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レベレーション 啓示 1

 読んだのに感想を書いていない漫画の感想を。この作品は単行本化を待ってました!!


レベレーション 啓示 1
山岸凉子/講談社・モーニングKC/2015

 1425年、フランス・ロレーヌ地方・ドンレミ村。ジャンヌ・ダルク、13歳。ジャネットと呼ばれていた彼女は気が強いが、信心深く、事あるごとに祈りを捧げる少女。17歳の姉・カトリーヌは他の村の村長の息子・コランに嫁ぐことが決まっていた。当時はフランスとイギリスの間での「百年戦争」の真っ只中。人々の間に不安と怒りが募っていた。そんなある日、ジャネットが家事をしていると、教会の方から光のようなものを感じた。そして「汝 善きことのみを行い 教会へ繁く通え」と聴こえた…。


 ジャンヌ・ダルク…百年戦争で活躍したが、"魔女"と呼ばれ、処刑された女性…この程度のことしか知りません。ジャンヌ・ダルクは小説、映画、漫画…様々なメディアの題材となっている。何故そこまで取り上げられるのか。ジャンヌ・ダルクとは一体どんな人だったのか。「日出処の天子」「ツタンカーメン」などで歴史ものを描いてきた山岸先生はどう描くのか。しかも連載(週刊誌で隔月ペース)されているのが「モーニング」。最初、「モーニング」で山岸先生が連載を始めると聞いた時は驚きました。少女漫画誌のイメージだったので。でも、「テレプシコーラ 舞姫」は書籍情報誌「ダ・ヴィンチ」だったなぁ…。とにかく、単行本で読めるのを楽しみにしてきました。

 物語は処刑直前のジャンヌの回想で綴られます。何故ジャンヌがこんなことになったのか。いつから"啓示"を受けるようになったのか。
 13歳、少女のジャンヌ(ジャネット)は、中世フランスのどこにでもいそうな普通の少女。フランスののどかな村で、家を手伝っていた。気が強く、物事に敏感。信仰心が篤く、教会の鐘が鳴るとお祈りを欠かさない。そんなジャンヌが、"啓示"を受け始める。最初は夢で。次に光のようなもの。さらに、その姿が見えるようになるまでに。教会の司祭に告解もするが、司祭様もその内容に戸惑う。ジャンヌが預言を聞く描写がシンプルでうまい。言葉が空間に漂っている。耳で聞くというよりも、声が心の中に入りこんでくるような。徐々にその姿を現す様にドキドキします。
 ちなみに、ジャンヌがはっきりと預言を聞く前の地震のようなものを感じるシーンで、「ツタンカーメン」の"揺れる墓"を思い出しました。「ツタンカーメン」は史実に基づくもフィクション多めでしたが、「レベレーション」はどうなるか。楽しみです。(とはいえ、「ツタンカーメン」は20世紀初頭、「レベレーション」は15世紀、時代が全くことなりますね)

 啓示を受けるジャンヌも、普段は普通の少女。当時の農村での生活、結婚などのしきたり、人々にとって教会はどんな存在だったのか、そして百年戦争がのどかな農村にも影を落としていたこと。当たり前の日常の中に、戦争の影響があり、解雇された兵士たちは村を焼き略奪し、村人たちは逃げるしかなかった。戦乱に明け暮れる中世のフランス。歴史やイギリス・フランスの王家の状況の骨太な部分と、農村の日常ののどかな部分。この対比が面白いです。百年戦争はややこしいと学生時代世界史を勉強していた時に感じたのですが、漫画でもやっぱりややこしい。あらためて勉強するかたちでも読みます。
 のどかな農村の生活、と書きましたが、カトリーヌの結婚は穏やかではなかった。読んでいて辛いです。こんな辛さが、ジャンヌが"啓示"を受けやすくしたのだろうか…?

 物語は始まったばかり。これからが楽しみです。

・「ツタンカーメン」についてはこちら:思い出の"発掘" 山岸凉子「ツタンカーメン」再読
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by halca-kaukana057 | 2016-03-17 22:58

Im ~イム~ 3

 漫画の感想がまた溜まっています…。


Im ~イム~ 3
森下真/スクウェア・エニックス、ガンガンコミックス/2016


 マガイが生まれる原因となったジェゼル王子と、ジェゼル王子を守ろうとした行動が裏目に出てマガイを世界中に広めてしまったイム。封印されるまでの経緯を語り、コンスはイムに「記憶抹消魔法」でジェゼル王子の存在そのものを消し、マガイも消せと命令する。親友の存在を消す…イムにとっては酷なこと。陽乃芽は反発する。明日エジプトに帰るために迎えに来ると言って去るコンス一行。イムは朝早く出かけていった。
 一方、マガイ退治をしていた晴吾は突然何者かに襲われる。そして、ジェゼルとの思い出、誓いを回想していたイムの目の前に現れたのは、封印されているはずのジェゼルだった。親しげにイムに話しかけてきたが…。


 表紙はジェゼル。ですが、2巻と雰囲気は全く異なります。2巻でイムとジェゼル、マガイがどうして生まれたかも明らかになりました。マガイ退治のための神官団の現在も。さらに、マガイを崇拝し、ジェゼルを祖と崇める人間も存在することも。ジェゼルを守れず、マガイを生んでしまったことを思い悩むイム。しかし、イムは自分が守るべきなのは今生きている人…陽乃芽たちだとも考えている。イムの苦悩の深さは計り知れません。

 そんなイムの目の前に、ジェゼルが…!?しかも、イムと駆けつけた晴吾に攻撃をしてくる。大バトルシーンの迫力がたまりません。死闘の間にも、イムは自分が何をすべきか考える。

 2巻の感想で、この漫画のテーマは友情と、何かの犠牲の上に何かは成り立っているということなのかなと考えました。何かの犠牲…ジェゼルは世界を守るために生贄となり、イムはそれを執行するための神官という宿命。2人は宿命の犠牲になっている。自由に自分の生き方を選べない。陽乃芽が8年間、一言も発することができず孤独な毎日を過ごしていたのも。しかし、陽乃芽やこぶしはイムに助けられ、自由になった。自由とは自分で何かを選ぶこと。それが残酷なことだったとしても。かつての親友と戦い、トドメをさすことになっても。
 自由と何かの犠牲になること。これもこの漫画の大きなテーマのようです。

 イム・晴吾とジェゼルの戦いに、コンスも参戦。コンス…ではなく、コンスの護衛のセドとラト。この3人も古代エジプトの神話が元になっています。この2人、とにかく強い。イムも強かったが、ジェゼルを倒すことはできなかった。コンスはこのジェゼルが何なのかを見破り、セドとラトが追い詰める。コンスのキャラが面白い。俺様キャラの一方で、イムを何かに利用しようとしているのか…実は腹黒いのかもしれない。コンスはこれからも注目です。

 第11話、バトルもひと段落し、日常パート。イムが陽乃芽の学校に…!?イム、さすがは大神官。教科書をちょっと見ただけで現代の学問も全て習得。おそろしい(羨ましいw)。一方陽乃芽は、進路希望調査で悩む。ここでも、選択できる自由が大きな鍵になります。イムが陽乃芽に言った言葉がとても好きです。イムは見た目は少年ですが、やはり古代エジプトから来た大神官。その後のエジプトで起こったことも知りません。そして、全て終わって、現代にもし生きられるなら…。イムの笑顔、また見ることができるだろうか。いい笑顔です。
 この11話には、古代エジプト神話の神がちょっと登場します。何かと話題の…メジェド神。「メジェド様」、私もほしいです!w

 イムの新たな、いや、本当の戦いが始まりました。これからどうなるのか。4巻が楽しみです。4巻では、また古代エジプトの有名な人が出てくる予定。

【過去記事】
・1巻感想:Im ~イム~ 1
・2巻:Im ~イム~ 2
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by halca-kaukana057 | 2016-03-10 23:14 | 本・読書

[コミック版]天地明察 9 (完結)

 これも昨年発売され、昨年読んだ漫画です。最終巻ということで、感想書いたら本当に終わりになってしまうような気がして…。

天地明察 9
冲方丁:原作/槇えびし:漫画/講談社・アフタヌーンKC/2015

 酒井に久々に呼ばれた渋川春海は、もともとは保科公が望んで授けたもの、今度の改暦の儀には差しておくようにと二刀を手渡される。また、春海の「分野」や新しい暦に感銘を受けた陰陽寮の土御門泰福(つちみかど・やすとみ)が春海に会いに来る。春海を敵対視している陰陽師の中にも春海の味方となる心強い存在がいることを知り、春海は改暦へ着々と動き出す。そして、春海は授時暦が何故蝕の予報を外したのか、その答えにたどり着いた…。

 最終巻、別れもいくつもあります。闇斎先生…。でも、喜ばしいこともあります。春海とえんの間に子どもが。そして、泰福との出会いは春海にとって大きな力となります。泰福は以前少し登場しましたが、春海と会うのは初めて。とてもいい人です。そして、若い頃の春海を見ているかのよう。若さゆえ足りないところもあるのですが、何に対しても興味を持ち、精進し学ぼうとする姿はまさに若い頃の春海です。一方の春海は、この手がダメなら次の手、その手にも様々な作戦をたてておく…策略家になりました。ちょっと怖い、腹黒い?雰囲気はありますが、改暦はそのぐらいの手を用意しないと成し遂げられない。碁を打つように、あらゆる作戦、あらゆる手を駆使する。ことさんと暮らしていた頃の春海は心優しい(優し過ぎて弱さもある)、えんさんと暮らしている今は強さ、強靭さを感じます。妻の性格が映るのでしょうか。

 そして授時暦が何故うまくいかなかったか、原因を突き止めた春海。原作ではこの部分で、今で言う緯度と経度を混同していた部分があったのですが、漫画では修正?違う言葉でうまく置き換えていました。とにかく、春海の天文の話には心躍ります。その話を聞いた関さん…いい表情です。

 天の理を制したなら、地の理…。人間の感情が一番厄介ですね。それでも、陰陽師たちや朝廷の様子を考え、手をまわしていく春海。2度目の春海の暦(大和暦)が敗れた後の、町中で天測のシーンはワクワクしました。かつて、春海もそうしたように。町中で天体観測、今で言うまちなか観望会ですね。今の望遠鏡のようにささっと持ち運べる機器ではない天測機器を、通りにどんと設置してしまうのがすごいです。これは楽しい。

 遂に、その時が…。これまで春海が出会い、「託された」人々の回想、全ての始まりとなった絵馬。原作でも絵馬が風に揺れて「からんころん」と音を立てるシーンが印象的に書かれていますが、漫画だとさらに印象的です。本当に感慨深い…!春海がいたからこそ、暦というものがいかに大事か、日本の天文学、天文観測も進んだ。渋川春海という人の偉大さを実感します。

 ラストは、原作とは異なります。そう来るか…!原作のラストも好きなのですが、漫画は漫画でいい描き方をした、こっちも好きです。

 「天地明察」は原作も、このコミカライズもどちらも面白い。誰かと出会い心を通わし手を結ぶこと。ひとりでも、目指すものに向かって突き進むこと。「精進」し続けること。好奇心を失わないこと。諦めないこと。こう書くとただの美談のようになってしまいますが、「天地明察」はそれだけで終わらない。渋川春海を中心に、様々な人々が描かれている。それぞれの立場で、それぞれの生き方で。原作を読んで、この素晴らしいコミカライズでまた読めて、とても楽しかったです。槇えびし先生のキャラデザ、絵、物語もよかったです。ありがとうございました!!

・8巻:[コミック版]天地明察 8
 
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by halca-kaukana057 | 2016-02-02 23:04 | 本・読書

宇宙兄弟 27

 かなり前、漫画の感想は早めに書いたほうがいいと読んだ。出版社、掲載誌は発売直後の動向を見ているらしい。私ののろのろ感想では、何の力にもならないではないか…(特にマイナーな作品)。でも書く。宇宙兄弟27巻。これ、昨年出た漫画ではないか…。

宇宙兄弟 27
小山宙哉/講談社・モーニングKC/2015

 国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在ミッションを続けているせりかと絵名たち。せりかはALS治療薬の鍵となる、たんぱく質の結晶化の実験を日本実験棟「きぼう」で行っていた。しかし、なかなかうまく結晶化しない。焦るせりか。ストレス値も上昇し、NASA管制室も心配している。
 そんな中、地上ではある人物がネット上にせりかに関する"噂""疑惑"を投稿。"噂"は瞬く間に広がり、"炎上"していた。対応に追われるJAXAの職員たち。"噂"は事実ではない。だが、その疑惑は文科省をも動かそうともしていた。そしてISSのせりかや絵名にも…。


 表紙の憂いを帯びた表情が印象的なせりかさん。でも、まっすぐ見つめる眼差しは真剣。この表紙が、この27巻の重さを物語っています。
 23巻で、ISSに向かう前に、せりかさんを付け回していた製薬会社の男を覚えているでしょうか?
・23巻感想:宇宙兄弟 23
 23巻を読んだ時、この男が何もしなければいいのだが…、せりかさんが無事にISSで実験を行えればよいのだが…、と思っていたのですが、心配が現実になってしまいました。自分の会社の薬をISSに持っていってくれなかった腹いせに、デマをでっち上げ流すあの男…許せん!この一言です。そんなことしているヒマがあったら(理事長も作中で言ってます)、自分の会社の薬を何とかしろよ。本当に嫌なヤツです。
 「宇宙兄弟」では、こんな汚い人間はこれまで出てきたことがあまりありませんでした。ムッタが中学生の頃、宇宙飛行士になりたいという目標をバカにした同級生…まぁ中学生ですし。宇宙に無関心な人…まぁ仕方ない。しかし、こんな私利私欲で人を陥れようとする大人は出てきたことはありませんでした。本当の「悪役」をどう扱うか。汚い「悪役」でしかありませんでした。

 そしてその"噂""疑惑"はJAXAを巻き込み、ISSにも届いてしまう。せりかと絵名を守ろうと尽力する星加さんや理事長。しかし、文科省の役人たちにも届き、ISSで行われている実験、そしてせりかと絵名の将来にも矛先が…。"炎上"し、叩かれているのはせりかだけではない。せりかが進める実験も。実験中止を求める文科省。中止したら、「疑惑は事実と認めることになる」と抵抗する理事長たち。せりかと絵名、そして実験を守ろうとする理事長が本当にカッコイイ!言葉のひとつひとつに説得力がある。いざという時、頼りになります。しかし、JAXA内でも、管制室の管制官のひとりがせりかや絵名に対して厳しい態度をとり、辛辣な言葉を投げかけるシーンも。JAXA内にも色々な人がいる、それも管制室に…。管制とISSの飛行士の信頼関係が壊れたら一番まずいじゃないですか。もやもやしたシーンです。事の発端を特定できないことも。

 そんな逆風の中でも、実験を成功させよう、成果をあげようとするせりかと絵名。自らの判断で実験を続行。そんな時、クルーの仲間があるものを。ISSにあるかもしれないと実際に噂されているものが…いいんですかこれは。いくら漫画でもこれはちょっと…。しかもこれ、後でどう説明するつもりなんだろう…。

 せりかと絵名の味方は理事長や星加さんだけではない。月の基地に到着したムッタは、あることでせりかを励ます。せりかの宇宙飛行に盛り上がっていた地元商店街も、手のひらを返したように…でもあのコロッケ屋さんのおじさんは信じています。せりかと絵名のことをちゃんと理解して、信頼し、応援している人がいる。これは、読者へのメッセージかもしれません。ムッタがかつて宇宙飛行士になることを応援してくれる人はたくさんいたことを実感してきたように、誰にでも味方が必ずいる、ということを言いたいのかもしれません。

 そして、努力は実を結ぶということも。とはいえ、せりかさんの問題はまだ解決していません。"噂""疑惑"の決着もついていませんし、あの男は懲らしめねばならん。28巻に持ち越しの模様。続きを楽しみにしています。シリアス展開、面白かったです。

・前巻:宇宙兄弟 26
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by halca-kaukana057 | 2016-01-25 22:54 | 本・読書

ReLIFE 4

 この漫画買ったの、読んだの何月だったっけ…?(オイ)この作品、読んでいると、色々と複雑な気持ちになります…。今年中に感想を書いてしまおう…。

ReLIFE(リライフ) 4
夜宵草/泰文堂・アース・スター・コミックス/2015

 ゴールデンウィーク、新太の部屋で追試対策の勉強会をしていた大神と杏。大神はバイトのために帰り、杏は残って勉強を続ける。が、突然、杏は「新太のことが好きだった」と言い出す。迫る杏を焦りつつも紳士的な態度で説得する新太。そこへ、夜明が部屋にいきなり入ってきた。杏の行動を批判し、杏も夜明のことを「先輩」と呼んでいる。一体…と戸惑う新太。実は、杏もリライフ研究所のスタッフだった。新太は2人に説明するよう毅然とした態度で臨む。
 連休も終わり、再び学校生活。友達のいなかった千鶴は、玲奈と、玲奈と同じバレーボール部の親友ほのかと友達になる。お昼ごはんを一緒に食べるようになり、そこで様々な話もするようになった。新太再び追試の日々。玲奈とほのかは、高校最後のバレーボールの試合に向けて練習をしていた。ほのかはバレーボール部の部長でエース。しかし、新太と同じように追試を受けることになっていた。勉強とバレーボール、どちらもがんばるほのか。しかし、追試が終わった後の練習中、ほのかは立ちくらみを起こし、そばにあったボール入れのかごにつかまり、かごを倒してしまう。かごから転がったボールは、アタック練習をしている玲奈の足元に…。

 3巻の最後からのあらすじです。新太と同じ転入生の杏。以前から怪しい動きをしていましたが、やはりリライフ研究所員でしたか…。夜明と一緒に、リライフ実験のことについて新たな説明をする。リライフ被験者になること。つまり、実験中の1年間の自分に関する記憶が関わった人たち全てから消えてしまうことを悪用するという例もある、と。そして新太を被験者に選んだいきさつも。何故杏も担当ではないのに同じ学校、同じクラスで高校生として暮らしているのか。そのあたりは、まだ裏がありそうです…夜明の「また半分ホントで半分ウソをつきました」(26ページ)。55話で、夜明と杏の2人の会話も気になる。また夜明の1人目の被験者の話も出てきました。新太のリライフ実験は成功させたい。充実した1年間を送って欲しい。2人の意見は一致はしている。が、その1人目の被験者のこと…リライフ実験の被験者は新太ですが、夜明、そして杏も一緒にリライフをしているのかもしれない。

 56話、玲奈とほのかと友達として、一緒にご飯を食べている千鶴。千鶴も少しずつ成長しています。そして話題になったのは、恋。玲奈は大神に恋心を抱いているが、本人は気付いていない。一方、千鶴は新太に…「わかりません」、と。55話では、新太も千鶴を意識するようなことを…。青春ですねぇ。新太は実年齢27歳ですが…いや、20代なんてまだ青春じゃないか、と思ってしまいます…。

 そのほのかと玲奈のもうひとつの青春。バレーボール。2人とも一生懸命練習して強くなっている。元々バレーボールは強く、エースのほのかの陰口を言い合っている後輩を、ビシッと論破する玲奈がカッコイイ。玲奈はほのかの努力を認め、憧れ、ほのかも玲奈を信頼し、努力している。とても素敵な友情です。学生時代ならではだなぁ。しかし、そんな2人に事件が。練習中に玲奈が足をくじいてしまう。ほのかが体調不良で立ちくらみを起こし、ボール入れのカゴを倒してしまう。転がったボールがアタック練習中の玲奈の足元に転がり…玲奈は転倒。試合にはギリギリ間に合うかどうか。玲奈にケガをさせてしまったと自分を責めるほのか。ケガがギリギリ治ってもその間練習できないなら試合に出てもうまくプレーできない。ほのかみたいに才能はない。努力してやっと。だから無理。ほのかとは違う…玲奈…2、3巻と同じような状況になってしまっています。

 ほのかは才能はあっても偉ぶらない、努力家で、他の部員よりも懸命に練習していることを玲奈はわかっているのに…つい言ってしまったんですね…。本当に玲奈は救われない、辛い状況にばかり立たされていて、読んでいて辛くなります。玲奈と同じように、飛びぬけた才能はない、努力することしかできない、学生時代、そう思って勉強も他のことでもそうやってきました。玲奈の悔しさ、強がりなところ、素直になれないところ…わかります。同じような経験を思い出してしまいます…。

 再び自分をどんどん追い詰めていく玲奈。ほのかとの友情にもヒビが。玲奈は足の怪我を誰にも話さないようにしている。仲が良かった2人の変化をおかしいと思う千鶴。ほのかの幼馴染の犬飼と朝地も、ほのかの変化に気付いている。新太も玲奈の行動がいつもと違うと気付く。いい加減、玲奈は報われて欲しい。こんなにがんばっているのだから、もっとラクに生きてもいいと思う。続きは連載を読んでわかってはいるのですが、スマホやPCの画面で読むのと、紙の本で読むのとは違います。前のページをすぐに読み返せる。やっぱり本は紙がいいなと思います。

・3巻:ReLIFE 3
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by halca-kaukana057 | 2015-12-30 22:57 | 本・読書

海とドリトル 3

 また発売からしばらく経っての感想になってしまった…。


海とドリトル 3
磯谷友紀/講談社・KC KISS/2015

 戌飼と付き合い始めた七海。それでも烏丸研での研究の日々は続いていく。新しい事務員の川名、インドからの留学生サティシュ(通称:王子)を迎え、七海も卒論に向けて動き出す。戌飼が七海と付き合っていることを知った万里子は、ショックを受けつつも、密かにある行動に出る。
 そんな烏丸研も学祭で出店することになる。七海の提案でイカの姿焼きを売ることに。川名の厳しい予算制限を何とか乗り越え、出店は無事成功。その打ち上げの席で、七海は川名と話し、川名と烏丸の過去を知る…。


 戌飼さんと付き合い始めた七海が初々しい。でも、恋愛と研究は別。七海は七海の、戌飼は戌飼の研究を続ける。そんな2人を見る万里子…
「わたしは戌飼さんの将来を思うからこそ立ち止まってたのに」(24ページ)
「でもよく考えれば大体あんな2人が続くわけないじゃんか ばからし」(25ページ)
「あの子が戌飼さんの将来をダメにしようとするのなら わたしは―」(34ページ)

 怖いです。万里子さん怖いです。やっぱり戌飼さんのことが好きで、未練持ってたんじゃないですか。でも、万里子さんは、「研究と恋愛は両立しない」と考えるタイプ。戌飼さんが将来有望な研究者だからこそ、研究者としての成功を願っている。そのためには自分の恋心は隠し打ち明けず、他の誰か…七海のことですが、恋愛という研究者にとって縛り付けるものを持ち込む人は邪魔者でしかない。排除させようとする。好きだからこそ、自分は手を引く万里子の気持ちはわからないでもない。でもやっぱり怖い。このシーンの後に、七海の烏丸研での初めてのゼミのプレゼンに対して、容赦なくダメ出し、批判をする万里子さん…七海の発表が未熟、不十分であるのは確かなのですが、それ以上の何かも感じずにはいられませんでした。深読みですかね?

 研究者の世界の厳しさは、これまでも何度も出てきました。その厳しさを新たに語る人…事務員の川名さん。2巻のラストで出てきた眼鏡の女の子です。事務員なので研究には直接は関わっては来ないのですが、烏丸先生と関係のある人物でした。烏丸先生は川名さんのお父様の研究室の後輩。川名さんのお父様はポスドクのまま、研究者を辞めてしまった。一方の烏丸先生は、川名さんのお父様よりも先に准教授になり…。川名さんのお父様と烏丸先生のやりとりの回想がとても辛い。そして、同じ研究者だった烏丸先生の元奥様も…。川名さんの言葉が七海に突き刺さります。やはり、研究と恋愛・結婚は両立できないものなのか。研究者の世界はこんなにも厳しいものなのか。七海自身も研究者を続けていけるのか。そう思い詰める七海への、戌飼さんの言葉も、現実をしっかりと捉えている、頼もしい言葉に感じられました。まずは目の前の研究。

 七海の実家の金沢へ戌飼と帰省し、動物園でイヌワシを見る犬飼さんはやはり研究者です。そして、ついに…。万里子の手回しで、戌飼さんにイギリスの研究室行きの話が。戌飼にとっては願ってもない機会。しかし、七海のことが…。戌飼さんに打ち明けられ、研究室に座り込んでいた七海にウミガメの例えで研究者としての成長を語る烏丸先生は、優しくも強い。川名さんのお父様のことを思うと苦しくなるが、烏丸先生が厳しい研究者の世界を生き抜いてここまで来ることのできた理由がわかる気がします。

 犬飼も旅立ち、万里子は以前から言っていた研究者としての情熱がなくなったと研究を辞め(この次の行動が何とも…何のつもりだ…?万里子さんの言ってた「計画」の全容って何なんだ…!?やっぱり万里子さん怖い)、七海は研究者としてどうありたいのか。ふとしたきっかけでクジラのバイオロギングと烏丸研に出会い、途中で編入し、七海は他の人よりも研究者としての月日は短い。それでも、七海は海洋生物に魅了されている。161ページ、3巻ラストで烏丸先生が七海にかけた言葉に、私も少し光が見えた気がしました。
 14話「死に至る病」、15話「深く潜ったペンギンは光を見たか?」この2話のタイトルがとても好きです。厳しい自然の中で生きる生物たちに、何かを教えられているような、何かを考えずにはいられないような、そんな気持ちになる3巻でした。

 4巻で完結とのこと。どうなるのだろう。

・前巻2巻:海とドリトル 2
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by halca-kaukana057 | 2015-11-12 22:42 | 本・読書

Im ~イム~ 2

 3巻が出るまでは少し余裕があるようなので、2巻はゆっくりと感想を…。


Im ~イム~ 2
森下真/スクエア・エニックス・ガンガンコミックス/2015

 マガイを探してイムと陽乃芽がやってきた神社「御空神社」。そこで出会った少年・竜。竜がマガイに襲われそうになった時、イムよりも先にマガイを倒したのは、御空晴吾(みそら・はるご)という青年。イムを敵対視し、倒そうとする。陽乃芽とアヌビスの助けで戦闘を止めさせ、晴吾は御空神社で起こったこと、何故イムを恨んでいるのかを語る。そして後に、イムも「大罪人」と呼ばれている理由を話す。それは、3千年前、エジプトでのことだった…。

 1巻のラストでどうなるかと思いましたが、休戦になってよかった。イムが何故「大罪人」と呼ばれているのか、一体3千年前のエジプトで神官だったイムが何をしたのか。晴吾は何故イムを倒そうとするのか。それぞれの想いが交錯して、過去編はとても切なかった。

 晴吾が言っていた「アメン神官団」…古代エジプト神話・宗教では、大気の守護神。ただ、古代エジプトの神々の中では新しい方。中王国時代からの古代エジプトの首都・テーベ(現在のルクソール)にあるカルナック大神殿に奉られている。しかし、イム…イムホテプが活躍したのは古王国時代、ピラミッドは初期の階段ピラミッドの時代。アメン神信仰は新王国時代が最盛期。有名なツタンカーメンも、厳密な名前はトゥト・アンク・アメン(Tut-ankh-amen)と、アメン神に由来しています。この頃、アメン神官団も活躍します。先日読んだ「ツタンカーメン 少年王の謎」(河合望:著)にも出てきます。なので、実際には、イムホテプの時代にはアメン神官団はありません…が創作なので細かいことは気にしない。

 晴吾との戦闘シーンは息をのむ。イムも様々な手を使って攻撃するが、晴吾も強い。イムへの攻撃を容赦しない晴吾に立ち向かい、イムを守ろうとする陽乃芽が勇敢で、優しくて強い。
貴方なんにも知らないでしょ!?イムの罪だけ知ってて イムって人間(ヒト)は知らないでしょ!?
貴方の悲しみとは比べ物にならないけど イムは私を孤独から救ってくれたの!!
その恩人を傷つけられたら 守ろうとするのは当然でしょ!?
(41ページ)

 1巻の感想で書くのを忘れたのですが、1話で最後は自分で始末する、とマガイのもととなっていた箱を自分の手で壊した陽乃芽もとても勇敢でかっこよかった。2巻でも陽乃芽はかっこいい。イムにどんな過去があっても受け止め理解する。過去は過去。何と言われようとイムは自分を救ってくれた恩人で友達。気の強い性格もあるけれども、長い間孤独で、人間関係のドロドロした部分を見てきたからこその視点なのかもしれない。

 晴吾の過去もかなり辛い。その晴吾に対して、心から詫びるイム。普段は強気で偉そうな態度ですが、他者の痛みは素直に、真摯に受け止め、謝罪すべき時は謝罪する。だてに神官をやっていたわけではない。大人な部分のイムもかっこいいです。

 この漫画に出てくるキャラクタたちはそれぞれ、傷と痛み、孤独を抱えている。イムも、陽乃芽も、アヌビスも、晴吾も。こぶしや竜もそう。彼らの傷や痛みは、誰よりも軽いとか比べられるものではない。そんな孤独を経験したからこそ、人を一面から見ないことや、友情をより強く感じられるのだろう。この漫画のこんなところが好きです。熱く、あたたかい。

 そして語られるイムの過去。「大罪人」の理由。ここで新キャラが2人。アメン神官団上位神官のコンス。イムが復活した時の身柄引受人でもある。王子様のようなキャラクタです。俺様なところがユーモラスですが、シリアスに語る時は語る。そして人をよく見ています。

 もうひとりは、ジェゼル王子。史実では古王国時代のファラオで、彼のピラミッドは古代エジプト初のピラミッド(階段ピラミッド。史実のイムホテプが設計した)。ですが、思い切り創作入ってます。思う存分割り切って創作を入れたほうが物語が面白い。
 そのジェゼル王子とイム。後にファラオになるであろう王子と、神官のイム。明るく情の深い王子は、国民のことを思い、イムを宰相にして一緒に王家と神官団が手を取り合い国民を守る国造りをしたい…そう願っていた。しかし、ジェゼル王子は自分も知らないある運命を背負っていた。それを知っていたイム。王子がそれを避けられるように尽力するが…最悪の事態、悲劇が起こってしまう…。読んでいてとても辛かった。ジェゼル王子がファラオになれば、きっといい国になるのに。クールだったイムも、明るく楽天的で優しいジェゼル王子の人柄に触れ、友情を深めていく。友達だからこそ助けたい。陽乃芽のイムに対する思いと重なります。それなのに…。イムは大変なことを起こしてしまう。イムが、というよりは、イムの周囲がイムを焦らせてしまった…。イムもかなりの魔力を持った神官だが、未熟なところがあった。本当に辛い。友達を守るつもりが裏目に出てしまうなんて…。
 ジェゼル王子もいい王子です。王子でも偉ぶったりしない。国民に対してとても優しい、頼りになる。だからこそ、ジェゼル王子があんな運命を背負ってしまったのが辛い。

 もうひとつ、この漫画は何かの犠牲の上に何かは成り立っている、ということもテーマなのかな。何の犠牲もない世の中はないと思うのですが、それでも、あまりにもこの犠牲は辛い…。

 その後、封印されてしまったイムとジェゼル王子。3巻ではイムがエジプトへ?ジェゼル王子はどうなる?3巻は来年発売予定。楽しみにしてます。

 巻末には、連載前の読み切り版の「イム」も収録されています。イムの雰囲気がかなり違う!これはこれでかっこいい。読み切り版はもう1作あるそうなのですが、そっちも読みたいです、是非。

・1巻感想:Im ~イム~ 1
・アメン神官団・史実の話はこちらで:ツタンカーメン 少年王の謎
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by halca-kaukana057 | 2015-10-14 22:36 | 本・読書

[コミック版]天地明察 8

 感想を書こう書こうと思ってなかなか書けず…ようやく書きます。

天地明察 8
冲方丁:原作/槇えびし:漫画/講談社・アフタヌーンKC/2015

 宣明暦から授時暦への改暦へ、勝負を挑んだ渋川春海(安井算哲)。日食、月食の予報をどちらが当てるか外すか。最後の食の予報を外してしまい、授時暦への改暦はなくなってしまう。絶望の淵に突き落とされる春海。道策との勝負碁にも負け、道策の天才的な後の才能・力を認める一方で、自分は天文も暦も碁も中途半端だとますます落ち込んでしまう。星や日の観測にも意味を見出せなくなった時、えんが春海のもとにやって来る。塾に来るように、関孝和が春海に出題していたことを教えに。塾でその問題を見た春海は、かつて自分が関に出題した「病題」と同じ、問題そのものが間違っている問題だと気付く。何故そんな問題を今自分に出題したのか…春海は関に会う決心をする…。

 8巻、最後の前の最大の山場…
 ついに関孝和登場です!!
 その前に、改暦・授時暦側の春海の敗北、絶望…前巻7巻では妻・ことを亡くしてしまい、追い討ちをかけるように改暦失敗。このあたりは原作小説を読んだ時もとても辛かった。碁でも道策は目指す新しい碁をつくりあげるべく研鑽し、勝負碁でも勝ち続けている。一方のは春海は…。

 渋川春海のすごいところは、本業は碁打ち、算術や天文、天文観測、暦に関してはアマチュアなのに、どれもプロ以上の知識や技術を持ち、それらを組み合わせて改暦に挑むところ。いい意味でジェネラリストで、その強みを存分に発揮する。あと、多くの人々から信頼され、精進すること、研鑽を続けることを怠らないところも。でも、それは裏返すと弱点にもなる。広く手を出してもどれも中途半端。何も為せずに終わってしまう危険性もある。春海はその葛藤をずっと続けてきたが、多くの人々が春海のことを認め、信頼し、改暦による新しい時代のはじまりの希望を春海に託し、春海もそれで自信をつけてきた。それが、改暦失敗で何もかも崩れてしまった。春海の失望の様が、漫画だとさらに強く伝わってきます。

 そして、関孝和登場!どんなキャラデザで描かれるかな?と楽しみにしていました。イメージ通りです。初めて顔を合わせる2人。春海に怒りをぶつける関。春海を「盗人」と怒鳴る関ですが、何の「盗人」だったっけ…と原作小説を再読しました。原作小説では、改暦のために春海たちがたくさんの算術家たちが見出した術理を駆使して計算する…という内容が説明されているのですが、漫画では少しだけしか書かれていなかったので「あれ?」と思ったのでした。あと、春海の内面よりも、関の怒りのほうに注目してしまう。小説だと関に怒鳴られている春海の心の中も細かく描写できますが、漫画だと関の怒りの強さを表現するために春海の内面の描写は少なくなっている。これは小説と漫画の表現の違いで仕方がない。

 漫画で読んで、小説を再読して、関孝和という人は本当にすごい人だな…と思う。道策と同じように天才なんだけれども、道策とはまた違う雰囲気。関はひとりで授時暦を研究し、考察した。同じように授時暦を研究していた春海たちとは違う視点で。ただ、関はひとりだった。算術、数理に関しても天才過ぎて、孤独。碁打ちの家系に生まれ碁打ちであるべきなのに、算術や天文に興味を示し、本業よりも改暦に人生を捧げることになった春海の孤独。
この人は孤独だっただろう…
天才故に理解もされず その鋭さ故に収まる場を持たず
流浪する思いで一人で生きてきたのだろう
(80~81ページ)

 春海のことを理解していたからこそ、改暦に失敗した怒りは大きなものだった。あの怒りには悔しさも含んでいたのだろう。そして、関による授時暦の研究・考察も「託された」春海。受け取った春海の思いと覚悟、言葉、表情に引き込まれました。やっぱり、春海にしかできない。春海はやっぱりすごい。

 再び改暦へ歩みだした春海。「士気凛然、勇気百倍」絶望から一気に這い上がった春海のこの言葉、大好きです。そしてえんさんへの求婚。えんさん、本当に美人で聡明で、強くて、しっかりしていて…素敵な女性です。ここで、「安井」姓から「保井」に改姓します。道策が相変わらずですw道策、本当にいいキャラですw

 えんさんと婚礼を挙げ、一緒に星空を見上げながら、天文を熱っぽく語る春海…かつて同じようにことさんにも語っていた。ことさんも、えんさんも、春海が天文について熱弁するのを微笑んで聞いている…哀しい別れもあったけど、春海はいい奥さんに恵まれたなぁ。ことさんとも、えんさんとも、いい夫婦です。
 また、春海も齢をとった。顔が老いてゆく描写もいいです。

 また活き活きと天文を学び、目指すところが見えた春海。関とも親しくなり、その新たな目指す暦について語り合うシーンが好きです。建部さん…!春海の口から「精進せよ精進せよ」の言葉が…涙腺攻撃まともにくらいました…。

 さぁ、物語はクライマックス。次の9巻が最終巻です。冬発売の予定。終わっちゃうのが寂しいですが、待っています。春海が最後に見るものを、見たいです。

・7巻感想:[コミック版]天地明察 7
・6巻感想:[コミック版]天地明察 6
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by halca-kaukana057 | 2015-10-02 23:50 | 本・読書

宇宙兄弟 26

 読んだ本、漫画の感想を今日も書きます。今日はこれ。

宇宙兄弟 26
小山宙哉/講談社・モーニングKC/2015

 六太たち「ジョーカーズ」の乗ったアレスⅠロケットは無事打ち上げ成功。オリオン宇宙船の飛行も順調、月への旅が始まった。せりかと絵名もいるISSとランデヴーし、着陸船「オクトパス」とドッキング。六太は月への飛行の間、宇宙での暮らしや無重力を紹介するビデオレター「週刊六太」を始める。そして月が近づいてきた時、六太に緊急の連絡が。シャロンが自力で呼吸できなくなり、人工呼吸器をつけることになった、と…。


 ムッタ、ついに宇宙にやってきました!!喜んで大はしゃぎの「ジョーカーズ」のクルーたち。特にフィリップは超ハイテンションで大騒ぎwそんなムッタに一通のメールが。ちゃんと打ち上げを見ていたんだ…!じわっと来ました。

 徐々に地球から離れ、地球の丸みがわかる距離になるあたりも胸が熱くなります。現実では、アポロ計画以来、有人の宇宙飛行は地球周回軌道だけ。現実に、再び人類が月を目指す時が来るのか、どうなのか…と思ってしまいます。
 そんな中で始めた「週刊六太」。人類が再び月を目指す時代になっても、宇宙での暮らしや無重力では物体の動きはどうなるのか、気になるのかなと思いました。今よりは宇宙は身近になっているだろうけど、やっぱり疑問には思うだろうし、地球周回軌道と月へ向かうあたりでは違いもあるはず。いつの時代も、宇宙は不思議でいっぱい、興味津々です。

 そしていよいよ月が近づいてきたところで、シャロンに異変が。ついに自力で呼吸が出来ない、人工呼吸器をつけることになった。その手術の日は、「ジョーカーズ」が月に着陸する日。その着陸で起こったトラブル。手術中、シャロンの希望で着陸の中継をBGMとして流している。夢の中のシャロンが"見た"ムッタの姿が印象的。緊急事態にビンスさんたちNASAも焦りを隠せない…。そんな中、ムッタがとった行動がすごい。手に汗握るシーンでした。本当にムッタはやってくれます。

 月面での第一歩…日々人の大ジャンプを思い出しますが、ムッタはどう来る…こう来たか!!wムッタ父のコメントが的確過ぎて笑えますwそして26巻でも、ムッタ父からのメッセージがいい。本当にムッタ父はかっこいいと思えました。

 27巻の予告が最後に書いてあるのですが…27巻、今度は何が起きるんだ…?とても心配です…。

・25巻感想:宇宙兄弟 25
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by halca-kaukana057 | 2015-09-19 22:43 | 本・読書

ヴィンランド・サガ 16

 読んだ漫画の感想が全然進まない…溜まる一方…そんなに多くは読んで無いのに…。ひとつひとつ。まずは「ヴィンランド・サガ」16巻。表紙、トルフィンが赤ん坊にごはんを食べさせている…!?真剣だけど優しそうなトルフィンの表情に成長と心境の変化を感じるとともに、一体何があったのか…!?と思ってしまいました。


ヴィンランド・サガ 16
幸村誠/講談社・アフタヌーンKC/2015

 結婚式の夜、花嫁のグズリーズは花婿のシグルドを無意識に刺し、逃げた。一方、ギリシアに向けて出航の準備をしていたトルフィンたち。グズリーズに気付き、話を聞く。やっぱり船乗りになりたい、生き方を自分で選びたい。そう言うグズリーズを、トルフィンは一緒に行こうと誘う。レイフたちの了承も得て、すぐに出航。シグルドはトルフィンたちがギリシアに向かったことを知り、船を出し追う。海を渡り数日後、北海のシェトランド諸島の島に立ち寄ると、人々が襲われていた。トルフィンは島の家の中で、赤ん坊を抱いた母親に出会う…


 15巻のラストが大変なことで終わってしまい、続きが気になっていました。
みんなが……当たり前にできることが できなきゃいけないことが……っ できない……
(15ページ)

このグズリーズの言葉に、とても共感しました。私も皆が当たり前に出来るようなことが出来ない…と悩み、悔しい思いをすることがよくあります。グズリーズが普通にお嫁に行って、妻となり母となり家庭におさまることができないと涙する…11世紀なら尚更です。でも、21世紀も変わらない…「普通」から外れれば、変に見られる。トルフィンみたいな人がいたら、どんなに気が楽になるだろう。トルフィンも苦しんで、「普通」から外れて、ようやくここまでたどり着いたのですが…。

 トルフィンは、ノルドの戦士の生き方から外れ、剣や戦のない社会を望んでいる。それは、父・トールズも同じだった。しかし、トルフィンが幼い頃に見たトールズの最期、トールズも結局最期まで剣は持っていた、捨てられなかったという話にドキリとした。アシェラッドを相手に、剣を抜いた…。ギリシアまでの旅路で、人を傷つけるかもしれない。そんな心配をしているトルフィンと、話を聞くエイナル。エイナルがとても頼もしい。トルフィンも強いけど、エイナルも精神的に強くなった。2人の友情にじんわり。

 その後立ち寄った島で、一族同士の争いに巻き込まれ、息絶える間際の母親から赤ん坊・カルリを託されたトルフィン。旅に新しい仲間が増えましたが…赤ちゃんの世話の仕方を誰一人知らない…。11世紀は育児は女性・母親の仕事。レイフおじさんも知らない。勿論トルフィンも知らない。グズリーズも…。悪戦苦闘しつつもお世話する様はユーモラスです。
 その一方で、家族を殺されてしまったカルリが、大きくなってからそのことを知ったら、その対立していた一族に復讐する義務がノルドの男にはある…という話は辛い。復讐をしなければ臆病者として社会から外される。人を殺したら復讐されるというルールがあるから社会は保たれている…ノルドの現実を語るトルフィンの表情が、とても重いです…。しかも、これが結構重要な話で…。

 しかし、トルフィンたちはただギリシア目指して旅をしているのではない。シグルドから逃げなければいけないという使命もある。本当に大変な旅です。

 海を渡り、ノルウェーのベルゲンに到着した一行。ベルゲンと聞いて、作曲家・グリーグの故郷だ!と反応してしまったw(勿論、時代は全然違います)グリーンランドやアイスランドでは少ない森林に驚くグズリーズ…そうだなぁ…確かに…。
 そこで出会ったもの…まずは熊。久々にトルフィンの戦闘シーンを見ました。やっぱり強い…。そしてもうひとり、女性の狩人・ヒルド。物静かな女性ですが…過去を語り始め…なんてこった!!ラストシーン、一体これはどうなるの!?17巻、17巻早く読みたいです!!気になります!!

・前巻感想:ヴィンランド・サガ 15
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by halca-kaukana057 | 2015-09-10 22:07 | 本・読書


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