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イギリス四季暦 春夏篇/秋冬篇

 図書館でシャーロック・ホームズやシェイクスピアについて調べていたら、イギリスの文化や自然・風習のことも調べ始めて、この本を読んでいました。

イギリス四季暦 春夏篇
出口保夫:文、出口雄大:イラスト/中央公論社・中公文庫/1997

 3月から8月が春夏篇、9月から2月が秋冬篇と2冊に分かれています。優しい色遣いのイラストと、イギリスの四季の自然やイギリスの人々の生活風景が書かれています。

 北欧、特にフィンランドに興味を持って、その自然や人々の暮らし、文化などに惹かれてきましたが、イギリスも惹かれる。イギリスも北欧とはまた違う(同じ北欧でも緯度の範囲は広いので、国・地域によって違いはあります)。日本よりも北にあり、北国に属するイギリス。北国生まれ北国育ちの私が惹かれないわけがなかった。日本の北国とは違いはありますが、季節の変わり方や植物などに共通点もあるなと感じました。

 ロンドンらしいのは、雨と霧。傘よりもレインコート。紅茶の話がよく出てきますが、雨が多く涼しいので、あたたかい紅茶文化が浸透しているのかなと思いました。あくまで予想です。北欧もコーヒー消費量が多い。読んでいると、あたたかいミルクティを飲みたくなります。ちゃんと淹れたものを(うまく淹れられない…)

 イギリスの文化や暮らし、季節の風習はキリスト教に基づいている。ここはやはりヨーロッパなんだなと感じた。クリスマスだけでなく、イースター(復活祭)や11月のハロウィンも。クリスマスとイースターは期間と規模が違います。

 自然では鳥のこともよく書かれています。ロンドンは大都市ですが、ハイド・パークなどの大きな公園もあり、緑も多い。人々の暮らしは主にロンドンのことが書かれていますが、スコットランドのことも。冷涼な荒野にヒースが茂る様を想像してしまいました。印象的だったのが、春夏篇では「ちいさな紳士の贈り物」、秋冬篇では「フォート・ウィリアムの宿」やはり人との触れ合いは心に残ります。

 薄めの文庫本なのでさらっと読めます。もう少しイギリスの文化についても書いてあったらいいのになと思いましたが、9月のところにプロムナード・コンサート、つまりBBCプロムスのラストナイトコンサートのことも書いてありました。今とは雰囲気や構成が違うような…?過去の映像を観ても今とそんなに変わらないと思うのだが、文章でしかないので何とも。

 イギリス文化入門書という感じです。やっぱり淹れたてのミルクティが飲みたいです。
by halca-kaukana057 | 2016-09-28 23:08 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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