マーラー 交響曲第8番を聴こう

 今年のBBC Proms (プロムス)で、マーラー「交響曲第8番」が演奏されました(Prom11、トーマス・セナゴー:指揮、BBCウェールズ交響楽団 他)。マーラーの交響曲は、少しずつお近づきになっている途中。声楽・合唱付き作品は好きです(声楽なしの作品なら、1、5は好き。6,7番は少しずつ聴いている。9番以降はまだまだこれから)。が、8番はその規模の大きさゆえ、敬遠していました。「千人の交響曲」ってどんな曲だ?と、思っていたのですが、プロムスで演奏された8番を聴いて、声楽も合唱も、オーケストラもきれいな作品だなぁと感じました。これは思ったよりもお近づきになりやすいかも。プロムスの他にも、世界各地…というよりは北欧のオーケストラが立て続けに8番を演奏。オンデマンド配信もあります。これは聴くしかない。

 まずは、スウェーデン。ハーディング指揮、スウェーデン放送響。
Sverigesradio : P2 Live : Östersjöfestivalen: Mahlers åtta
タマラ・ウィルソン、イーダ・ファルク・ヴィンランド、Hanna Husáhr (ソプラノ)
カレン・カーギル(メゾソプラノ)、アンナ・ラーション(アルト)
サイモン・オニール(テノール)、クリストファー・モルトマン(バリトン)、 Shenyang(バス)
スウェーデン放送合唱団、エーリク・エーリクソン室内合唱団、ミカエリ室内合唱団、聖ヤコブ室内合唱団、
アードルフ・フレードリク・ユース合唱団
ダニエル・ハーディング指揮、スウェーデン放送交響楽団
(「Chorista samt Adolf Fredriks kyrkas diskantkör och ungdomskör」とあるのですが、訳しきれず、すみません。「アードルフ・フレードリク・ユース合唱団」の「Adolf Fredrik Ungdomskör」に、多分ボーイソプラノ?の合唱団が一緒になっている模様???スウェーデン語は詳しくない…。)
 9月22日ごろまでオンデマンド配信しています。

 次はお隣フィンランド。リントゥ指揮、フィンランド放送響。
◇ラジオ音声:YLE Areena : Konsertteja : "Tuhannen sinfonia" avaa RSO:n Mahler-sarjan
◇映像:YLE Areena :RSO Musiikkitalossa : RSO:n konsertti: Mahler-sarjan aloittaa Sinfonia nro 8
カミッラ・ニュルンド、アヌ・コムシ、ヘレナ・ユントゥネン(ソプラノ)
リリ・パーシキヴィ、Tuija Knihtilä(メゾソプラノ)
トゥオマス・カタヤラ(テノール)、スティーヴン・ガッド(バリトン)、ミカ・カレス(バス)
ヘルシンキ・ミュージックセンター合唱団、カンピン・ラウル室内合唱団、Spira Ensemble、タピオラ室内合唱団、
ヘルシンキ大聖堂少年合唱団(Cantores Minores)
ハンヌ・リントゥ:指揮、フィンランド放送交響楽団
 ラジオ音声は後10日、9月23日頃まで。映像はしばらくの間観られます。

 マーラー作品というと、どこかしら暗く陰鬱で、重苦しいかと思いきや、美しいメロディーがあったり、高らかなファンファーレに、壮大に鳴り響くというイメージ。ホルンをはじめとする管楽器はベルアップをして、鞭やハンマーも楽器になる。編成がとにかく大きい。そんなイメージ。8番も、冒頭はオルガンもあり、合唱とオーケストラが一斉に鳴り響く。とても華やか。だが、他の作品にある陰鬱さ、重苦しさが感じられない。空の高みをただ見ているような美しさ。声楽ソロも本当に美しい。マーラー作品の中で、8番はちょっと違うなと感じました。

 構成はというと、第1部はラテン語賛歌「来たれ、創造主たる聖霊よ」から歌詞が取られています。こっちの方が長い第2部はドイツ語で、ゲーテの「ファウスト」第二部から最後の場が取られています。キリストの救済、第2部では愛と浄化を歌っている。交響曲というよりは、オラトリオ、カンタータのよう。そこが、私にとって親しみやすかったのかもしれない。作曲した頃、マーラーはウィーン宮廷歌劇場の指揮者を辞任、愛娘が亡くなり、マーラーも心臓病の診断を受けるなど、辛い立場にあったが、少し年月を置いた初演は大成功。まだマーラーの伝記を読めていないので、もう少し詳しい背景はわからないままですが、6番や7番とは雰囲気が随分違うなと思います。音楽に何かを求めていたのかなぁ…?(推測です)

 スウェーデン放送響のほうは、さすが合唱大国スウェーデン。合唱がすごい。演奏後、曲名はわかりませんがアンコールらしき無伴奏合唱が入っています。フィンランド放送響の方は映像でも観られるのがありがたい。合唱団がいっぱいですね。第2部のラストをじっくりという感じ。どちらも、第2部のテノールのソロが印象に残りました。「マリア崇敬の博士」という役になっているらしい。

 困ったのは、オンデマンド配信には、CDのトラックに当たるものがないので、どこを演奏しているのかの目印がないこと。CDを1枚買った方がいいなぁ。ナクソス・ミュージック・ライブラリーはトラック間に空白ができてしまう。Spotifyは空白はないけど、無料会員なのでPCじゃないとトラック順に聴けない(そのうち、ナクソス・ミュージック・ライブラリーとSpotifyのクラシックでの比較をやろうと思います)。
 聴かずに苦手意識を持っていた作品ですが、聴いてみたらよかった。まだまだわからないことがあるので、色々と聴いてみようと思います。

・プロムスの記事:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その1 [7月] [随時追記中]
 プロムスは既にオンデマンドは終わってしまったのが残念。
・過去関連記事:マーラーを語る 名指揮者29人へのインタビュー
 8番について語っている指揮者はいたかな?再読。
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by halca-kaukana057 | 2018-09-13 23:08 | 音楽

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