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海とドリトル 4 [最終巻]

 これまた何月に買って読んだんだっけ…という漫画の感想を…。


海とドリトル 4 <完>
磯谷友紀/講談社・KC KISS/2016

 大学4年の夏。烏丸研は毎年恒例のフィールドワークへ。その前に、七海はクジラにロガーを付ける時の捧を改良したいと考えていた。ロガーを付ける際に過って海へ落ちてしまった経験から、安全に確実にロガーをつけられるようにしたいと棒や吸盤を研究室に入りびたりで試していた。そんな七海を研究者向きだと見ていた烏丸。そして、卒論前の小笠原でのフィールドワークが始まった。七海はあのマッコウクジラに出会いたいと願っていた…。


 いよいよクライマックスです。七海の大学生としての研究もクライマックス。卒論へ向けて、フィールドワークが始まります。ロガーを安全に効率よくクジラにつける方法・仕組みを考え、試していた七海。研究者は調べるための道具も作らなければなりません。でも、それも楽しいと取り組む七海。烏丸先生が研究者向きだと思うのも頷けます。改良ロガー付け捧も見事完成。大活躍です。

 一方、七海と戌飼の関係…こうなりましたか…。離れてしまっては、恋よりも研究。2人にとってはこれでよかったのかもしれません。その後の七海ですが、ネタバレになるので書けません。そう来るか!そう来たか!?驚きでした。4巻はそれが大きな柱となってくるのですが、ネタバレになるので書けません。

 烏丸先生の子どもの頃の回想が興味深かった。研究の第一歩は、相手を知りたい、それが何なのか知りたいという気持ちから始まるのだろう。

 海洋生物研究の道に進んだ七海。烏丸先生や陸男さん、戌飼さんも。海洋生物研究は「観察すること」が第一。普段は見えないものを見たい。より詳しく観察するために、クジラや海鳥にロガーをつけ、ウミガメを飼育する。じっくりと見て、その生物が何をしているのか、何のためにそのような行動をとっているのか、観察するうちにその生物に思い入れも出てくる。七海が出会ったあの大きなマッコウクジラのように。観察することに感情は必要か。必要かもしれないし、余計な思い入れは必要ないのかもしれない。でも、長く見ていくうちに思い入れも出てくる。その生物の行動がよりわかった時、愛着も沸くかもしれない。その生物を面白いと思って見ている時点で既に、何らかの感情を持っているのかもしれない。例えば、研究対象のクジラが恋人というように。

 その観察したい、よく見たい、よく知りたいという感情は、人間が相手でも当てはまるのだろう。面白いヤツだと興味を持って、その人の行動を見ているうちに、どんどん気になり、「好き」になっている。恋愛感情に繋がることもある。恋愛感情も、相手をよく知りたい、ずっと見ていたいという感情が働く。そして、その人の新たな面や、好きだと思っている面を見て、より愛しいと思う。行動生物学と恋愛感情は似ているのかもしれない。

 卒論も無事に提出し卒業、そして更なる研究者への道へ進んだ七海。1巻で落ち込んで、行き場を見失っていた七海が、自分の道を見出した。物語は終わってしまうが、七海や陸男さんのように研究者の道を進んでいる学生さんは沢山いる。彼らの学問の道が喜びあふれるものであればと思う。

 番外編は川名さんと陸男さんのお話。川名さんの父は厳しい研究者の道をあきらめてしまった。川名さんはそんな父のことを見ているので、七海たちとは立ち位置が違う。でも、親子で新しい道を見出したよう。陸男さんは烏丸研のお母さん的存在だと思っていたら、そんな面があったのですか…。これも面白い。

 海洋生物研究を舞台にした、面白い漫画でした。ありがとうございました!

・3巻:海とドリトル 3
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by halca-kaukana057 | 2016-05-10 22:05 | 本・読書

「ジオスペース探査衛星(ERG衛星)」とヴァン・アレン帯を旅しようキャンペーン実施中

 最近JAXAの衛星の名付け親キャンペーンも無く(「はやぶさ2」の向かう小惑星の名前を募集していたけど、難しくて何も思いつかなかった)、何か面白そうなイベントはないかなと思っていたら、ありました。

JAXA:ISAS:ERG衛星にあなたの応援メッセージを載せよう!

 地球を360度ドーナツ状に地球の磁場にとらえられた陽子・電子からなる放射線帯を「ヴァン・アレン帯」と呼んでいます。二層構造になっていて、内側の層は赤道上高度2000~5000km、外側の層は10000~20000kmに広がっています。ヴァン・アレン帯の高エネルギー粒子は、人工衛星の搭載機器に障害を起こし、観測はきわめて難しいものでした。ヴァン・アレン帯があることはわかっていても、そのメカニズム、中身はよくわからないままです。
 そのヴァン・アレン帯を探査する「ジオスペース探査衛星(ERG:エルグ衛星)」が、2016年度中にイプシロンロケットで打ち上げられます。26年もの長い間、オーロラ観測をしてきた衛星「あけぼの」の後継機です。
◇詳しくは:ファン!ファン!JAXA:「あけぼの」のバトンを受け継ぐ探査機「ERG」

 この「ERG衛星」に、名前とメッセージを載せて一緒にヴァン・アレン帯の探査をしよう!というキャンペーンを開催中です。名前とメッセージはバランスウェイトに刻印され、衛星に取り付けられます。日本語・全角50文字、アルファベット・半角100文字まで。不思議なヴァン・アレン帯を、応援メッセージをつけて名前が宇宙飛行する…なかなかないチャンスです。

 締め切りは4月25日まで!お早めにどうぞ!
(明日3月17日に、サーバーメンテナンスのため、応募フォームが止まります。)
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by halca-kaukana057 | 2016-03-16 21:41 | 宇宙・天文

重力波天文学が始まる

 報道から数日経ってしまいましたが、これを書かないわけにはいかない。

国立天文台:LIGOによる重力波の直接検出について
アストロアーツ:アインシュタインの予測から100年、重力波を直接検出
ナショナルジオグラフィック 日本版:重力波、世紀の発見をもたらした壮大な物語 ノーベル賞級発見の手法と意義、天文学の新たな広がりを詳しく解説

東京大学宇宙線研究所:【コメント】LIGO-Virgoの重力波発見に関するKAGRAグループからのコメント
 ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生が計画代表をされています。梶田先生の先輩・恩師である故・戸塚洋二先生も喜んでいらっしゃるに違いない…。

 何か大きな発表があるとあり、もしかして重力波を観測したのでは?と噂されていたはちらりと耳にしたのですが、本当でした。マジでした。驚いた。こんなに早く重力波を観測できたなんて!!もっと先のことだろうと予想してました…。

 「重力波」とは、アインシュタインの一般相対性理論で予測された「時空のゆがみの伝播」。質量を持った物質が存在・運動すると時空にゆがみができ、光の速さで広がっていく。ブラックホールや超新星爆発、中性子星の連星の合体などから発生すると考えられてきたが、直接の観測例は無かった。
 アメリカの重力波観測所「LIGO(ライゴ)」で、昨年、約13億年前に起こったブラックホールの合体によって放出された重力波を観測。人類初の観測例となりました。

 100年も前に発表されたアインシュタインの一般相対性理論が、実際の宇宙での光の動き、天体の動き、時空で本当に有効だったことが証明されました。計算と理論だけで、遠く広い宇宙での目に見えない重力と時空の関係について、計算と理論だけで予測していた。本当に凄い。

 重力波を観測することは今後の天文学の課題とされてきました。今回の観測はアメリカの「LIGO」だけでしたが、ヨーロッパや、日本でも「KAGRA(かぐら)」がこれから稼動・観測を始めます。今回は1つの観測所だけだったので、そのブラックホールの詳しい方向を調べることはできませんでした。これが、複数の観測所で観測できれば、詳しい方向、位置を特定できます。重力波の観測はこれから、今スタートしたばかりなのです。そんな瞬間に立ち会えた…感激です。

 これまで、人類は様々な方法を使って宇宙を観測してきました。可視光の天体望遠鏡。X線、赤外線、紫外線、電波などの様々な波長。さらに、望遠鏡や観測装置を宇宙に打ち上げ、空気が邪魔をしない、より鮮明で精密な観測を目指してきました。でも、それらの波長を使っても、観測できないものがありました。ブラックホールはX線や電波で観測はしていましたが、説明しきれないものがありました。ところが、重力波は、ブラックホールから直接発せられたもの。重力波の観測で、これまで説明できなかったものが説明できるようになりましたし、ブラックホールのことがより詳しくわかるようになりました。重力波を観測することは、新たな天文観測のはじまりです。望遠鏡には見えませんが、重力波観測装置は、「宇宙のさざ波」を観測する望遠鏡です。その装置も有効であることも証明されました。もう一気に沢山のことが証明され、スタートしました。興奮せずにはいられません!!

 この発表があった日、2月12日は、日本の電波天文衛星「はるか」(MUSES-B)が打ち上げられた日でした。電波望遠鏡のパラボラアンテナは、組み合わせるとその距離分の直径の仮想の電波望遠鏡で観測しているのと同じデータを得ることができます(「干渉計」といいます)。地球上の電波望遠鏡を組み合わせても、宇宙は広く、電波を発する天体は遠い。精度が足りない…。そこで考え出されたのが、電波望遠鏡を宇宙に飛ばして、地球よりも大きな干渉計をつくろう!という壮大な計画でした。その技術を実証するため「はるか」は打ち上げられ、地球上の電波望遠鏡と一緒に、電波を発するブラックホールなどの天体を観測し、実際に出来ると証明しました。スペースVLBI、「VSOP」のはじまり、新しい天文観測の方法がスタートしました。しかし、本番となる「はるか」の後継機(ASTRO-G)は、目標とする精度を達成できるアンテナをつくることができず、予算も足りず、計画中止になってしまいました。現在はロシアの「スペクトルR」・「ラジオアストロン」計画で進められています。

 また、X線では、新しい日本のX線天文衛星「ASTRO-H」が水曜に打ち上げ予定。本当はこの12日だったのですが、天候不良で延期になりました(重力波検出で大騒ぎになっている時に打ち上げられていたら正直追いきれない…延期でよかったとちょっと思っています…)。X線天文学は日本のお家芸。重力波を観測できるようになりましたが、電波観測やX線観測も宇宙の謎を解くために重要な手段です。

 そして始まった「重力波天文学」。「宇宙のさざ波」は「観る」、というより「聴く」という言葉が合うでしょうか。時空がゆがんで、それが波のように伝わってくる。それをキャッチすれば、大元の天体のことがわかる。考えただけでワクワクします。重力波を観測することで、また新しい謎も出てくると思います。教科書も図鑑も一気に書き変わる。それがたまらなくワクワクします。

129. 重力波検出の意義と今後の進展(2016/2/12)
 今回の観測がどういうものなのか、わかりやすく解説しているサイトがありました(でもちょっと難しいです。2,3回読んでみてください)。「太陽質量」という単位がある。初めて知りました。質量が大きいものほど観測されやすいが、地上では地震などの「ノイズ」があり影響を受けてしまうので、あまり巨大過ぎると検出できない、というのがまた面白い。
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by halca-kaukana057 | 2016-02-15 22:27 | 宇宙・天文

【コダモン】人類への進化の道 そして完全クリア!

 しばらくの間放置してました…生命進化学習ゲームアプリ「コダモン」。上野の国立科学博物館での特別展「生命大躍進展」も終わっちゃった(巡回展がある模様?)。アニメ「ピカイア!」の再放送も、Nスペ「生命大躍進」一挙再放送も終わった…でもゲーム「コダモン」は続いています。

 残るは、サル、霊長類から類人猿、そして人類への進化の道。系統樹もまっすぐです。
"新しい世界へ旅立とう"
"さぁ いま進もう!"
(「ピカイア!」OP elfin'「colorful fantasy」より。アニメOP/EDのCDも買っちゃいましたよ。OPが爽やかで好きです)


 最初はこのお猿さん。今年は申年なのでちょうどいい?
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 プレシアダピス。色はかなりデフォルメされてますね。

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 ダーウィニウス、この子がとても可愛い!「生命大躍進展」の目玉のひとつ、ドイツで発見された「イーダ」と名づけられた全身骨格化石はこのダーウィニウスでした。

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 アーキケプス、いかにも木の上で器用に生活していたお猿さん。

 動物園などでお馴染みのお猿さんも出てきますよ。
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 ゴリラ!プレイ画面は、ゴリラだらけ…濃いです。黒いですw
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 チンパンジー!可愛いですねぇ。勿論、可愛いだけじゃなくて、これらの霊長類がどう人類へ繋がっていくのかもわかります。

 そして、人類へ…
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 アウストラロピテクス。

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 このプレイ画面は大丈夫なんでしょうか…問題ありません、NHKの科学学習アプリですから…でも、かなりシュールです…。

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 ネアンデルタール人。
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 そして遂に現在の人類、直接のご先祖様登場!!(「ご先祖様」は「地球大進化」ですw)
 石器をつくり使うようになり、脳も大きくなり、言語を使いコミュニケーション出来るようになり…。この頃の言語はどんな言語だったのかなぁ。それが、どのようにして現在の多様な世界中の言語に分かれていったのかなぁ…興味深いです。

 この人類への系統樹の中で、レア生物も出てきます。最後のレア生物には驚いてしまいました。大きいです。新生代のレア生物も3種全て見つけました!

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 ホモ・サピエンスをクリアすれば…完全クリアです!ラストでは、このようなメッセージが出てきます(全部スクリーンショット撮れなかった)。ああ、クリアしたんだな、この「コダモン」をクリアするということは、勿論自分自身を含む現代の生命全てに繋がっているんだな…と実感します。これまでクリアしてきた古生代、中生代、新生代の系統樹図鑑も眺めてしみじみしてしまいました。
 そういえば、何度もこの系統樹、消えたりデータが吹っ飛んだりしましたね。それも、「何もかも皆懐かしい…」(アニメ作品違います)

 というわけで、ようやく「コダモン」完全クリアしました!!終わりました!
 でも、もう一度最後のメッセージを読みたくて、人類への道を進んでいたりしますw古生代にももう一度戻ってみたくもなります。古生代が一番好きです。レア生物に驚き、一喜一憂していたのも「何もかも皆懐かしい…」(2回目)
 以上、ありがとうございました!!

 「コダモン」関連記事は下の「コダモン」タグからどうぞ。
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by halca-kaukana057 | 2016-01-08 23:03 | 興味を持ったものいろいろ

目に見えないもの

 ノーベル賞受賞式あたりにこの記事を書きたかったのだが、大幅に遅れてしまった。


目に見えないもの
湯川秀樹/講談社・講談社学術文庫/1976

 今年のノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生。ニュートリノ振動、ニュートリノに質量がある、という研究。素粒子物理学は日本のお家芸とも言われる分野。それを切り拓き、日本人初のノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士。湯川博士の本を読むのは「旅人 ある物理学者の回想」以来です。

 前半は、湯川博士の物理学講座のような、物質とは何か、原子、分子、そして中間子とは何かという話。今読むと、ここから更に素粒子物理学に繋がっていって…と思えるのですが、書かれたのは昭和18年、20年…まだ戦時中。そんな時代に、湯川博士は「目に見えない」物質の根源の理論を考え、研究していた。もし、現代の理論物理学、素粒子物理学の最先端の話を湯川博士が聞いたら、どんな反応をするだろう…。今回の梶田先生のノーベル物理学賞の受賞に何を思うだろう。喜ぶだろうか。そんなことを思いながら読みました。

 後半は、湯川博士の生い立ちや、科学や自然などに関するエッセイ。エッセイというより、「随筆」「随想」と言った方がぴったりくる。二人の父、研究生活。中間子理論の研究については、日本の素粒子物理学黎明期をリードした坂田昌一博士の名前も出てくる。2008年にノーベル物理学賞を受賞した小林誠先生、益川敏英先生も坂田博士の弟子であることを真っ先に思い出した。湯川博士や坂田博士がいたからこそ、今の素粒子物理学があるのだな、と実感する。

 以前「旅人~」を読んだ時、静かで物寂しいと感じ、そう書いた。第3部の随筆・随想の部分は、詩人のような趣もある。ひとつの事柄に対して、静かに、深く、考えをめぐらせる。静謐な言葉に、湯川博士だけでなく、寺田寅彦や中谷宇吉郎など優れた科学者は文章も美しいと感じる。特に、「未来」と「日食」という短い文章が気に入った。感情という科学では捉えきれないもの、記憶、そして未来という不確かなものを、じっと見つめている。その中で、「科学」は何ができるか。可能性であり、希望である、と。科学に対して、研究することに対して、そして人間に対してとても真摯な方だったのだなと思う。

 時々、今の科学の礎を築いてきた科学者たちの言葉に触れたくなる。そんな本のひとつに、この「目に見えないもの」も入れたい。

・過去関連記事:旅人 ある物理学者の回想
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by halca-kaukana057 | 2015-12-27 22:16 | 本・読書

海とドリトル 3

 また発売からしばらく経っての感想になってしまった…。


海とドリトル 3
磯谷友紀/講談社・KC KISS/2015

 戌飼と付き合い始めた七海。それでも烏丸研での研究の日々は続いていく。新しい事務員の川名、インドからの留学生サティシュ(通称:王子)を迎え、七海も卒論に向けて動き出す。戌飼が七海と付き合っていることを知った万里子は、ショックを受けつつも、密かにある行動に出る。
 そんな烏丸研も学祭で出店することになる。七海の提案でイカの姿焼きを売ることに。川名の厳しい予算制限を何とか乗り越え、出店は無事成功。その打ち上げの席で、七海は川名と話し、川名と烏丸の過去を知る…。


 戌飼さんと付き合い始めた七海が初々しい。でも、恋愛と研究は別。七海は七海の、戌飼は戌飼の研究を続ける。そんな2人を見る万里子…
「わたしは戌飼さんの将来を思うからこそ立ち止まってたのに」(24ページ)
「でもよく考えれば大体あんな2人が続くわけないじゃんか ばからし」(25ページ)
「あの子が戌飼さんの将来をダメにしようとするのなら わたしは―」(34ページ)

 怖いです。万里子さん怖いです。やっぱり戌飼さんのことが好きで、未練持ってたんじゃないですか。でも、万里子さんは、「研究と恋愛は両立しない」と考えるタイプ。戌飼さんが将来有望な研究者だからこそ、研究者としての成功を願っている。そのためには自分の恋心は隠し打ち明けず、他の誰か…七海のことですが、恋愛という研究者にとって縛り付けるものを持ち込む人は邪魔者でしかない。排除させようとする。好きだからこそ、自分は手を引く万里子の気持ちはわからないでもない。でもやっぱり怖い。このシーンの後に、七海の烏丸研での初めてのゼミのプレゼンに対して、容赦なくダメ出し、批判をする万里子さん…七海の発表が未熟、不十分であるのは確かなのですが、それ以上の何かも感じずにはいられませんでした。深読みですかね?

 研究者の世界の厳しさは、これまでも何度も出てきました。その厳しさを新たに語る人…事務員の川名さん。2巻のラストで出てきた眼鏡の女の子です。事務員なので研究には直接は関わっては来ないのですが、烏丸先生と関係のある人物でした。烏丸先生は川名さんのお父様の研究室の後輩。川名さんのお父様はポスドクのまま、研究者を辞めてしまった。一方の烏丸先生は、川名さんのお父様よりも先に准教授になり…。川名さんのお父様と烏丸先生のやりとりの回想がとても辛い。そして、同じ研究者だった烏丸先生の元奥様も…。川名さんの言葉が七海に突き刺さります。やはり、研究と恋愛・結婚は両立できないものなのか。研究者の世界はこんなにも厳しいものなのか。七海自身も研究者を続けていけるのか。そう思い詰める七海への、戌飼さんの言葉も、現実をしっかりと捉えている、頼もしい言葉に感じられました。まずは目の前の研究。

 七海の実家の金沢へ戌飼と帰省し、動物園でイヌワシを見る犬飼さんはやはり研究者です。そして、ついに…。万里子の手回しで、戌飼さんにイギリスの研究室行きの話が。戌飼にとっては願ってもない機会。しかし、七海のことが…。戌飼さんに打ち明けられ、研究室に座り込んでいた七海にウミガメの例えで研究者としての成長を語る烏丸先生は、優しくも強い。川名さんのお父様のことを思うと苦しくなるが、烏丸先生が厳しい研究者の世界を生き抜いてここまで来ることのできた理由がわかる気がします。

 犬飼も旅立ち、万里子は以前から言っていた研究者としての情熱がなくなったと研究を辞め(この次の行動が何とも…何のつもりだ…?万里子さんの言ってた「計画」の全容って何なんだ…!?やっぱり万里子さん怖い)、七海は研究者としてどうありたいのか。ふとしたきっかけでクジラのバイオロギングと烏丸研に出会い、途中で編入し、七海は他の人よりも研究者としての月日は短い。それでも、七海は海洋生物に魅了されている。161ページ、3巻ラストで烏丸先生が七海にかけた言葉に、私も少し光が見えた気がしました。
 14話「死に至る病」、15話「深く潜ったペンギンは光を見たか?」この2話のタイトルがとても好きです。厳しい自然の中で生きる生物たちに、何かを教えられているような、何かを考えずにはいられないような、そんな気持ちになる3巻でした。

 4巻で完結とのこと。どうなるのだろう。

・前巻2巻:海とドリトル 2
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by halca-kaukana057 | 2015-11-12 22:42 | 本・読書

【コダモン】クジラの進化をたどる

 生命進化学習アプリ「コダモン」新生代、ゆっくりと進んでいます。ちょうどこの間進んだところが面白かったので記事にまとめてみます。

 最初に出てきたのがこれ。
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 パキケトゥス。「陸上に生息していた最古のクジラ類」…これがクジラの祖先?本当、オオカミみたいな感じでクジラには似ても似つかないのですが…。これが進化すると海へ行くのか?ということで、クジラの進化をたどることにしました。

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 次に出てきたのがこれ、アンブロケトゥス。背景は海です。新生代でも海が出てきた!やはり海洋生物が好きです。まだクジラには似てない。でも水陸両用だった模様。憎めない顔をしていますw

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 次に出てきたバシロサウルス。かわいい!クジラっぽくなってきました。初期のクジラ類。足がなくなり、ヒレになりました。新生代にも「~サウルス」という名前の生物がいたんですね。
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 プレイ画面はこんな感じ。とてもかわいい…!

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 次はこれ。スクアロドン。体が細く、スマートになりました。初期の歯クジラ類、小型のイルカのような身体をしていた。食べていたのは魚。なるほど…。

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 そして現代へ…シロナガスクジラです。地球上最大の生物。ゆうゆうと泳ぐ姿を目の前で見てみたいものです。
 コダモンは生物のデフォルメ具合がいい塩梅でかわいいです。親しみやすい。

 この通り、クジラへの進化の道をたどってみました。最初は陸上で、クジラとは似ても似つかない生物だったのが、水の中でも生活するようになり、海へ。新生代は他の年代に比べると短いですが、その中でも地道で劇的な進化を遂げて、今の生物にたどりついているのだなと思うと感慨深いです。

 ちなみに、系統樹では、スクアロドンで二手に分かれます。もう一方はまだやってません。一体何の生物が出てくるのか楽しみです。新生代、もう少しかかりそうですが、「コダモン」完全クリア目指して少しずつ進みます。

 最後に…
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 前の記事でも書きましたが、フィオミアがあまりにものんびりとしていて和みます。実際の生物はもっと違ったのでしょうが、コダモンではこのゆるさです。
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by halca-kaukana057 | 2015-10-26 21:21 | 興味を持ったものいろいろ

【コダモン】進め新生代

 久々に生命進化学習アプリ「コダモン」のことを。新生代に入ってから、「コダモン」がなかなか進みません。時間が取れないのと、やってもレア生物が出てこない!どれだけ増やしても出てこない。公式サイトにヒントが書いてあるのに、そのヒントのところでも出てこない!!何故!?ということで、なかなか進みません。が、少しずつ進めています。レア生物も、今日やっていたらようやく1種出てきました。一度系統樹を埋めて、もう一度その生物を育てると出てきやすいのかもしれません。
NHK:生命大躍進:コダモン
 FAQにヒントが書いてあります。

 以下、途中経過報告です。

 新生代の面白いところ。氷河期があるので、雪山・雪原が出てきます。真夏なら涼しい気分になれたかな?
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 新生代は、私が知っている、親しみを持っている生物があまり少ない。古生代に比べると随分少ない。でも、超有名生物も出てきます。
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 マンモス!!

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 こんなのんびりとした雰囲気の動物も出てきます。プレイ画面ものんびりしてます。

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 新生代はサルから類人猿、そしてヒトへと繋がっていきます。こんなお猿さんも。かわいい。

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 そして、現代でも生きている動物も登場します。第四期。

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 系統樹はほとんどがストレートな進化、枝分かれがあまりありません。進もうと思えばサクサク進めます(レア生物が出てこなくて止まったのが私…)。が、このあたりはちょっとややこしそうです。これから進めます。

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 枝分かれの最後まで来ると、このメッセージが。ああ、現代に、今に繋がっているんだな…。古生代から始めてここまでたどりついた。ちょっと感動です。

 類人猿からヒトへ繋がるところは、最後に残しておくことにしようと思っています(途中まで進めちゃったけど)。まだまだ「コダモン」楽しめます。

・前の記事:【コダモン】待ってました!新生代
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by halca-kaukana057 | 2015-09-26 23:57 | 興味を持ったものいろいろ

世界を、こんなふうに見てごらん

 夏に読んだ本の感想が溜まっています…漫画も、文庫や新書、単行本も。連休に消化できるかなぁ…。


世界を、こんなふうに見てごらん
日高敏隆/集英社・集英社文庫/2013(単行本は2010年)

 動物行動学者の日高敏隆先生の最後の本(2009年歿)です。昆虫やいきものに興味を持ち始めた子どもの頃から、生物学の研究の道に進み、その中で「なぜ」その動物はそんな行動をするのかを研究する動物研究学会を立ち上げる。いきものの面白さ、いきものや人間は何を見ているのか、科学の考え方などを若い人向けに書き綴った本です。

 夏休みの間にNHKラジオ第一で放送していた「夏休み子ども科学電話相談」では、こどもたちが身の回りにいるいきものや飼っているいきもの、動物園・水族館で見たいきもの、テレビや図鑑で見たいきものなどが、なぜこんなことをするの?という質問がよく寄せられる。こどもたちはよくいきものを見ているなと思う。答える先生方も、こどもたちがわかるように、丁寧にやさしく答える。素朴な質問だけれども、そう言えばそうだよな…と思うことがたくさんある。

 日高先生も、こどもの頃から身の回りのいきものに対して、なぜこんなことをしているの?どこに行くの?何を探しているの?と問い続けてきた。一体何が目的なのか。そこから始まった動物行動学会。今思うと当たり前にあるような学問だけど、日高先生が立ち上げた当時は、立ち上げることがわからないと思う研究者もいたそうだ。

 この本では、いきものは皆「イリュージョン」を持っている、とある。そのいきものがどのように世界をとらえているのか。人間は真実を追究しているようで、ある種のまぼろしを真実と思い込んでしまっている…つまり「イリュージョン」を持ってしまっている。人間には人間の見方、見え方があり、チョウにはチョウの見え方がある。人間が見える世界だけが世界ではない。人間の認識している世界は、その範囲でしかない。科学もひとつのものの見方に過ぎない。それは限界を意味しているようにも思えるが、私にはとても面白いと感じた。わからない、曖昧な領域があることが面白い。「いろんな生き方があっていい」の章でそれを実感した。

 そして「イリュージョン」を否定するのではなく、それを楽しもうとしているところがまた面白い。人間が「そうなんだろう」と思うことが、どんどん変わっていく。「イリュージョン」がどんどん出てきて、そこから大発見に繋がる可能性がある。日高先生のおおらかでやわらかな考え方に、可能性を感じます。

 「行ってごらん、会ってごらん」を読んでいると、これは科学に限らないなと思う。よく、好きなミュージシャン、バンド、音楽家のライヴやコンサートには行けるなら行ったほうがいいという話を聞く。生の音楽はその時だけのもの、もしかしたらそのミュージシャンや音楽家の音楽をもう生で聴く機会がなくなるかもしれない、そのバンドは解散してしまうかもしれない…。美術もそうだと思う。なかなか展示しない作品なら尚更。相手が人なら、会いに行けるなら、会いに行ってみると歓迎してくれるかもしれない。

 いきものの行動を観察し、人間がどういういきものなのかも見えてくる。日高先生の最後の本にふさわしい内容だと感じました。
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by halca-kaukana057 | 2015-09-18 22:27 | 本・読書

古生代の古生物ガシャポン!

 こんなものを見つけてしまいました…。
海洋堂:カタログインデックス:古生代 生命大爆発~ビッグバン~

 現在、国立科学博物館で開催中の「生命大躍進展」。Nスペ「生命大躍進」、アニメ「ピカイア!」、そして「コダモン」と関連・連動している特別展です。古生物の化石が沢山…いいなぁ…。その会場ではオリジナルカプセルフィギュアを販売。アノマロカリスやイクチオステガ、ダンクルオステウスのなどの精巧なフィギュア…これ欲しい…アノマロカリスは是非とも出したい…!
生命大躍進展:グッズ
ねとらぼ:アノマロカリスにネアンデルタール人も! 国立科学博物館で発売されるカプセルフィギュアが魅力的すぎる

 このカプセルフィギュアも海洋堂製。それとは別に、海洋堂が古生代の古生物ガシャポンを出してきました。しかも「生命大躍進展」のものとは違う。おお!このガシャポンを見つけて、しばし立ち止まり…回避出来ませんでした!!全力でホイホイされます!w

 この子が出ました。
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 ボスリオレピス。デボン紀の甲冑魚です。
 出てきて、「コダモン」で見た、出てきた!とすぐにわかりました。こんなところで「コダモン」で学んだ知識が役に立つとは…おそるべし。
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 古生代の脊椎動物系で出てきます。「コダモン」ではデフォルメはされていますが、特徴はそのままです。

 この他の生物も魅力的。バージェス動物群の代表的生物・オパビニアは欲しかった…。ウミサソリ・プテリゴトゥスにユーステノプテロンもいいなぁ…。やっぱり古生代が一番好きだなぁ…。

 「コダモン」に関連した話題でした。ちなみに新生代を進めていますが、レア生物が出てきません…。公式サイトにヒントが書いてあるのに、その生物をどこまでやっても出てきません…。新生代厳しい…。
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by halca-kaukana057 | 2015-09-11 21:59 | 興味を持ったものいろいろ


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