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モーツァルト・ピアノ協奏曲の"光の道"

 「ピアノ マスターワークス(50CD)」から、最近よく聴いているのが34枚目、モーツァルトのピアノ協奏曲20番二短調&23番イ長調(スティーヴン・コヴァセヴィチ(P)/ロンドン交響楽団/サー・コリン・デイヴィス(指揮))。20番と23番をカップリングにしたのは、とてもよかったと思う。両方とも好きな曲、一緒に聴きたい曲だ。好きな曲という理由だけでなく、この2曲を順番に聴いていると、気持ちが落ち着き、元気が出てくるという理由もある。

 20番はモーツァルトの"短調"作品。モーツァルトの短調というとト短調を思い浮かべるが、この曲は二短調。二短調は私が特に好きな調性。落ち着いているけれども、内に鋭いものとため息のような暗さを感じさせる。この暗さが好きなんだ。この曲を初めて聴いたのは、小林研一郎さん指揮、仲道郁代さんピアノの日フィルのコンサート。そこで聴いて以来、とても気に入った。
熱血ベートーヴェン
このCDの演奏は、その演奏よりは穏やかで、落ち着いた演奏。でも、時折焦りや迷いのような暗さを感じさせる。焦っている時、迷っている時、イライラしている時、暗い気持ちをどこに置いたらわからない時…この曲を聴くと自分の心を投影しているようで、落ち着きます。

 そんな20番を聴いた後、朗らかな23番を聴くと音楽も心も明るい方へと向かっているように感じます。でも、まっすぐに明るい方へと向かうのではなく、第2楽章の嬰ヘ短調の静かなメロディーが、20番での暗さを思い出させる。思い出させはするが、20番とは異なる暗さ。淡い、穏やかな暗さ。確実に和らいでいる。そして第3楽章でのはじけるような快活なメロディー。この第3楽章を聴く時には、だいぶ元気になれている。

 という想いで、私はモーツァルトのピアノ協奏曲20番&23番を聴いています。静かに音楽を聴いていたい今の季節にはぴったりです。
by halca-kaukana057 | 2009-09-24 20:41 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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