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「はやぶさ君の冒険日誌」から、宇宙広報の”受け取り方”を考える

 先日、twitter経由でこのサイトを知りました。

FMきもつき:はやぶさ君の冒険日誌

 鹿児島県肝付町のコミュニティFM”FMきもつき”のサイトです。肝付町は、M-V(ミュー・ファイブ、関係者の間では”エムご”と呼ばれる)ロケットの後を継ぐ次世代固体ロケット「イプシロンロケット」の打ち上げ場と決まった内之浦宇宙空間観測所のある町です。かつては内之浦町でしたが、町村合併で肝付町となりました。

 旧内之浦町は、これまでロケットの打ち上げを町を挙げて応援してきました。肝付町と名前が変わっても、その熱意は変わりません。そして、この内之浦から旅立った小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」の旅路を子どもたちにも伝えられるように、と作られた読み物「はやぶさ君の冒険日誌」を、地元のコミュニティFMで朗読放送したのがこれです。
 「はやぶさ君の冒険日誌」はこちらからどうぞ。
JAXA:はやぶさ君の冒険日誌

 子ども向けとはいえ、「はやぶさ」の盛りだくさんで挑戦的なミッション内容、7年にもわたる困難続きの旅路を物語にするのはなかなか容易なことではありません。今でこそ多種多様な「はやぶさ」関連書籍が次々と出版され続けていますが、「はやぶさ君の冒険日誌」はまだ打ち上げられる前の2001年に「MUSES-C君の冒険日誌」(*PDFです)として初版が公開。その後2007年に現在の形となり、2010年に帰還した部分が追加されました。作者はISASで宇宙塵の研究をしていた藤原顕先生の研究生だった小野瀬直美さんと奥平恭子さん。「はやぶさ」に関わっている研究者たちが、「はやぶさ」のことを多くの人・子ども達にも伝えたい…そんな想いから作られました。

 その「冒険日誌」をラジオで朗読し放送する。聴いてみましたが、温かな語りでとても聞きやすく、絵本を読み聞かせてもらうようなワクワク感を持って聞けました。「はやぶさ君の冒険日誌」はかなりの量もあります。注釈も多く、小学生ぐらいの子どもがひとりで読むのは難しいところもある。でも、朗読(NHK教育「おはなしのくに」みたいな感じで)や「月探査情報ステーション」で公開されている紙芝居にするなど、工夫して更に伝えやすくすることが出来る。

 で、ここからが本題なのですが、以前、宇宙天文好きの知人が、「『はやぶさ君の冒険日誌』ってのがあるけど、わかりにくい。子どもが読むには難しすぎる。」と言っていたのに対して、モヤモヤしたものを抱いていました。「説明がいかにも研究者の視点で、わかりにくい。読めない」とも。「はやぶさ」のミッションは小惑星のかけらを取って還って来るだけではない。途中様々なことがあり、それを説明するのは簡単なことではないので、読み物を作るのも簡単なことではない。でも、「難しすぎる」「わかりにくい」から「読めない」とバッサリ批判して終わる…それでいいのだろうかと、その知人には特に同意も反論もせず、私自身の中で考えていました。そこで、このFMきもつきでの「冒険日誌」朗読に出会い、私なりの答えが出ました。受け取ったものをそのまま使うだけじゃない、受け取った側も工夫していくことが必要なんだ、と。

 以前、宇宙開発の広報を、JAXAからだけでなく、一般市民からも行うことについて記事を書きましたが、まさにそれがこれなのだと思います。もちろん、JAXAも様々な形での広報をしていく必要があります。「はやぶさ」がイトカワから回収してきた微粒子の分析、金星探査機「あかつき(PLANET-C)」の今後、ISS日本実験棟「きぼう」での科学実験内容など、今後長期にわたって地道に研究・運用されるものは特に。でも、JAXAからの広報を「待って、受け取っている」だけでは足りないと感じます。私を含む受け取る側も、その受け取ったものを更に工夫して、さらに広める・広報することで、受け取ったものがもっと活きるのではないかと。待っても望むようなものが来ないなら、自分から現場に出向く、イベントや講演会などで関係者に話を聞き、そこから自分で作ってしまうのも手です。草の根的に応援するような。
 既に、そのような活動をしている方は沢山いらっしゃいます。「はやぶさ」コスプレの”秋の『』”さん、衛星擬人化のしきしまふげんさんもその代表。今更私が書くことではないのですが、そのモヤモヤに対する自分の答えとして書きました。

 私にとっては、このブログがそのひとつの方法となっています。私自身、誰かに伝えようという思いよりも、自分自身のおさらい・理解を確かめるために書いている、興味があるから書いているという動機の方が強いのですが。また、観望会の解説として参加する時は、完全に”誰かに伝える側”になるので、その意識をしっかり持って臨みたいと思っています。それだけでなく、家族や友人、職場などでの雑談も、立派な”草の根運動”の場。普段はあまり宇宙天文好きを積極的にアピールしないのですが(苦笑)、機会があれば伝えていきたいと思っています。そのためにも、普段から受け取ったものを丁寧に理解していかないとな、と思います。なるべく、イベントや講演会、可能なら現場へ足を運ぶことも(JAXAの施設一般公開など)。現場に行かないとわからないことは、たくさんあると思います(自分自身へ向けての言葉です…)。


 宇宙広報を盛り上げていくのは人。一般市民である私もそれが出来る。FMきもつきの「冒険日誌」朗読を聴きながら、そんなことを思いました。…で、このFMきもつきによる朗読放送ですが、12月13日で止まっている模様…。止まっちゃったのだろうか。続きが聴きたいです。

 さらに、この「はやぶさ君の冒険日誌」は、今後出版される予定だそうです。しっかりと装丁された本で読めるとは嬉しい。発売、購入したら、どんどん活用したいです。


【関連リンク】
・まずは「イプシロンロケット」に関して。
JAXA:イプシロンロケット事業の促進について
ISAS:イプシロンロケット事業の促進について
読売新聞:内之浦でイプシロン打ち上げ 「活気戻る」住民喜び
 ちなみに、イプシロンロケットがどんなロケットなのかはこちらをどうぞ。
JAXA:イプシロンロケット
JAXA:インタビュー: 新型ロケットで実現する世界初のモバイル管制 イプシロンロケット プロジェクトマネージャー森田泰弘
 2013年度に試験機を打ち上げ予定。将来的には、ノートパソコン1台で管制って…ロケットの大革命になるかもしれない。楽しみです!

・「はやぶさ君の冒険日誌」に関して
はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン公式サイト:関係者からのメッセージ:はやぶさ君を描いて 会津大学 奥平恭子(元・宇宙研 藤原顕研究室)
 作者の一人である奥平さんによる、「運用日誌」誕生裏話。全てはチラシの裏から始まったのです…。(チラシの裏かい!w)
月探査情報ステーション:はやぶさファン!:「はやぶさ君の冒険日誌」紙芝居
 紙芝居はこちらからダウンロードできます。パワーポイント版もあります。


・過去関連記事
これからの宇宙開発のために、広報をどうしよう?
 東京駅前・丸の内オアゾ内の広報施設「JAXAi」閉鎖決定(昨年末に閉鎖してしまいました…)や野口聡一宇宙飛行士のインタビューなどから、宇宙開発の広報について考えた。この時はまだ答えを出せていなかった。
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by halca-kaukana057 | 2011-01-16 17:26 | 宇宙・天文

二度とないこの宙を観る

 天文現象で、ふと思ったことを。

 天文現象を観るなら、やはり凄いものを観たい。流星雨・流星嵐とか、皆既日食、大規模なオーロラ、肉眼でも観られる超新星爆発、木星の縞模様の変化や土星の輪の見え方がその年によって異なる…などなど。何か天文現象があると、滅多に観られない”凄いもの”であることを期待してしまう気持ちもある。実際、それが観られた時は最高の気分だ。そしてその”凄かった天文現象”は、強烈に記憶に残り、またそんな”凄いもの”が観たいなぁと思う。

 でも、相手は自然。宇宙。二度と同じ空・星空はない。天文現象がなくても、二度と全く同じ条件の空・星空を見ることはできない。自然は刻々と変化する。変化してやまない。だから、期待してしまう気持ちはあるけれども、また”凄かった天文現象”を観たいと、過去のものと今・これからの空・星空を比較はしたくない。条件が異なるから、単純な比較なんて出来ないと思う。

 たとえ地味で、そんなに珍しくもない天文現象でも、それを熱心に観測し、データを集めている研究者もいるかもしれない。私自身、何の変哲もない、珍しくもない星空でも、眺めているのが好きだ。星座を探す。その時の空や大気の状態で、暗く見つけにくい星座を肉眼で見つけられるかもしれない。見つけられた時の嬉しさはこの上ない。また、目立つ有名な星座や天体…こと・わし・はくちょうと、これら3星座の一等星ベガ・アルタイル・デネブで形作られる夏の大三角やさそり座。北斗七星。北極星。冬ならオリオン座やこいぬ座とシリウス…などもいつも同じように見えるけれども、季節や時間によって見え方が少しずつ異なる。これからの季節なら、深夜3時ごろには東の空からオリオン座が昇ってくる。夏から秋にかけて見えるオリオンと、冬、雪の中で見るオリオンの趣はまた異なる。

 違いがあまり感じられなくても、何度観ても飽きない星座・天体もある。北斗七星やししの大鎌、はくちょうやオリオンのあの形・星の並びは反則だと思うほど整っている。金星や木星も見えるだけで嬉しくなる。自然のものではないが、ISSも何度観ても飽きない。ISSが見えるのを待ち、見えはじめた時のあの気持ちを、どう表現したらいいだろうか。恋人や憧れの人がやってくるのを待つ気持ち…ちょっと違うかw(でもそうかもしれないw

 私は、ただ自然の中にあるひとつの現象としての天文現象の、あるがままを観たい。期待はずれでも、地味でも。もしこれから、滅多に観られない”凄いもの”が観られるならラッキーだ。私の生きている間に、長い長い宇宙の歴史の中で偶然起こった現象を観られるのだから。皆既日食も、ちょうど太陽と地球、地球と月の距離、そして太陽・月・地球の大きさの条件がちょうどよく重なっているから観られる。もし少しでもずれていたら、皆既日食は見られない。また、月と地球の距離は変化し続けているから、将来皆既日食は見られなくなる。そんな幸運の中に今いることを喜びたい。

 私はこれからも、今頭の上にある空・宙を観る。観たい。それだけだ。
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by halca-kaukana057 | 2010-08-13 22:13 | 宇宙・天文

これからの宇宙開発のために、広報をどうしよう?

 「はやぶさ」の帰還などで一気に注目されている宇宙開発ですが、残念なことに逆風は吹き続けています。

朝日新聞:仕分け「廃止」判定の「JAXAi」年内にも閉鎖へ
時事ドットコム:宇宙広報施設、年末にも閉鎖
NHKニュース:JAXAi“文科省も廃止”

 以前、事業仕分けで「廃止」判定となってしまった、JAXAの広報施設「JAXA i(ジャクサ・アイ)」。事業仕分けで廃止=廃止決定ではないので、廃止判定後や「はやぶさ」帰還などでの来館者増加で廃止判定が覆されないかなと思っていたのですが、文科省からも廃止判定、来年度の予算停止を食らい、本当に廃止が決まってしまいました。以前の記事で、地方巡業など他の広報の形も考えてみたのですが、やはり東京駅から歩いて5分、丸の内という最高の立地条件で、ふらりと無料で宇宙開発の最先端を知ることが出来る施設がなくなってしまうのは残念でなりません。上記記事では、他の博物館と連携して…とありましたが、博物館・科学館に例えば常時「JAXAi」に展示してあるLE-7A(H2A/H2Bロケットのメインエンジン)の試験で使われた実物などがあるのは、当たり前だと感じます。来館者も、そういうものが観たくて博物館・科学館へ足を運ぶ。一方、「JAXAi」は東京駅前の総合ビルという最先端科学・宇宙開発とは全く縁の無いような場所に、それらについて触れ、知ることが出来る施設がある。意外性という面からも、惹き付けられる。常設展示の他に、期間限定で変わる展示もあるし、関係者がJAXAのプロジェクトについて講演する「マンスリートーク」もある。ロケット打ち上げ生中継もある。ちょっと狭いけど、立派な広報施設。JAXAの広報施設が減ることが、残念です。


 宇宙開発の広報について、もうひとつ考える記事を読みました。

時事ドットコム:2度目の長期滞在に意欲=「十分仕事できた」と自信-帰国の野口さんインタビュー
 ISS長期滞在を終えて、現在帰国中の野口聡一宇宙飛行士。そのインタビューなのですが、この一言が気になりました。
滞在中、日本実験棟「きぼう」での科学実験の傍ら、子どもたちを対象にしたイベントなど広報活動にも精力的に参加。小惑星探査機「はやぶさ」の活躍などとともに、日本人の宇宙への関心を呼び起こしたが、「イベントばかり報じられると『何をしに行ったんだ』と批判される。実験の紹介ばかりでも分かりにくく、難しい」と注目を浴びるがゆえのジレンマも明かした。

 「イベントばかり報じられると『何をしに行ったんだ』と批判される。実験の紹介ばかりでも分かりにくく、難しい」…本当にそう思います。野口さんご自身もそう感じていたんだ…。野口さんのISS滞在中や、4月の山崎直子宇宙飛行士のフライトの際、「宇宙へ何をしに行っているんだ」という内容のブログ記事を時折目にしました。交信イベントやミッションの合間の食事風景など、ミッションとは直接関係の無い内容での批判がほとんどでした。メディアでは、本来のミッションよりもそのような内容が多く報道されます。その方がわかりやすいし、話題にしやすく、親しみを覚えるから。しかし、それでは宇宙・ISSという特殊な環境へ行って(しかも膨大なお金をかけて)何をしているのか、何のためにISSを作って、宇宙飛行士を日本も送り込んでいるのか伝わらない。ただ宇宙で生活するだけか。そうではない。内容によっては自己の身体も実験台にして、数多くの科学実験を行っている。しかし、その科学実験の詳しい内容・結果はJAXAのホームページにも掲載されてはいるが、私もよくわからないものもある。野口さんはtwitterも活用してISSでの暮らしぶり、ミッションのことなどを頻繁にツイートし私たちが知る機会を増やして、宇宙を身近に感じさせてくれましたが、それでも伝えにくいこともある。本当に難しいです。


 注目されてはいるとはいえ、一時的なブームや、感動的なドラマだけが宇宙開発ではない。より遠くを目指すために。遠くの宇宙を観て、知るために。身近だけれどもまだまだわからないことが多い地球のことを、詳しく調べるために。私たちの生活に役立てるために。科学や工学の可能性を増やすために…地味で淡々としていて、パッと見よくわからない内容でも、それが今後の科学を牽引し、私たちの生活に身近になる存在となるかも知れない。だからこそ、難しい内容でも丁寧に広報して、多くの人に知ってもらう必要があると思います。ただ、現実問題では、研究・開発のための予算も年々減らされ、広報の予算も減らされている。…減らして失うものも多いと思う。では、その予算をどこから持ってくるのか。これもまた難しい問題です…。NASAなどに比べたら"すずめの涙"、カツカツの予算で、これだけの内容の研究・開発・運用が出来ていること自体凄いと思いますが…。

 日本の宇宙開発は、今がまさに大切な時期に来ていると思います。今後更に発展させ活かすか、一時的な熱狂で終わって縮小してしまうか。熱狂だけで突き進んでしまうのも、その熱が冷めた時が怖い。宇宙開発を何のためにしているのか、何を目指しているのか。それらを伝え、ブームとは違う興味関心・応援・支持・理解…などを得るには、やはり広報が重要になってくると思います。広報にとっても、今がまさに大切な時期に来ていると感じています。

 …ただ、以前書いたように、JAXA公式だけでなく、科学の道を歩んでいる人、関係者ではないけど理系の人、一般の人による草の根的な応援・解説も"広報"に入ると思います。私も何が出来るだろう…考えています。


【過去関連記事】
「JAXA i」廃止で考える、これからの広報のかたち
 「JAXAi」事業仕分けで廃止の時に考えたこと。地方巡業もやってはほしいんだ。ボトムアップのように。

快晴の七夕に願うこと
 七夕に、「はやぶさ」帰還お祝いイベント「宇宙酒場」を観て、日本の宇宙開発・宇宙科学研究がもっと進歩できますように。そのためにも、多くの人がサイエンスとしての宇宙に興味を持って、外野の人が働きかけるアウトリーチ活動で、中からも外からも支え合って盛り上がっていきますように、と願いました。
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by halca-kaukana057 | 2010-07-24 22:31 | 宇宙・天文

「JAXA i」廃止で考える、これからの広報のかたち

 現在進められている「事業仕分け」。今回は独立行政法人に関するもので、独立行政法人であるJAXA・宇宙航空研究開発機構も仕分け対象になりました。

sorae.jp:事業仕分け第2弾、JAXAiは「廃止」
時事ドットコム:「ふらっと寄れる」理解得られず=宇宙機構の広報施設、廃止判定-事業仕分け

 東京駅から歩いて5分、丸の内オアゾ2階にあるJAXAの広報スペース「JAXAi(ジャクサ・アイ)」。これが廃止となってしまいました。JAXAiには、以前1度行ったことがあります。山梨へ旅行に行った帰り、東京駅で新幹線を待つ空き時間を利用して行ってきました。新幹線の待ち時間で行ける立地がすごいと感じました。H2A・H2Bロケットのメインエンジンである「LE-7A」の燃焼実験で使われた本物や、顔を出して記念撮影も出来る船外活動用宇宙服などが展示され、「かぐや」が撮影した月のハイビジョン動画なども放映。さらに、JAXAのロケットや日本人宇宙飛行士搭乗の宇宙船の打ち上げ中継も行い、かなり盛り上がっていたようでした。ところが、年間経費が1億円かかることを指摘され、廃止の判断に。

 JAXA側の樋口副理事長は「宇宙に興味のない人がふらっと寄れる施設にこだわりたい」の言葉の通り、私もふらりと立ち寄りました。スタッフのお姉さんも気軽に話しかけてくれ、質問もしやすい雰囲気だった。JAXAの広報誌や人工衛星・探査機のチラシも貰いまくった。しかし、短所がないわけではない。正直狭いと感じたし、JAXAグッズや宇宙食などお土産は販売していても土日祝日だけなのは残念だと感じた。

 そんなデメリットはあるにしろ、仕分け人の「筑波宇宙センターに行けばよい」の言葉と、約45分の討議でさくっと「廃止」は乱暴だと感じました。筑波もつくばエキスプレスがあっても遠い。それを考えると、都内に広報の中核センターがあるのは強いとは思う。でも、丸の内の地価は高い…。都内の交通の便のよさそうな所はどこも高そうだ…。

 さて、JAXAiが廃止になって、今後の広報をどうしたらいいか…。JAXAiは普段もイベント時も結構人が集まっていたそうだが、多くの人が集まる広報施設にするには何を目玉にすればいいだろう?常設展示を充実させるか、イベントを充実させるか。常設展示重視だと「ハコモノ」と言われてしまう。頻繁に展示を変えていかないと。一方、イベントもマンネリ化すると人が集まらない。私の考えとしては、子ども&家族向け、テレビなどで宇宙にちょっと興味を持ったライト層向け、マニア向けと様々なバージョンのイベントを開けたらいいのでは?と思った。

 それと、地方巡業。プロジェクトマネージャーや宇宙飛行士が全国を回って講演・市民と質疑応答をする「JAXAタウンミーティング」。また、以前地方での科学技術関連イベントにJAXAがブースを出して、「きぼう」のロボットアームシュミレーター体験やクイズなどをやっていたことがあった。地方に来てくれるのは本当にありがたい。地方でのイベントの場合、告知が甘いとマニアしか来ない可能性はある。それでも、うまくPRすれば普段宇宙に親しみを持っていない人もイベントに参加して、新たな発見が出来る可能性もある。私が地方在住だからというのもあるが、地方巡業での広報活動は、広報活動の充実につながるのではないかと思う。

 「事業仕分け」のやり方は乱暴だとは思いますが、今回の件は広報を見直すきっかけになっていると思っています。先のISSの記事に関係してきますが、中核となるJAXAの広報施設はあっても、それを広めていくのは人と人のネットワークなのではないかと思います。「ハコモノ」にこだわらず、人と人のネットワークを利用してJAXAの宇宙活動、宇宙技術をPRしていくことができるのではないかと。実際、各地には「日本宇宙少年団」の分団や、JAXA宇宙教育センターによる「コズミックカレッジ」や「宇宙教育指導者育成」など、広報・教育に関わるネットワークがあります。私はそれらには属していませんが、草の根運動的なことなら出来ることがあると思う。「はやぶさ」やこれから打ち上げられる「あかつき」、「きぼう」などが注目されている一方で、JAXAの予算は少ないまま。この注目を、宇宙活動、宇宙利用、宇宙技術への「理解」につなげていくためにも、広報をどうするか。大事な岐路に立っていると思います。


【関連リンク】
Togetter:まとめ「JAXAiの予算を電車内広告に使えないかな?」
 twitterでの議論まとめ。私は参加してませんでしたが、興味深い内容でした。誰もが目にする場所に、JAXAの事業をPRする広告があれば、いいアピールになるかもしれない。ただ、全国で見られるようにしてほしいな…。新聞広告は高そうだなぁ。


【関連過去記事】
宇宙バカ、JAXAiに行く 旅行記録2007 番外編
 JAXAiレポ。この時貰った封筒は、今も大事にとってあります。

宇宙バカ、ISSのロボットアームに挑む
 地方科学技術イベントのJAXAブースレポ。正しくは「きぼう」のロボットアームです。

宇宙教育とはやぶさ JAXAタウンミーティングに行ってきた
JAXAの地方巡業、JAXAタウンミーティングに行ってきたレポ。的川先生と「はやぶさ」プロマネ川口先生のお話を生で聞けたことが、本当に嬉しかった。皆さんのお近くにJAXAタウンミーティングが来たら、行くことを激しくオススメします。
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by halca-kaukana057 | 2010-04-28 23:15 | 宇宙・天文

宇宙兄弟 8

 ISS長期滞在中の野口総一宇宙飛行士の宇宙でのお仕事が本格的に始まりました。先日28日には、待望の宇宙初ツイートも。さて、2026年の宇宙飛行士界はどうなるか。「宇宙兄弟」8巻です。


宇宙兄弟 8

小山宙哉/講談社・モーニングKC/2009

 六太たちが受けた宇宙飛行士選抜試験の合格発表がはじまった。せりか、溝口と電話が鳴り、合否が告げられる。六太も電話の前で今か今かと待つが、電話はなかなか鳴らない。不安と焦りの中、ようやく電話が鳴る。電話で外に出ろと言われた六太。合否の結果は…。
 一方、月では日々人らが音信の途絶えた探査機を捜索に出かける。月面車の運転中、アクシデントが…。


 お待たせしました。ようやく合格発表です。1巻から宇宙飛行士候補者選抜試験の様子を細かく描き、8巻で合格発表。宇宙飛行士になるには、勿論試験だけが大事ではない。それまでのバックグラウンドが大事だ。でも、試験という場でそのバックグラウンドも見なければならない。そのために受験者たちに課される課題、試験官たちや先輩宇宙飛行士たちの視点。それらが受験者たちの宇宙への想いとともにひとつひとつ細かく描かれていて、自分も一緒に試験を受けてきた…いや、見守ってきた気持ちでこの8巻を読んだ。

 まず、せりかさん。せりかさんが涙するシーンで、もらい泣きしました。宇宙を目指すきっかけとなり、結果を、そしてその先にある夢を一番語りたかった人が、ここにはいない。これからの自分を見て欲しかったのに。せりかさんの宇宙への強い想いと、悲しみが強く伝わってきた。でも、「泣くのはまだ早い。私はまだスタートライン」(20ページ)と気持ちを新たに踊るシーン。この爽快感。涙目のせりかさんの眼に映った空は、きっとどこまでも突き抜けるような澄んだ青だっただろう。

 一方、溝口。B班でケンジと対立し、日々人の兄である六太にも対抗意識を燃やしていた。その溝口の結果と、挫折。宇宙飛行士になるのは自分だ、自分は間違いなく宇宙飛行士になれると自信を持ってこれまでの試験も受けてきた。ただ、"試験"だけ。6巻でのヒューストンでの現役宇宙飛行士たちとの面接の後のパーティーでの態度と会話は、どうでもいいと思っていた。溝口が見てきたのは「自分自身」だけ。他者のことは見ず、競争に勝つことだけ考えてきた。その溝口に突き付けられた結果。妥当だな…と思ったが、星加さんが告げた落ちた理由、足りなかったものに私もドキリとした。「仲間に頼る」。私は溝口と違って、トップに立つような人間ではない。でも、「仲間に頼る」こと、皆で意見を言い合って協力すること。これは自分にも足りてない。溝口へ抱いていた想いが、ちょっと変わった。

 そして六太。星加さんに呼び出され、告げられた結果。子どもの頃からJAXAの施設に入り浸り、見学コースの解説の台本まで覚えてしまうほどだった南波兄弟。自分は宇宙飛行士になれなかったが、その南波兄弟を陰ながら見守ってきた星加さん。その星加さんの想いと、六太の喜び。最高です。樹の陰からこっそり見守り、「ケーキ買って帰りましょ」と涙を流す南波母。いつも超マイペースなお母さんも、ちゃんと六太のことを応援していたんだと嬉しくなりました。そのまま記者会見、読んでいる私もテンション上がりっぱなしです。堂々とした六太たち5人の姿…惚れ惚れします。

 "宇宙飛行士候補者"としての日々が始まった5人。紫さん、ぶっ飛ばしてますw座学での5人の性格の違いが出ているのがいい。うん、はっきりと。これからの5人の訓練シーンが楽しみだ。

 一方月の日々人。音信不通になった探査機を探しに、ダミアンと月面車に乗って走る。月には大気がない上大きさを対比する人工物がないため、風景の遠近感がわからなくなる。これは月に行かないとわからないことだ。地球では味わえない。そんな環境の中で、日々人とダミアンを襲った事故。いつもは陽気でマイペースな日々人の顔が変わる。周りに誰もいない。音信も途絶えてしまった。空気もなく、宇宙服と生命維持装置がなければ命を繋げない。まわりは暗闇。そんな過酷な環境で独りでいることは、どんな気持ちだろう。恐ろしいとしか思えなかった。恐ろしい気持ちを抑えて、冷静に判断し、行動する日々人。やはり宇宙飛行士はどんな環境でも生き抜こうとする意志と覚悟、精神力がないとなれないのだなと思う。先日開催された「宙博2009」で、日本科学未来館のブースに「君たちは本当に宇宙に行く気があるのか?」と書いてあったそうだが(こんな言葉を書こうとしたのは、やはり毛利館長?)、まさにその通り。中途半端な気持ちでは宇宙へは行けない。あらためて実感した。

 ダミアンと日々人はどうなる?9巻に続きます。
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by halca-kaukana057 | 2009-12-30 21:54 | 本・読書

ふたつのスピカ 16(最終巻)

 ようやく心の整理もついたので、「ふたつのスピカ」16巻、最終巻感想を書きます。
「ふたつのスピカ」最終巻に寄せて


ふたつのスピカ 16
柳沼 行/メディアファクトリー・MFコミックス フラッパーシリーズ/2009

 宇宙学校宇宙飛行士コース4年次に進級したアスミ。2010年の「獅子号」の打ち上げ、そして事故から17年。アスミが搭乗する日本の有人ロケットの打ち上げが迫っていた。アスミの父・友朗はこれまでの生活から、新たな一歩を踏み出そうとしていた。宇宙学校を卒業し、それぞれ別の道へ進んだケイは、別の道で宇宙への想いを温め続けていた。医学コースに編入したマリカは授業で忙しい日々を送る。そして、アスミの乗る新「獅子号」が打ち上げられた…。

 ライオンさんと出会い、父の背中を見て、宇宙への夢を育み続けてきたアスミ。その夢がついに叶えられる。しかし、この16巻前半ではアスミ本人の言葉や宇宙への想いは少ない。むしろ、アスミ自身のシーンが少ない。打ち上げまで描かれるのは、ケイやマリカ、府中野、友朗たちの現在や、子どもの頃の回想シーン。でも、そのシーンがアスミの宇宙へ向かう心境を間接的に、ささやかだけれども強くあらわしていると感じた。アスミが宇宙に行くことは、アスミだけの夢ではない。秋も含めた、皆の夢。この「皆」には、読者も含まれると私は思う。アスミ視点ではなく、周りの視点から、夢へのカウントダウンをドキドキしながら待ち、そのドキドキを共有しているような感じになった。一緒にアスミを見守り、応援しているような。そしてその数少ないアスミの出発前の言葉が、胸に響く。特に友朗へ電話するシーン。まずここで泣いた。

 そして打ち上げ、宇宙へ。アスミが見た地球の青さ…。私もきっと、友人や家族に会って伝えたいと思うだろう。でも、うまく言葉に出来るか、自信がない。

 後半は帰還後。唯ヶ浜花火大会で皆と再会の予定が…。アスミにとって、宇宙飛行士へ導いてくれた存在であり、どんな時もそばにいて励ましてくれた大きな存在であったライオンさん。そのライオンさんが…。アスミが宇宙へ行くことは、ライオンさんの夢でもあった。ライオンさん自身、「獅子号」事故で死に宇宙への夢を断たれてしまう。そんなライオンさんにとっても、アスミは希望であり夢を叶えて欲しい存在。アスミが夢を叶えて、ライオンさんも気持ちの整理が付いたのだろう。

 アスミが宇宙への夢を持ち始めた頃、アスミはひとりだった。ライオンさんはアスミにしか見えないから、アスミが宇宙への夢を素直に語り、それを聞いてくれるのはライオンさんだけ(府中野も微妙に巻き込まれていたが)。でも、今はケイやマリカ、府中野がいる。アスミはもうひとりではない。2巻あたりで、アスミがマリカに「ひとりじゃ宇宙へは行けないよ」と言ったことがあった。その時は、マリカへの言葉だと思ったが、今考えてみるとアスミ自身への言葉だったのかもしれない。

 この漫画を読んでいると、大切な家族や友人たちのことを想います。時々ひとりになると、その孤独に押しつぶされそうになることがある。でも、ちゃんと心でつながっている人がいるんだ。そんな人々の存在を想い、絆を大切にしたい。心からそう思います。

 最終話、アスミたちのその後と、アスミの新しい夢。宇宙に行くこと、それがゴールではない。また新しい夢の始まり。皆それぞれの道を進むが、宇宙への夢という共通項でつながっている。そんなラストシーン…余韻たっぷりの、「スピカ」らしいエンディングでした。

 この漫画と出会って9年。当時大学生だった私は、社会人になった。大学生の頃持っていた夢は叶えられなかったけど、そのために勉強したこと、努力したことはいい経験になったと思っている。夢とは呼べないかもしれないけど小さな願望や、夢の卵らしきものは今持っている。そして、この漫画を読んで人とのつながりを強く意識するようになった。前にも書いたとおり、昔は人と関わることをあまり好まない、マリカみたいな人間だった。でも、色々な人と出会って、人それぞれ考え方が異なること、それでもわかりあえる可能性はあることを徐々に経験していって、今に至る。この作品を読んで、アスミやマリカ、ライオンさんの言葉に何度共感したことか。今もコミュニケーションは得意とは言えない。気になる人に話しかけたくても勇気がなくてなかなか話しかけられないし、なかなか仲良くなれない。人と仲良くなるのにとても時間がかかる。不器用だと思う。それでも、今ある人間関係は大事にしたいな、と思う。

 最後まで温かい、味わい深い作品でした。この作品に出会えて、本当に嬉しかった。柳沼先生、本当にお疲れ様でした。そして、素晴らしい物語をありがとうございました。

長いですが、もう少し続きます 【続きを読む】
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by halca-kaukana057 | 2009-10-27 23:36 | 本・読書

「ふたつのスピカ」最終巻に寄せて

 最終巻となる「ふたつのスピカ」16巻を読みました。本屋で手にとって、表紙と帯を見てこみあげてくるものがありました。ああ、長い長い物語が、ずっと読み続けてきた物語が、ついに終わるのだ、と。読み始めて、覚悟はしていましたが、ありとあらゆるシーンで涙が出てきた。最終話は掲載紙「コミックフラッパー」を本屋で見つけて(普段その本屋にはフラッパーは置いていなかった。これまでフラッパーを買ったことはなかったが、せっかくなので買っておいた)買って読んでいたので結末はわかっていたのですが、16巻を通して読むとここが終着点なのだという実感がわいて、また涙。

 いつものように感想を書きたいのですが、感動と「スピカ」に対する9年分の想いがごちゃまぜになって、適当な言葉が出てきません。何度も読んで、落ち着いたら書こうと思います。

 9年前、雑誌「ダ・ヴィンチ」で1巻が小さく紹介されているのを読んだのがこの作品と出会ったきっかけだった。宇宙好きとして、「宇宙飛行士を目指す女の子の物語」という内容に興味を持った。表紙絵もいいし、絵柄も気に入った。で、読んでみたら…SFのはずなのにどこか懐かしい雰囲気、温かい物語とアスミやライオンさんたちの言葉に、心をわしづかみにされました。アスミが宇宙学校へ入ってからも、共感するシーンや言葉が多かった。自分自身、初期のマリカのように人と関わるのをあまり好まないところがあった(マリカほど過激ではないが)。そのマリカが、アスミたちとの関わりを経て、自分の抱えているものや過去を受け入れ前に進もうとする姿に、何度心打たれ勇気をもらえたことか。


 本当にいい作品に出会えて、完結まで見届けることができて良かったと思う。感動をありがとう。

 詳しい感想は、また後日あらためて書きます。今日はここまで。

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 なんとなく、星座関係の本と一緒に記念撮影してみたくなった。
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by halca-kaukana057 | 2009-10-24 20:39 | 本・読書

宇宙兄弟 7

 ISSへ結合後のHTVはとても順調です…ということで、「宇宙兄弟」7巻です。表紙は日々人メイン。ムッタ小さいぞw


宇宙兄弟 7
小山 宙哉/講談社・モーニングKC/2009

 日々人の乗るロケットが打ち上げられた。見守るムッタや両親、ケンジたち。ロケットは順調に飛行、月へ向かう軌道に乗り月へ向かった。ムッタたちが挑んだ宇宙飛行士選抜試験最終選考も終了し、ムッタはヒューストンで日々人が月に降り立つのを待つ。毎日のように管制センターに通うムッタは、家族を連れた吾妻を見かける。吾妻に声をかけるムッタだが…。

 表紙の通り、日々人がメインです。日々人が月へ向かい、日本人で初めて月へ降り立つ。打ち上げのシーンや宇宙船「オリオン」内での様子、月に到着した部分を読んでいると、日々人の高揚感が伝わってくる。宇宙へ、夢見続けた場所へ向かうことは、なんてエキサイティングなんだ。その時の感情をストレートに表現する日々人を見ていると本当に気持ちがいい。そしてミッションの過程ひとつひとつを楽しんでいる姿も。努力はしていても、苦労を人に見せない。子どもの頃の回想シーンでの、日々人のこの言葉がとても好きだ。
そうだな 世の中には"絶対"はないかもな
でもダイジョブ 俺ん中にあるから
(39ページ)


 そんな日々人を見守る六太。この物語が始まった頃は、弟に先を越され、夢をあきらめてしまった不甲斐ない兄だった。ところが、宇宙飛行士選抜試験や日々人、NASAの人々と出会い、宇宙への想いが強くなっている。弟に先を越されたなんてどうでもいい。それよりも子どもの頃から一緒に宇宙を夢見続けた弟の夢の実現を強く強く願っている。そんなムッタの心境の変化がとてもすがすがしい。打ち上げや月到着のシーンでの喜びよう…もうムッタは不甲斐ない兄ではない。

 もうひとつ、不甲斐ない兄ではないムッタの姿が表現されるのが、吾妻さんとのシーン。吾妻さんの人となり、「宇宙飛行士」という仕事への考え方、日本人初の月面着陸が吾妻さんではなく日々人である理由が語られます。吾妻さんの人間性に惹かれました。吾妻さんも、他の宇宙飛行士と同じように宇宙が好きで、宇宙飛行士という仕事を精一杯こなしている。ただ、「宇宙飛行士」という仕事の特殊性には戸惑いを感じている。それだけなんだ。そんな吾妻さんと打ち解けようとしているムッタ、さすがです。以前、南波兄弟なら吾妻さんときっとうまくやれるはずと書いたが、やっぱり南波兄弟だ。

 いつか近い未来、現実に日本人が月に降り立ったら、私はどんなことを思うだろう。そんなことも考えてしまった。

 さぁ、お待たせしました。いよいよ宇宙飛行士選抜試験結果発表です。まず一人合格。8巻は合否結果ですか…。待ち遠しい。ムッタは宇宙飛行士になれるのか。8巻は緊張の連続だろうな。
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by halca-kaukana057 | 2009-09-26 21:31 | 本・読書

真正面からぶつかり合え! ドラマ版「ふたつのスピカ」その後

 ドラマ版「ふたつのスピカ」、観続けています。普段、連続ドラマを観続けるのは苦手で、必ず途中で挫折してしまう。連続ドラマをこんなにしっかりと観ているのは何年ぶりだろう…。

 このドラマを観ていて、最初は殺伐とした雰囲気だと感じる。宇宙学校での訓練などのシーンの空気がピリピリしていて、耐えられなくなってくる。先ほど放送された5話の冒頭なんて、観ていて本当に苦しかった。それでも、そのまま見続けているとカタルシスというか、気持ちがスッキリとするシーンが必ずあってホッとする。例えば今日の5話なら、アスミと佐野先生のシーン、それから花火大会の前にアスミたち5人が叫ぶシーン。厳しい訓練、宇宙飛行士コースであっても実際に宇宙に行けるのは限られた者のみ、宇宙に行きたければ"仲間"を蹴落とせ…。そんな現実に、真正面からぶつかっていく。さらにそのために、"仲間"ともぶつかり合う。喜びも、苦しみも、悔しさも。本音をぶつけ合って、より強い絆で現実に立ち向かう。なんと言うか…青春だな、うん。こんな青春を送っている人々は、日本にいるのだろうか。理想像かもしれない。でも、観ていてスッキリするのです。

 原作漫画とは全く異なる雰囲気ですが、こんな「スピカ」もいいかもしれないと思い始めた。迷いや辛い過去も抱えつつも、夢に向かって邁進するアスミたちが表現されているのは同じ。表面は違うけれども、根底にあるものは同じなのかもしれない。だから、連続ドラマが苦手でも見続けていられるのかもしれない。

 とにかくマリカが熱くて熱くて驚きです。ここぞというところで本音をズバッと言う。クールだけれども、中身は熱い。その熱さを時々出しては回りも、私をも驚かせる。まさかマリカがこんなキャラになるとは。悪くはないです。

 さて、次回6話。秋の変化についてもやるんですか…。ドラマのこの雰囲気だとやらないのかなと思ったけど、やるんだ…。これは覚悟して観ないと。30日放送予定の最終回・第7話がどうなるか、予想つかないな…。
 それと、秋が弾いていたピアノの曲は、原作ではショパンの「ノクターン」(何番かは不明)から、ドビュッシー「月の光」に変更されてた。「月の光」の方が宇宙っぽいもんな。一度弾いてみたい曲ではありますが、拍子がややこしいんだ。いつか弾けたら…いいな。

・以前の記事:夢への持久力 ドラマ版「ふたつのスピカ」

*ドラマについての情報は、NHKドラマスタッフブログでも:NHK ドラマスタッフブログ:ふたつのスピカ
NHKドラマ8:ふたつのスピカ
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by halca-kaukana057 | 2009-07-16 22:08 | 興味を持ったものいろいろ

宇宙兄弟 6

 宇宙飛行士選抜試験もクライマックス、さらに日々人の打ち上げも迫り盛り上がってきました。


宇宙兄弟 6
小山 宙哉/講談社・モーニングKC/2009

 日々人の搭乗するロケットの打ち上げが迫る中、六太は日々人を応援しつつ現役宇宙飛行士たちによる最終面接に挑む。日々人の兄であることもあって、現役飛行士たちにも注目される六太。面接試験終了後、受験者と飛行士たちでパーティーが開かれるが…。

 最終面接と日々人の打ち上げで、ワクワクせざるを得ません。
 いよいよ最終面接。しかし、面接には違う意味もあったのです。以前、4巻で星加さんが「全てはたった1日で決まるんだよ」と言っていましたが、その真意が明かされます。そういうことだったのか…。確かに、面接では自分を「作る」「演出する」ことが出来るし、面接だけでその人の様々な面が見えるとは限らない。極限の環境で仕事をしなげればならない宇宙飛行士なら尚更。NHKスペシャルで宇宙飛行士選抜試験のドキュメンタリーがあったが、まさか現実でも同じことが行われているのだろうか。だとしたら、あの和気藹々とした雰囲気の中で実は…。実際どうなのかはわからないけど、そうだったとしたら凄い。

 5巻で登場した宇宙飛行士・吾妻さんも面接やパーティーに出てきます。ムッタとの一騎打ち。5巻の感想で南波兄弟なら仲良くやれると書いたが、やっぱり南波兄弟だ。吾妻さんはとっつきにくいだけで、宇宙飛行士の仕事を誇りに思う、宇宙を夢見る人間のひとりであることには違いはない。それを、少しの言葉で確認できた。吾妻さんへのイメージが変わりました。今後、さらに吾妻さんの内面が語られるのだろう。楽しみ。

 そしていよいよ日々人の打ち上げ。現在開発中の「アレスI」「アレスV」も出てきます。私も以前から疑問に思っていたのだが、アレスIって、細いよなぁ。しかも頭でっかち。何故こんなデザインになったんだろう?今はまだ絵やCGでしか見られない。本物を見られる日が早く来るといいな。

 吾妻さんのこと、先に宇宙へ行く日々人への複雑な想いも吹き飛ばす打ち上げ。ロケットの打ち上げっていいよなぁ。うーん、やっぱり見てみたい。種子島でも内之浦でも行ってみたい。しかもそのロケットに自分の兄弟が乗っているとしたら、想いはまた格別だろうな。

 日々人の月面生活と選抜試験結果発表は7巻か。今から待ちきれません。

 web限定の「ラクガキマンガ」も絶好調。ローリーの覚える日本語って、本当に微妙だ…。かわいいけど。
モーニング:宇宙兄弟
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by halca-kaukana057 | 2009-06-28 18:01 | 本・読書


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