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宇宙兄弟 13

 ようやく感想書きます。「宇宙兄弟」13巻です。


宇宙兄弟 13
小山宙哉/講談社・モーニングKC/2011

 せりかの父と同じ難病に罹っていることが判明したシャロン。病気は確実に進行していたが、それでもシャロンは月面望遠鏡建設計画に向けて動き出す。その姿に、六太は「誰よりも早く月に行く」と宣言する。一方、せりかも自分の父を、そしてシャロンをも苦しめることになるこの病気に効く薬をISSで開発してみせると宣言していた。
 シャロンのことが気になって訓練や勉強に集中できずにいた六太だが、シャロンの力強い言葉と姿勢に刺激を受け、追試もクリア。その追試を受けた直後、六太は廊下で物凄いスピードで走る車椅子と衝突。その車椅子に乗っていたのは、日々人の搭乗したロケットの打ち上げの時に出会った男・デニール・ヤングだった。しかも、このデニールが、T-38練習機での六太の教官になる、と…。


 12巻の終盤、シャロンがせりかの父と同じ病気に罹っていることが判明。ショックな内容でした。しかし、それでも前を向いているシャロン。いつも南波兄弟を励まし、見守り、導いてくれた。子どもの頃、シャロンがムッタに教えた言葉「It's a piece of cake.」.ムッタは最初はこの言葉を全然違う意味で覚えていたのですが、後に本当の意味を知る。それがまた、ムッタに力を与えることとなりました。私もこの言葉は初めて知りました。ムッタと同じように、ネガティヴな意味なのかなと思っていましたが、実際の意味にはなるほどと思いました。ちょっとカッコよく決めたい時に使いたい表現です。この言葉を言うムッタもカッコイイです。

 さて、そのムッタが、いよいよT-38練習機での飛行訓練に。宇宙飛行士候補者にとって、宇宙飛行士になるために必須の訓練です。めまぐるしく状況が変化するジェット機での飛行訓練は、宇宙・宇宙機内でのミッションに繋がっている。機体の窓に目隠しをして景色が一切見えないようにし、計器のデータだけを元に操縦する訓練もある。かなりハードな訓練ですが、デニール(ヤンじい)の訓練はそれ以上に非常にハード。通常の機体よりもスピードが出るようにエンジンは改造してあるし、アクロバット飛行までしてしまう。さらに、その飛行訓練中に関係のないアメリカンジョークやクイズを言ってくる。いくつものことを同時に行うことが得意…”マルチタスク”の能力に長けているムッタも、さすがにヤンじいには参った。しかし、その背中を押していたのはやはりシャロンの存在。さらに、ヤンじいも見た目はジョークばかり言っているノリのいいおじさんですが、これまでのパイロット・教官人生の中で様々なことを経験してきた。教官として宇宙飛行士のたまごたちを育て、送り出してきた。その間には、かなしい出来事もあった。だからこそ、ヤンじいなりのやり方で、ムッタに全力でぶつかっていく。ムッタを宇宙飛行士に育てるために。ムッタとヤンじいの信頼関係が徐々に深まっていく部分に、惹き込まれました。

 一方、日々人は日本に一時帰国。日本は日々人の日本人初月面着陸で大変なことになっていました。さすがの日々人も唖然…なのには笑いました。日々人の内面が更に深まった感じです。更に、月では紫さんが…。紫さんもついにフライトできたんだ、よかった!と思う一方で、紫さん節の平常運用に爆笑でした。

 ヤンじいの怒涛の訓練も「It's a piece of cake.」で乗り切ったムッタ。晴れて本当の「宇宙飛行士」に認定です!そして、ムッタに驚きの報せが…。これはどうなるんだ!?14巻へ続きます。


 12巻が出た時にムックも出たのですが、ムックもvol.2が出ました。

We are 宇宙兄弟 VOL.02 (講談社MOOK)

講談社


 何故かどこの本屋に行っても見当たらない…。読むのは少し先になりそうです。古川さんのインタビューもあるので、読みたいのですが…。そして、このムック、それから13巻帯にも書いてあるのですが、実写映画化決定です。

映画「宇宙兄弟」公式サイト
 まだ原作は途中、まだまだこれからなのに…。心配です。

・12巻:宇宙兄弟 12
by halca-kaukana057 | 2011-04-17 22:09 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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