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[コミック版]天地明察 5

 たまっている漫画の感想を書きます。今年中に書ききれたらいいのだが…。まずは、9月に5巻が出た「天地明察」コミック版。


天地明察 5
原作:冲方 丁/漫画:槇 えびし/講談社・アフタヌーンKC/2013

 渋川春海(安井算哲)は、ことと結婚し、京都での2人の生活がはじまる。志半ばで逝ってしまった建部の夢を継ごうと、渾天儀づくりに励む。ことは、春海の話す天文のことを寄り添って聞き、春海も身体の弱いことを気遣う暮らしをしていた。そんな中、村瀬から関の新しい稿本の写しが届く。それを読んで、圧倒される春海。しかし、春海は建部の言葉と、北極出地のことを思い出し、渾天儀づくりに励むのだった。
 春海は江戸で碁打ちの勤めに戻る。そこで、勝負碁も決定する。道策との勝負に、春海も受けて立つことを決意した。
 そんな中、春海は徳川家の人物が春海に会いたがっているとの噂を聞く。そして、春海は屋敷に招かれる…。


 春海とことの2人が、とても微笑ましくてニヤニヤしながら読んでますwことさん可愛い、とても可愛い!現代的に言うなら、セミプロレベルな天文マニアの旦那と、何も知らない嫁。でも、わからなくても、楽しそうに夢中に語る旦那の話を聞いていたい…そんなことさんのけなげさに完全ノックアウトされました。春海も、ことのことをとても大事にしている。江戸に行っても、身体の弱いことのために、野菜や薬を買って送り、健康祈願をする。春海もいい人だ…。もうこの夫婦大好きです。

 春海も随分と強くなりました。関の稿本に圧倒されつつも、自分のすべきこと、やりたいと思っていること、託された想いを思い出し、自分の位置を取り戻している。関には届かないけれど、自分にはやること、やりたいことがある。北極出地の旅を経て、建部さん、伊藤さんとの出会いもあり、別れもあり…その中で、自分の位置を見い出したように思えます。以前と表情も、少し変わった気がする。

 そんな春海に、大きな転機がやってきます。いよいよ、改暦へ。徳川光圀、会津肥後守・保科正之。光圀公のキャラデザ、そして原作にはない「招き方」がまたイメージにぴったりw安斎先生といい、強烈なキャラクタばかりです。保科様は光圀公とは間逆な雰囲気ではあるけれども、やはり芯が強い。原作でも語られる、会津の藩主として民にしたこと、何をすべきかということ、そして江戸の泰平の世においての武士とは何かということ…。これについて語る箇所がとても印象的です。新たな時代の武士。武家に何が出来るのか。それは、春海が帯刀していることにも関係している。

 そして…幕命。ゾクゾクしました。原作で読んでもゾクゾクしたのですが、絵があると更にゾクゾクします。ひとつひとつ、春海は目の前のことに向き合ってきた。理由がわからない(帯刀のこと)、面白みが見い出せない(お城での碁打ち)こともある。関に設問を挑み、間違いはおかしたけれども、向き合ってきた。北極出地も、夢中で向き合ってきた。それが、この幕命に繋がっていった…。

 春海は、天文・暦のプロではない。セミプロレベルではあり、周囲にも認められているけれども、本業は碁打ち。でも、天文も暦も算術も、まだまだ未熟と思いつつもその腕を磨いてきた。天文と暦は、そう簡単に腕が上がるものではない。毎日の観測をこつこつと続けて、腕をあげてゆくもの。そんなことを続けてきたから、それを見て、認めてくれる人が何人もいた。これから、改暦への長い道程が始まる。それでも、春海はこつこつと進んでいくだろう。春海だからこそ、きっと出来るだろう。これまでに無かった何かを作ろうと邁進する人の姿に、とても惹かれます。

 春海を中心に、改暦事業に乗り出す夜、春海が星空を見ているシーンがとてもよかった。これも原作にはないシーンです。大変な役目を負ったけれども、それをプレッシャーと感じていない。やっぱり、春海は強くなったなぁ。

 物語はまだまだこれからです!

・4巻:[コミック版]天地明察 4
by halca-kaukana057 | 2013-12-12 22:40 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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