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Im ~イム~ 11 [最終巻]

 好きな漫画がラストを迎えるのは、感慨深くて、寂しいですね…。「イム」完結です。

Im ~イム~ 11
森下真/スクウェア・エニックス、ガンガンコミックス/2018

 ジェゼルのミイラ(遺体)を得て、復活したアポフィス。地上では、「マガイ・エネアド」が世界中を壊し、多くの人々が死んでいた。さらに、アポフィスは晴吾や稲羽、神官団の人々をマガイにしてしまった。皆を助けたいが何もできず、混乱するイム。しかし、陽乃芽だけはマガイにならなかった。陽乃芽は怒りセクメトの炎をアポフィスに放つ。陽乃芽は逆に攻撃されてしまうが、アポフィスは身体に違和感を覚える。一方、トトはアポフィスとの友情について考えていた。表に出てきたトトは、アポフィスと戦う、「絶交」することを決意する。

 ついに復活したアポフィス。しかも地上には巨大なマガイがいて、世界を破壊しまくっていた。ここまで来た神官団の者たちもマガイ化され、打つ手もなく…。マガイ・エネアド、勝てる気がしない…。しかし、陽乃芽という希望がいました。古代エジプト神話は、ひとつの物語にまとまっていない。様々な物語・説があり、神々もその物語ごとに数多く出てくる。アポフィスとセクメト神の共通点をうまく取り入れた感じです。アポフィスがジェゼル、セクメトは陽乃芽で、2人ともイム(トト)の友達。似た者でもある。イム・トトと友達になる対の存在のようにもなっています。この2人は後で重要な立場になります。陽乃芽の優しさと強さに爽やかな気持ちになります。

 イムにはまだ友達がいます。神官団の仲間たち。マガイにされてしまいましたが…その手があったか。全員で総攻撃する様はかっこいい。しかも、クレオパトラとラムセスまで。クレオパトラの言葉にじんと来ます。

 「絶交」からの仲直り。ジェゼルとイム、アポフィスとトト。ジェゼルとイムは、本当にここまで長かった。そして、11巻冒頭でも語られているのですが、ジェゼルは最後までジェゼルだった。アポフィスのことを、忘れられなかったのが切ない。

 もう1組、放っておいてはならない関係の者がいました。コンスとアトゥムの「器」。コンスは覚えていたんですね。

 壊滅状態の世界をどうするか…ラスト。平和な日常は、誰かによって守られている…。お別れのシーンはじんと来ます。そして…。以前出せなかった陽乃芽の「進路希望」がどうなってるか。嬉しくなりました。

 王道な友情と真正面からのぶつかり合い。友情の隣には、孤独があった。様々な理由で自ら孤独を選ぶ人は少なくないと思う。私もそんなことを思ったことがあった。でも、誰かが近くにいて、そのただならぬ孤独に気づいていることも少なくない。手を差し伸べれば、その手を受け止めれば、孤独は薄れるかもしれない。様々な友情のかたちを、見せてもらいました。後半、情報量が多くてついて行けない、何度か読まないと状況が読み込めないところもありました。あのスピードも必要だとは思いますが、付いていくのは大変だった…。古代エジプト神話が題材になっている、という理由で読み始めた漫画ですが、古代エジプト神話の幅の広さ、奥の深さも実感しました。普段はあまり読まない王道友情少年漫画ですが、楽しめました。ありがとうございます。

 番外編は、ジェゼル王子の事件簿。人々を助ける立派な王(ファラオ)になりたいジェゼル王子が、エジプトのある村のミステリーにイム(イムはあくまで「大神官イムホテプ」)と共に挑みます。イムは勿論、ジェゼルの未来を知っている。ジェゼルは知らない。無邪気で国民思いの優しいジェゼルが、切なくなります。

 表紙カバーは、全部読んだ後に外して下さい。読む前に外すとネタバレします…。

・10巻:Im ~イム~ 10
by halca-kaukana057 | 2018-11-30 22:33 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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