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舘野泉:タピオラ幻景

 この前夏至の日に舘野泉さん演奏のメリカントのピアノ曲を紹介したが、今や舘野さんと言えば「左手のピアニスト」。今までその左手の演奏を聴いた事がなかったので、このCDを聴いてみた。



タピオラ幻景 -左手のためのピアノ作品集2
舘野泉 吉松隆 タカーチュ / エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ

 CDタイトルとなっている「タピオラ幻景」。綺麗…というのが第一印象。「タピオラ」つまりフィンランドの「カレワラ」に出てくる森の神・タピオの領地=森。そのタピオの森をイメージした5つの曲の美しさと不思議な寂しさ。そして、とても左手だけで弾いているとは思えない。いや、左手か両手かそんなことはどうでも良くなってしまった。こういう音楽があって、一人の人間が弾いている。それだけでいい。

 この「タピオラ幻景」を作曲した吉松隆という作曲家、かなり変わっている。シベリウスの第6交響曲を聴いて「こんな曲を作りたい」と作曲家を志した。でも、音大に進んだわけじゃなくほぼ独学で作曲を学び、オーケストラ曲「朱鷺に寄せる哀歌」でデビュー。作曲はパソコンソフトを使っているというあたりも変わっている。著書も多く、イラストは吉松氏本人が描いている(そのヘボ可愛いイラストが好きだったりする)。シベリウス・フィンランドつながりで舘野さんと親交が深く、北欧を思わせる左手のピアノ曲を作曲して欲しいと頼まれたのだそうだ。

 2曲目の「森のジーク」が特に気に入った。3曲目「水のパヴァーヌ」だけはNHK教育「福祉ネットワーク」に舘野さんが出演された時に弾いていた曲。鍵盤の全域を使うので、左手があっちこっちに動く。時々聞こえる低音がいい。

 それにしても全曲を通して不思議な暗さが漂っている。しばらく聴き倒します。

trackback for:「一年365枚:吉松隆 タピオラ幻景/舘野泉(p)」
トラックバックをいただきました。本当に詳しいです。
by halca-kaukana057 | 2006-08-13 21:54 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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