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そんなヴィオラが大好きです スメタナ編

 ヴィオラは「作曲家の楽器」と言われる。J.S.バッハやモーツァルト、ベートーヴェン、ドヴォルザークなど多くの作曲家たちが演奏し、愛された楽器だからだ。でも、スメタナはどうだったのかと考えることがある。そのヒントになりそうな2曲を。

 まず連作交響詩「我が祖国」より「モルダウ(ヴルダヴァ)」。悠々と流れる川の流れを連想させるあの有名な主題の裏で、ヴィオラは大変な伴奏をしている。
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こんな風に。16分音符の連続…難しそう。この曲はヴィオラ弾きにとってはやはり大変な曲らしいが、この主題のヴィオラの部分だけに注目して聴いてみる。ヴィオラ研究室・スメタナ我が祖国より「モルダウ」(音が出ます。注意!)のサイトで、ヴィオラパートに注目したMIDIが聴けます。本当に大変そう…。ヴィオラじゃなく、ピアノで弾いても大変そう。でも、このヴィオラパートが無かったら、モルダウの主題はどう聞こえるのだろうか。単調にしか聞こえないんじゃないかと思う。このヴィオラの努力と苦労があるからこそ、この主題が映えるのではないだろうか。さすが縁の下の力持ちヴィオラ。

 次に弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」。「我が祖国」と同じように、全く耳が聞こえなくなってしまってからの作品。第1楽章冒頭で、ヴィオラがソロを担当する。その暗い情熱のこもったメロディーは、まさに苦悩に満ちたスメタナの生涯そのもの。ヴァイオリンでは華やか過ぎるし、チェロでは渋くかっこよすぎる。ここはやはりヴィオラの出番だと感じる。
 第2楽章はうって変わって楽しいポルカ。ここでもヴィオラは大活躍。再び独奏で愉快な歌を歌いだす。若き日のスメタナ自身の楽しい思い出を表現している楽章なのだが、ここでも高すぎず低すぎず、控えめで素朴な音のヴィオラがぴったりだと思う。もっとヴィオラが活躍している部分を探したいのだが、スコアが見つからず断念。どこかに無いかな。
 ちなみにこの曲、1879年の初演でヴィオラを担当したのはなんとドヴォルザークなんだそうだ。それと、第4楽章、ヴァイオリンのキーンというミの音はスメタナに聞こえた耳鳴りの音。その後の展開にグッと来るものがある。


 結論、スメタナもヴィオラを効果的に使い、ヴィオラの魅力にはまっていた…のかもしれない。

 聴いたCDは以下。チェコご当地演奏で聴いてみました。
スメタナ:わが祖国
ラファエル・クーベリック指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団/コロムビアミュージックエンタテインメント


スメタナ:弦楽四重奏曲第1番&第2番
スメタナ四重奏団/コロムビアミュージックエンタテインメント
by halca-kaukana057 | 2007-06-04 22:10 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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