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ヨーゼフ・シュトラウス「天体の音楽」 +「金星(宵の明星)の軌道」その後

 年の初めから、色々な音楽を楽しんでいます。聴いた音楽のことを少しずつ書けたらいいなと思います。

 まず、元日のウィーンフィル・ニューイヤーコンサート。指揮はクリスティアン・ティーレマン。落ち着いた感じで、音も重厚。いい感じだなと思いました。演奏曲目を見て、この曲が入っていて嬉しいと思ったのが、ヨーゼフ・シュトラウスの「天体の音楽」(Sphärenklänge)op.235.「天体の音楽」とタイトルだけ聞くと、ルーズ・ランゴー(Rued Langgaard)の方を先に連想してしまった…という脱線は置いておいて。

 「天体の音楽」は、古代ギリシアのピタゴラスが考えた、天体の運行は人間の耳には聞こえない音を発していて、宇宙全体が一つの大きなハーモニーを奏でているという「天球の音楽」という思想を元に書かれた作品。ウィーン大学の医学生の「医学舞踏会」のために作曲された。冒頭は暗い星空のようで、メインのゆったりとしたワルツは天球上で星々がめぐる様をイメージ出来る。舞踏会で踊る人々の揃ったステップと、毎晩繰り広げられる天球上での星たちの饗宴。そこに、ハーモニーを感じてもおかしくないなと思う。

 ヨーゼフ・シュトラウスはヨハン・シュトラウス1世の次男。長男はヨハン・シュトラウス2世。子どもの頃から音楽は学んでいたが、音楽の道には進まず、機械工学、製図、数学を学び、工学技師になった。父の死後、多忙な兄が倒れたのをきっかけに、音楽に道に戻る(いわゆる「Uターン」なのかこれは?「Iターン」の方が合ってる?)。作曲した作品には、工学や理系の題材から着想を得たものも多い。今年の2曲目に演奏された「トランスアクツィオン(Transaktionen)」op.184は「反作用」の意味(ヨーゼフは「愛する2人の相互の関係」を描いていると言っている)。他にも、「ディナミーデン(Dynamiden)」op.173は「秘めたる引力」と訳され、分子や原子が引き合う力のこと。

 そして、思い出した。この曲もヨーゼフ・シュトラウスの作品だった。
 「金星の軌道(宵の明星の軌道)(Hesperus-Bahnen)」op.279。
・以前の記事:ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ「金星の軌道」…何故「金星」の「軌道」?
 2013年のニューイヤーコンサート(ウェルザー=メスト:指揮)で取り上げられ、気になった作品。調べて、結局何故「金星」の「軌道」なのかはわからない、と書きました。調べ直してみたら、ウィキペディアに書いてある。
ウィキペディア:宵の明星の軌道
文字通りに天体としての宵の明星の軌道と、芸術家協会『ヘスペルス』のこれまでの歩みという二つの意味を有している。
 ウィーン芸術家協会「ヘスペルス(Hesperus)」と、宵の明星を意味する「Hesperus」をかけていたということらしい。「軌道」は、芸術家協会の軌跡という意味。ヨーゼフ・シュトラウスも粋なことをするなぁ。夜空の星の中で一番明るく輝く金星。当時、宵の空にひときわ明るく輝いていたことだろう。そんな明るく輝く金星のように輝く、芸術家協会の歴史と今後の発展を思って作曲したのかもしれない。

 「天体の音楽」もよかったが、また「宵の明星の軌道」も聴きたい。「天体の音楽」に比べると取り上げられる回数が少ない…というか、2013年のウェルザー=メストしか取り上げていない!「天体の音楽」と「宵の明星の軌道」が一緒に演奏されたらいいのになぁ。

◇天体の音楽:Josef Strauss Spharenklange Walzer NJK 1992 WPH Kleiber

◇宵の明星の軌道:Josef Strauss - Hesperus-Bahnen,Walzer Op.279
by halca-kaukana057 | 2019-01-02 23:19 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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