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続々・「ホームズ」踊る人形暗号の謎 訳者が同じでも?そして解決?

 人形劇ではない、正典(原作)「シャーロック・ホームズ」に関するお話の続きです。「踊る人形」(「帰還」収録)の、踊る人形の暗号が2種類ある。調査続行の経過を。
・全てはここから始まった:すれ違う想いの着地点+踊る人形暗号の謎 人形劇「シャーロックホームズ」第13話
・その後、手当たり次第調べてみた:続・「ホームズ」踊る人形暗号の謎

 今回調べたのは光文社文庫と、講談社青い鳥文庫(新版)。どちらも訳は日暮雅通さん。日暮さんは一般向けと児童向けの両方の「ホームズ」全集を日本語訳された初めての方です。

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光文社文庫はこのバージョンAでした。

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一方、人形劇本編でも使われていたバージョンBを、講談社青い鳥文庫(新版)は用いていました。新版はアニメ映画「時をかける少女」「サマーウォーズ」の作画の青山浩行さんのイラストが目を引きます。現代的なアニメ絵だけどヴィクトリア朝のホームズとワトスンがかっこいいイラストです。若々しくイケメンなホームズ、渋い英国紳士のワトスン…かっこいい。中身も、完訳ではありませんが、極力省かないようにした、と日暮さん。

 つまり、訳者が同じでも、違う暗号図案を使っている。…興味深い、面白い。人形劇がバージョンBを用いたのは、対象年齢層の子どもたちが読むであろう青い鳥文庫版で用いられている図案に合わせたのかな?
 でも、児童向けの訳は他にもあり、ハードカバーの偕成社の全集はバージョンAだった。

 さて、そもそもの問題。何故図案が2種類あるのか。いつ、どこから変わって2種類に増えたのか。この答えを、人形劇公式アカウントさんがツイートしてくださいました!
『バスカーヴィル君と犬の冒険』でベインズが使用した「踊る人形」の暗号表は、英国で1924年に出版されたJohn Murray版の単行本に基づいています。ストランド誌初出時に指摘された暗号表の矛盾に修正が施された版として知られています。 #パペットホームズ
・Twitter:シャーロック学園 (@sherlockgakuen):2015.2.5 20:05


 そういうことだったのか!!ストランド誌に最初に掲載されたのがバージョンA。しかし、河出文庫の解説に詳しく書いてありましたが、雑誌掲載時や単行本になった時、図案を複製し、その結果図案の誤りが生じてしまった、と。「ストランド誌」と「コリアーズ・ウィークリー」で違いがあるんです。でも、その後のこと、このツイートにある「1924年に出版されたJohn Murray版」に付いては書いてませんでした…。このジョン・マレーで検索すると、少し出てきます。
 「踊る人形」の暗号だけで無く、他の作品の地図などもでも、図案が異なるものがあるらしいです。「踊る人形」だけじゃないのか!

 自分で辿り着けなかったのが少し悔しいですが、謎が解けてよかったです。でも、これで終わり、完全解決ではありません。ジョン・マレーが一体誰なのかまだわかっていませんし、まだまだ多数ある「ホームズ」訳がどちらの図案を使っているのか調べきれていない。調べられるだけ、調べてみようと思います。
by halca-kaukana057 | 2015-02-05 22:25 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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