2015年 12月 22日
第1段ロケット、地上に降り立つ ファルコン9の挑戦成功!
以前こんな記事を書きました。
・第1段ロケットを回収せよ 「ファルコン9」ロケットの挑戦(2015.1.11)
今年の初めに書いた記事だったんですね。
アメリカの宇宙ベンチャー企業・スペースX社。ベンチャーとはいえ、NASAを退職した多数の宇宙飛行士やエンジニアが会社を動かし、新しい技術を開発し続けています。主力の「ファルコン9」ロケットと、国際宇宙ステーションへの無人補給船「ドラゴン」を開発、打ち上げしています。「ドラゴン」は他の補給機と違って、大気圏再突入しても回収できるカプセルを持っています。ISSから実験で使った機器などを持ち帰ることのできる唯一の補給船。ISSへ宇宙飛行士を載せ打ち上げる有人型「ドラゴン」も開発中です。
そのスペースX社が挑戦し続けてきた、ロケットの第1段を直立着陸させて回収するという実験。第1段を回収して、再利用する。コストを大幅に削減できます。しかし、そう簡単にはうまくいかない。ファルコン9打ち上げ(「ドラゴン」補給機ほか、ペイロードを積んでいる)の度に実験はするものの、惜しいところまで…。がんばれ、と応援していました(時にはペイロードよりもこの第1段回収実験のほうが注目されることも…)。
しかし、6月にISSへの物資を積んだ「ドラゴン」補給機7号機を載せ、ファルコン9ロケットが打ち上げられたものの、打ち上げそのものが失敗。第1段回収実験どころではない。これまで順調だったファルコン9が失敗するなんて!しかもこの頃、他の補給船も次々と失敗…どうしたんだ一体…驚きでした(そんな中、8月、日本の補給船「こうのとり(HTV)」が無事に打ち上げ成功、ISSに到着し、物資を届けることができました)。
その打ち上げ失敗から初めての打ち上げ。今回は通信衛星11機を積んでいます。
◇sorae.jp:米スペースX社の「ファルコン9」ロケット、衛星打ち上げと第1段機体の着陸に成功
◇NHK:米企業 切り離したロケット 地上に着陸成功
◇AFB BB News:スペースX、再利用ロケット「ファルコン9」着陸に成功
◇日本経済新聞:スペースX、ロケット初の再着陸成功 打ち上げ費削減へ前進
とうとう成功しました!!着陸の動画はこちら
◇Falcon 9 First Stage Landing | From Helicopter
第1段ロケットがまっすぐ降りてきて、着地。目標地点にピッタリと。見事です。凄い!1月に最初の記事を書いた時に、成功したら一体どんな光景が見られるのだろうと思っていたのですが、こうなるんだ…。長くて重心のバランスを取るのがとても難しそうな第1段ロケット。それが、ぐらつかずにまっすぐと。姿勢制御の高さに驚かされます。全ての技術者さんたちに大拍手です!
ロケットの再着陸は、先月、アメリカの宇宙ベンチャー企業・ブルーオリジン社の「ニューシェパード」も成功しています。こちらは試験飛行、カプセル部分。あと、スペースX社・ファルコン9の場合は、第1段ロケットであることと、ペイロードを積んだ打ち上げの際に実験している、という違いがあります。今回も衛星は全て軌道に投入しました。本来のミッションもこなし、実験にも成功する。勿論、ここからがまたスタートです。成功を重ねて、第1段ロケットの再利用を実現させる。スペースX社ならやってくれると思っています。これからも楽しみです。
最後に、こんなゲームがあります…(前に書いたかな?)
◇ガジェット通信:ファルコン9の着陸がどれだけ難しいかを体験できるミニゲーム これは無理ゲーだろ……
◇ギズモード・ジャパン:これ着陸できるの…? 激ムズゲー「SpaceX Falcon 9」
◇SpaceX Falcon 9 Lander
ここからどうぞ。
ファルコン9の第1段ロケットを着陸させるゲームもあります。やってみましたが、まさに「無理ゲー(クリアするのが無理と思われるゲームのこと)」。1回だけ成功しました。実際のコントロールはこんなものじゃないと思いますが、いかに難しいかは味わえると思います…。
・第1段ロケットを回収せよ 「ファルコン9」ロケットの挑戦(2015.1.11)
今年の初めに書いた記事だったんですね。
アメリカの宇宙ベンチャー企業・スペースX社。ベンチャーとはいえ、NASAを退職した多数の宇宙飛行士やエンジニアが会社を動かし、新しい技術を開発し続けています。主力の「ファルコン9」ロケットと、国際宇宙ステーションへの無人補給船「ドラゴン」を開発、打ち上げしています。「ドラゴン」は他の補給機と違って、大気圏再突入しても回収できるカプセルを持っています。ISSから実験で使った機器などを持ち帰ることのできる唯一の補給船。ISSへ宇宙飛行士を載せ打ち上げる有人型「ドラゴン」も開発中です。
そのスペースX社が挑戦し続けてきた、ロケットの第1段を直立着陸させて回収するという実験。第1段を回収して、再利用する。コストを大幅に削減できます。しかし、そう簡単にはうまくいかない。ファルコン9打ち上げ(「ドラゴン」補給機ほか、ペイロードを積んでいる)の度に実験はするものの、惜しいところまで…。がんばれ、と応援していました(時にはペイロードよりもこの第1段回収実験のほうが注目されることも…)。
しかし、6月にISSへの物資を積んだ「ドラゴン」補給機7号機を載せ、ファルコン9ロケットが打ち上げられたものの、打ち上げそのものが失敗。第1段回収実験どころではない。これまで順調だったファルコン9が失敗するなんて!しかもこの頃、他の補給船も次々と失敗…どうしたんだ一体…驚きでした(そんな中、8月、日本の補給船「こうのとり(HTV)」が無事に打ち上げ成功、ISSに到着し、物資を届けることができました)。
その打ち上げ失敗から初めての打ち上げ。今回は通信衛星11機を積んでいます。
◇sorae.jp:米スペースX社の「ファルコン9」ロケット、衛星打ち上げと第1段機体の着陸に成功
◇NHK:米企業 切り離したロケット 地上に着陸成功
◇AFB BB News:スペースX、再利用ロケット「ファルコン9」着陸に成功
◇日本経済新聞:スペースX、ロケット初の再着陸成功 打ち上げ費削減へ前進
とうとう成功しました!!着陸の動画はこちら
◇Falcon 9 First Stage Landing | From Helicopter
第1段ロケットがまっすぐ降りてきて、着地。目標地点にピッタリと。見事です。凄い!1月に最初の記事を書いた時に、成功したら一体どんな光景が見られるのだろうと思っていたのですが、こうなるんだ…。長くて重心のバランスを取るのがとても難しそうな第1段ロケット。それが、ぐらつかずにまっすぐと。姿勢制御の高さに驚かされます。全ての技術者さんたちに大拍手です!
ロケットの再着陸は、先月、アメリカの宇宙ベンチャー企業・ブルーオリジン社の「ニューシェパード」も成功しています。こちらは試験飛行、カプセル部分。あと、スペースX社・ファルコン9の場合は、第1段ロケットであることと、ペイロードを積んだ打ち上げの際に実験している、という違いがあります。今回も衛星は全て軌道に投入しました。本来のミッションもこなし、実験にも成功する。勿論、ここからがまたスタートです。成功を重ねて、第1段ロケットの再利用を実現させる。スペースX社ならやってくれると思っています。これからも楽しみです。
最後に、こんなゲームがあります…(前に書いたかな?)
◇ガジェット通信:ファルコン9の着陸がどれだけ難しいかを体験できるミニゲーム これは無理ゲーだろ……
◇ギズモード・ジャパン:これ着陸できるの…? 激ムズゲー「SpaceX Falcon 9」
◇SpaceX Falcon 9 Lander
ここからどうぞ。
ファルコン9の第1段ロケットを着陸させるゲームもあります。やってみましたが、まさに「無理ゲー(クリアするのが無理と思われるゲームのこと)」。1回だけ成功しました。実際のコントロールはこんなものじゃないと思いますが、いかに難しいかは味わえると思います…。
by halca-kaukana057
| 2015-12-22 22:53
| 宇宙・天文