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まだまだ フィンランド人指揮者でシベリウス

 

 今回はオスモ・ヴァンスカ指揮ラハティ交響楽団(音が鳴るので注意)の交響曲全集(BIS)。以前「幻の協奏曲」でも取り上げたコンビ。それ以来好きになった指揮者とオケで、交響曲も聴きたいなぁと思っていた。収録されているのは交響曲全7曲と交響詩「タピオラ」、そして交響曲第5番初稿版。

 まず何はともあれ5番初稿。初稿を聴けるのは嬉しい。冒頭、現行版では金管があって木管が出てくるのに、初稿ではいきなり木管が出てくるのでびっくり。現行版のほうがはっきりとしていて華やかかな?と感じた。初稿版は少し控えめでぼやけたところがある。そして、初稿版は現行版に比べると暗い。現行版では4番を引きずっているかのように1楽章の途中まではどこか暗い。でも、1楽章の最後で吹っ切れてしまう。一方初稿の方は最終楽章もほの暗い。曲を直している間に、4番の頃の暗さが和らいできたのだろうか。


 演奏は落ち着いたピアニッシモがきれいだなぁと感じた。耳を澄まして聴かないと聞き取れない。音と音の間、音が無いところにも何らかの意味や効果があるのだなと感じる。それなのに、フォルテは大音量でダイナミック。特にティンパニの勢いが物凄い!でも、大盛上げ大会にはならず抑え目なのは、オーケストラの規模が小さいことも関係しているのかな?

 この中からのお薦めは3番、4番、5番(両方とも)、「タピオラ」。小さな音が丁寧なので、静かで暗めの曲でその良さが出てくる。初めて聴いた時には訳が分からずとっつきにくいと思っていた「タピオラ」も、この演奏を聴いて分かった訳ではないけれども、良いなぁと感じるようになった。ひっそりと始まる冒頭と、最後の天に上るような音(説明不足で申し訳ない)がとにかくきれい。タピオラ、つまり「カレワラ」に出てくる森の神・タピオの領地。人間の力の及ばない畏れ多いひっそりとした森と言えばいいのだろうか。不思議な曲だけれども好きだ。3番・4番も同じく聴き始めた頃はよくわからなかったけれども、今では大好きな曲。私の場合、3番の第2楽章と4番の第3・4楽章は落ち込んだ時によく聴く曲。この暗さ、静けさに慰められるように感じるし、何故か落ち着く。

 このコンビで聴きたいCDは色々あるのだが、BISのCDは高いのでなかなか手が出ないのが困ったところ。

 ちなみに、ヴァンスカが音楽監督を務めているミネソタ管との演奏がネットストリーミングで聴けます。(American Public Mediaというサイト。)シベリウスはありませんが、ベートーヴェンやモーツァルト、フィンランドの作曲家のカレヴィ・アホの交響曲などが聴けます。しかもヴァンスカのインタビュー(解説?)付き。ここはお薦めしておきます。インタビューはいいけれども、出来れば日本語がいいという方はAll Aboutのインタビューで。(かく言う私も英会話を聴いて理解するのは苦手…。)あと、ミネソタ管のサイトは動画も多く、充実していて面白い。“Vänskä”の発音についてラジオで解説?している動画なんてのもあって笑った。(ここの一番下。)


 ところで、全くの駄文で蛇足なのですが、ラハティ響でこれをやってみました…。





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 あの………。ちょっと、説得力あり過ぎなんですけど!!ネタのはずがネタじゃなくなっている…。何てったって小さな町(ラハティ市は人口10万) の小さなオーケストラがここまで有名になってしまうのだから…。並大抵の努力じゃこんな演奏は出来ませんて。いや、本当に凄すぎるラハティ響……。
by halca-kaukana057 | 2006-05-17 20:12 | 音楽

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