手術の日は、「ジョーカーズ」が月に着陸する日。その着陸で起こったトラブル。手術中、シャロンの希望で着陸の中継をBGMとして流している。夢の中のシャロンが"見た"ムッタの姿が印象的。緊急事態にビンスさんたちNASAも焦りを隠せない…。そんな中、ムッタがとった行動がすごい。手に汗握るシーンでした。本当にムッタはやってくれます。

 月面での第一歩…日々人の大ジャンプを思い出しますが、ムッタはどう来る…こう来たか!!wムッタ父のコメントが的確過ぎて笑えますwそして26巻でも、ムッタ父からのメッセージがいい。本当にムッタ父はかっこいいと思えました。

 27巻の予告が最後に書いてあるのですが…27巻、今度は何が起きるんだ…?とても心配です…。

・25巻感想:宇宙兄弟 25
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by halca-kaukana057 | 2015-09-19 22:43 | 本・読書

イプシロン、宇宙に飛びたつ

 2年前、2013年の今日、JAXAの新型固体ロケット「イプシロン」初号機が打ち上げられました。もう2年も前のことなのか…と驚いています。ということで、イプシロンロケットに関する本を。
 ちなみに、2007年には、月周回衛星「かぐや(SELENE)」も打ち上げられました。


イプシロン、宇宙に飛びたつ
森田泰弘/宝島社/2015

 「イプシロン」プロジェクトマネージャの森田先生自らによる、イプシロン開発とこれからのドキュメント、ノンフィクションです。
 「サンダーバード」に憧れ、アポロ11号の月面着陸などで宇宙に夢を抱き、宇宙開発の道に進んだ森田先生。大学・大学院生の頃、東大宇宙航空研究所(のちのISAS・宇宙科学研究所)で「ハレー彗星探査計画」が進んでいた。当時の日本の固体ロケットはM-3SⅡ型。固体ロケットで惑星探査をすることに興味を持ち、宇宙研へ。そして、当時大学院博士課程3年だった「はやぶさ」プロジェクトマネージャの川口淳一郎先生に誘われ、森田先生はロケットの誘導制御を担当する。
 しかし、森田先生の研究者としての道はロケットのようにまっすぐではなかった。博士課程を修了したが当時の宇宙研には助手のポストがない。その頃カナダからやって来たビノッド・J・モディ教授から声をかけられ、カナダでロボットアームの研究員をすることになる。その後宇宙研に戻り、M-Vロケットの開発へ。1997年、M-Vロケット初号機は無事打ち上げに成功(この時のペイロードが電波天文衛星「はるか(MUSES-B)」)。M-Vは改良と打ち上げを重ねるが、2000年の4号機、「ASTRO-E」打ち上げは失敗してしまう。失敗を教訓に、挑んだ2003年打ち上げの5号機…小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」の打ち上げは成功。その後、宇宙研は宇宙・航空関係機関が統合し、JAXA・宇宙航空研究開発機構に。そこで森田先生はM-Vのプロジェクトマネージャになり、ISASだけでない、旧NASDAのスタッフとも一緒にM-Vを打ち上げることになる。そして、2006年、7号機で「ひので(SOLAR-B)」を打ち上げ、M-Vは廃止になってしまう…。

 M-Vがなくなり、新しい個体ロケットの構想を考える森田先生。コストを抑えて、もっとシンプルなロケットを。これがイプシロンロケットに繋がってゆく。逆境でこそ挑戦し、力を発揮する新しい個体ロケット開発チームの人々が頼もしい。イプシロンが形になってゆくにつれて、チームも大きくなる。この本では、チームの様々なエンジニアや研究者が登場する。彼らを信頼し、いい関係を築いている森田先生のお人柄がうかがえる。

 この本を読んでいると、本当にイプシロンは夢のようなロケットだと思う。プラモデルのようにシンプルで、人工知能を持ち成長することが出来る。新しい固体燃料の作り方も自転車のパンクしないタイヤからヒントを得たり、フェアリングも工業用のシリコンフォームを使うなど、身近なものからヒントを貰う。手作りのような雰囲気なのに最先端。イプシロンが更に面白い、興味深いロケットに感じられました。

 射場のある内之浦の人々との交流も心温まる。宇宙への敷居を下げるだけではない、多くの人に支えられ、見守られ、応援される「みんなのロケット」なのだなと感じた。

 現在イプシロンは、「ジオスペース探査衛星」(ERG)を打ち上げる2号機を開発中。この「ERG」を打ち上げるには、初号機の能力では足りない。そこで、強化型イプシロンを開発することに。2016年度に打ち上げの予定。さらに、2018年、5号機では月面着陸機「SLIM」を打ち上げ予定。初号機から間があいてしまっていますが、パワーアップしたイプシロンの活躍を楽しみに待つことにします。
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by halca-kaukana057 | 2015-09-14 21:56 | 本・読書

待ってましたアサイン 金井さんフライト決定!

 国際宇宙ステーション(ISS)では油井亀美也宇宙飛行士が長期滞在、活躍中ですが、日本人宇宙飛行士に関して嬉しい報せが。

JAXA:JAXA 金井宣茂宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在搭乗員の任命決定について
ファン!ファン!JAXA:金井宇宙飛行士のISS長期滞在が決定!

sorae.jp:金井宣茂宇宙飛行士、国際宇宙ステーションへの長期滞在が決定 2017年に出発
NHK:金井飛行士が宇宙へ抱負 「夢への一歩」

 油井さん、来年のISS長期滞在が決定している大西卓哉宇宙飛行士と同期の金井宣茂宇宙飛行士のアサインが決定しました!!第54次/55次、再来年、2017年11月ごろの打ち上げとのこと。おめでとうございます!!油井さん、大西さんと同期の5期生ではありますが、2人に遅れて宇宙飛行士に選ばれ、訓練も半年遅れのスタート。それでも3人一緒にASCAN(宇宙飛行士候補者)訓練に合格、修了。その後、アサインを待ちながら訓練を続けていました。日本が今後ISS計画やその先の有人宇宙飛行にどう参加するのか不透明なまま、金井さんがそれに巻き込まれてフライトできないなんてことがあったらどうしよう…と内心思っていました。なので、このアサインの報せはとても嬉しいです。本当によかった!

 金井さんは先日、フロリダの海底にある訓練施設でのNEEMO訓練に参加していました。その時のレポートがありました。
マイナビニュース:海底から火星を見据えて - JAXAの金井宣茂 宇宙飛行士が語った宇宙へのリハーサル
 火星での探査を想定して、地上との交信も10分のタイムラグが。タイムラグがある交信は大変だなぁと思っていたら、「10分のタイムラグでストレスがかかると同時に、知的好奇心が刺激されてさまざまなアイデアを仲間うちで話ながら進めています」とのこと。タイムラグを有効活用…宇宙飛行士の考え方・視点は違うなぁと感心しました。
 その一方で、訓練の始めの頃はクルーのチームワークも合わず失敗ばかり、相手の嫌な面を見ていたとの吐露も。後に、相手のよい面も見えてチームワークもよくなった、と。宇宙飛行士もやっぱり人間。すぐに誰とでも仲良くなって、チームワークよく作業できるわけでもないのか、と逆に興味深く感じました。

 先日NHKで放送されたドキュメンタリー「宇宙飛行士になりたかった」でも、金井さんは宇宙飛行士の訓練の難しさを語っていました。ロボットアームで「こうのとり」をキャプチャするシュミレーションでもなかなかうまくいかない。ご自身をネガティヴとも語っていたのには驚きました。難しいけれども、ひとつひとつ積み重ねていく。以前読んだ本でどんなに優秀な宇宙飛行士も、最初からそうだったわけじゃない。訓練を重ねて、人間として、宇宙飛行士として成長していけるかが大事なんだ、と。金井さんもそんな宇宙飛行士になってほしいなぁと思います。
NHKドキュメンタリー:宇宙飛行士になりたかった~夢への挑戦から6年~

 油井さんのツイッターや、大西さんのGoogle+でも色々と語られていますが、宇宙飛行士の皆さんが訓練の中で苦手なこと、うまくいかなかったこと、失敗したこともどんどん話してほしいなと思います。金井さんのSNSは現在検討中とのこと。楽しみにしています。
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by halca-kaukana057 | 2015-08-27 22:07 | 宇宙・天文

「こうのとり」5号機 ISS到着

 またしても数日経ってしまいましたが、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり(HTV)」5号機、無事にISSに到着。油井亀美也宇宙飛行士の操作するロボットアームでキャプチャされました。おめでとうございます!

JAXA:宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)の国際宇宙ステーションとの結合について

sorae.jp:「こうのとり」5号機、国際宇宙ステーションに到着 順調すぎて予定前倒し

 地上ではJAXAは筑波宇宙センター、NASAでは若田光一宇宙飛行士がCAPCOMで支援。順調過ぎて予定前倒しでキャプチャ…順調です。キャプチャも非常に安定していて何よりです。素晴らしい。何度も筑波とNASAで合同訓練をしていたそうで、その訓練の成果が実りましたね。
三菱電機 from ME:DSPACE 油井飛行士 宇宙へ!最初の見せ場は「こうのとり5号機」
 チームワークなくして宇宙開発は出来ない、と言ってもいいと思います。

JAXA:油井宇宙飛行士、「こうのとり」5号機に入室、ISSへ物資搬入開始(2015年08月26日)
 ISSでは、早速油井さんが「こうのとり」に入室、搬入作業が始まっています。オレンジやレモンがふわふわ浮いてます。以前の記事で書いた「レイト・アクセス」には生鮮食品も入れることが出来ます。先日、ISSで育てたレタスを試食する実験もしていましたが、現状では新鮮な野菜や果物は補給船が頼り。しかも来た時だけ。宇宙食の改良でISSでの食事は豊かになりましたが、やはり新鮮な野菜や果物は恋しくなるようです。

 「こうのとり」5号機、まさに「宇宙の宅配便」としてキッチリ運んでくれました。
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by halca-kaukana057 | 2015-08-26 21:54 | 宇宙・天文

ますます頼もしくなった「こうのとり」5号機、ISSへ向かって飛行中

 打ち上げから数日経ってしまいましたが…(体調不良)、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり(HTV)」5号機を載せたH2Bロケット5号機が無事に打ち上げられました。

「こうのとり」5号機/H-IIB ロケット5号機打ち上げライブ中継 ( KOUNOTORI5 / H-IIB F5 launch live broadcast. )=録画=

 打ち上げは58分ごろから。

朝日新聞:H2Bロケット5号機、打ち上げ成功 こうのとり分離
 朝日新聞の恒例空撮動画。夜だとロケットの眩い光が轟音とともに上がってくる。H2AよりもパワーのあるH2Bなので、迫力満点です。

 打ち上げは何とか生中継を観られました。轟音とともにキュイーンという音が印象的なH2Bロケットの打ち上げ。天候不良で延期はしましたが、19日の打ち上げは安定のオンタイム打ち上げ。アメリカやロシアの国際宇宙ステーション(ISS)への補給機の打ち上げが相次いで失敗。「こうのとり」5号機には、緊急にISSの水循環装置の交換部品も積み込まれました。
JAXA:宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター:「こうのとり」5号機に緊急物資を搭載
ファン!ファン!JAXA:「こうのとり」の荷づくり
sorae.jp:「こうのとり」5号機、NASAの緊急物資を搭載 米露の補給船失敗を受けて
 通常の物資は4ヶ月前に積込みを済ませますが、打上げ10日前~80時間前まで積込み可能な「レイト・アクセス」という最終積込みも可能。「こうのとり」は初号機から「レイト・アクセス」の量を増やしているとのこと。いつも以上にプレッシャーのかかる中での見事な打ち上げでした。初号機からどんどんできることを増やしていっている「こうのとり」。頼もしいです。

 さて、「こうのとり」がISSに到着するのは24日日本時間夜。ISSでは、油井亀美也宇宙飛行士がロボットアームで待ち受けます。NASAでは若田光一宇宙飛行士がCAPCOM。地上からバックアップします。

 ISSまで、どうぞご安全に!

 さて、現在またISSが日没後の空に見ることができますが、「こうのとり」も同じように目視できます。
JAXA:「こうのとり」5号機を見よう!
 とは言え、このページ、NASAのサイトの見方を説明しただけのものなのですが…わかりやすいけれども英語ですし…。「ISSを見よう」サイトに「こうのとり」も追加できないのかな…と思います。
 このページにも書いていますが、「こうのとり」はISSに比べて暗いです。出来る限り仰角の大きい日を選んで、天気も雲が少ないほうが望ましいです。
 当地は曇っているので、ISS目視すらできそうにありません…。
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by halca-kaukana057 | 2015-08-21 21:54 | 宇宙・天文

「あかつき」軌道修正無事成功!

 先日書いたこの記事
「あかつき」勝負の軌道修正

 7月17日、7月24日、7月31日と3回に分けて姿勢制御エンジンを噴射し、軌道修正を行いました。さて、どうなったかというと…
JAXA:ISAS 宇宙科学研究所:金星探査機「あかつき」の金星周回軌道再投入に向けての軌道修正制御の実施結果について
 無事に軌道修正成功しました!よかった!おめでとうございます!

sorae.jp:金星探査機「あかつき」、金星周回軌道投入に向けた軌道修正に成功
NHK:金星探査機「あかつき」 コース修正に成功

 前の記事でも書いた、心配されていたトップ側(ハイゲインアンテナのある側)のエンジンの長時間噴射も無事成功。12月7日の金星周回軌道投入再挑戦に使うエンジンが無事に動いた試験にもなりました。よかった。このエンジンの詳しい状態についてはまだ解析中とのこと。でもよかった。
 ちょうど今、「あかつき」桃が旬の時期なので、昨日この報せを聞いた後、スーパーであかつき桃を買って、食べてお祝いしました。「はやぶさ」のリポビタンD、「イカロス」のチーズケーキ、氷結層が原因でロケット打ち上げ延期の際の「氷結」みたいなものです(非公式応援飲食物)。「はやぶさ」のリポDはもう公式応援飲料となってますねw

 さて、今月、もうひとつ「あかつき」に試練が待ち受けています。8月29日に、「あかつき」は太陽に近づく点・近日点を通過します。5年間、本来のミッションではない太陽の周りを公転し続け、熱や紫外線にさらされて、機体にはダメージが。近日点はそのダメージが特に強くなる。これまで8回、近日点の通過がありました。何とか耐えて乗り越えれば、12月7日の金星軌道投入までは一安心。無事に乗り越えてほしい。がんばれ、耐えろ、めげるな、「あかつき」!

 ここ数日、日本全国猛暑に見舞われています。昨日は猛暑日は年に1,2回程度の当地でも猛暑日、厳しい暑さになりました。「あかつき」が耐えなければならない熱はどれほどのものだろう…?と想像してしまいました。そして、よく冷やしたあかつき桃が、甘くみずみずしくて、熱でやられた身体にもってこいでした。宇宙機に水は厳禁ですが、探査機「あかつき」にも冷えてダメージを受けた体に栄養をくれるあかつき桃を届けたい…なんて思ってしまいました。
 そんなことができないのが深宇宙探査。撮影する小型カメラなどはないので、機体の状態を目視することはできない。送られてくるテレメトリでしか知ることができない。むしろ、その限られたテレメトリから機体の状態を把握することができるのが凄いなと思う。8月29日、「あかつき」が何事もなく近日点を通過してほしいと願うばかりです。
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by halca-kaukana057 | 2015-08-06 22:43 | 宇宙・天文


好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)

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