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 今年も、9月5日から8日まで、ラハティのシベリウスホールでシベリウス音楽祭(Sibelius Festival/Lahden Sibelius-festivaali)が開催されました。ラハティでシベリウス音楽祭が始まったのは2000年のこと。今年で20回目です。ホストオーケストラのラハティ交響楽団と、今年はロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団がゲスト。ストックホルム・フィルは交響曲第7番をシベリウス自身の指揮で世界初演したオーケストラです。

Sinfonia Lahti : SIBELIUS FESTIVAL 5.-8.9.2019

 演奏会の録音は、現在フィンランドYLEのラジオでストックホルム・フィル回がオンデマンド配信中。そのうち、ラハティ響の演奏会の録画を公開しているサイト Classic live で映像が公開されると思います。公開されたらまた追記します。
 では、今年のプログラムを。

◇9/5 Thu 05.09. at 19.00 Sibeliustalo KULLERVO
 ・お前に勇気があるか op.31-2
 ・渡し守の花嫁たち op.33
 ・火の起源 op.32
 ・クレルヴォ(クッレルヴォ)(交響曲) op.7
  / マルユッタ・テッポネン Marjukka Tepponen (ソプラノ)、トンミ・ハカラ Tommi Hakala(バリトン)、ポリテク合唱団
   ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団

 初日から「クレルヴォ」。いいなぁ。早く聴きたいなぁ。前半の「お前に勇気があるか」「渡し守の花嫁」は男声合唱とオーケストラの作品。「火の起源」はカレワラからの作品で、バリトン独唱と男声合唱、オーケストラの作品。「火の起源」と「クレルヴォ」が一緒のプログラムというのがとても魅力的。

◇9/6 Fri 06.09. at 19.00 Sibeliustalo SYMPHONIES 5, 6 & 7
 ・交響曲第5番 変ホ長調 op.82
 ・交響曲第6番 op.104
 ・交響曲第7番 op.105
  /トーマス・ダウスゴー:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団

 ◇YLEでのラジオ放送オンデマンド:YLE Areena Radio : Konsertteja : Lahden Sibelius-festivaali: Tukholman kuninkaallinen filharmoninen orkesteri
 放送後30日間聴けます。「○○pv」が残り日数。

 2日目は後期交響曲を3作品。一度でいいから、一気に生で聴いてみたい…。ちなみに、指揮のダウスゴーさんはプロムスで5番の1915年初稿を指揮しましたが、シベリウス音楽祭では1919年版現行版です。

◇9/7 Sat 07.09. at 17.00 Sibeliustalo SIBELIUS´S SONGS
 ・吟遊詩人 op.64
 ・アリオーソ op.3
 ・春はいそぎ過ぎゆく op.13-4
 ・もはや私は尋ねなかった op.17-1
 ・3月の雪の上のダイヤモンド op.36-6
 ・秋の夕べ op.38-1
 ・夜の騎行と日の出 op.55
 ・エン・サガ op.9
  / カリタ・マッティラ(ソプラノ)、ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団

 3日目は管弦楽伴奏の歌曲の回。フィンランドの名ソプラノ、マッティラさんが歌います。聴いたことのないものも。シベリウスは歌曲やピアノ曲を数多く作曲していて、まだ全部把握できてない。もっと聴きたいなと思います。
 この回。「吟遊詩人」「夜の騎行と日の出」「エン・サガ」が入っているのが嬉しい。この3曲が同じ演奏会で聴けるなんて。

◇9/8 Sun 08.09. at 11.30 Sibeliustalo SIBELIUS ON A SUNDAY MORNING Choral and organ works by Sibelius
 ・イントラーダ op111a
 ・6つの歌 op.18 より
   1.失われた声/3.舟の旅/6.わたしの心の歌/4.島の火
 ・つぐみのように慌ただしく JS129
 ・祖国に JS98a
 ・ラカスタヴァ(愛する人) JS160c
 ・葬送曲 op.111b
 ・夢 JS64
 ・嘆くことなく JS69
 ・空気中に立ち昇る JS213
 ・1897年ヘルシンキ大学祝典のためのカンタータ JS106 より
   1.われらスオミの若者/3.Tää valon nuori vartiasto (These Young Guardians of Light)/10.Soi kiitokseksi Luojan (We Praise Thee, our Creator)/12.Oi Lempi, sun valtas ääretön on (O Love, Your Realm is Limitless)
 ・Herr Du Bist Ein Fels (Lord, You Are A Rock)
 ・フィンランディア賛歌
  / セッポ・ムルト Seppo Murto:指揮、オルガン、ドミナンテ合唱団、フォルケ・グラスベック:ピアノ

 最終日は合唱とオルガン作品。JS106はその後作品23として残りましたが、JS106は失われてしまいました。カレヴィ・アホが補完しており、BISのシベリウス全集にも入っています。この回、マニアックです。これでこそラハティのシベリウス音楽祭。


# by halca-kaukana057 | 2019-09-11 22:55 | 音楽

星の文人 野尻抱影伝

 野尻抱影の伝記があったなんて知らなかった。しかも、著者は抱影の弟子で天文学者の石田五郎先生。そんな本があったのか!文庫化に感謝。


星の文人 野尻抱影伝
石田五郎/中央公論新社、中公文庫/2019
(底本は「野尻抱影 ――聞書"星の文人"」(1989、リブロポート))


 星座の解説や天文エッセイ、日本や世界各地の星の呼び名を収集した野尻抱影(本名:正英(まさふさ))。横浜に生まれた。星に興味を持ったのは14歳の時、しし座流星群を観測したこと。ただ、流星群は現れなかった。15歳の時、「星三百六十五夜」にも記述がある、オリオンとの出会いがある。修学旅行後に病気で入院し、病室から三つ星を見た。以前友人が描いてくれた星図でオリオン座を知り、他の星座も知っていった。退院後はその星図を描いてくれた友達と一緒に天文にのめり込んだ。
 当時、星座や天文学の本は少なかった。今でこそ、子ども・中高生向けの宇宙や天文の本は充実している。私が子どもの頃、中高生の頃も、抱影の時代よりはずっと豊かになったが、本は限られていた。私が本の探し方を知らなかったからかもしれない。新しいことはテレビの科学番組を観て学んだ。子ども・中高生の頃に自分が興味を持っていることにどうやって出会うか、どうやったらもっと知ることができるのか。抱影もそんな中で天文に触れていったことがうかがえて嬉しい。

 しかし、抱影は大学では英文学を学びたいと思った。抱影は、専門的に天文学を学びたいと思ったことはないのだろうか。
 早稲田大学に進学し、英文学を学ぶが、抱影は星や星座の神話には興味を持ち続けていた。卒業すると甲府中学の英語教師になる。抱影の授業はとても豊かなものだったそうだ。授業の導入に様々なジャンルに渡る話をした。
 授業の傍ら、やはり星がそばにあった。甲府の空は天体観測には適していて、しかも学校には口径5cmのドイツ製の望遠鏡があった。明治43年のハレー彗星は甲府で思う存分観測したそうだ。また、寄宿生を集めて天体観望会を開いた。素敵な先生だ。

 その後、東京で教師をし、結婚を経て、教師を辞め、ジャーナリストになる。少年向け雑誌で、「肉眼星の会」を始める。星空を観て、宿題の星座をスケッチし、目立っている星も記入せよ、というもの。それを抱影宛てに送ってほしいと。この雑誌への投書がきっかけで、抱影には弟子ができる。そして、抱影は「科学者でないペンの人が書いた星の話をつくるつもりでいます。」(107ページ)と、本格的に星についての本を書くことを決意している。これが出来上がったのが、「星座巡礼」。天文学の専門書ではない、星が好きな人のための本。科学だけでなく、文学としても楽しめる星の本。抱影の「星座巡礼」(後に「新星座巡礼」)はありそうでなかった本だった。私が抱影の本に出会ったのは大人になってからだが、星に興味を持ち始めた子どもの頃に出会っていたら、きっと夢中になって読んだだろう。抱影は天文学を目指さなかったのか、と上に書いたが、ここにたどり着くためだったのかもしれない。その後も「星三百六十五夜」、「星戀」も出版される。抱影の本を読んでいると、星の楽しみ方はひとつではない、様々な楽しみ方があるのだなと思う。一般の人も、星にもっと親しめるのだと思う。それを、抱影は著書で示してくれた。

 そして抱影は、全国からの投書を通じて、日本各地に伝わる星の和名を収集し始める。こういうものは普通なら、自分が出向いていって収集するが、抱影は投書の形を取った。「肉眼星の会」のやり方、ネットワークが生きたのだと思う。抱影以外の星の和名を収集していた研究者たちのやり方も書かれていて興味深い。日本には独自の星の文化がある。その先駆者にもなった。

 抱影の周囲には様々な人々がいた。文筆家、天文学者、弟子たち。抱影は気性の荒いところもあった。

 文学方面からの星の研究は裾野が広がった。星の和名の研究も、抱影の説は違うのではないかという検証も行われている。抱影ひとりだけで終わらず、今も続いている。死んだらオリオン座で眠りたいと言っていた抱影は、オリオンからそんな現代を見ているかもしれない。


・著者の石田五郎先生の本:天文屋渡世
 師匠の抱影とのことも書いてあります。
# by halca-kaukana057 | 2019-09-08 21:33 | 本・読書
 先日河合祥一郎さんによる新訳を読んだ「ドリトル先生航海記」。新訳で読み直すきっかけになったのが、この福岡伸一さんによる新訳が文庫で出たことでした。


ドリトル先生航海記
ヒュー・ロフティング:著、福岡伸一:訳/新潮社、新潮文庫/2019 (単行本は2014年)


 子どもの頃、井伏鱒二訳の岩波少年文庫の「航海記」を読んで、ドリトル先生に魅せられてしまった福岡先生。ドリトル先生のような博物学者になりたいと思うようになったそう。
 河合祥一郎さんの新訳で、井伏訳ではイギリスの文化・慣習がまだよく知られておらず削除された箇所があると知りました。この福岡訳では、その部分も勿論そのまま、原著初版に忠実な翻訳を目指したのだそう。英語でも「航海記」は、差別的な表現があると削除、改変されてきたのだそうです。現在、日本でも言葉の一言だけに過敏に反応してしまう残念なことが起きています。あとがきで福岡先生が書いている通り、物語全体を読めばドリトル先生がどんな人なのか、ドリトル先生を通してロフティングが伝えたかったことは何なのかわかるはず。物語が書かれた当時は仕方なかった表現であって、でもその表現だけに気をとられてドリトル先生のメッセージを読み取らない…きっとドリトル先生は怒ると思います。残念がると思います。「航海記」からはトミーが語り手になっているからトミーもか。
 井伏訳岩波少年文庫では、ロフティング自身の挿絵を載せていますが…カットされた挿絵がありました。何故この挿絵をカットしたのだろう、と思います。他の絵とタッチ、画材が違うからだろうか。これはきっとカラーで描かれたのだと思う。カラーの絵も見てみたかった。

 「航海記」は、これで3つの訳で読みましたが、「ドリトル先生」、そして「航海記」は本当に面白い。大好きな作品だと実感しました。やはり、ドリトル先生の人間性に惹かれます。そして、学校にも行けなかった少年トミーが、ドリトル先生と知り合い、助手になり、一緒に冒険の旅に出る。こんなにワクワクすることはない。動物と話のできるドリトル先生は、人々の固定観念をいい意味で破壊していく。ペットを飼っている人なら、うちの子は人間のことをどう見ているのだろう?「人間様」なんて皮肉って見ているんじゃないか、と思ったことがあるかもしれません(私も子どもの頃インコを飼っていて、そんなことを思っていました)。動物の前では、人間は偉いんだ、動物は下等なんだと横柄な態度を取っている「人間様」もいる。そんな「人間様」の本性を暴いてしまうドリトル先生。とても痛快ですし、生物、命は皆平等なんだと実感します。

 福岡先生の訳は、「児童文学」のジャンルと捉えられていた「ドリトル先生」を、「文学」として楽しめる訳になっていると思います。井伏訳では一人称は「わし」だったドリトル先生。そういえば。それが、「わたし」になるだけで、随分変わる。ドリトル先生がどんな人か、イメージが変わってしまう。物語を追っていくと、「わたし」の方がしっくり来るなと思います。ドリトル先生は小太りですが、闘牛のシーンにしろ、遭難のシーンにしろ、クモサル島での戦いのシーンにしろ、結構体力もあるし運動神経もいいのではないのかと思う。

 ドリトル先生の助手となり一緒に旅に出たトミー。ドリトル先生やオウムのポリネシアの元で字や算術、動物の言葉を学ぶ。ドリトル先生の元で成長を実感し、自信をつけていく。しかし、船が遭難した際、ドリトル先生と離ればなれになってしまう。その時の不安の表現は、トミーはまだ子どもなのだと思う。
 先のシリーズになってしまうが、月3部作では、ドリトル先生はトミーのことを案じてトミーを置いて旅に出ようとする。しかし、トミーはこっそりとついて行く。ドリトル先生がトミーが付いてきたことを知った時安心していた。また離ればなれになった際、トミーはドリトル先生のことを心配しつつも自分にできることをしていた。
 「航海記」ではトミーとドリトル先生の冒険は始まったばかりだが、トミーがいてこそ、ドリトル先生は旅に出られるのだと思う。少しの間だけ離れた2人だが、2人の絆の深さを実感する。

 ドリトル先生は、誰にでも親切で、人道的で、公平。クモサル島で王様になってしまったドリトル先生は、住民たちのためにあらゆることをする。島の住民は火を知らず、食物を調理して食べることを知らない。文明というものを教える。しかし、ドリトル先生は博物学者としての研究ができなくなってしまった。そんなドリトル先生をあわれみ、何とかクモサル島を脱出してイギリスに帰らせたいポリネシア。ドリトル先生をイギリスに帰る気にさせるも、王様になった限りはその務めを果たしたい。住民たちを豊かにしたい。自分がいなくなったら、またこの島は文明と切り離されてしまう…。ドリトル先生が島から離れることを決意し、島を去るシーンが印象的だ。今回は、このクモサル島での暮らしと別れが強く印象に残りました。

 あとがきを読むと更に楽しめます。パドルビーはどこにあったのか。「Do little, Think a lot」の意味するもの。そういう読みがあったのか。とても面白いです。「航海記」だけじゃなくて、ドリトル先生全シリーズの新訳を出してくれないかなぁ、新潮社さん。

【過去記事】
・河合新訳・角川つばさ文庫:ドリトル先生航海記 [河合祥一郎:新訳]
・井伏訳・岩波少年文庫:ドリトル先生航海記
# by halca-kaukana057 | 2019-09-05 22:19 | 本・読書
 ロンドンで開催中の大音楽祭、BBC Proms (プロムス)、9月の私の選んだプロムリストです。もう9月。今年のお祭りもそろそろ終わりです。でも、ラストナイトのAuld Lang Syneを歌い終わるまでがプロムスです。楽しんでいきましょう。
 8月下旬から、その他の音楽祭…バルト海フェスティバルとか、ラハティ・シベリウスフェスティバルなどが始まります。各オーケストラのシーズンオープニングも。聴きたいオンデマンド配信がどんどん増える中で、プロムスと両立する…この時期は大変です。

・7月の各プロムの記事BBC Proms ( プロムス ) 2019 私選リスト その1 [7月] (随時追記中)
・8月前半BBC Proms ( プロムス ) 2019 私選リスト その2 [8月前半] (随時追記中)
・8月後半BBC Proms ( プロムス ) 2019 私選リスト その3 [8月後半] (随時追記中)


 今年の大きなテーマのひとつが、プロムスの創始者、サー・ヘンリー・ウッドの生誕150年。それを記念して、ウッドが初演(世界初演、イギリス初演、プロムス初演など)した作品を数多く取り上げています。公式サイトでは、ウッドの初演した作品には「Henry Wood Novelties」と表記があります。とにかく多いです。
 もうひとつの大きなテーマが宇宙。アポロ11号月面着陸から50年を記念してのプログラムです。宇宙に関する作品も多く演奏されます。

 プロムスの全公演は、BBC Radio3で放送されます。生放送を聴けなくても、30日間のオンデマンド配信があるので時間のある時にゆっくり楽しめます。再生はBBC Radio3の各プロムのページでどうぞ。今年はプロムス公式サイトで再生できない、リンクもないので、Radio3へのリンクを貼っておきます。
 パソコンからはそのままブラウザで。スマートフォンからは「BBC iPlayer Radio」のアプリを使うと便利です。無料でダウンロードできます。
 通常の放送だけでなく、Radio3の番組「Afternoon Concert」はプロムス期間中、各プロムの再放送をしています。オンデマンドの配信が期限切れで聴き逃してしまった、日本時間の22時からの放送でちょうど聴ける、という方はこちらもどうぞ。放送されないプロムもあるので注意。
BBC Radio3:Afternoon Concert

 今年も、バイノーラル・サウンドでの配信もしています。一部公演ですが、立体音響で楽しめます。普通のヘッドホンで構いませんので聴いてみてください。随時追加されていくと思います。配信公開期限はいつまでなのかわかりません。通常のオンデマンド公開期限の30日を一応目安にしておくと安心かと思います。
 期限が切れて聴けなくなっている曲が増えています。聴きたい曲はお早めに。
BBC Proms:Binaural Proms 2019

 去年のバイノーラル・サウンド配信もまだ残っているのでリンクしておきます。
BBC Proms 2018:Immerse yourself in music with spatial headphone mixes from the Proms


 では、9月の各プロムを見ていきましょう。

◇9/1 Prom 57: Mozart, Rachmaninov & Qigang Chen
   ◇(Prom57:Radio3)
 ・陳其鋼(チェン・チーガン/Qigang Chen):Wu Xing (五行/The Five Elements)
 ・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488
 ・ラフマニノフ:交響的舞曲 op.45
  / Eric Lu エリック・ルー(ピアノ)、余隆(ユー・ロン Long Yu):指揮、上海交響楽団

 アジアからの指揮者、オーケストラが登場です。プロムス初登場の上海交響楽団。日本以外のアジアのオーケストラはあまり聴いたことがないので楽しみ。1曲目、チェン・チーガンはメシアンの弟子。中国の伝統音楽を取り入れた作品。


◇9/1 Prom 58: Tchaikovsky, Janáček, Szymanowski and Linda Catlin Smith
   ◇(Prom58:Raio3)
 ・リンダ・カトリン・スミス Linda Catlin Smith:Nuages(世界初演)
 ・ヤナーチェク:ヴァイオリン弾きの子ども JW VI/14
 ・シマノフスキ:ハーフィズの愛の歌 op.26
 ・チャイコフスキー:交響曲第2番 ハ短調 op.17 「小ロシア」
  / ジョージア・ジャーマン(ソプラノ)、イラン・ヴォルコフ:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団

 東欧、ロシアの民謡音楽にちなんだプロムです。ヤナーチェク「ヴァイオリン弾きの子ども」はヘンリー・ウッドがイギリス初演しました。チャイコフスキー2番は「小ロシア」と呼ばれています。ウクライナの民謡を用いています。私にとってはあまりなじみのない作品ばかりなので楽しみ。


◇9/2 Proms at … Cadogan Hall 7: Silesian String Quartet
   ◇(Proms CH7:Radio3)
 ・ヴァインベルク:弦楽四重奏曲 第7番 op.59
 ・グラジナ・バツェヴィチ Grażyna Bacewicz:ピアノ五重奏曲 第1番
  / ヴォイチェフ・シヴィタワ Wojciech Świtała(ピアノ)、シレジアン弦楽四重奏団 Silesian String Quartet

 今年生誕100年のヴァインベルクの室内楽作品を。ヴァインベルクは弦楽四重奏曲を17曲作曲しています。もうひとり、ポーランドの作曲家でヴァイオリニストのバツェヴィチ。ヴァインベルクより10歳年上。主に室内楽作品を作曲しています。ピアノのシヴィタワさんとシレジアン四重奏団は、ヴァインベルクもバツェヴィチも演奏してたスペシャリスト。CDも出ています。


◇9/2 Prom 59: Benvenuto Cellini
   ◇(Prom59:Radio3)
 ・ベルリオーズ:歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」
  / マイケル・スパイアーズ(ベンヴェヌート・チェッリーニ/テノール)、ソフィア・ブルゴス(テレーザ/ソプラノ)、マシュー・ローズ→マウリツィオ・ムラーノ(バルドゥッチ/バス)、タレク・ナズミ Tareq Nazmi(教皇クレメンス7世/バス)、クリスティアン・アダム→ヴィンセント・デルハウム Vincent Delhoume(フランチェスコ/テノール)、リオネル・ロート Lionel Lhote(フィエラモスカ/バリトン)、アデル・シャルヴェ Adèle Charvet(アスカーニオ/メゾソプラノ)、アシュリー・リッチズ(ベルナルディーノ/バリトン)
 Monteverdi Choir、ジョン・エリオット・ガーディナー:指揮、オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティック

 今年のプロムス2作目のオペラは、アニバーサリー・イヤーのベルリオーズの作品。全く知らない作品です。イタリア・ルネサンス期の彫刻家、ベンヴェヌート・チェッリーニが主人公。1938年初演されましたが、反応は不評。演奏頻度は少ないですが、徐々に演奏されることが増えてきているそうです。
 キャスト変更が2人ありましたので、追記しています。


◇9/3 Prom 60: Vienna Philharmonic and Bernard Haitink
   ◇(Prom60:Radio3)
 ・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58
 ・ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 (ノヴァーク版)
  / エマニュエル・アックス(ピアノ)、ベルナルト・ハイティンク:指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 今年はウィーンフィルの年です(ウィーンフィルとベルリンフィルが交互にやって来る)。指揮のハイティンクさん、引退を表明され、このプロムが引退公演の1つ前。つまり、最後のプロムスです。ハイティンクさんは1966年にプロムスに初登場。2016年にはプロムス出演50周年記念プロムもありました。初登場の際はBBC響を指揮。その時もブルックナー7番でした。最後もブルックナー7番で。
◇その時の記録:1966年8月22日、Prom27
 ベートーヴェンのピアノ協奏曲4番は、ペライアさんの予定でしたが、アックスさんに変更です。ペライアさんの体調が心配です。アックスさんの演奏はとてもよかったです。


◇9/4 Prom 61: Vienna Philharmonic and Andrés Orozco-Estrada
   ◇(Prom61:Radio3)
 ・ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」op.108
 ・コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
 ・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 op.95 「新世界より」
  / レオニダス・カヴァコス(ヴァイオリン)、アンドレス・オロスコ=エストラーダ:指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 ウィーンフィル2日目は、オロスコ=エストラーダさん。南米出身の指揮者の、アメリカに縁のある作曲家、ドヴォルザークとコルンゴルトを。ドヴォルザークの「真昼の魔女」は初めて聞きました。ヘンリー・ウッドがイギリス初演しています。チェコの詩人エルベンの詩集の中の作品を元にした曲で、遊んでいた子どもがぐずり、泣き始めてしまい、母親が「泣き止まないと真昼の魔女が来る」と脅すと、本当に魔女が来て不気味な踊りを踊り、子どもを殺してしまう…という話。怖いよ…。
 コルンゴルトはユダヤ系で、ナチスから逃げアメリカに亡命。オペラ「死の都」を以前テレビで観て、印象に残っています。ヴァイオリン協奏曲もまだそんなに聞き込んでいないのでしっかり聴きたい。

◇9/5 Prom 63: Yuja Wang plays Rachmaninov
   ◇(Prom63:Radio3)
 ・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 op.30
 ・ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 op.73
  / ユジャ・ワン(ピアノ)、チョン・ミョンフン:指揮、シュターツカペレ・ドレスデン

 ウィーンフィルの次はシュターツカペレ・ドレスデン。まずはユジャ・ワンさんのピアノでラフマニノフの3番コンチェルト。後半はブラームス2番。


◇9/7 Prom 65: Mozart, Beethoven & R. Strauss
   ◇(Prom65:Radio3)
 ・モーツァルト:後宮からの誘拐 K.384 序曲
        :レチタティーヴォとアリア K.316(レチタティーヴォ「テッサリアの民よ」とアリア「不滅の神々よ、私は求めず」)
        :カッサシオン 第1番 ト長調 K.63
        :アリア「いいえ、あなたにはできません(No, no, che non sei capace) K. 419
        :交響曲第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
 ・リヒャルト・シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」より前奏曲(弦楽六重奏)
              :歌劇「ナクソス島のアリアドネ」より「偉大なる王女さま!(Grossmächtige Prinzessin!)」
 ・ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
  / ダナエ・コントラ Danae Kontora(ソプラノ)、コンスタンティノス・カリディス:指揮、ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団

 ギリシャ出身のソプラノと指揮者による、オペラと交響曲のプロム。とても華やかな選曲です。最後はベートーヴェン7番で。これはどんなベト7になるのか。


◇9/8 Prom 66: John Luther Adams's In the Name of the Earth
 ・ジョン・ルーサー・アダムズ:In the Name of the Earth(ヨーロッパ初演)
  / BBCシンフォニーコーラス、Crouch End Festival Chorus、Hackney Empire Community Choir、London International Gospel Choir、ロンドン・フィルハーモニック合唱団、ロンドン交響楽団合唱団、LSO Community Choir、Victoria Park Singers
 ネヴィル・クリード Neville Creed,ニール・フェリス Neil Ferris,サイモン・ホールジー Simon Halsey,デイヴィット・テンプル David Temple:指揮

 アメリカの作曲家、ジョン・ルーサー・アダムズの新曲です。8つの合唱団、総勢600人…すごい。そんな大人数での合唱…どんな曲なんだろう…?初演は2018年、ニューヨークの音楽祭「モーストリー・モーツァルト・フェスティバル」にて。この時もでしたが、今回も観客も最後のテーマを一緒に歌っていいとのこと。ラストナイトの大合唱みたいなことになるのか…?想像がつかない。聴くしかあるまい。映像も観てみたい。600人の大合唱。
 指揮者も4人います。BBC Proms公式のリハーサル画像を見てみたら、合唱団をいくつかに分けて、それぞれ指揮者が付いているみたいです。



◇9/8 Prom 67: Sakari Oramo conducts Sibelius
   ◇(Prom67:Radio3)
 ・ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ:編曲):はげ山の一夜 ニ短調
 ・ルイ・アンドリーセン Louis Andriessen:The Only One(イギリス初演)
 ・ジュディス・ウィアー Judith Weir:森
 ・シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 op.82 (1919年、現行版)
  / ノラ・フィッシャー(歌)、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団

 テーマは森、自然のプロム。しかも、他のプロムで演奏された作品と関連がある作品が並びます。「はげ山の一夜」はヘンリー・ウッドがイギリス初演しました。1867年、ムソルグスキー自身による原典版を発表しますが不評。その後、ロシア五人組の合作でオペラを作曲する計画が持ち上がり、ムソルグスキーは合唱を加えて書き換えます。オペラは完成前に中断されてしまいました。その後、リムスキー=コルサコフが単独で「ムラダ」を作曲しますが、それがProm41で演奏された「ムラダ」です。「はげ山の一夜」は登場しません。リムスキー=コルサコフが編曲したのは、ムソルグスキーの死後でした。
 アンドリーセンはオランダの作曲家。ジュディス・ウィアーはProm35のブラビンズさんのための新「エニグマ」に参加。「森」を描いた作品に続くのはシベリウスの5番。Prom20で1915年初稿を演奏しましたが、このプロムでは現行版を。シベ5をどちらも聴けるなんて今年のプロムスはいいなぁ。Prom20の初稿は、バイノーラルサウンドであればまだ聴けます(9月10日現在。曲の前に、前奏曲のような形でシベ5の断片やフィンランド民謡をカンテレなどでの演奏、歌が入ります。)。上記リンク先からどうぞ。
 今年のBBC響は全11公演。これが10公演目。次はラストナイトです。


◇9/9 Prom 68: Wagner Night
   ◇(Prom68:Radio3)
 ・ウェーバー:魔弾の射手 序曲
 ・ワーグナー:「ジークフリート」 より 「森のささやき」
 ・フランク:呪われた狩人
 ・ワーグナー:「神々の黄昏」より「夜明けとジークフリートのラインへの旅」
       :        デュエット「新たな武勲へ向かう、大事な勇士よ」
       :        「ジークフリートの死と葬送行進曲」
       :        「ブリュンヒルデの自己犠牲」
  / クリスティン・ゴアーク(ソプラノ)、ステファン・グールド(テノール)、マルク・アルブレヒト:指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団

 自分のことを書いてしまうが、マーラーやブルックナーよりも、ワーグナーの方が苦手意識が強いかもしれない。物語も音楽も壮大すぎてついて行けない。聴けばいい音楽だなと思うのだが、自分から聴こうとは思わない…。ワーグナーの楽劇はすごいとか言われても、正直よくわからない…(声楽やってるのにそれでいいのかと思うが…)。そんなワーグナーのプロム。これを聴いて、少しは親しめるようになるか…?
 ワーグナーの他にもウェーバーとフランクの、印象的な物語の音楽。


◇9/10 Prom 69: Smetana, Shostakovich & Tchaikovsky
   ◇(Prom69:Radio3)
 ・スメタナ:売られた花嫁 序曲、3つの踊り
 ・チャイコフスキー:エフゲニー・オネーギン 手紙の場
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 ハ短調 op.65
  / エレーナ・スティヒナ Elena Stikhina(ソプラノ)、セミヨン・ビシュコフ:指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

 Prom33でBBC響を指揮したビシュコフさんが、今度はチェコフィルを連れてきました。チャイコフスキーとショスタコーヴィチは、ヘンリー・ウッドがイギリス初演しました。スメタナの「売られた花嫁」は、序曲はよく聴きますが「3つの踊り」は初めて聴きます。「エフゲニー・オネーギン」からは、オネーギンに恋したタチアーナが、オネーギンへの思いをしたためるアリア「私は死んでもいいの」を含む「手紙の場」を。最後はショスタコーヴィチ8番。7番に続く戦争交響曲。


◇9/11 Prom 71: Bach Night
   ◇(Prom71:Radio3)
 ・J.S.バッハ:管弦楽組曲 第4番 ニ長調 BWV1069
 ・ニコ・マーリー Nico Muhly:Tambourin (世界初演)
 ・J.S.バッハ:管弦楽組曲 第1番 ハ長調 BWV1066
 ・スティーヴィー・ウィッシャート Stevie Wishart:The Last Dance?(世界初演)
 ・Ailie Robertson:Chaconne シャコンヌ (世界初演)
 ・J.S.バッハ:管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067
 ・スチュアート・マクレー Stuart MacRae:Courante クーラント (世界初演)
 ・J.S.バッハ:管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068
  / ジョン・バット:指揮、Dunedin Consort

 バッハの作品と現代作品(しかも全部世界初演)を組み合わせたプロム。以前もこういうプロムがありましたね。「管弦楽組曲」全4作に現代の作曲家、しかも若手、ジャンルの垣根を越えた活動をしている作曲家も参加しています。タイトルはバッハの作品と同じように、舞曲になっている。どんな音楽になるんだろう。


◇9/12 Prom 72: Symphonie fantastique
   ◇(Pom72:Radio3)
 ・ベルリオーズ:幻想交響曲 op.14
  / ニコラス・コロン:指揮、オーロラ管弦楽団 他

 アニバーサリーイヤーのベルリオーズの代表作、幻想交響曲。このプロムではただオーケストラが演奏するだけではなく、様々な演出、解説があります。そして、オーロラ管弦楽団といえば暗譜での演奏。こういうプロムは映像で観たい。
 ちなみに、指揮のコロンさんは、フィンランド放送響の次期首席指揮者に決まりました。フィンランド放送響始まって以来の、フィンランド人以外の首席指揮者です。


◇9/13 Prom 74: Beethoven Night
   ◇(Prom74:Radio3)
 ・ヘンデル(マンゼ:編曲):王宮の花火の音楽 HWV 351
 ・ベートーヴェン:ああ、不実なる人よ op.65
 ・J.S.バッハ(エルガー:編曲):幻想曲とフーガ ハ短調 BWV 537
 ・ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」序曲
         :        「人間の屑! かかってきなさい、希望は捨てないわ、最後には星が出る」(Abscheulicher! …Komm, Hoffnung, lass den letzten Stern)
         :交響曲第5番 ハ短調 op.67
  / エリザベス・ワッツ(ソプラノ)、アンドリュー・マンゼ:指揮、NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団

 マンゼさんとNDRエルプフィルの登場です。ベートーヴェンを中心にしたドイツプログラム。1曲目のヘンデル「王宮の花火の音楽」は、マンゼさん自身による編曲。バッハの「幻想曲とフーガ」もエルガーの編曲。歌曲に、オペラ「フィデリオ」のアリアも。最後は5番「運命」。
 来年はベートーヴェンのアニバーサリーイヤー。たくさん聴けそうですね。
 さて、残すプロムはあとひとつ。ラストナイトです。


◇9/14 Prom 75: Last Night of the Proms
   ◇(Prom75:Radio3)
 ・ダニエル・キダン Daniel Kidane:Woke (世界初演)
 ・ファリャ:バレエ組曲「三角帽子」第2組曲
 ・ローラ・マヴーラ Laura Mvula:Sing to the Moon
 ・マコンキー:輝かしきテムズ
 ・エルガー:ソスピーリ(ため息) op.70
 ・ビゼー:歌劇「カルメン」 より 「恋は野の鳥」(ハバネラ)
 ・サン=サーンス:歌劇「サムソンとデリラ」 より 「あなたの声に私の心も開く」('Mon coeur s'ouvre à ta voix')
 ・ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」 より「むごい運命よ」(O don fatale)
       :歌劇「アイーダ」 より 凱旋行進曲
 ・オッフェンバック:歌劇「天国と地獄(地獄のオルフェウス)」序曲
 ・グレインジャー:マーチングソング・オブ・デモクラシー
 
 ・ハロルド・アーレン:「オズの魔法使い」 より 「虹の彼方に(Over the Rainbow)」
 ・ガーシュイン:アイ・ガット・リズム
 ・ヘンリー・ウッド:イギリスの海の歌による幻想曲
 ・アーン(サージェント:編曲):ルール・ブリタニア!
 ・エルガー:威風堂々 第1番 ニ長調 「希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)」
 ・パリー(エルガー:編曲):エルサレム
 ・ブリテン:編曲:イギリス国歌
 ・スコットランド民謡(Paul Campbell:編曲):Auld Lang Syne
  / ジェイミー・バートン(メゾソプラノ)、BBCシンガーズ、BBCシンフォニーコーラス
  サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団

 ラストナイトです。今年の指揮はオラモさん。「ルール・ブリタニア」他、声楽ソロはメゾのバートンさん。メゾが活躍するオペラアリアをたくさん聴けるのが嬉しい。
 エルガーの「ソスピーリ」は、1914年のファーストナイトでヘンリー・ウッドが世界初演しました。今年を含めて、意外にも3回しか演奏していません。
1914年8月15日:Prom 01 - First Night of the Proms 1914
 当時は、現在ではラストナイトの定番曲の「イギリスの海の歌による幻想曲」や「威風堂々第1番(Land of Hope and Glory)」をファーストナイトでやっていたんですね。ヘンリー・ウッドを称える今年のプロムスのラストナイトは、「イギリスの海の歌による幻想曲」は欠かせません。
 ラストナイトも女性作曲家が活躍。月面着陸50年のプロムスを締めくくるのは、シンガー・ソングライターとして活躍しているローラ・マヴーラさんの「Sing to the Moon」.もう1曲、エリザベス・マコンキーの作品も。ロンドンの情景が浮かんでくる作品。
 ミュージカル「オズの魔法使い」の「虹の彼方に」も入っています。今年で80周年。これも皆で大合唱かな。
 ラストナイトの曲順変更、追加曲がありました。ガーシュインの「アイ・ガット・リズム」も。これは元々はミュージカル「ガール・クレイジー」の歌だったんですね。これはバートンさんの歌が炸裂しそう。ミュージカルソングが2曲になりました。これは楽しいぞ。

 ラストナイトは音声だけ聴いても楽しいですが、映像を観てこそ…今年もテレビ放送お願いしますNHKさん。
 ラストナイトは終演後に公式の画像や映像の一部がアップされると思うので、また追記します。楽しみだなぁ。

【ラストナイト追記】
 ラストナイトは第2部を生中継で聴きました。第1部はこれから。
 Proms公式による、ラストナイトのまとめです。
BBC Proms 2019:What happened at Last Night of the Proms 2019
 ツイッターで映像もツイートされていて、少し観ることができます。この他にもBBC Proms公式アカウントには映像付きのツイートがあるので見てみてください。

BBC News:'Queer girl with a nose ring' rocks the Last Night of the Proms
 ラストナイトに関してのニュース記事です。

 今年のラストナイト。「ルール・ブリタニア」では、メゾソプラノのジェイミー・バートンさんが歌ったのですが、歌いながら虹色の旗を振っていました。LGBTのシンボルの虹色。バートンさんもLGBTなのだそうです。その前に歌った「オズの魔法使い」の「虹の向こうに」もそういう意味があったのか。
Rule, Britannia! (excerpt) with Jamie Barton and rainbow flag (BBC Proms 2019)


 1分で振り返る今年のラストナイト。編集上手い。
Best moments from Last Night of the Proms 2019


 ラストナイトの舞台裏写真集。かっこいいなぁ。
BBC Proms 2019:Backstage at the Royal Albert Hall during Last Night of the Proms 2019


 ということで、2019年のプロムス、私の選んだプロムリストでした。オンデマンドは30日間、ラストナイトなら10月14日ごろまで聴けるので、何回でもどうぞ。

# by halca-kaukana057 | 2019-08-30 21:22 | 音楽
 以前、「満願」を読んで作者の米澤穂信さんのことを知りました。米澤さんの代表作でデビュー作と言えば、「氷菓」に始まる「古典部」シリーズ。タイトル、「古典部」シリーズのことは名前は聞いたことがあったけど中身はよく知らない。アニメ本編も見たことはない。気になるから原作を読んでアニメも観てみようと思っていたら…こんなことに…。
満願


氷菓
米澤 穂信/KADOKAWA、角川文庫/2001(初版は角川スニーカー文庫、2001)


 高校に入学した折木奉太郎。「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」をモットーとする「省エネ」主義者。これといって趣味もなく、何かに活力を持つことを浪費と思っている。そんな奉太郎は、世界中を旅している姉の供恵から、彼女が所属していた部活「古典部」に入れという手紙が届く。部員がおらず廃部寸前の「古典部」を守りなさい、と。
 その通りに古典部に入部した奉太郎は、部室の地学講義室に向かう。鍵を開けると、一人の女子生徒がいた。同じ新入生の千反田える。さらに、奉太郎の旧友の福部里志もやって来る。えるは鍵を持っていないのに講義室の中にいた。その時鍵は開いていたという。奉太郎がやって来るまでえるは部屋に閉じ込められていた…えるは疑問を持つ。

 ミステリーものと聞いていて、人が死んだりするのは全く駄目ではないがあまり気分がよくないなぁ…と思っていたが、そういう話はない。あらすじにも書いた、えるが教室に知らない間に閉じ込められていたこと。些細なことで、まぁいいかと流してしまいそうなことだ。えるには何も危害もなく、奉太郎も困ることも何もない。でも…。えるの一言「わたし、気になります」ここから全ては始まった。

 ミステリー、推理ものは殺人事件ばかりではない。「シャーロック・ホームズ」シリーズも殺人事件だけではない。よく考えてみると奇妙なことも依頼される。(そんな奇妙な話をうまく学園ものにアレンジした三谷幸喜:脚本のNHK人形劇「シャーロックホームズ」は素晴らしい、本当に面白かった)
 ほんの小さな違和感。些細な出来事。日常生活に埋もれて、そのまま見過ごして通り過ぎてしまうようなこと。そんな「日常の謎」に、「わたし、気になります」と興味を持つえる。情報通で様々な知識を提供する里志。えるの好奇心から逃れたいと思いつつも、興味を持ってしまい、それらをまとめて、推理する奉太郎。ホームズは、「君はただ眼で見るだけで、観察ということをしない。見るのと観察するのとでは大違いなんだ。」と言う。ただ「見て」いないで、「観察」した上で「気になる」と言うえる。「観察」して答えを導く奉太郎。とても面白い。導き出された答えも、日常の些細なこと。でもよく「観察」すれば面白い。奉太郎がこんなに推理力があるのは何故なのだろうか。成績もとてもいいわけではない(学業に関しても「省エネ」だから)。そのあたりは後のシリーズで明かされていくのだろうか。
 「古典部」にはもう一人、奉太郎の幼なじみの伊原摩耶花も入部する。私はまだ摩耶花のキャラがつかめていない。これも後々か。

 「古典部」の活動は特に決まってはいない。ただ、文化祭で文集を出すことが伝統となっているらしい。この文集と、えるの過去、家の話が大きな謎に向かっていく。
 最初読んで、随分堅い、古めかしい言葉遣いをする高校生だなと思った。奉太郎も、里志も、えるも、摩耶花も。でも、この雰囲気が彼らの通う高校・神山高校の雰囲気に合っているし、この大きな謎に対してちょうどよく感じる。
 前の記事の「ファースト・マン」、アポロ11号の月面着陸は、私にとっては歴史だ。でも、当時リアルタイムで生中継を見ていた人には実際の体験だ。このある過去についての「歴史」と「実際の体験」の差。私にも、奉太郎たちにとっても「歴史」だった出来事が、文集の謎を解くことで、「実際の体験」にはならなくても、もう少し身近な「過去の実際の出来事」になる。それが、今現在や未来につながることもある。不思議だなと思う。

 「古典部」に入ったことで、「省エネ」だった奉太郎に変化が。奉太郎は、青春を「薔薇色」と表現し、一方自分は「灰色」と例えている。こんな箇所がある。
俺だって楽しいことは好きだ。バカ話もポップスも悪くはない。古典部で千反田に振り回されるのも、それはそれでいい暇つぶしだ。
 だが、もし、座興や笑い話ですまないなにかに取り憑かれ、時間も労力も関係なく思うことができたなら……。それはもっと楽しいことではないだろうか。それはエネルギー効率を悪化させてでも手にする価値のあることではないだろうか。
 例えば、千反田が過去を欲したように。
(180ページ)
 奉太郎がえるの過去や叔父のこと、そして文集のことで触れたことは、奉太郎の「省エネ」とは正反対のことだった。それは、「薔薇色」とはちょっとちがうけれども、熱意がある。その熱意を受け取った奉太郎。今後、どう変化していくか楽しみ。
 続きのシリーズも読みます。


 では、アニメの話も少し。ちょうど小説を読んでいたら、GYAO!でアニメが配信開始されました。

GYAO!:アニメ:氷菓

 観てみました。まだ2話までしか観ていませんが面白い。原作を絵にするとこうなるんだなぁ、と思う。伏線、推理の鍵となるものが何気なく登場しているのがいい。ああ、これか、と。登場人物の口調も上述の通り、高校生にしては堅い、古めかしいが、今風のキャラデザのアニメに合うのがすごい。「古典部」の世界だと思えてしまう。アニメで観るとまた違う。面白さが倍になる。アニメも最後まで観ます。
 オープニングの映像もきれいで、Chouchoさんの歌もいい。奉太郎のことであり、えるの願いのようにも思える。そして、オープニングを観ていたら何故か涙が溢れてきた。ちょっと切ない歌のせいだろうか。それとも、スタッフクレジットを読んだせいだろうか。事件が起こった時はとにかくショックだった。このブログでも、「けいおん!」や「日常」を取り上げてきた。大好きなアニメだ。何かできることはないかとささやかだが募金もした。他のアニメを観ていても、大勢のスタッフさんたちがいて、このアニメはできているんだと思うようになった。この「氷菓」は、アニメそのものも面白いけれども、作り手のことを思わずにはいられない。アニメ「氷菓」は、その意味でも見届けたい。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
# by halca-kaukana057 | 2019-08-26 22:54 | 本・読書
 この7月で、アポロ11号の月面着陸から50年。私も月やアポロ関係の本を読んでいますが、この本は読まねばならないだろうと思って読んだ。映画の原作ですが、映画は観ていません(上映館がない)

ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生

ジェイムズ・R. ハンセン:著、日暮雅通、水谷淳:訳/河出書房新社、河出文庫/2019


ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生

ジェイムズ・R. ハンセン:著、日暮雅通、水谷淳:訳/河出書房新社、河出文庫/2019



 ポルノグラフティが歌う「アポロ」の歌詞…「ぼくらが生まれてくるずっとずっと前には…」普段は、自分は生まれていなくても実際にあったこと、歴史上の事実、人類は月まで行って月に降り立ったことは変わらない、と思ってきたのだが、この本を読んでいたら何故かその歌詞に共感してしまった。自分は生まれていなかった時代に、宇宙開発は黎明期から月を目標にした時代になり、月へ向けて奮闘してた人々がいた。とても遠い時代のことに思えてしまった。自分に関係がないわけじゃないけど、遠い世界、遠い時代のことなんだな…と思ってしまった。それは、私が今までアポロ計画や、その前のジェミニ計画、そしてアポロ計画で一番有名な人物と言っていいニール・アームストロングという人について知らないことがたくさんあったことに気づいたからだ。

 アームストロングは、自分のことをあまり語ろうとしなかった。アームストロングの自伝を出すことに対しても、彼はとても慎重だった。ちなみに、この本は2005年に最初の版が出版され、2012年、アームストロングが亡くなった後第2版が出版された。そして、2018年アームストロングが亡くなった時のことなどを加筆、アポロ11号月面着陸50年を記念して2018年新版が出版された。

 宇宙開発の黎明期のNASAの宇宙飛行士というと、明るく快活、おおらかな性格で、アメリカの英雄という輝きを上手に纏う人をイメージする。しかし、アームストロングは違った。根暗なわけではない。引っ込み思案なわけでもない。明るく快活ではある。しかし、思慮深く、控えめで、言葉を慎重に選んで話し、物事を緻密に考えてから行動する人だった。ジョークを言って場を和ませることはするので、堅物というわけではない。愛想もよく人に好かれていた。機転が利き、トラブルが起こっても慌てない。月着陸訓練機(LLTV)での訓練中、制御不能となり、アームストロングは脱出装置で脱出し一命を取り留めたことがあった。しかしその約1時間後、アームストロングは何事もなかったかのようにオフィスで仕事をしていた。事故のことを知った他の宇宙飛行士は平然としているアームストロングにとてお驚いたそうだ(当然だ)。そして、月面着陸をした後も、隠遁生活をしたわけではなかったが、「ファースト・マン(月面に初めて降り立った男)」と権力を振りかざすことも、出しゃばることはしなかった。不思議な魅力の人だなと感じた。

 アームストロングは、根っからのパイロットだった。子どもの頃から飛行機が大好きで、自動車免許を取るより先に飛行機を操縦するようになった。大学在学中、兵役で海軍に所属し、実戦にも赴いた。大学卒業後はNASAの前身、NACAのテストパイロットになり、超音速での飛行を繰り返した。今まで誤解していたのだが、アームストロングは宇宙飛行士になった時、軍人ではなく民間人だった。民間人初の宇宙飛行士だった。テストパイロットというと、映画「ライト・スタッフ」を思い出すが、あの映画で描かれていることは事実と反することも知ってショックだった。違うのか…。
 そんなアームストロングが何故宇宙を目指すようになったのか。詳しくは書かれていない。ただ、関係することがいくつか書かれている。あるとても悲しい出来事について書かれているが、それがアームストロングを宇宙に向かわせたのだろうか。

 アームストロングはアポロ11号の船長。でも、その前の宇宙飛行の実績については知らなかった。1966年のジェミニ8号での飛行。トラブルにより、予定されていた全てのミッションを行うことができず、アームストロングは残念がっていた。その帰還の数日後には現場に戻り、後続のミッションを支えた。ジェミニ計画の箇所も興味深かった。まさに宇宙飛行黎明期。

 そして、アポロ計画へ。アームストロングが11号の船長になったことは決まっていたが、11号で月面に着陸、EVA(船外活動、つまり、月の上を歩くこと。EVAというと私にとってはシャトルやISSでの船外活動のイメージなので、アポロ計画の月面での活動もEVAと呼ぶのに驚いた)を行うのは最初から決まっていたわけではないのに驚いた。1969年になってから、月着陸を行うかもしれない、と告げられる。その後の、誰が最初に月に降りるのか。アームストロングとオルドリンの反応が正反対。アームストロングの性格だったからこそ、様々なものに耐えられたのかもしれない。アポロ11号のクルー3人の関係は不思議な関係だ。宇宙飛行士というと、誰とでも仲良くできて、チームワークを大切にする。意見が違うことがあっても冷静に話し合って理解し合う。何が起こるかわからない、命の危険もある宇宙空間。お互いの命を預けても構わないぐらいに信頼し合うことを大事にするイメージがある。この3人はちょっと違う。信頼していないわけではないけど…。これで耐えることができた3人はすごいと思う。

 月着陸の箇所も、知らなかったことがいくつもあった。そういえば、アポロ計画、ならびに11号の飛行を支えたジョン・ハウボルトとマーガレット・ハミルトンの名前が出てこなかったのが残念。アームストロングの伝記だから仕方ないか。
 残念なのは、月面での写真にアームストロングの写真はほぼないということだ。写真はほとんど全てオルドリンのものだった。アームストロングの控えめな性格のせいなのだろうか。それとも、そこまでのことを想定していなかったということなのだろうか。6分の1の重力は、歩くこと以外でも不便なことがある。無重力(微小重力)ではないのだから、ISSほどの慣れと苦労はしないのだろうと思っていたが、どうも違うらしい。月面での生活を描いたSF作品を見る目が変わりそうだ。
 アポロ11号の月面着陸というと、星条旗を月面に立てたのも印象的で、その意味を考えてしまう。その一方で、国に関係なく宇宙に挑んできた人たちへの敬意を示した記念品を月面に残していた。

 帰還後、アポロ11号のクルーは地球の英雄となった。注目されればされるほど、各々の利害のためにデマを流して利用しようという人もいる。メディアは追いかけ回す。しかし、アームストロングの性格や考えはぶれることはなかった。アームストロング個人を勝手に英雄視する商品などに対しては抗議をした。少しも舞い上がることもなく、謙虚であり続けた。そして、アームストロングはパイロットであった。これは現代も変わらないのだが、読んでいて、アポロ11号の船長である宇宙飛行士のアームストロングと、一個人のニール・アームストロング。これを切り離して報道なり、捉える、認識することは人類にはできないのだろうか。人類は月まで行ったというのに。現代なら、できている国や地域はあると思う。しかし、日本はできていないと思う。読んでいて悲しくなった。

 映画はどんな感じなのだろうか。この原作から映画を作るのは難しそうだ。「Hidden Figures(邦題:ドリーム)」みたいになっているのだろうか。こちらも原作はとても堅いノンフィクションだった。
 この本のこの堅さ。これこそが、アームストロングなのだと思う。
 
# by halca-kaukana057 | 2019-08-22 23:09 | 本・読書
 今年もこの季節がやってきました。ペルセウス座流星群。

アストロアーツ:【特集】ペルセウス座流星群 2019年

 今年の極大は13日。しかし、お天気がよくなかった。しかも、今年は月明かりがあり条件が悪い。諦めて寝ていました。

 今日未明、夜中に目が覚めた。もしかしてと外を見たら、晴れている。快晴。満月直前の月も大分西に傾いて、東の空なら大丈夫そう。極大は過ぎてしまったが、やっぱり今年もペルセ群が観たい。ということで、月明かり等が目に入らないようにして、東の空を中心に、午前2時半頃~3時半過ぎまで観測することにしました。

 東の空には、おうし座が大きく見えました。「すばる」プレアデス星団もはっきりと見えました。徐々にオリオン座、ふたご座も上ってきています。本当に快晴で空も澄んでいて、観測には申し分ない夜空でした。これで月明かりがなかったら、もっとたくさんの星が見えただろうに…。
 極大を過ぎたため、なかなか流れないなと観ていたら、オリオン座で火球クラスの明るい流星が。とても明るかったです。その後はぽつぽつ小さいのが流れていました。多分どれもペルセ群の流星だったと思う。もうひとつ明るい流星も観られました。
 約1時間で5個程度。流れ星の観測も楽しかったですが、徐々に上ってくるオリオン座やふたご座を観るのが楽しかった。地球は自転しているのだなと実感しました。3時半を過ぎると、東の空がぼんやりと明るくなってきた。昼間のためにもう一眠りしようとここで切り上げ。流星観測はどこで切り上げるかに迷います。あと1個流れたら…を繰り返すw

 今年はふたご座流星群も月明かりで条件が悪いらしい…。ペルセ群よりも、ふたご群の方が見やすいのだが…。
# by halca-kaukana057 | 2019-08-15 21:34 | 宇宙・天文
 ロンドンで絶賛開催中の「BBC Proms」。8月後半の私が選んだプロムリストです。8月後半も盛りだくさんです。そろそろ、オンデマンドを聴くのに遅れが出てきました…。
 7月はじめの頃のプロムのオンデマンド配信が終わりに近づいているものもあります。聴き逃しのないよう確認を。バイノーラル・サウンド配信の楽曲も増えています。


・7月の各プロムの記事BBC Proms ( プロムス ) 2019 私選リスト その1 [7月] (随時追記中)
・8月前半BBC Proms ( プロムス ) 2019 私選リスト その2 [8月前半] (随時追記中)


 今年の大きなテーマのひとつが、プロムスの創始者、サー・ヘンリー・ウッドの生誕150年。それを記念して、ウッドが初演(世界初演、イギリス初演、プロムス初演など)した作品を数多く取り上げています。公式サイトでは、ウッドの初演した作品には「Henry Wood Novelties」と表記があります。とにかく多いです。
 もうひとつの大きなテーマが宇宙。アポロ11号月面着陸から50年を記念してのプログラムです。宇宙に関する作品も多く演奏されます。

 プロムスの全公演は、BBC Radio3で放送されます。生放送を聴けなくても、30日間のオンデマンド配信があるので時間のある時にゆっくり楽しめます。再生はBBC Radio3の各プロムのページでどうぞ。今年はプロムス公式サイトで再生できない、リンクもないので、Radio3へのリンクを貼っておきます。
 パソコンからはそのままブラウザで。スマートフォンからは「BBC iPlayer Radio」のアプリを使うと便利です。無料でダウンロードできます。
 通常の放送だけでなく、Radio3の番組「Afternoon Concert」はプロムス期間中、各プロムの再放送をしています。オンデマンドの配信が期限切れで聴き逃してしまった、日本時間の22時からの放送でちょうど聴ける、という方はこちらもどうぞ。放送されないプロムもあるので注意。
BBC Radio3:Afternoon Concert

 今年も、バイノーラル・サウンドでの配信もしています。一部公演ですが、立体音響で楽しめます。普通のヘッドホンで構いませんので聴いてみてください。随時追加されていくと思います。配信公開期限はいつまでなのかわかりません。通常のオンデマンド公開期限の30日を一応目安にしておくと安心かと思います。
BBC Proms:Binaural Proms 2019

 去年のバイノーラル・サウンド配信もまだ残っているのでリンクしておきます。
BBC Proms 2018:Immerse yourself in music with spatial headphone mixes from the Proms

 では、8月後半の各プロムを見ていきましょう。

◇8/16 Prom 40: Queen Victoria's 200th Anniversary
   ◇(Prom40:Radio3)
 ・アーサー・サリヴァン:バレエ音楽「ヴィクトリア朝とメリー・イングランド」組曲
 ・メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲 第1番 ト短調 op.25
 ・サクス=コバーグ=ゴータ公子アルバート:歌曲集
 ・メンデルスゾーン:交響曲第3番 イ短調 op.56「スコットランド」
  / アレッサンドロ・フィッシャー(テノール)、スティーヴン・ハフ(ピアノ)、アダム・フィッシャー:指揮、エイジ・オヴ・インライトゥンメント管弦楽団

 ヴィクトリア女王生誕200年を記念してのプロムです。サリヴァンはオペレッタ「ミカド」の作曲家。ヴィクトリア女王はメンデルスゾーンがお気に入りでした。ピアノ協奏曲1番と、「スコットランド」交響曲を。ヴィクトリア女王の夫、プリンス・コンソート・アルバートは作曲もしていました。その作曲した歌曲も。プロムスのメイン会場、ロイヤル・アルバート・ホールは、アルバート公に捧げられたホール。2017年のラストナイトのテレビ放送で、ロイヤル・アルバート・ホールの歴史を紹介していましたね。
 ピアノ協奏曲のピアノですが、ヴィクトリア女王のエラールのピアノなのだそうです。公式の写真を見ましたが、金ぴかのとても豪華なピアノ。音色も現代のピアノとは違う音色。アルバート公の歌曲集は、このピアノで伴奏をしています。ピアノ演奏はピアノ協奏曲に続きハフさん。アルバート公に捧げられたホールで、ヴィクトリア女王のピアノを演奏し、アルバート公の作曲した歌曲を演奏する。こういう趣向のプロムもいいですね。
 ラジオ録音で聴いているからいいのだが、実際のコンサートではあの大きなホールであのピアノはどう響いたんだろう。後ろの席、一番上のバルコニーまで音は届いたのだろうか。

 ハフさんのアンコールの映像がYouTubeに上がっていました。すごいピアノだ…。
Proms encore played on Queen Victoria's golden piano (BBC Proms 2019)
 ショパン:ノクターン 第2番 変ホ長調 op.9-2


◇8/17 Proms at … Holy Sepulchre London
   ◇(Proms at … Holy Sepulchre London:Radio3)
 ・ウォルトン:Where does the uttered music go? 絶対音楽はどこへ行くのか
 ・ブリテン:Sacred and Profane op.91 神聖と世俗
 ・アイアランド:聖なる少年
 ・シア・マスグレイヴ Thea Musgrave:Rorate coeli
 ・エリザベス・マコンキー Elizabeth Maconchy:Three Donne Songs – No. 1: A Hymn to God the Father
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:真理のために勇敢に Valiant for truth
 ・ジュディス・ウィアー Judith Weir:Missa del Cid エル・シッドのミサ
 ・ジョアンナ・リー Joanna Lee:At this man’s hand (世界初演)
  / ソフィ・イェアンニン Sofi Jeannin:指揮、BBCシンガーズ

 BBCシンガーズの無伴奏合唱プロム。イギリスの宗教合唱曲を集めています。


◇8/17 Prom 41: Rimsky-Korsakov, Rachmaninov, Lyadov & Glazunov
   ◇(Prom41:Radio3)
 ・リムスキー=コルサコフ:歌劇「ムラダ(Mlada)」組曲
 ・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番 嬰ヘ短調 op.1 (1891年初稿)
 ・リャードフ:バーバ・ヤガー op.56、キキーモラ op.63、ヨハネの黙示録より op.66
 ・グラズノフ:交響曲第5番 変ロ長調 op.55
  / アレクサンドル・ギンジン Alexander Ghindin (ピアノ)、ウラディミール・ユロフスキ:指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

 ユロフスキさんとロンドン・フィルのオール・ロシア・プロムです。しかも、全曲ヘンリー・ウッドが初演しました。リムスキー=コルサコフとラフマニノフは世界初演。リャードフとグラズノフはイギリス初演。すごい。
 ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番は1917年に改訂されています。今回演奏するのは初稿です。ラフマニノフが卒業試験のために作曲しました。
 Prom18でも書きましたが、ロンドン・フィルの次期首席指揮者が、エドワード・ガードナーさんに決定しました。


8/18 ◇Prom 42: Youthful Beginnings
   ◇(Prom42:Radio3)
 ・ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 op.21
 ・クララ・シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 op.7
 ・ソフィア・グバイドゥーリナ Sofia Gubaidulina:おとぎ話の詩
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第1番 ヘ短調 op.10
  / マリアム・バタシヴィリ(ピアノ)、ラファエル・パヤーレ:指揮、アルスター管弦楽団

 作曲家たちの若き日の作品を集めました。ベートーヴェンの1番は、全音のソナチネアルバム1巻に第2楽章が収録されていますね。注目はクララ・シューマンのピアノ協奏曲。ロベルト・シューマンの妻で、ピアニストとして活躍したクララ。作曲作品も残っています。ロベルトのピアノ協奏曲と同じイ短調。ピアノソロのバタシヴィリさんは先日来日してましたね。ショスタコーヴィチも交響曲第1番。


◇8/19 Proms at … Cadogan Hall 5: Louise Alder
   ◇(Prom CH5:Radio3)
 ・シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン D118、夜と夢 D827、ます D550
 ・メンデルスゾーン:歌の翼に op.34-2、月 op.86-5、新しい恋 op19a-4
 ・ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:山の喜び op.10-5、なぜばらはこんなに青ざめているの op.1-3、南へ op.10-1
 ・リスト:喜びでいっぱい、そして悲しみでいっぱい S.280、おお愛せよ、お前が愛しうるかぎり S.298、もし素敵な芝生があれば FWV.78、おお!私が眠る時 S.282、「どうやって」彼らは尋ねた S.276
 ・ショパン:願い op.74-1、素敵な若者 op.74-8
 ・ロッシーニ:スペインのカンツォネッタ
  / ルイーズ・オルダー(ソプラノ)、ゲイリー・マシューマン(ピアノ)

 カドガンホールシリーズ、5回目はロマン派の歌曲を。ファニー・メンデルスゾーンはフェリックスの姉。リストやショパンの歌曲はあまり聴かないので聴いてみる。ドイツリートは今私も取り組んでいるものがあるので、作品は違いますがドイツリートの発音や歌の雰囲気などを学べたら。
 リストの「おお愛せよ、お前が愛しうるかぎり」は、ピアノ曲「愛の夢 第3番」として有名なあの曲です。


◇8/19 Prom 43: Beethoven’s Ninth Symphony
   ◇(Prom43:Radio3)
 ・ジョナサン・ダウ:We Are One Fire (世界初演)
 ・ディーター・アマーン Dieter Ammann:ピアノ協奏曲 (世界初演)
 ・ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱付き」
  / アヌ・コムシ(ソプラノ)、ヒラリー・サマーズ(コントラルト)、ミカエル・ヴェイニウス Michael Weinius(テノール)、ミカ・カレス Mika Kares(バス)
アンドレアス・ヘフリガー(ピアノ)
BBCシンフォニーコーラス
ネイル・フィリス、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団

 8月19日は声楽回か。第九も毎年どこかのオケが演奏するプロムス定番曲。今年はオラモさん指揮、BBC響です。その前に世界初演作品を2つ持ってくるのがプロムスらしい。1曲目のダウさんの作品は合唱曲。BBC響の合唱監督のフィリスさんが指揮します。アマーンさんのピアノ協奏曲新曲と第九はオラモさん。昨年のロイヤル・ストックホルム・フィル来日(日本・スウェーデン国交樹立150年記念演奏会)で、第九もあり、聴きに行きたいなと思ったのですが行けず。オケは違いますが(あと、プロムスという舞台も特殊だと思う)オラモさんが指揮する第九を聴いたことがないので聴いてみたい。


◇8/20 Prom 44: Belshazzar’s Feast
   ◇(Prom44:Radio3)
 ・シャルル・ケクラン Charles Koechlin:レ・バンダール・ログ
 ・ヴァレーズ:アメリカ(1921年初稿)
 ・ウォルトン:ベルシャザールの饗宴
  / ジェラルド・フィンリー(バリトン)、Orfeó Català、Orfeó Català Youth Choir、ロンドン・シンフォニー・コーラス、サイモン・ラトル:指揮、ロンドン交響楽団

 ラトルさんとロンドン響の登場です。1曲目のケクランについては初めて知りました。小説「ジャングル・ブック」を基に作曲されたそう。ヴァレーズの「アメリカ」は初稿。現行版は何度か聴いたことがあるのですが、初稿は初めて。メインはウォルトンの方の「ベルシャザールの饗宴」。シベリウスではない。バリトンソロは、昨年のラストナイトで大活躍したフィンリーさん。


◇8/22 Prom 46: City of Birmingham Symphony Orchestra
 ・ドロシー・ハウエル Dorothy Howell:交響詩「ラミア」
 ・エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 op.85
 ・オリヴァー・ナッセン:ヤンダー城への道 op.21a
 ・ヴァインベルク:交響曲第3番 (ロンドン初演)
  / シェク・カネー=メイソン(チェロ)、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ:指揮、バーミンガム市交響楽団

 グラジニーテ=ティーラさんとバーミンガム市響(CBSO)の登場です。1曲目、ドロシー・ハウエルはイギリスの女性作曲家。バーミンガムの生まれだそうです。この「ラミア」は、ウッドが世界初演しています。どんな曲だろう。エルガーのチェロ協奏曲のソロは、ヘンリー王子の結婚式で演奏したことで有名になったカネー=メイソンさん。昨年プロムス直前に亡くなったナッセンさんの作品も取り上げます。メインは再び登場ヴァインベルク。これもロンドン初演。


◇8/23 Prom 47: Leipzig Gewandhaus Orchestra
   ◇(Prom47:Radio3)
 ・J.S.バッハ:幻想曲とフーガ ト短調 BWV542
       :カンタータ147番 BWV147「心と口と行いと生活で」
       :前奏曲 BWV552 「聖アン」
       :シュープラー・コラール集 第1曲「目覚めよと呼ぶ声あり」 BWV645 より「主よ、人の望みの喜びよ」
       :フーガ BWV 552 「聖アン」
 ・ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 (1890年版 ノヴァーク版)
  / ミヒャエル・シェーンハイト Michael Schönheit(オルガン)、アンドリス・ネルソンス:指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

 ネルソンスさんとライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の登場です。前半はバッハの作品を、ライプツィヒのオルガニスト、シェーンハイトさんの演奏で。バッハがオルガンを弾いていたのライプツィヒ。後半はブルックナー8番。Prom31でも書きましたが、今年のプロムスは、演奏する版・稿を明記しています。


◇8/24 Prom 48: Rachmaninov, Prokofiev & Silvestri
   ◇(Prom48:Radio3)
 ・コンスタンティン・シルヴェストリ Constantin Silvestri:弦楽オーケストラのための3つの小品
 ・プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番 ト短調 op.16
 ・ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 op.27
  / チョ・ソンジン(ピアノ)、クリスティアン・マチェラル:指揮、BBC交響楽団

 指揮のマチェラルさんは、新シーズンからケルンWDR交響楽団の首席指揮者になる方。サラステさんの後継です。1曲目のシルヴェストリ。シルヴェストリはルーマニアの指揮者で作曲家。今年、没後50年です。ボーンマス響の首席指揮者で、イギリスに帰化しました。2曲目からはロシアの作曲家たちを。


◇8/26 Proms at … Cadogan Hall 6: Amatis Trio
   ◇(Prom CH6:Radio3)
 ・シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 op.70
 ・クララ・シューマン:3つのロマンス op.22
           :ピアノ三重奏曲 ト短調 op.17
  / Amatis Piano Trio

 シューマン夫妻の室内楽作品を。元々はピアニストを目指したシューマン、ピアニストのクララ。ピアノとは相性がいい2人です。クララの「3つのロマンス」はピアノとヴァイオリンのための作品。


◇8/26 Prom 50: Orchestre de Paris
   ◇(Prom50:Radio3)
 ・シューマン:ゲノフェーファ 序曲 op.81
 ・イェルク・ヴィトマン Jörg Widmann:バビロン組曲 (ロンドン初演)
 ・ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 op.68 「田園」
  / ダニエル・ハーディング:指揮、パリ管弦楽団

 ハーディングさんは先日パリ管の首席指揮者を退任。でも、パリ管とプロムス登場です。2曲目のヴィトマンは、作曲家で指揮者でクラリネット奏者。今回演奏するのは、自作のオペラ「バビロン」からの組曲。ロンドン初演です。メインは「田園」。来日公演でも演奏していましたね。


◇8/27 Prom 51: The Magic Flute
   ◇(Prom51:Radio3)
 ・モーツァルト:歌劇「魔笛」 K.620
  / デイヴィット・ポーティロ David Portillo(タミーノ)、ソフィア・フォミナ Sofia Fomina(パミーナ)、ビョルン・ブルガー Björn Bürger(パパゲーノ)、アリソン・ローズ Alison Rose(パパゲーナ)、ブラインドリー・シャラット Brindley Sherratt(ザラストロ)、Caroline Wettergreen(夜の女王)、イェルク・シュナイダー Jörg Schneider(モノスタトス)、他
Glyndebourne Chorus、ライアン・ウィッグルスワース:指揮、エイジ・オブ・エンライトゥメント管弦楽団

 今年のプロムスのオペラ1作品目。聞き所がたくさんの「魔笛」。楽しみたいと思います。


◇8/28 Prom 52: Mozart, Tchaikovsky, Stravinsky & Ryan Wigglesworth
   ◇(Prom52:Radio3)
 ・モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365
 ・チャイコフスキー:組曲第4番 ト長調 op.61 「モーツァルティアーナ」
 ・ウィッグルスワース:ピアノ協奏曲 (世界初演)
 ・ストラヴィンスキー:妖精の口づけ
  / マルカンドレ・アムラン(ピアノ)、ライアン・ウィッグルスワース:指揮・ピアノ、Britten Sinfonia

 ウィッグルスワースさんが2日連続の登場。モーツァルト「魔笛」の翌日は、モーツァルトと、モーツァルトに影響を受けたチャイコフスキー、チャイコフスキーに影響を受けたストラヴィンスキーというインスパイアの連鎖プログラムです。面白い。ストラヴィンスキーはバレエ音楽。
 ウィッグルスワースさんは作曲家でもあり、ピアニストでもあります。1曲目のモーツァルトの協奏曲、3曲目のウィッグルスワースさん自身のピアノ協奏曲でソロを務めます。モーツァルトでは、アムランさんが共演。元々はポール・ルイスさんでしたが変更です。
 ウィッグルスワースさんは9月9日、カドガンホールシリーズ8でも登場します。


◇8/29 Prom 53: Elgar's The Music Makers
   ◇(Prom53:Radio3)
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲
 ・ヒュー・ウッド Hugh Wood:コーモスからの場面 op.6
 ・エルガー:ミュージック・メイカーズ op.69
  / ステーシー・タッパン Stacey Tappan(ソプラノ)、サラ・コノリー(メゾソプラノ)、アンソニー・グレゴリー Anthony Gregory(テノール)、BBCシンフォニーコーラス、アンドリュー・デイヴィス:指揮、BBC交響楽団

 アンドリュー・デイヴィスさんとBBC響のイギリスプログラムです。ヒュー・ウッドもイギリスの作曲家。ジョン・ミルトンの詩を、ソプラノとテノールが歌います。デイヴィスさんとBBC響でCDが出ています。
 エルガー「ミュージック・メイカーズ」はメゾソプラノと合唱と管弦楽のための作品。エルガーの過去の作品がいくつも引用されます。


◇8/30 Prom 55: Handel's Jephtha
   ◇(Prom55:Radio3)
 ・ヘンデル:イェフタ HWV70
  / アラン・クレイトン(イェフタ:テノール)、Jeanine De Bique(イフィス、ソプラノ)、ヒラリー・サマーズ(ストルゲ、メゾソプラノ)、ティム・ミード(ハモル、カウンターテナー)、コーディ・クアトルバウム(ゼブル、バスバリトン)、ローワン・ピアース(天使、ソプラノ)
 スコティッシュ室内合唱団、リチャード・エガー:指揮、スコティッシュ・室内管弦楽団

 ヘンデルのオラトリオ。初めて知る作品です。聖書の「士師記」(ヨシュアの死後、サムエルが登場するまでのイスラエル人の歴史の物語。他民族に侵略されるイスラエル人を救済する英雄たちが登場する)第11章のエフタの話に基づいています。エフタもその英雄の一人。アンモン人に虐げられてきたイスラエル人を救おうとするイェフタ、娘のイフィスが犠牲となるのか…というお話。


◇8/31 Prom 56: Henry Wood Tribute
   ◇(Prom56:Radio3)
 ・ラヴェル:スペイン狂詩曲
 ・ジョン・アイアランド:ピアノ協奏曲
 ・ドブリンカ・タバコヴァ Dobrinka Tabakova:Timber & Steel (世界初演)
 ・ドビュッシー(ウッド:編曲):前奏曲 第1巻 第10曲「沈める寺」
 ・グラナドス(ウッド:編曲):スペイン舞曲集 アンダルーサ(祈り) op.37
 ・ワーグナー(ウッド:編曲):ヴェーゼンドンク歌曲集 より第5曲:夢
 ・グレインジャー(ウッド:編曲):ストランド街のヘンデル
 ・ラヴェル:ラ・ヴァルス
  / ナサニエル・アンダーソン=フランク Nathaniel Anderson-Frank (ヴァイオリン)、レオン・マッコウリー Leon McCawley (ピアノ)、ブラムウェル・トヴェイ Bramwell Tovey:指揮、BBCコンサートオーケストラ

 ヘンリー・ウッド生誕150年を記念してのプロム。ラヴェルはイギリス初演、アイアランドは世界初演でした。さらに、ウッドが編曲した作品も並びます。ウッドはどのような音使いをしていたのだろう。グレインジャーの「ストランド街のヘンデル」は、木靴踊りを模して作曲された、元はピアノ曲。


Online ジャーニー:世界最大級の音楽の祭典 BBC Proms、今年の見どころは?
 何故かこの8月後半からのプロムが多めのプロムス紹介記事です。

 9月に続きます。もう9月…。

・9月のプロムリスト:BBC Proms ( プロムス ) 2019 私選リスト その4 [9月] (随時追記中)
# by halca-kaukana057 | 2019-08-12 21:43 | 音楽

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