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宙のまにまに



「宙のまにまに 1」(柏原麻実、講談社アフタヌーンKC,2006)

 「ダ・ヴィンチ」10月号プラネタリウム特集で紹介されていた漫画。月刊漫画誌「アフタヌーン」にこんな可愛い絵柄の漫画が連載されているなんて知らなかった。(アフタヌーンと言えば「ヴィンランド・サガ」です。私は。)しかも天文部が舞台の漫画なんて。かなり意外。


 高校入学を機に昔住んだ町に帰ってきた本好きの男子高校生・朔(さく)。だがこの町には忌まわしい思い出があった。一つ年上の星好き少女・美星(みほし)に天体観測と連れ回された挙句怪我をした思い出が。その美星と入学した高校で再会してしまった朔。超ハイテンションで周りのことを考えない美星は再会に大喜び。そして美星も所属している天文部へ勧誘される。気が進まない朔だったが紆余曲折あって入部。その天文部で繰り広げられる日々をコメディタッチで、時に真剣に描いた物語です。

 美星の強引さに少々引きつつも、読み進める内に物語に引き込まれてしまう不思議。まず登場人物たちが皆魅力的。文系メガネ男子の朔と天文一直線の美星。美星のクラスメイトの小夜に、虚弱体質で血を吐いてばかりいる(?!)部長。朔に一目惚れし、朔を追って天文部に入部した姫(ひめ)に、美星と天文部を目の敵にする文芸部員の生徒会長・文江(通称フーミン)。学校で、天文部で皆ドタバタ騒ぎつつも考え、語り合い…。ああ青春は美しい!

 天文部が舞台なので天文豆知識も諸所に出てくる。懐中電灯には赤セロファンとか、天気に左右される観測の苦労とか雨の日のプラネタリウムとか…星好きのツボを見事に射抜いてくれました。ああプラネタリウムに行きたい!

 読んでいて惹かれたのが「好きなものを皆で共有したい」という気持ち。美星にしろ朔にしろ、星であれ本であれ好きなものを紹介して、多くの人にその魅力を知ってほしいと願う。そしてそれが好きな人とその想いを共有したい。とても共感。美星はそれをストレートに表現する。その姿をとてもすがすがしく感じる。

 絵のことも少し。こういう絵柄、実は好きです。自分で描けないからこそ好きだ。女の子たちが可愛くてかわいくて。ふわふわパーマの姫ちゃんもかわいいが、実は照れ屋のクールなメガネ才女文江さんも素敵。この高校の制服もいいなぁ。ネクタイがポイント。

 装丁も凝っている。中表紙、それからカバーを外した表紙!購入したらカバーを外してみてください。素敵なおまけ付きです。最後に作者柏原麻実さんのブログカシマミはらっぱブログを紹介しておきます。まだ始まったばかりのこの作品、これからが楽しみです。
by halca-kaukana057 | 2006-10-08 21:45 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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