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似ている、異なる、代わりになる…不思議なリンとヒ素と生命の関係

 先日のNASAの「宇宙生物学上の画期的な発見」。発表の数日前から何だ何だと騒がれていましたが、内容は、生命にとって必要なリン(P)の代わりにヒ素(As)をDNAに取り込んで生育することのできる細菌が見つかった、とのことでした。

朝日新聞:ヒ素食べる細菌、NASAなど発見 生物の「常識」覆す

 この発表で、生命にとって水素(H)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、リン(P)、硫黄(S)の6つの元素が必要なことを初めて知りました…。水素や炭素、酸素、窒素はわかってはいましたが、リンと硫黄も必要だとは知らなかった。はい、高校の時は必修で化学を少し、喜んで迷わず地学を選択。必修で学んだ化学はどうも苦手で、生物も地学一本だったため眼中になかった文系です。よって、化学と生物には疎いです。そんな私でも、この解説はとてもわかりやすく興味深く感じ読めました。

I’m not a scientist.:<速報>リンの代わりにヒ素をDNA中に取り込む微生物が見つかった

 ヒ素というと、毒カレー事件を思い出す人も多いと思います(私も)。猛毒のイメージがあるのですが、何故ヒ素が「猛毒」なのか。リンとヒ素は周期表の同じ列に並ぶ「同属元素」。似た化学性質を持っているそうです。性質が似ているので、ヒ素をリンと間違って取り込んでしまう。でも、多くの生物にとってヒ素はリンの代わりにはならない。なので、ヒ素は生物にとっては「猛毒」とされてしまっている。これも初めて知りました。

 似ているけれども、異なるリンとヒ素。でも、ヒ素をリンの代わりにすることの出来る生命体もいる。以前、「地球ドラマチック」だったか、「ディスカバリーチャンネル」だったかで、地球とは全く異なる環境の天体で、地球のものとは全く異なる仕組みを持った生命がいるかもしれない…とCGで紹介していた番組を観た記憶があるのですが、それの裏づけとなる発見だったのです。生命がどんな環境で、どんな仕組みをもって生存・生育していけるかの可能性が広がった。凄いなと感激してしまいました。

 苦手だと思っていた化学・生物に関しても、このニュースがきっかけで勉強できました。ありがたく、嬉しいです。苦手だと思っていたものへの見方が変わったこのきっかけを大切にしていきたいとも思います。

 今、宇宙のどこかで、私達の想像を超える生き物が、どこかの星にいるかもしれない。また、星空の見方も変わりそうです。(結局天文に辿り着いてしまいましたw)
by halca-kaukana057 | 2010-12-04 22:43 | 宇宙・天文

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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