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母国語の歌ほど難しい

 最近の声楽レッスンから。これまで、「イタリア歌曲集」1巻(全音の)からイタリア語の歌曲を歌ってきましたが、現在は日本語の歌…誰もが知っている唱歌を歌っています。声楽を選んだ理由のひとつが、NHK教育(Eテレ)「クインテット」で絶妙なアレンジと抒情的・楽しそうな歌声の童謡・唱歌を聴いて、アリアさんやシャープ君のように歌えたらな、という動機でした(とは言え、私の声域はアリアさんのような高さはない。シャープ君より少し高めか?)。今、私が歌っている歌は、「クインテット」では歌われたものではなかったのですが…(ドラマパートの冒頭でさらっと演奏はされました。それで惹かれたという…一体どういう動機だw)

 レッスン前に一人で練習して、レッスンに臨んだら…直されまくりでした。
 まず、発音。母国語だから簡単と思いきや、普通に話す発音と声楽的歌い方の発音は微妙に違う。しかも、これまでイタリア語の歌を歌ってきて、レッスンでも毎回コンコーネ50番練習曲をイタリア語発音の音名(ドレミ)で歌っているので、発音がイタリア語とごっちゃになっているところもあります(滝汗)。歌になると日本語なのに聞き取れない、ということがありますが、明瞭に、でも曲の流れや雰囲気を壊さない歌い方で日本語の歌詞を歌う。出来ているはずのことをまず直されて、驚きました。

 次に、歌詞と曲の流れ。歌詞の言葉の意味、単語のつながり、詩として強調するところ、つなげるところはどこか…。これも当たり前のようですが、何箇所も指摘されてしまいました。
 歌として歌う前に、詩として読み解く。どこがひとまとまりで、強調すべきところはどこか。込められた情景や想いをイメージする、「深読み」する。

 そして、曲が付いて、その曲のメロディーや和音、音のつながりが、詩とどう呼応しているのか。楽譜にブレス(息継ぎ)が合っても、全てのブレスをただ切ればよいのではなく、詩の流れから響かせたまま繋げるところもある。詩の流れがひとまとまりのところはブレスも無く一息で。なかなか苦しい…やったことは無いのですが肺活量勝負の管楽器と同じだなぁ、と感じました。

 ただ美しく歌うだけではだめ、というのも実感しました。
 思えば「クインテット」でも、そんなところに惹かれたのだった。美しく歌うことよりも、詩と曲から何を伝えようとしているのか、歌に込められたものが音楽だけでなくイメージや雰囲気、絵として伝わってくる、そんな歌に惹かれたのでした。
 「クインテット」ではしゃべらなかったアキラさん・宮川彬良さんが、他の番組やコンサートで、詩から情景を読み解き、曲がその詩の魅力や伝えたいことをどう表現しているのか解説「深読み」していましたが、レッスン後、まさにそれだと思いました。

 イタリア歌曲では発音と、激しい感情をたっぷりと表現する歌詞、歌詞は激しくても曲は穏やかだったりする不思議な美しさに難しさを感じていました。が、歌い続けていると慣れてきて、普段なら絶対言わない(言えない)ようなことも外国語だし、情感たっぷりに歌っています。
 一方の日本語、母国語の歌。古語もあるので、勉強する必要はある。だが、何を歌っているのかはわかる。わかるからこそ、ではそれを伝える歌い方とはどんな歌い方だろうか?と考える。より繊細な技術(発声、ブレスなど)も表現も要求される。最初は自分から、「次はこれを歌いたいです」と持って行った曲だったのが、まさかこんなに難しいとは!でも、やはり母国語の歌は歌いたかったので、練習します。



*****
 最後に、声楽関係で最近思ったこと。私は、まだまだオペラという芸術、表現をわかっていない。慣れていない、親しめていない。歌曲や、オペラアリアを単独で歌う・聴くことで精一杯だと感じています。本当に難しい。交響曲(年代・時代や作曲家、作品にもよりますが)よりもずっと難しい。あと、オペラの物語に親しめないのもあるのだろうな…。
by halca-kaukana057 | 2015-02-09 21:19 | 奏でること・うたうこと

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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