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もうひとつの「クレルヴォ」

 シベリウス生誕150年記念(2016年になっちゃいましたが続けます)、「クレルヴォ交響曲」を聴こうシリーズの途中ですが、今回はシベリウスから離れて、別の作曲家の「クレルヴォ」を聴こうと思います。フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」の中でもドラマティックな悲劇の英雄・クレルヴォをテーマにした作品は、シベリウス以外のフィンランドの作曲家も書いています。

 先日、BBC Radio3の北欧特集のオンデマンドを聴いて見つけたのが、レーヴィ・マデトヤ(Leevi Madetoja : 1887-1947)の交響詩「クレルヴォ」op.15.15分程度の管弦楽曲です。

Leevi Madetoja Kullervo (1913)

 指揮演奏のクレジットがないのでどこのオーケストラの演奏なのか不明。ただ、調べてみたらCDはセーゲルスタム指揮フィンランド放送響、ストゥールゴールズ指揮ヘルシンキフィルぐらいしかない模様…フィンランドでも滅多に演奏されないのか!?
 ちなみにそのBBCで配信されていたのは、Jurjen Hempel(ジュリアン・ヘンペル)指揮BBCスコティッシュ響の演奏でした。さすがシベリウス、北欧もの大好きイギリスオケ。

 重々しく曲は始まりますが、金管のファンファーレがヒロイック。前半はシベリウスよりも明るめ?な感じ。弦も雄大でヒロイック、勇ましい英雄クレルヴォを強調しているかのよう。マデトヤはシベリウスよりも少し年下。シベリウスに師事したこともありました。シベリウスとは違う方向からクレルヴォの物語を描いているよう。金管に強さを感じます。過酷な運命に次々と立ち向かうクレルヴォの姿でしょうか。
 ただ、ラスト、クレルヴォが何もかも失い、自害するのを描いたと思われる部分は一気に暗くなります。そして静かに終わる。孤独なクレルヴォの最期のように。シベリウスの、クライマックスは主題に男声合唱も入れてフォルテで劇的に終わるのと対照的です。マデトヤの終わり方は好みです。曲の展開も。

 大体同じ時代に、同じテーマを、違う作曲家が書く(シベリウス、フォーレ、ドビュッシーの「ペレアスとメリザント」とか)…他にも様々な例がありますが、「クレルヴォ」もそういう楽しみ方が出来るんだなと思うと、また聴く楽しみが増えます。作品を聴く際の視点も増えます。マデトヤのも聴けてよかった。願わくばCD,録音、演奏機会が増えて欲しいところですね…。

 「クレルヴォ」は他にも、フィンランドの現代の作曲家・アウリス・サッリネン(Aulis Sallinen)による歌劇もあるそうで。
Kullervo 2014 Savonlinna Opera Festival

 サヴォンリンナ・オペラ・フェスティバル2014のオペラ「クレルヴォ」ダイジェストがありました。歌詞はカレワラから取っているようですが、現代的な演出?不思議な感じ。
by halca-kaukana057 | 2016-01-19 22:56 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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