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翼のある言葉


「翼のある言葉」(紀田順一郎・新潮新書)

 この本はいわば名言集です。著者が読書の途中で見つけた名言をノートに書き写し、それが本になりました。名言だけでなく、その背景や言った人の経歴も詳しく記されていて、思わず「へぇー」と言ってしまいました。

 心に残る言葉がいくつもあったのですが、その中から少し紹介したいと思います。
まず、アウシュビッツに送られた精神医学者、V・E・フランクルの『夜と霧 新版』より

 
気持ちが萎え、時に涙することもあった。だが、涙を恥じることはない。この涙は苦しむ勇気をもっていることの証だからだ。


 この言葉を読んだとき、まさに今の私自身だと思いました。

 もうひとつ、中国の小説家魯迅の『故郷』より、

 
思うに、希望とはもともとあるものだともいえぬし、ないものだともいえない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には、道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。


 私がこの言葉に出会ったのは、中学生のころ教科書で『故郷』をやったときでした。今読み返してみて、もともとないものだから、もってなくてもいいじゃないか。希望は人が作っているものだから、いつか作れるだろうと思いました。

 悩んだとき、またこの本を手にしたいです
by halca-kaukana057 | 2005-03-08 21:10 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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