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ふたつのスピカ 12

 JAXAのプレスリリースの通り、星出彰彦宇宙飛行士の初飛行が決定しました。来年2月頃、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の2回目の建設が主なミッション。大変ですよ、土井さん、若田さんに続き、来年は日本人飛行士の宇宙飛行が3回もありますよ。こんなの初めてですよ、楽しみですよ!!

 そんなこんなで「ふたつのスピカ」12巻感想です。宇宙つながりってことで…前置きでした。

f0079085_2040546.jpgふたつのスピカ 12 (12)
柳沼行/メディアファクトリー/2007

 夏休みも近づき、アスミたちはいつもの5人で毎年恒例の旅行先を考える。くじ引きの結果、行き先はアスミと府中野の故郷であり、去年も訪れた唯ヶ浜に決定する。実は皆、唯ヶ浜行きを希望していたのだ。
 唯ヶ浜に着いた5人は、獅子号事故の慰霊碑を訪れ、ケイとマリカはアスミの実家に向かう。3人が実家にいるところへ、アスミの父・トモロウが帰ってくる。トモロウとともに、彼のロケット技師時代の話も聞きながら楽しく過ごす3人。翌朝、再び遠方へ仕事に出かけるトモロウは、ちょうど顔を合わせたマリカにアスミのことを話す。
 一方、秋は花火大会の準備で忙しい府中野を手伝っていた。その秋は電話である知らせを受ける。
 最後かもしれない5人の夏が始まった。



 宇宙学校の宇宙飛行士コースでは、学校からの参加枠があるミッションに参加できる生徒しか4年に進級することが出来ない。もしかすると、この3年生の1年が5人一緒にいられる最後の時間かもしれない。そんな思いで5人は唯ヶ浜での夏休みを楽しみます。

 まず印象的だったのが、アスミの実家にて、トモロウがマリカにアスミのことを話すシーン。そして、ロケット技師としての職を絶たれ、夢を叶えられなかったトモロウに対して、マリカが問いかける。そのマリカに対してトモロウが言った言葉。
空が美しいと気付いたら
誰だって上を向いて歩くもんだよ
自分はこんな生き方しかできないけど
夢を追って生きてきた道に悔いはないよ(57ページより)
…いい事言うなぁ…トモロウさん。


 そして、宇宙飛行士選抜試験を受けていた秋のもとに嬉しい知らせが。その秋と、自分の病気についてマリカが語るシーンも印象的。宇宙に行く者と、行きたいけど行けないかも知れない者。現実は厳しいが、その現実がどうであれ同じ夢を追って過ごして来た時間はかけがえのないものだし、お互いの絆はライバルとかそういうものを通り越して強いものになっている。たとえ最終目標が叶えられなくとも、そこまでの過程は誇るべきものなんだと。私はトモロウさんのように、途中で挫折してしまった人間だ。でも、目標を持って努力していた日々のことは、今でもいい思い出になっている。そこんところが、すごく強く伝わってきた。

 MISSION:62、101~103ページのライオンさんの言葉も胸に深く心に残る。どんなに技術が進化し時代が進んでも、そこにある人々の想いはかけがえがない。不便な時代でも、その中で人々がいろんな想いをしてきたからこそ見えるもの、考えられるものもある。未来の人々が、同じようなものの見方・考え方をするとは限らない。今だからこそ、その人だからこそ見えるものがあり、考えられることがある。MISSION:64の府中野の隠された過去もそこにつながる。同じものを見ているからと言って、皆同じように見えるわけじゃない。様々な要因で異なって見える。その異なる視点が、各々の人の異なる感情・考え方を作っているんだ。

 最後、MISSION:64、最後のシーン…なんですかあれは!!ネタバレ防止のために何があったかは伏せておきますが、言葉がない。言葉にならない。えっと…その…とても混乱しています。これからどうなるんじゃぁああ!!

(13巻に続く)
by halca-kaukana057 | 2007-03-24 21:21 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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