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宇宙兄弟 28

 また漫画の感想を溜めています。なぜ溜めてしまうのだろう…。ひとつずつ…。

宇宙兄弟 28
小山宙哉/講談社・モーニングKC/2016

 ISSで、せりかたちのたんぱく質結晶化実験が成功した。喜ぶせりかと絵名。喜びは地球へ、そして月にいる六太にも伝わっていった。
 一方の六太たちCES-66クルーたちは、シャロン月面天文台建設に向けて動き出す。前人未到の月面の裏側へ。電波望遠鏡のアンテナとなるペネトレータつきのパラソルアンテナを月面へ落下、突き刺す。六太たちも月の裏側での作業に向かうが、そこで目にしたのは…。

 まず、27巻の続き。せりかさんたちのALSのための薬の開発のための、たんぱく質結晶化実験。見事成功し、せりかさんの悪い噂はどこへやら。噂で盛り上がっていた人々も、実験成功を喜ぶ。JAXAの理事長や星加さんも、騒動にめげずに実験を強行してでも続けた2人を讃える。またしても理事長がいいことを言っています。
 でも、実験成功の鍵となったはずのものは、あるはずのないアレを使っているんだが…どうするんだろうか。まぁ、何とでも説明できるか。あと、悪い噂を広めた張本人、実験を採用してもらえなかった製薬会社のあの男はどうなるのだろうか。27巻の感想でも書きましたが、値する罰がくだってほしいです。あんなにせりかさんと絵名さんを苦しめ、ISSやJAXA、せりかを応援する人々を混乱にまきこんだのだから…。

 ISSがひと段落したので、今度はムッタの番。シャロン月面天文台の建設が始まります。天文台は電波望遠鏡。パラソルアンテナを何十台も設置し、組み合わせひとつの大きな仮想アンテナにしてしまう「電波干渉計」(VLBI)の方式を用いています。月の裏側に設置するのですが、その一部はペネトレータつきのアンテナを月の上空から落下させ突き刺す。残りは、人力でアンテナを設置し、ケーブルで繋いでいく。しかし、ここで問題発生。上空から落下させたアンテナがうまく突き刺さらないものがあった。さらに、行方不明になったアンテナも。探しに行くムッタたち。月の裏側という未知の領域での捜索は、怖さもあり読んでいてヒヤヒヤしました。

 でも、「宇宙兄弟」です。28巻の鍵になるのが、月面AIロボット・ブギー。様々なデータを送受信したり、地上と通信したりできるロボットなのですが、紫さんがプログラムをいじり、妙に人間臭い言葉を話すロボットになってしまった…さすが紫さんwムッタもブギーのペースにはタジタジwそのブギーがある活躍をします。時にはシリアスに、時にはコミカルに。AIロボットとして、ムッタたちをサポートもします。これまでも、可愛いんだか生意気なんだか、憎めないやつだったブギーですが、ますます憎めないロボットになりました。こんなロボットがいたら、未知の領域も、深刻な状況も乗り越えられそうです。宇宙飛行士は、深刻な状況でもユーモアと冷静さの両方を持っていることが大事と言われますが、そんな心理状況もサポートしてくれそうです。

 月の裏側の探索の箇所は、冒険ものとしても読めます。月を舞台にした冒険ものは古今東西様々な作品がありますが、リアルな描写の「宇宙兄弟」の冒険も面白いです。ムッタたちが目にしたあるもの…こういうものは月面探査機や有人じゃないと見つけられない。見つけられる日が来ればいいなと思います。

 あと、面白いと思ったのが、「バーチャル・トレッドミル」。トレッドミルはルームランナーのような運動機器。これに、バーチャルで地球の映像を3Dゴーグルで映し出し、地球を歩いているかのような運動ができるというもの。ムッタが選んだのは…。無味乾燥な月面だと、地球でのこんな場面も愛おしくなるのか…と思いながら読んでいました。これ、いいなぁ。月面じゃなくても欲しい。世界各地を歩いた気分になってみたい。

・27巻:宇宙兄弟 27
by halca-kaukana057 | 2016-06-23 22:43 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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